魔法少女まどか☆マギカ -Kaleidoscope- 実績「時をかける魔女」獲得実況プレイ 作:Hotpepper_N
ようやくラストまで書き上がりましたので、順次投下していきます。
前回はマミさんのおうちで座談会でした。
それでは予定通り、魔法少女体験コースやっていきましょう。
というわけで翌日。 放課後までスキップしてもいいんですが、ちょっと状況確認をば。
まずはまどかの様子を見てみましょう。
>まどかはどこか上の空といった様子だ。 ……無理もない。
でしょうね。 まだ彼女は一般人、いきなりあんな摩訶不思議アドベンチャーに放り込まれればこうもなりますよ。
さやかの方はどんな感じかな?
>……昨日と同じく、思い悩むような複雑な表情。
>時折、仁美の方をちらちらと見ては、小さくため息をついている。
>仁美もまた、そんなさやかを気にしているらしい。 話しかけるべきか迷っている素振りだ。
あー、やっぱり。 これもう契約するか迷い始めてますね。
しかもけっこう露骨に仁美を意識してるせいで、仁美のほうが困惑気味です。
ちょうど昼休みなんで、かるーく釘刺しときますか。
>さり気なくさやかに話しかける。
>「……昨日のことで、悩んでるのかもしれませんが」
>「ひとりで抱え込まないほうがいいと思います。 仁美さんも、ちょっと戸惑っていたようでしたし……」
>「……うん。 わかってる、わかってるんだけどさ……」
>さやかはわずかに俯いたまま、ぼそりとそう呟く。
分かってないから言ってるんだけど?(辛辣)
このまま独断で突っ走られても困ります。
ここは人目もあるし、もう少し突っ込んだ話は耳打ちでいきましょう。
>「……それに、今日は体験コースです。 契約のことは、それが終わってからじっくり考えましょう」
>「……んひぃぃぃぃ!? いきなり耳打ちすなぁ!!」
>さやかが身震いして金切り声をあげた。 ……少しびっくりした。
ありゃ、このビジュ+千和さんボイスで耳打ちはさすがに刺激が強すぎたかもしれません。 反省反省。
……それにしても、まどかがちょっと羨ましそうな顔してるのは気のせいですかね?
まぁいいや、次は仁美です。
まどさやが近くにいないタイミングで話しかけましょう。
>「……暁美さん、ちょっとお話よろしいですか?」
>まどか達と別れて教室に戻る途中、仁美が話しかけてきた。
お、向こうから来てくれました。 これは手間が省けましたね。
>「……さやかさん、何かあったのでしょうか」
>どうやら先ほどの様子が気になって仕方ないらしい。 しかし、直接本人に聞くのは憚られたのだろう。
>さて、どこまで伝えようか……
この段階の仁美、さやかの想いにはうっすら気づいてるけど、まだ確信は持ってないんですよね。
しかもまだ結界に巻き込まれていない=魔法少女認知フラグも立っていないので、昨日の出来事をそのまま話しても、まず信じてもらえません。
ここは詳細は伏せつつ、さりげなく誘導してみましょうか。
>「……昨日、私が恭介さんのことを伺った時、いろいろ話してくれたと思いますが」
>「その時、さやかさん……とても複雑な顔をしていたんです」
>「さやかさん、もしかしたら、恭介さんのことを……いえ、余計な勘ぐりはよくありませんね。 でも、思い当たるとすればこれかなと……」
>「……そう、だったのですね。 ありがとうございます……(やはり……)」
>仁美はお礼を言いつつも、何やら考え込んでいる。 心の声が漏れていることにも気づかずに。
上手くいったようです。 呟きバッチリ聞こえてますよ仁美ちゃん。
さて、ここで保険をかけます。
自分が余計な不和を持ち込んだ、とあえて自分下げの一言を差し込みます。
こうしておけば、状況をこちらが誘導していることは悟られにくくなります。
>少し表情に影を落とし、申し訳なさそうに演技する。
>「……すみません、私が余計なことを聞かなければ……」
>「いえ、暁美さんは悪くありません。 気を落とさないでください……」
これで、さやかと仁美は互いをライバルとして認識しました。
お互いを無意識に牽制することで、余計なムーブは自然と控えられるはず。
ここから先は、ほむほむが仲介者として立ち回り、さやかが契約するまでこの微妙な均衡を保たせます。
よし、やるべきことは完了。
放課後までスキップします。
というわけで放課後。
さっそくマミさんと合流……の前に、ここでワンポイントほむほむ。
事前に集合場所と時間は決めてあるので、「ちょっとコンビニ寄ってくる」みたいな適当な理由をつけて、二人には先に行ってもらいましょう。
そして一人になったタイミングで、これまで烏くんで巧みに遠ざけていた淫獣をあえて呼び出します。
理由はいくつか。
まずはマミさんへの疑念対策。
彼女は真実が明らかになるまでは基本、こいつを味方だと思ってます。
それなのに不在が続けば、さすがに違和感を持たれるでしょう。
事前にこいつを連れて合流することでそれを防ぎます。
もう一つは、まどさやへの認知。
これまで二人は、前述の理由でマミさんの説明以外でこいつを直接目にしていません。
ここで認知させないと、二人の契約フラグが立たないんですね。
そして最後の理由は、こいつとOHANASHIして一芝居打ってもらうためです。
これに関しては、次のイベント見てもらった方が早いですね。
まどか達が先行したのを確認したほむらは、人気のない路地へと足を向けた。
そして、誰もいないはずの暗がりへ、静かに声を投げる。
「――出てきなさい、インキュベーター」
その言葉に応じるかのように、白い獣――QBが音もなく姿を現した。
「………何が目的だい? 僕たちを邪魔しているのは君だろう?」
現れるや否や、QBはほむらへ疑問を浴びせかけた。
しかし、ほむらは眉一つ動かさない。
「はて、なんのことやら」
「とぼけないでほしい。 あの使い魔もどきの発生源が君であることは確認済みだ」
「それに――なぜ人間のふりをする? いや、なぜ魔女でありながら理性を保っていられる……?」
「僕たちの推測が正しければ、君はあの“ワルプルギスの夜”に極めて性質が――」
しかし、言葉の連射は唐突に断ち切られた。
ほむらが瞬時にQBの前へと移動し、その小さな身体を片手で掴み上げたのだ。
「……話を進めてもいいかしら」
口調は限りなく平坦に、しかし凄まじい圧を放つ。
これ以上能書きを垂れればどうなるか分かっているだろう、そんな無言の警告が空気を締めつける。
掴み上げたまま、ほむらは淡々と続けた。
「最初の質問に答えるわね。 私の目的だけれど……あなたたちがご執心の、ある少女に関係があるわ」
「その子は、あなたたちの推測通り――凄まじい素質を持っている。 もしも魔女と化すことがあれば……」
「おそらく、この星は滅びるでしょうね。 そのせいで、私まで巻き込まれてはたまらない」
「私も死にたくはない。 あの子が契約してしまえば、そう遠くないうちに魔女になる。 あなたたちにとっては本望でしょうけど、私にとっては死活問題なの」
「……理解できない。 あの個体には、宇宙のエネルギー減少を補って余りあるほどの――きゅっぷぇ!?」
「喋る許可を与えたかしら?」
QBが反論しようとした瞬間、ほむらの腕が動き、掴まれたままの白い体が壁へと叩きつけられた。
そのまま、ほむらは持論を展開する。
「生憎ね。 私たちって、宇宙とやらのために自分が死んでもいい――なんて、そんな高尚な思考は持ち合わせていないの」
「宇宙が終わろうが、知ったことじゃない。 どう考えたって、自分の寿命が尽きる方が先よ」
「これは、私が生き抜くための戦略。 自分の知覚できる情報から、最善の判断をしているだけ。 あなたたちとやっていることは同じでしょう?」
「…………」
QBは反論が無駄だと悟ったのか、赤い瞳を細めて、無言のまま続きを促した。
「私の要求は一つ。"誰に対しても、私の正体やそれを示唆する言葉を、私がいいと言うまで一切口にしない"。 簡単でしょう?」
そう告げると、ほむらは静かにQBへ回答を促した。
「……質問だ。 僕たちがその条件を呑むことで、何かメリットがあるのかい」
(やはり、対価を要求してきたか)
ほむらは心の奥でひとりごち、思考を巡らせる。
「……できれば、はいかいいえで答えてほしかったのだけど」
「そうね。 それなら――こうしましょう」
「他の契約には干渉しない。 そして、私が死んだ時はグリーフシードを解析するなり、好きにして構わない」
「私のデータは、エネルギー回収の改良に役立つかもしれない。
「それに、魔法少女の
ほむらの瞳が、わずかに細くなる。
「……それに、あなたたちは寿命という概念を持たないのでしょう? なら、たかが一個体に執着せず、もっと長い目で見たらどうかしら」
「数百、数千年後には、同じような素質を持った子が現れるかもしれないじゃない」
「――目先の利益に囚われているのは、どちらかしら?」
魔女ほむ節炸裂。 まさかほむほむが淫獣を言い負かす(論破とは言っていない)日が来るとは。
しかも、わざと利己的な理由を並べて本心を悟らせない徹底ぶり。
あえてまどかの契約を縛らないのもポイントです。
そうしないととんでもない対価を要求されて交渉が決裂しかねません。
ともかく、これでこいつが余計なことを口にしてチャートが崩れる心配はひとまず回避できました。
あとはこいつを連れて何食わぬ顔で集合場所に向かいましょう。もう全員来ているはずです。
QBを連れ、集合場所に向かう。
「…………」
互いに言葉を交わすことはない。
この関係は信頼ではなく、ただの利害の一致に過ぎないからだ。
やがて、人気のまばらな並木道へと出る。
「あっ、ほむらさん!」
「こっちこっち!」
「ちょっと遅いぞー、転校生!」
すでに三人とも揃っていたらしい。
マミ、まどか、さやかが、それぞれ三者三様の表情でこちらを迎えた。
「……キュゥべえ! もう、ここ数日どこに行ってたの?」
「ごめんごめん、ちょっと忙しくてね」
そう言うと、QBは軽やかに跳ねて、マミの肩へぴょこんと飛び乗った。
「この子が、マミさんの言ってた……?」
まどかは目の前の白い獣を、不思議そうに見つめる。
マミが、微笑みながら言葉を続けた。
「改めて紹介するわね」
「この子がキュゥべえ。 私たち魔法少女をサポートしてくれる、頼れる相棒よ♪」
「ご紹介にあずかったキュゥべえだ。 よろしくね」
「魔法少女のことなら、僕に何でも聞くといい」
マミの紹介に続いて、QBが淡々と挨拶する。
さやかは、その毛並みが気になるのか――
「ごめん、いきなりだけど……ちょっと触ってみてもいい?」
隣のまどかが「気になるのそこ!?」と言いたげに、ぎょっとした目を向けた。
「もちろん。 でもお手柔らかに――」
QBが了承し、マミの肩から軽やかに降りてさやかの前へ。
「うひょー、もふもふだぁ!」
言い終わらないうちに、さやかのわしゃわしゃ攻勢が始まった。
「いやー、このもふもふは犯罪的ですなぁ! まどかも撫でてみな、飛ぶぞ!」
盛大に白い毛並みをモフり倒すさやか。
まるで違法な薬物でも勧めるかのように、QBを両手で掲げてまどかへ差し出した。
「ちょっと、さやかさん。 キュゥべえが困ってるわよ?」
そこでマミが、微笑みながらも穏やかにさやかを諌める。
さやかが名残惜しそうに手を離すと、QBはすっとマミの方へ向き直り、声をかけた。
「ほむらから聞いたけど、今日は魔法少女体験コースなんだってね?」
そして今度は、まどかたちへと赤い瞳を向ける。
「さっそくだけど、契約してみるかい? 魔法少女を体験するなら、実際になってみたほうが手っ取り早いよ?」
(……こいつ)
「……ふふっ。まだ気が早いんじゃないかしら」
ほむらは、早速契約を勧めてくるQBに内心苛立ちながらも、
作り笑いを浮かべてその場をいなした。
さすがほむほむ。 培った演技力は伊達じゃありません。
というわけでさっそく体験コーススタートです。
今回もマミさんリーダーで進めていきます。
このイベント後は確定で結界の反応があるので、彼女についていきましょう。
>「ところで転校生、いいかげん敬語じゃなくてフツーの口調でいいんじゃない? 昨日みたいに」
>「……そうですかね? 馴れ馴れしくないですか?」
>「いやぁ? むしろちょっと堅苦しいというか……」
好感度がある程度高い場合、移動中にこういう寄り道会話イベントが挟まることがあります。
やっぱり女の子同士のこういう距離感は見てて微笑ましいですねぇ。
>横でやりとりを聞いていたまどかが、ふと思い立ったように口を開く。
>「それじゃ、あだ名で呼ぼうよ。 わたしは“まどか”って呼んでいいよ」
>「あー、じゃああたしは“ラブリーエンジェルさやかちゃん”!」
>「……ってのは冗談で、普通に“さやか”で」
はい出ましたノリでボケる初期さやか。 まどかが苦笑いしてます。
>「…ふふっ。 それじゃあ改めてよろしくね。 まどか、さやか」
乙女かしましってやつですねぇ。
マミさんもほほえましそうに見てます。
と、結界が見えてきましたね。 ここから戦闘に入ります。
まずはマミさんが変身について軽くレクチャーしてくれるので、
そのあとこちらも《擬態》でさっくり変身しましょう。
>「それじゃあ、いくわよ、ほむらさん!」
>マミの合図とともに、ほむらは自身を魔法少女の姿へと変える。
>……擬態もすっかり手慣れた。 いつバレるか戦々恐々としていた頃が、もはや懐かしい。
わかるわ(KWSM)あの時期は毎日がスリルでしたからね。
擬態を覚えた直後で、そのちょっと前にはマミさんに身バレして殺されかけてますから。
>「「かっ……かっこいい……!!」」
>変身を目の当たりにしたまどかとさやかは、そろって感嘆の声を漏らす。
>「……綺麗……」
マミが横目でこちらを見ながら、ぼそりと呟いた。
……なんかマミさんの視線が妙に熱い気がしますが、気にせず続行します。
>「……ふぅん、器用なものだね。 実に興味深い」
おい、なんか言ったか淫獣。
それでは結界に入っていきましょう。
原作で使い魔だけちらっと登場した暗闇の魔女ですね。
こいつはぶっちゃけ弱いので(そんなに説明するところ)ないです。
ちなみに、闘技場モード*1のエディットでフィールドを真っ暗にするとおっそろしいほど強くなるんですが……それは置いといて。
戦闘そのものは、事前の役割分担どおり。
本体はマミさん、使い魔処理とまどさやの護衛はほむほむ。
こちらは雑魚掃除とサポートに専念していればOKです。
あとはマミさんがきっちり片付けてくれます。
……ん? マミさんが何か言ってきましたね。
そろそろトドメですが。
>「ほむらさん、二人で一気に仕留めましょう!」
>弱った魔女を前に、マミがこちらへ振り返って提案してくる。
おおっと、これはいわゆる合体技演出ですね。
複数人で戦っている時、特定の条件を満たすとごく稀にこういう特殊フィニッシュが発生します。
これ、組み合わせが無限にあってめちゃくちゃ面白いんですが……長くなるので割愛します。
とりあえず、ここは素直にマミさんに乗っかって
一緒にトドメを刺しに行きましょう。
マミさんとほむほむ、初めての共同作業()です。ちょっと見てみましょうか。
「■■……■■……!」
満身創痍の魔女が、マミのリボンにぐるぐると拘束されていた。
呻き声はもはや弱々しく、ろくな抵抗もできていない。
マミは魔女に向き直り、背後のほむらへと声を張る。
「準備はいいわね、ほむらさん!」
ほむらが無言で頷くのを確認すると、マミは息を吸い込み、必殺の構えへと入った。
次の瞬間、マミの眼前でリボンが渦巻き、軌跡を描くように編み上がりながら、巨大な砲身を形作る。
《V.V.V.F.》
すかさず、ほむらがマミの隣へ滑り込み、その銃身に手を添え、魔力を電流へと変換して纏わせる。
バチチチチチチッ……!!!
テスラコイルの放電のような澄んだ音を立てながら、銃口に高密度の魔力が凝縮していく。
そして、マミの掛け声とともに、閃光が解き放たれた。
「《ティロ・フィナーレ・フォルゴラーレ》!!!」
ドゴォォォォォン……!!!!!
雷光を纏った眩い奔流が魔女の本体を貫き、巨大な落雷じみた光柱と衝撃が一帯を呑み込む。
魔女は断末魔すらあげられずに光に呑まれ、跡形もなく消滅した。
完全にオーバーキルで草。まぁカッコいいのでOKです。
というかマミさんウッキウキですね。勝手に技名付けてるし。
>「ほむらさん、次は一緒に技名を言ってくれると助かるわ♪」
>結界が晴れ、変身を解いたマミがそう言ってきた。
>……勘弁してほしい。
マミさん、形から入るタイプですからね。
もっとも、かつての相棒とほむほむを重ねてるのかもしれませんが。
>「はい、手伝ってくれたお礼よ。 こっちに来てくれたご祝儀も兼ねてね♪」
>そう言って、マミはグリーフシードをこちらに差し出してきた。
おっ、気前いいですねぇマミさん。
でもこっちは十分ストックがあるのでね、お気持ちだけいただきましょう。
>「マミさんが持っていてください。 私はちょっとお手伝いしただけですから」
>「それに、前の時のストックがあるので、しばらくは大丈夫だと思います。 なので、お気持ちだけいただきますね」
丁重にお断りするほむほむ。 原作のコミュ障ぶりはどこへやら。
>「……遠慮しなくてもいいのに」
>マミは少し残念そうに、グリーフシードをしまい込んだ。
んで、まどか達の反応はっと。
>「「すっ……すごい………!!」」
>二人は目を輝かせつつも、その表情は僅かに強張って見えた。
おっ、これは憧れ100%って感じじゃないですね。"自分にこんなすごい戦い方ができるのか?"とか思ってるんでしょうか。
魔法少女の過酷さを言葉だけとはいえ知ってますからね。
ここで声をかけて、体験コースの総括といきましょう。
「――これが、
戦闘が終わり、静寂が戻った後。
ほむらはまどかたちへと向き直り、静かに口を開いた。
「いつ魔女が現れるかわからない。 寝ている間に、一般人が巻き込まれるかもしれない」
「遊びに行くのも、夜に安心して眠るのも難しい。 そして、それが一生続くことになるの」
まどかとさやかは神妙な面持ちで耳を傾ける。
だが、その重苦しい空気の中で――
「……で、でも、魔女ってそんなに強くないんじゃ……?」
おそるおそる、さやかが口を挟んだ。
ほむらは淡々と、しかし言葉に重みをもって返す。
「容易く倒しているように見えるかもしれない。 でも、それは、私やマミさんが何度も戦ってきたからこそ」
「実際には、こんなに上手くいかないことのほうが多い。 むしろ、初戦で命を落とす子だって珍しくないのよ」
そして一歩踏み込み、二人の瞳をまっすぐに見据える。
「逆に聞くけれど。 いきなりあんな化け物と殺し合えと言われて、すぐにできる?」
「躊躇なく武器を向けられる? 攻撃を冷静に避けられる?」
「……きっと難しい。 それが普通。 だからこそ、生半可な気持ちで――」
「――ほむらさん、そこまで」
口ごもる二人を見かねたように、マミが割って入る。
「言っていることは正しいわ。 でも、このままだとまどかさんたちが萎縮しちゃうもの」
マミは二人へ向き直り、優しくほほえんだ。
「大丈夫。 あなたたちは一人じゃないの」
「もし魔法少女になると決めたなら、私たちが必ず支えるわ」
「日常も、戦闘も、ゆっくり慣れていけばいい。 焦る必要なんて、決してないのよ」
そして、ウインクひとつ。
「だって、先輩ですもの。 いつでも頼ってね♪」
少しだけ緊張がほぐれ、表情の明るさを取り戻した二人を見て。
ほむらはわずかに目を伏せ、申し訳なさそうな表情を作った。
「マミさん……ありがとう。 私も、少し言い過ぎたかもしれない。 ……ごめんなさい」
そして、おもむろに頭を下げる。
「そ、そんな謝んなくても……」
不意の謝罪に、さやかは思わず目を丸くした。
さすがマミさん、完璧なフォローあざっす。
ほむほむもちょっと言い過ぎましたかね。 最後ちゃんと謝ったのは偉いぞぉ。
>「契約したくなったら、いつでも声をかけてほしい。 僕たちはいつでも歓迎するよ?」
ちゃっかり営業も忘れない淫獣。
せっかくだしちょっとだけ仕込みしますか。
>……本当に、こいつらは……
>一瞬、演技を忘れて睨みつけてしまった。 慌てて元の表情に戻す。
>「……ほむらちゃん、どうしたの……?」
>それに気づいたまどかが、不安そうに尋ねてきた。
>しまった……咄嗟にその場を取り繕う。
よし、これでまどかに"契約させたくない理由があるのかな?"って疑念を持ってもらえます。
今はまどかの好感度がそこそこ高いので、こうやって種を撒いておくと、余程のことがない限り契約を勧められてもその場で即断することはなくなります。
ちょうど日も暮れてきたので、ここで解散ですね。
てなわけで、体験コース初回終了。 お疲れ様でした。
魔女倍速中……
あれから数日経過しました。
先日まどか達をQBと引き合わせたので、烏くんの監視網を緩めてます。
具体的には、まどか達への接触は大目に見るけど余計なことしたら邪魔する感じで。
というわけでまた体験コース続けていきます。
今回も流れは変わりませんので倍速しm……
>…………!!
>魔女の反応が二つ……!?
おっと? 珍しいこともあるもんだな。
対応が遅れちゃうので、二手に分かれますか。
近い方はマミさんに任せて、ついでにまどさやの引率も頼みます。 念のため烏くんもつけてっと。
というわけでサクッと倒して合流しちゃいましょう。
魔女移動中……
うわぁ、よりによってこいつかよ。
原作に使い魔だけ登場した落書きの魔女ですね。
こいつはかくれんぼが大好きという設定でして、結界中に散らばったおもちゃっぽいオブジェクトに隠れてなかなか出てきません。
逃げ足も速く、さらには地面に落書きして、そこから使い魔を無限湧きさせるというクソギミック持ち。
でも、今のほむほむの敵ではないですね。
少しばかり時間はかかりますが、簡単に倒せちゃいます。
隠れ場所はランダムなので、飛びながら無差別に絨毯爆撃してオブジェクトを吹っ飛ばし、強引に本体を引きずり出します。
>《Hőlle Rache》《Bombenteppich》*2
ドゴォン!! ズガァン!!
「■■■___!!?」
>魔女が慌てて逃げ惑う声が響く。
うわぁ、辺り一面焼け野原ですね。
そろそろ隠れ場所がなくなるはずです。
>隠れる場所が見つからず、オロオロと逃げ惑う魔女の姿が見えた。
よし、そこか。
ちょこまかとウザいんで、とりあえず縛っちゃいましょう。
>《カテーナ・レガーメ》
ジャラッ!!
「……■■……!」
おっと、これは泣きモーションですね。
まともに喰らうと一定時間動けなくなって厄介です。
ちょっとも、大人しくしててくれる?(神の宣告)
>《封印術・遠神能看可給》《急急如律令》《封魔》*3
ブゥンッ!!
よし、あとは光線ぶち込むだけです。サヨナラ!
>《レイヨン・クレピュスキュレール》
ビ カ ッ!!
ドゴォォォォォォン……!!!
>着弾点で爆炎が弾け、その場にはグリーフシードだけが残された。
工事完了です。 それじゃあグリーフシードを回収してマミさん達に合流しまs…
>……新たな魔女の気配。
>……この感じ、まさか……!?
>情報:病院にお菓子の魔女が出現、マミ達が結界に向かった模様。
アイエエエ!? ナンデ!? シャルロッテナンデ!!?
よりによってこのタイミングかよぉ!?
これはまずいですね、マミさんが戦っていたのは病院のすぐ近く、彼女のことなんでもう結界に入っててもおかしくない。
アカンこのままじゃチャートが死ぬゥ!!
しかも、今居る場所は市外ギリギリのエリア、方角も正反対。
時間停止使っても間に合うかどうか……
ええいままよ、今行くから死ぬなよマミさん!
>《擬態》
>《時間停止》
魔女移動中……
>ロケーション:見滝原中央病院
>病院の上層に結界が広がっている。 マミ達はすでに突入したようだ。
よし見えた、このまま外壁を駆け上って突入!
>結界に入ると、そこには。
>硬直しているマミと、大口を開けて迫る魔女。
……ギリッギリ、間に合ったようです。 でもこれどうすっかな……
このままあいつをぶっ飛ばしたいところですが、強力な攻撃は擬態を解かないと使えませんし、できたとしてもマミさんが巻き込まれます。
このタイミングで身バレするわけにもいかないし……うーん……
………………いいこと考えた。
マミさんを"半マミり"状態にして戦線離脱させます。
詳しくは後ほど、時間ないのでね。
まずシャルロッテの頭上に移動して……
ここで思いっきり踵落とし、当たる瞬間に時間停止解除!
ズドンッ!!
そうすると進行方向がちょっと下にズレます。
その結果、どうなるかというと……
「■■!?」
バ ク ン ッ!!!
>巨大な口が、マミの胴体を食い千切った……!!
>魔女はそのままバランスを崩し、地面に転がっていく!
こうなります。
要は角度を調整して、首から上が残るようにして死亡回避しつつ、しばらく戦線離脱させるんですね。
マミさんのソウルジェムは髪飾りなので、首さえ残ってればこっちのもんです。
ご存知の通り、魔法少女はソウルジェムが本体なので、
前回同様、こまめに回復させれば復活できます。
ちなみに検証勢曰く、髪の毛一本でも残ってれば復活可能らしいです。 ウルヴァリンもびっくり。
話はさておき、戦闘続行します。
すぐさま《時間停止》、ショックで固まってるまどさやの前に移動します。
>《イツワリノハナヨメ》
>「"キュゥべえを連れて、結界の外、人気のない場所まで逃げなさい"。 いいわね?」
>二人はこくりと頷くと、QBを掴んで走っていった。
暗示で結界からの離脱を指示します。これから魔女形態入るのでね、まだ見られるわけにはいきません。
さて、二人が居なくなったところで、シャルロッテが動き出さないうちにマミさんを回収します。 彼女に触れた状態で《時間停止》。
あ、ちょっとグロ注意です。
>マミの状態を確認。
>……意識がない。 それに、頭部こそ無事だが、胸から下が食い千切られてしまっている。
>ひとまず、出血を止めることが先だ。
アビリティ《応急処置》を選択、魔法で止血します。 それからグリーフシードをあてがった上で安全な場所に退避させましょう。
烏くん、一応見といてね。
よし、あとは転がってるあいつをゆっくり料理するだけです。
魔女形態に変身、時間停止解除。 マミさんは意識ないのでバレません。
「■■■■■!!!」
>魔女が起き上がり、こちらに襲い掛かろうとしている!
お、ちょうど起きてきました。 そんじゃこいつを。
>《封印術・遠神能看可給》《急急如律令》《禁移》
「……■■■……!?」
>魔女は口を開いたまま、一時停止されたように固まった。
こいつは軟体で鎖で縛ってもすり抜けてくるので、札で動きを止めます。
このまま光線ぶち込めば一発なんですが、ちょっと試したいコンビ技があるので準備。
こいつの真上に移動してっと。
>《V.V.V.F.》《DISCHARGE》*4
>《壱壊のテンソル》《モード:制御》
>《→Converge←》
放電を一点に収束して……
>《↓Fall↓》
本体めがけて一気に落とす!
>《ライトニングスピア》
ドガァァァァァァァン……!!!
「■■■■■■■■!!!!!」
foo↑気持ちぃぃ〜!
無事丸焦げになりました。 この技、演出がかっこいいのでついやっちゃいました。 反省はしてない。
「……■■……■……」
>魔女は全身が黒焦げになり、もはや虫の息だ。
まだ生きてるようです。 このまま楽に……してやりません。
お前のせいでこちとらチャート崩壊寸前だったんじゃ、落とし前付けてもらわにゃ腹の虫が収まらんのぉ。
罰として、ほむほむのお夜食になってもらいましょう。
>《喰べる》
ブシュッ……! グチャッ……!!
「■■■■■■■!!!!」
>魔女がのたうち、耳障りな絶叫を上げる。
え? ネームド喰って大丈夫かって?
問題なし。 持ち越しさえしなければセーフ。 そもそも今ループが最後ですからね。
さて、結界も消えたのでマミさんを回収して二人の元に向かいまs…
ド ク ン ッ……
>……!!?
>突如、胸に重苦しい痛みが走る。 思わず、その場に蹲った。
げっ……
>ほむらの姿が揺らぎ、あらゆる魔女をごちゃ混ぜにしたような、異形の幻影が垣間見える。
マズい、BBBBBBBBBBBB!!!
>「……っ、五月蝿いッ!!!」
>ほむらが一括すると、幻影は次第に収まっていった。
\ピコーン/
>実績を獲得しました:溢れる呪詛*5
ふぅ……なんとかセーフでした……
えー、今何が起こったかというと、呪い値が限界超えて暴走フラグが立ちました。
フラグが立つと、今みたいに特殊イベントが入って、B連打で進化キャンセルしないと人の姿に戻れなくなります。
だから焦ってたんですね。
おかしいなぁ……チャート上、今のを含めてもギリギリ閾値超えないはずなのに……
…………あっ。 あすみんの分計算に入れてなかった……
完全にこちらのガバです……許して亭ゆるして……
……はぁ、これちょっと軌道修正要るなぁ……
このイベントを一度でも踏むと、以降はMPが一定割合を切った瞬間、自動で《暴走》に突入します。
《暴走》は、その名の通り操作不能になるんですが……ラーニング全ロス&取り込んだ魔女が開放されてその場で一斉に敵に回るという最悪のおまけつき。
こうなったらリセット必至なので、いつも以上にMP管理に神経質にならざるを得ません。
ワルプル戦のチャート見直しが必要ですが、そこはその時になったら説明しようと思います。
気を取り直して、まどか達の元へ向かいます。
え? なg…シャルのスキル見たい?
しょうがねぇなぁ(悟空)
☆スキルツリー/ラーニングスキル
Selected:《スウィート・エクディシス》
▽スキル説明
・対象:自分自身
・効果:MPを消費して脱皮することで、HPを回復する。発動中は他スキルの同時使用不可。
数少ない回復スキルの一つですね。MPが持つ限り何回でも使えるので、優秀ではあるんですが……
発動中は無防備になる上、時間停止とかも解除されるので隙だらけ。
今のほむほむのスタイルと微妙に噛み合ってないので、使うことはないでしょう。 そもそも今回取り込んだのは完全な私怨なんで(ガバ)
そんじゃ改めまして、マミさんを抱きかかえてレッツゴー。
ゴクン……
ほむらが最後の一口を呑み込むと、結界は風にほどけるように消えていった。
(…………)
変身を解いたほむらは、しばらくその場に佇み、口元に残る鉄の味を指でそっと拭った。
どこにも向けられていない視線の奥で、とりとめのない思考が浮かぶ。
___本来、この魔女を捕食する必要などなかった。
だが手を伸ばしたのは、理屈ではなく、半ば私怨によるものだ。
数々のループで繰り返し見た光景。
マミの死には、高確率でこの魔女が関わっていた。
マミの存在は、ワルプルギスに対抗する上で欠かせない。
彼女が生きていることそのものが、まどか達の精神的な安定につながるからだ。
無謀な契約も、衝動的な行動も、少しは減らせるだろう。
それは結果的に、戦力の底上げとなる。
魔女を取り込んで十分な力を得たとはいえ、単独で奴を倒し切れる保証など、どこにもない。
だから
それで少しでも勝率を上げられるならば。
手段がどうあれ、犠牲がどうあれ。
奴に勝たなければ、まどかの未来は無いのだから。
___今回も。
咄嗟の判断で、最悪の事態こそ回避した。
しかし、マミは身体の大半を失い、しばらくは前線に戻れない。
彼女が欠けるということは、想定外の事態が起こるリスクも跳ね上がる。
計画は大幅な軌道修正を余儀なくされた。
(…………)
毎度毎度、最悪のタイミングで現れては、マミの命を、ひいてはまどかの心の安寧を奪っていく。
こちらの努力を、あざ笑うかのように。
いわゆる、積年の恨みというものだ。
せめて、自分の苦しみの一端でも味わわせなければ、気が済まなかった。
(……時間の無駄。マミの状態は――)
ほむらはすぐに思考を切り替えた。
立ち止まっている暇はない。 やるべきことは山ほどある。
先ほど応急処置を施したおかげで、マミの意識はないものの、失血は抑え込めている。
ソウルジェムの光も、かろうじて安定していた。
(……よし、問題なさそうね)
このまま抱えて、まどか達のもとへ戻り、状況を説明する――
そう判断して、ほむらはマミへ一歩踏み出した。
その瞬間。
ド ク ン ッ
突如、胸の奥に痛みが走った。
「___!!?」
心臓を握り潰されるような痛みに、ほむらは思わず膝をついた。
呼吸が乱れ、視界がぐらりと傾ぐ。
グニャァッ……
次の瞬間、ほむらの輪郭が陽炎のように揺らぎ、その隙間から“何か”が滲み出す。
――歪んだ人工物。 鎖、電球、ひび割れた仮面。
――おぞましい有機物。 目玉、嘴、血塗れの手足。
かつて取り込んだ魔女たちの断片が、
一斉に表層へ押し寄せてくるような、悪夢じみた幻影。
そして。
ほむらの頭の中へ、声とも思念ともつかない呪詛が洪水のように流れ込んできた。
「闍ヲ縺励>」 「逞帙>」
「蟇偵>」 「證励>」 「諤悶>」
「蜉ゥ縺代※」 「蜉ゥ縺代※」
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「縺。縺上o螟ァ譏守・」 「隱ー縺莉翫�ョ」
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「縺雁燕縺ッ鬲泌・ウ」「縺雁燕縺ッ蜷後§」
「遘√◆縺。縺ィ蜷後§」
「遘√◆縺。縺ッ縺雁燕」
もはや言語の体すら成していない、おぞましいノイズのようなナニカ。
(……や、め……ろ……っ!!)
頭蓋骨の内側に、鉄杭を何本も打ち込まれているような痛み。
脳を素手で掻き回されていると錯覚するほど、思考の形が歪んでいく。
さらに。
メギッ……バキッ……!
人体から発されたとは思えない、おぞましい破砕音が首筋から背骨へと連鎖する。
ほむらの胴体が、制服越しにも分かるほど不自然に盛り上がり、
まるで皮膜の下で、別の意思を持つ何かが、這い上がろうとしているかのように蠢いた。
「がっ……あ゛、あ゛ア゛ァ……ッ……!!」
全身が破裂しそうなほどの圧迫感。
ノイズに蝕まれ、次第に朦朧としていく意識。
(駄目……ここで……崩れたら……!)
――きっと、
確信に近い直感が頭を過った。
ほむらはその直感に従い、震える手を懸命に動かし、懐からナイフを取り出すと――
一片の迷いもなく、自らの腿へと突き立てた。
ブシュッ!
(ッッッ……!!)
鋭い痛みが、崩れかけた意識を繋ぎ止める。
(考えろ……飲まれるな……!)
ほむらは意識を総動員し、外側に分厚い膜を張るイメージで、身体の内側から溢れ出ようとする魔力の奔流を押しとどめる。
そして、押し寄せる呪詛の声に一喝するかのように、ほむらは喉が破れんばかりの勢いで叫んだ。
「……っ、五月蝿いッ!!!」
「私の、邪魔を……するなァッ!!!!」
その勢いのまま、魔力の膜を内側に押し込めていく。
それに伴い、皮膜の蠢きが徐々に弱まり。
絶えず脳に響いていた呪詛も、少しずつ遠のいていった。
そして、数呼吸ののち。
ほむらを覆っていた異形の幻影は、黒い靄のようにほどけて消え、揺らいでいた輪郭がゆっくりと元の形を取り戻していった。
「ッ──……ハァッ、ハァッ……! ゲホッ……!」
緊張の糸が一気に切れたのか、肺の奥から空気が逃げるように咳がこぼれる。
刺したままの腿が脈打ち、額には冷たい汗が滲んでいた。
「……まだ、壊れるわけにはいかない」
「奴を──この手で倒すまでは」
ほむらはゆっくりと息を整えると、腿に突き刺したナイフをためらいなく引き抜いた。
痛みにも眉一つ動かさず、魔力で傷口を塞ぐ。
そのまま、わずかにぐらつく膝を押さえつけるようにして立ち上がり、迷いなくマミのほうへ歩き出した。