魔法少女まどか☆マギカ -Kaleidoscope- 実績「時をかける魔女」獲得実況プレイ 作:Hotpepper_N
この通り、杏子がこちらを疑い始めました。
でもこれ、実は意図したことなんですよ。ちょっと解説しましょう。
前回、シャルロッテ戦の時も、ほむほむは魔女形態に変身してるんですね。
でもあの時は距離がかなり離れていて、マミさんに察知されることはありませんでした。
しかし今回は、ショッピングモールと体育館の距離がやや近かった。
なので、経験の長い杏子だけは二つ目の魔女の反応に気づけたんです。
さやかはともかく、杏子はベテランですからね。
そして、QBの思惑についてですが――
あの淫獣、こちらへの疑念を持たせようとしてたのは間違いないです。
今回の二体同時作戦は、ほむほむを追い詰めるだけじゃなくて、仲間に不信感を植え付ける狙いもあったんでしょう。
でも、こっちはそれを逆に利用させてもらいました。
どういうことかと言うと――
>ほむらは烏を通じて、杏子の様子を監視していた。
>「……勘付かれたようね。まあ、少し予定が早まっただけかしら」
>焦る様子もなく、ほむらは淡々と次の算段を組み立てていく。
そう、実はこれ、遅かれ早かれこうなる予定だったんです。
どのみち、今後も共闘を続ける以上、どこかのタイミングで正体は明かさなければなりません。
こちらから切り出す前に、杏子の方から疑念を持ってくれたのはむしろ好都合。
淫獣のガバガバ作戦に便乗させてもらったというわけです。
さて、話はこれくらいにして、次に進みましょう。
さっき恭介が医務室にドナドナされたので、ちょっと様子を見に行きます。
終業後。
医務室のベッドで、恭介はゆっくりと意識を取り戻した。
「……ん……」
重たいまぶたを開ける。
視界に飛び込んできたのは、見慣れた医務室の白い天井だった。
「あ、恭介! 気がついた!?」
聞き慣れた声に顔を向ける。
そこには、安堵した表情を浮かべるさやかがいた。
その隣にはまどかと仁美、そして少し離れた場所にはほむらも立っている。
「……みんな……」
「よかったぁ……」
さやかは胸を撫で下ろし、大きく息を吐いた。
仁美も胸に手を当て、小さく安堵の表情を浮かべる。
恭介はゆっくりと身体を起こしかけ――
その瞬間、不意に記憶の断片が脳裏をよぎった。
突然現れた、あの異形の化け物。そして――
「……さやか」
「な、何?」
「あの時……変な格好してなかった?」
「……っ」
さやかの表情が一瞬だけ強張った。
「青い服みたいなのを着てて……剣を持ってたような……」
言葉を続ける恭介を見て、まどかと仁美も思わず顔を見合わせる。
静かな沈黙が流れた。
やがて、さやかは覚悟を決めたように息を吸う。
「……恭介」
さやかが口を開く。
「その話は……明日、ちゃんとするね」
「今はちょっと……ここじゃ話せないから」
さやかは困ったような、それでいて神妙な表情。
恭介は少しだけ考え込み、やがて小さく頷く。
「……分かった。明日、聞かせてくれるんだね?」
「うん。約束する」
その一言に、恭介はそれ以上追及するのをやめた。
「それじゃあ、今日はもう帰りましょう」
場の空気を切り替えるように、ほむらが静かに口を開く。
「上条さんも、今日は安静にしてください」
「……ああ。ありがとう」
ほどなくして四人は医務室を後にし、それぞれ帰路につく。
静けさを取り戻した部屋で、恭介は一人、天井を見上げていた。
(……明日)
あれは夢だったのか。現実だったのか。
その答えを、明日聞くことになる。
不安と期待が入り混じる中、恭介は静かに目を閉じた。
はい、恭介が目を覚まして、明日全部話すという約束をしました。
次回はいよいよ、魔法少女CO+告白コンボが待っています。
が、その前に一つやっておきたいことがあります。
というわけで、時間を少し進めましょう。
>ロケーション:市外エリア
先ほどほむほむが言ってた、マミさんのリハビリですね。
ちょうど今、二人が魔女狩りを終えたところです。
>「はぁ……はぁ……」
>変身を解いたマミが額の汗を拭う。
>まだ動きには硬さが残り、何度か危ない場面も見受けられた。
まあしょうがないですね、一昨日まで寝たきりだったんで。
焦らず、少しづつ勘を取り戻していきましょう。
で、リハビリついでにもう一つマミさんとやっておきたいことがあります。
ワルプルギス戦で重要になる、とあるスキルの習得です。
画面をよく見ると、ほむほむの頭の上に小さな「!」マークが出ていますよね。
これ、RPGなんかでよくあるサブイベント発生のサインです。
このマークが出ているキャラクターに話しかけたり、逆に自分へ表示されている時に親密度の高いキャラクターへ話しかけたりすると、
新しいスキルや特殊イベント、アイテムの入手に繋がることがあります。
他にもこういう時限定のセリフとかもあって、結構面白いんですよ。
まあそれはそれとして、マミさんも一息ついたところですし話しかけてみましょう。
マミの呼吸が整うのを待ち、ほむらは静かに歩み寄った。
「マミさん。少し、相談したいことがあるの」
「何かしら?」
汗を拭っていたマミが、穏やかに微笑む。
「ワルプルギスを倒すために、戦い方を考えていたのだけれど……」
「あなたのリボン。 あれは、本当に優秀な魔法だと思うの」
マミは少し照れくさそうに笑う。
「ありがとう。でも、まだ以前みたいには動かせないけれど」
「それでも、よ」
「敵を拘束できる。味方を引き寄せることもできる。応用力の高さは、私が見てきた魔法少女の中でも屈指だと思うわ」
真正面から自分の魔法を評価されることなど、ほとんど経験がない。
マミはどこか落ち着かない様子で、小さく視線を逸らした。
「……でも、万能というわけではないわ」
その一言に、マミの表情が少し引き締まる。
「まず、対象を直接縛る必要があること」
「リボンが巻き付いて、拘束が完成するまでには、どうしても一瞬の隙が生まれる」
「それに、相手が暴れれば千切られる可能性もある」
「……経験の長いあなたなら、思い当たることがあるはずよ」
マミは目を伏せる。
言われてみれば、思い当たる節はいくらでもあった。
駆け出しだった頃はもちろん、経験を積んでからも。
あと一歩拘束が遅ければ。
あと少しリボンが持ちこたえてくれれば。
しばらく沈黙が流れる。やがて、ほむらが静かに切り出した。
「もし、縛らずに対象を引き寄せられたら……もっと自由に立ち回れると思わない?」
マミの瞳がわずかに揺れる。
「……どういうこと?」
「マーキングするの」
「マーキング?」
ほむらは頷いた。
「あらかじめ、何らかの方法で対象へ自分の魔力を刻んでおく」
「必要な瞬間だけ、その魔力を足掛かりに経路を繋ぐの」
「そうすれば、リボンを結ばなくても対象へ干渉できるかもしれない」
「マーキング……」
マミは腕を組み、小さく呟いた。その言葉を何度も頭の中で反芻する。
「……そうだわ、指輪よ!」
そして、はっと顔を上げる。
思いついた瞬間、自分でも驚いたように目を見開く。
「魔力で小さな指輪を作るの」
「それを対象にはめておけば、普段はただの指輪。でも発動した瞬間だけ、リボンの代わりに魔力の経路として機能させる」
「そうすれば……魔力の経路だけを、一瞬で繋げられるかもしれない!」
ほむらは小さく口元を緩めた。
発想の種を渡せば、自分の魔法として昇華するだけの技量がある。
それが巴マミという魔法少女だった。
「……面白い発想ね。物は試しだわ」
では、さっそく実践。……なんですが。
まあ一発でうまくはいきません。
>「きゃあ!?」
ほむほむを引っ張るつもりが、逆にマミさんが引っ張られたり、
ブツンッ!
>「うわっ……!!」
途中でパスが切れてほむほむがすっ転んだりと、まあこんな感じです。
発想通りにいったら苦労はしません。
その後もやれ引力が強すぎるだの、姿勢が安定しないだのと、試行錯誤を繰り返し――
シュッ!
>一瞬だけ繋がった魔力の経路が、ほむらを一気にマミのもとへ引き寄せた。
お、ついにうまくいったようです。
\ピコーン/
スキル習得:《ナストロ・グイダート》
というわけで晴れてスキル習得。
ちょっと解説見てみましょう。
☆スキルツリー
Selected:《ナストロ・グイダート》
▽スキル説明
・対象:自分および味方複数
・効果:自身と対象に魔力で編んだ指輪を装備してマーキング。その状態で発動すると、マーキングした対象に魔力の糸を通し高速で引き寄せる。障害物がない限り引き寄せは中断されない。
見ての通り、この技かなり便利なんですよ。
指輪を装備しておく必要はありますが、リボンの弱点だったタイムラグと破壊リスクをほぼ解消できます。
味方の緊急離脱にも使えるし、連携にも使える。
ワルプル戦では間違いなく影の主力スキルですね。
……で。
どうやらマミさん、よほどこの技がお気に召したようで。
>「せっかくだから、普段から付けておきましょうか」
>マミは指にはめた金色の指輪を、嬉しそうに眺める。
うん、まぁ、常時付けておくのは……合理的っちゃ合理的だけども。
なんでうっとりしてるんですかね(すっとぼけ)
>「ねぇ、ほむらさんも付けておかない?そうすれば、いつでも戦えるわよ?」
>マミの目が、少しだけ怪しい輝きを帯びている。
>「……そ、それはちょっと……」
ほむほむがドン引きしてて草。
>「い、いや、理由はわかるけど……その、なんというか……」
>「大丈夫よ? 傍から見れば、ただのアクセサリーだもの」
>「あの、そういう問題じゃなくて……」
ちょっと押しが強すぎませんかマミさん。
>「……冗談よ、冗談」
>マミがクスクスと笑う。
本当に?若干本気混じってなかった??
>「でも、本当にありがとう。これなら、みんなを守れる気がするわ」
そんなわけで、マミさんの新技開発イベントでした。
それでは、本題へ進みましょう。いよいよ次はCOからの告白イベント。
翌日の放課後まで、時間を進めます。
翌日、放課後。
校門前には、さやか、仁美、ほむら、そしてまどかの四人が集まっていた。
「それじゃあ、行きましょうか」
ほむらが切り出す。それを聞いたまどかが、おずおずと口を開いた。
「あの……わたしも、一緒に行った方がいいかな?」
どこか心配そうな声。ほむらはそんな彼女の肩へ、そっと手を添える。
「……今日は、さやかと上条さんの問題よ。それに……仁美さんもいる」
「私たちまで全員揃ってしまうと、落ち着いて話せなくなると思うわ」
まどかは小さく俯く。
「でも……ちょっと心配で」
「ええ、分かってる。だから、今日は私たちに任せて」
「ちゃんと三人が納得できるように、話をしてくるわ」
そう言って、ほむらは微笑んだ。
まどかはしばらく黙っていたが、やがて小さく頷く。
「……うん。お願い、ほむらちゃん」
ほむらは静かに頷き返した。
「それじゃあ、また後で」
「……うん。みんな、気をつけてね」
三人を見送るまどかへ、さやかが軽く手を振る。
仁美も小さく会釈を返した。
やがて三人の背中が夕暮れの街へと消えていく。
まどかはその姿が見えなくなるまで見送り、小さく息を吐くと、一人家路についた。
三人は、市内の高台へと向かった。
見滝原市を一望できる高台。
夕暮れに染まる街を見下ろす展望スペースには、木製のベンチが一つ置かれている。
そのベンチに、恭介は一人腰掛けていた。
吹き抜ける風に前髪が揺れる。
ふと坂道の方へ目を向けると、三つの人影がゆっくりと近づいてきた。
「……来た」
小さく呟き、立ち上がる。
「待たせてごめん、恭介」
坂を上り切ったさやかが、少し息を弾ませながら笑った。
「ううん。僕も今来たところだから」
恭介は柔らかく笑い返し、三人へ視線を向ける。
「それじゃあ……昨日のこと、話してくれるんだよね」
「うん」
さやかは一つ頷いた。
「……あ、座ったままでいいよ?」
そう言われ、恭介は再びベンチへ腰を下ろす。
さやか、仁美、ほむらの三人は、その正面に立った。
ほんの少しだけ、沈黙が流れる。
「昨日のこと……覚えてる?」
さやかが静かに切り出した。
「ああ」
恭介は迷いなく頷く。
「さやかが……青い服みたいなのを着て、剣を持っていた」
「正直、夢でも見てたのかなって思ったけど……あまりにも現実味があって」
その言葉に、さやかはゆっくりと息を吸う。
「……あれね。幻覚でも、夢でもないんだ」
一拍置いて、まっすぐ恭介を見つめた。
「あたし――魔法少女なんだ」
「……魔法少女?」
恭介の眉がわずかに寄る。
予想していた答えとは、あまりにもかけ離れていた。
「……うん、そんな反応になるよね」
「自分でも、何言ってるんだろって思うくらいだし」
肩をすくめ、小さく笑ってから、真剣な表情へ戻る。
「でも、全部本当なんだ。だってこれが――」
さやかは慌てた様子で胸元へ手を伸ばす。
「さやか。順番に話さないと」
「あっ……」
勢いのままソウルジェムを取り出そうとしていたさやかは、気まずそうに手を止める。
「ご、ごめん……」
「焦る気持ちは分かるわ。でも、急に見せても混乱させるだけよ」
ほむらは小さく頷くと、恭介へ向き直った。
それから――。
魔法少女とは何か。
魔女という存在。
契約によって願いを叶える代わりに、その身を賭して戦い続ける宿命を背負うこと。
そして昨日、体育館で起きた出来事。
ほむらは一つずつ言葉を選びながら、静かに説明していった。
恭介は途中で口を挟むことなく、最後まで耳を傾けていた。
話が終わると、しばらく重い沈黙が流れる。
やがて恭介は、三人の顔をゆっくりと見回した。
誰一人として、冗談を言っている表情ではない。
「……じゃあ、さやかは……命懸けで、あんな化け物と戦ってるの?」
「……うん」
さやかは静かに頷いた。
「でも、どうして……」
その問いに、さやかは言葉を詰まらせる。
「それは……」
迷うさやかに代わり、仁美が一歩前へ出た。
「恭介さん。魔法少女になるには、願いを叶える代償が必要――というお話は、先ほどしましたよね」
「さやかさんは、あなたの腕を――」
「――志筑さん」
穏やかな声で、ほむらが制した。
「……詳しいことは、さやかさん自身の口から聞いた方がいいでしょう」
「…………」
仁美は一瞬だけ何か言いたげな表情を浮かべたが、やがて小さく頷き、一歩下がった。
ほむらは改めて恭介を見据える。
「上条さん。あなたの腕が治ったのは、奇跡でも偶然でもありません」
「さやかさんが、自分の人生を懸けて叶えた願い。その結果です」
恭介の表情から血の気が引いていく。
「その意味を――これから、彼女自身の言葉で聞いてあげてください」
ほむらは静かに踵を返した。
「志筑さん。少し、その辺を歩きましょう」
「……はい」
仁美は小さく頷き、ほむらの後に続く。
さやかは二人の背中を見つめ、何か言いたげに唇を動かした。
しかしそれを胸の内にしまい込み、恭介へ向き直る。
二人から十分に距離を取ったところで、ほむらは足を止めた。
夕風が静かに吹き抜ける。
「志筑さん」
ほむらは隣に立つ仁美へ視線を向ける。
「……あの場にいなくて、本当によかったの?」
仁美はすぐには答えなかった。
夕暮れに染まる街並みを見つめ、静かに息をつく。
やがて、穏やかな笑みを浮かべた。
「……はい。これが、わたくしの選んだ答えです」
迷いのない声で答え、少しだけ空を見上げる。
「さやかさんは、わたくしにとって大切なお友達です」
「そして、自分の命を懸けて、誰かを救うことのできる覚悟を持っています」
言葉を選ぶように、一つひとつ丁寧に続ける。
「だからこそ……今は、彼女の想いを優先させてあげたいんです」
「…………」
ほむらは何も言わず、その横顔を見つめる。
その言葉が、諦めから出たものではないと察していながら。
二人はそれ以上言葉を交わさず、静かにその場へ立ち尽くす。
遠くから、さやかと恭介の話し声だけが、かすかに風に乗って届いていた。