魔法少女まどか☆マギカ -Kaleidoscope- 実績「時をかける魔女」獲得実況プレイ   作:Hotpepper_N

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Part3(2/3)(さやか契約後〜まどか契約)

さやかの初戦闘が終わりましたね。

このループでは杏子がいないので、彼女の立ち位置をほむほむが埋める形になります。

具体的には、さやかにとって面倒見のいい先輩ポジを目指します。(できるとは言っていない)

 

 

翌日になりました。登校から終礼まで倍速します。

さやかは恭介のお見舞いに行くのでまどかとは別れました。

 

下校のタイミングで、まどかが「さやかを見ていてあげてほしい」といった内容の相談をしてくるので、ファミレスに寄って話を聞いてあげましょう。

 

>ロケーション:ファミリーレストラン

>まどかが、さやかの性格を話してくれた。

>……はっきり言って、彼女は魔法少女には向いていない。どう伝えるべきか…

>【魔法少女としては致命的】

>【とっても優しいのね、さやかさんは】

 

ここは下を選択して、さやかのスタンスを否定しないようにしましょう。その後の選択肢も、極力まどかの好感度を下げない、かつ重要なことをオブラートに包んだものを選びます。

 

 


 

 

――ファミリーレストランにて。

ほむらは、まどかからさやかについて相談を受けていた。

 

「――さやかちゃんって、ちょっと思い込みが激しくて、意地っ張りで、喧嘩っ早いところもあって」

「でも、困っている人がいると放っておけなくて。誰かのために頑張れる、とってもいい子なんです」

 

ほむらは親身に話を聞くふりをして、内心独りごちた。

――はっきり言って、魔法少女には全く向いていない。度を超えた優しさは、やがて自らの破滅を招く。魔法少女としては致命的だ。

――分(・)か(・)っ(・)て(・)い(・)た(・)こ(・)と(・)だ(・)が(・)、ここで正直に伝えてしまうのは得策ではないだろう。

 

そう判断して、口を開いた。

 

「……そう。とっても優しいのね、さやかさんは」

 

まどかは目を見開きつつも、どこか嬉しそうに照れ笑いした。

ただし、と前置きし、ほむらが続ける。

 

「優しいことは、悪いことではないわ」

「でも……誰かのために頑張れる人は、時々、自分を置き去りにしてしまう。自分を省みなくなってしまう」

 

「魔法少女として戦うには、それは……とても危ういの」

「前にも言ったと思うけど、一度契約したら、もう元には戻れない。終わりのない戦いを続けるしかない」

「それに、魔女を倒したところで、感謝されることもない」

 

「やがて、それが自らの心を蝕んてしまう。そういった子を、何人も見てきたわ」

 

まどかは神妙な顔で俯いていた。何か自分にできることはないか、と悩んでいるのだろう。

そんなまどかの様子を見て、ほむらは語りかける。

 

「……だから、鹿目さん」

「あなたが“自分にできることはないか”って思うのは、わかる」

「でも今は、さやかさんのことを信じてあげて。見守るだけでも、支えになるから」

 

「それに、魔法少女としての経験は私の方が長い。彼女が無理をしないように、私もサポートするわ」

 

まどかは、憑き物が落ちたような顔で呟いた。

 

「……ありがとう。相談して、よかった」

「さやかちゃんのこと、よろしくお願いします…」

 

「……ええ、任されたわ」

 

ほむらは、微笑んでそう言った。

 

 


 

 

まどかカウンセリング@ファミレス、しゅーりょー。

まどかの好感度がかなりアップしました。おそらく、さやかの魔女化時に契約するフラグは立ったんじゃないでしょうか。

 

 

ここでは別れず、二人でさやかの所に向かいます。パトロールにまどかがついて行こうとしますので、同行を申し出ます。

 

さやかは若干渋っていますが、【万が一のこともあるから】を選択して納得させましょう。お前マミさんがどうなったか忘れたんか?

 

 


 

 

――夜になって。

さやかは、パトロールに出ようとしていた。

 

そこに、まどかとほむらが居合わせる。

 

「……まどか、それに転校生?どうしたのこんな遅くに?」

 

「あのっ……」

「わたし達を、パトロールに一緒に連れて行ってくれないかな……?」

 

さやかは一瞬目を見開き、呟いた。

 

「……まどか、ありがとね」

「あたしも、一人だと実はちょっと怖くてさ。手が震えちゃって」

「でも、まどかがいてくれるだけで百人力だよ!」

 

「っ……さやかちゃん……!」

 

まどかは自分の提案が受け入れられたことに嬉しさを滲ませた。

ほむらは無視されているような気がして若干苛立ちつつも、平静を装って口を挟んだ。

 

「……私も同行させてもらえるかしら?」

 

「転校生……」

「うーん……別に、ついてきてもらうほどじゃないと思うけどなあ」

「あたしだけでも何とかなると思うよ?パトロール、何回かやってるし」

 

さやかはあまり乗り気ではないようだ。しかしほむらは続ける。

 

「あなたはまだ魔法少女になったばかり。既に何回か戦闘を経験しているとはいえ、万が一のこともある」

 

「……マミさんのことも、あったでしょう?」

 

「っ……!!」

 

それを聞いて、さやかは押し黙った。

 

「……だから、私にサポートさせて。何かあった時に、鹿目さんを守れなくなる」

「それに、私は魔法少女としての経験はそれなりにあるつもりよ。余計なお世話かもしれないけど、戦闘についての助言もできるわ」

 

さやかは渋々といった表情で返す。

 

「……そこまで言うなら。でも、戦うのはあたしがやってもいいよね?」

「ええ、構わないわ」

 

ほむらは、後髪をかき上げてそう答えた。

 

 


 

 

さやかをSETTOKUできたところで、パトロールに同行します。彼女は結界を見つけると即ダッシュで突っ込んでいくので、はぐれないようにしましょう。

 

 

結界を見つけました。ですがこれは魔女になりかけの使い魔のものです。

原作だとここで杏子が乱入して、魔女になるまで待った方がいいという旨の持論を展開します。

 

ゲーム的に見ても使い魔は獲得EXPがしょぼいですし、回復アイテム(グリーフシード)を落とさないので積極的に倒しに行っても旨味はありません。

 

が、さやかが納得するわけないのでここは違う形でやんわり指摘してあげましょう。

 

 


 

 

――使い魔がさやかによって倒され、結界が晴れていく。

 

 

得意げに剣をしまう彼女を、ほむらは後ろから見ていた。

(――これは、使い魔の結界。まだ魔女になっていないから、グリーフシードを落とさない)

(魔女になるまで待った方が、長い目で見ると得)

(でも……彼女は納得しないでしょうね)

 

ほむらは慎重に言葉を選びつつ、口を開いた。

 

「……さやかさんは、毎日パトロールに行っているの?」

 

さやかが自信に満ちた顔で返す。

 

「うん。人がいつどこで結界に巻き込まれてるかわからないからね、あたしが助けてあげないと!」

 

「そう。……私としては、あまりおすすめはしないわ」

「……どういうこと?」

 

さやかは怪訝な顔でほむらを見返した。ほむらが続ける。

 

「確かに、結界はいつどこで現れるかわからないし、あなたの気持ちもわかるわ」

「でも、毎日パトロールに行くのは、魔力の消耗から考えて得策じゃない」

 

「この町を守ろうとする、あなたの考え方は立派よ」

「でも……それだと、あなた一人に負担が集中してしまうの」

 

「この町には私もいる。あなたばかり気負わないで、たまにでもいいから、頼ってくれると嬉しいわ」

 

さやかは完全には納得していないようだったが。

 

「うーん……でも、あたしがやらなきゃって思っちゃうんだよね」

「でも……そう言ってもらえると、ちょっと安心したかも」

 

 


 

 

なんとか納得してもらえた……と思いたい。まぁさやかはこう言っても日課のパトロールはやめないので、せいぜい戦闘のアドバイスしたり、稀に二回目以降に結界の反応があったら代わりに戦ってあげるぐらいですね、こっちでできるのは。

 

当分パトロールへの同行を継続します。

戦闘はマミさんの時とほぼ同じなので倍速します。

 

 

何日か経過しました。ここで等速に戻します。

 

 

>パトロール中に、結界を見つけた。

>さやか達は、魔女を討伐するため結界に入っていった。

 

 

Hirschkäfer

████████████████████████

 

さやかにとって相性が悪い魔女が出現したので、この状況を利用して闇堕ちのきっかけを作ります。

 

この魔女はクワガタみたいな見た目なんですけど、見た目通り飛行タイプです。群れで押し寄せてきて、油断してると四肢を持ってかれます。

しかも一体一体がすばしっこい上に、本体と使い魔の見た目がほぼ同じという厄介な特性があります。

つまりさやかみたいな近接タイプとの相性は最悪に近いです。

ほむほむ?爆弾で一発ですが何か?

 

というわけで、最初はいつも通り彼女に突っ込ませましょう。

 

>《スクワルタトーレ》

>《スプラッシュスティンガー》

 

さやか、虫が苦手なんですかね? 苦虫百匹噛み潰したような顔で切り刻んでます。まぁクソデカクワガタの群れなんて気持ち悪いに決まってますね。

 

>「くそ、斬っても斬っても……!!」

 

本体が見つからず、どんどん湧いてくる使い魔にイライラしてきたようです。動きが雑になってきてます。

 

>「ああもう! うざったいんだよ!!」

>「消えろッ!!!」

 

めっちゃキレてて草。まどかちょっと怖がってるからそのへんにしてもろて……

 

あ、ついに背後を取られたようです。ここで致命演出入りました。

こうなるとさやかはほとんど動けないので、すかさず介入しましょう。

 

 


 

 

「ああもう!うざったいんだよ!!」

「消えろッ!!!」

 

おびただしい数の使い魔の群れの中、さやかの怒声が結界の中に響く。

剣を振るうその動きには、もはや冷静さのかけらもなかった。

ただただ目の前にいる敵を切り裂く、それだけの動作。

 

ゆえに、背後に近づく影に、気づくことができなかった。

 

ガキィィッ!

 

「しまっ――」

 

強烈な音とともに、さやかの片脚に鋭い顎が食い込んだ。

そのまま使い魔は、顎を挟み込み――

 

ブ ヂ ン ッ!!

 

「がっ……ぁ……」

 

肉が裂ける音と、鈍く湿った声が響く。

 

「――――っっっ!!!!」

 

まどかが目の前の光景に息を呑んだ。

 

その声を聞いた瞬間、ほむらは即座に動いた。

瞬時に盾を構え、《時間停止》を発動させる。

 

そのまま、さやかの元へと滑るように走る。

視線の先には、崩れ落ちそうになっている青いシルエット。

 

その身体を抱えると同時に、ほむらは跳躍し、宙へと飛び上がった。

同時に、爆弾を前方に一斉に投下。

さやかを抱えたまま、安全な距離まで瞬時に退避した。

 

そして《時間停止》を解除した瞬間――

 

ドオォォンッ!!!

 

目の前が爆風に包まれ、羽音が一斉に消えた。

 

 


 

 

はい、無事魔女は討伐しましたがさやかの左足がなくなっちゃいました。

ですがそこは魔法少女、放っといてもそのうち生えてきます。

特にさやかは回復力が高いので、トカゲみたいに切断部が蠢いて生えてきてます。うわぁグロい。

本人が一番驚いてますねこれ。まぁ無理もないか。

 

ん?淫獣じゃないか久しぶり。なんか用?

 

 


 

 

「――さやかちゃんっ!!」

 

「脚が……あたしの、脚が……」

 

ほむらが魔女を一掃し、結界は消えた。

だが、そこには左脚を失って横たわるさやかと、顔を青ざめさせたまどかがいた。

 

放心するさやかだが、次の瞬間。

 

グチャッ……メギッ……バキッ……

 

「……!!?」

 

左脚の切断部が蠢き、おぞましい音を立てながら肉が盛り上がる。

そのまま、盛り上がった肉が元の脚を形作っていく。

 

「なに……これ……!?」

 

数十秒も経てば、すっかり脚は元通りになっていた。

 

何が起こったか分からず、放心する二人。

そのとき、いつぞやの白い獣――QBが姿を現した。

 

『――ソウルジェムさえ砕かれない限り、君たちは無敵だよ』

「なに、それ……? どういう……」

 

さやかは意味が分からず、QBに問うた。

 

『心臓が破れても、ありったけの血が抜かれても、その体は魔力で修理すればすぐまた動くようになる』

『君たち魔法少女にとって、元の体なんていうのは外付けのハードウェアでしかないんだ』

 

「……は? それって……」

 

QBは意に介さず続ける。

 

『魔法少女との契約を取り結ぶ僕の役目はね、魂を抜き取って、ソウルジェムに変えることなのさ』

『ただの人間と同じ、壊れやすい体のままで魔女と戦ってくれなんてとても――』

 

ここでほむらが、QBに銃を突きつけた。

 

「――それ以上、口を、開くな――!!」

 

激しい怒りを隠そうともしない、ほむらの見たことがない剣幕に二人が気圧される。

QBは何かを言おうとしたが、ほむらに気圧されたのか、無言のままその場から去っていった。

 

この場に残されたのは、去っていった方向を睨みつけるほむらと。

QBから聞かされた真実を受け入れられず、放心するさやかと。

あまりに残酷な現実に、打ちひしがれるまどかだけだった。

 

「――ひどいよ……そんなのあんまりだよ……」

 

静寂に、まどかの慟哭だけがこだました。

 

 


 

 

ほんま余計なことしか言わねぇなこいつ。まぁ想定内なんですが。

ともかく、これでさやかが魔女化するフラグが立ちました。

これがきっかけでさやかは自己嫌悪に陥り、どんどん精神状態が悪化していきます。

 

完全に闇堕ちしてこっちの言葉が届かなくなるまでは、今まで通り接しましょう。ここで露骨に態度を変えるとまどかの好感度が下がります。

 

 

この場で二人と別れ、拠点に戻ります。今頃はさやかが家で奴を問い詰めている頃でしょうか。

 

翌日、登校するとまどかが話しかけてきます。

さっき言われたことを知ってたのかどうか質問されますが……

 

>まどかに、昨日のことを知っていたと話すべきだろうか……

>【知っていた】

>【知らなかった】

 

ここは【知らなかった】を選んでしらを切りましょう。

知ってたと伝えた場合、まどかの好感度がかなり下がってフラグが台無しになるので。

そりゃあこんな重要情報、黙ってたって知られたら疑われますよ。しょうがないね。

 

良心の呵責を感じなくもないですが、好感度には代えられません。

 

 


 

 

翌日。学校で、まどかがほむらに話しかけてきた。

 

「……あの、ほむらちゃん」

「昨日のことなんだけど……キュゥべえが言ってたこと、本当なの?」

 

「……ほむらちゃんは、知ってたの?」

 

そう問われて、ほむらは思索した。

 

(……知っていた、と伝えるのは簡単)

(でも、それはきっと、いい結果にはならない)

 

そう判断して、答えを告げた。

 

「……いいえ。私もあの場で、初めて知ったわ」

 

「でも、前から疑問には思っていたの」

「常人と比べて、傷の治りが早すぎる。普通だったら後遺症が残るような怪我でも、傷跡もなく完治してしまう」

 

「……まさか、肉体そのものが、ソウルジェムの器でしかないなんてね」

「私も、気が動転していたみたい。思わずインキュベーターを撃ってしまうところだった」

 

「いん……きゅべ……?」

 

(しまった……)

「……前の街では、別の呼び方をしていたの。昔の癖が出てしまったみたい」

「そっか、ほむらちゃんは別の街から来たんだもんね」

 

(納得してくれたみたいね)

「……話を戻すわ。キュゥべえがまさか、こんなあくどい仕組みを構築しているとは、私も思わなかった……」

 

まどかは、困惑と悔しさが混ざった表情で呟いた。

 

「キュゥべえは、どうしてこんなひどい事をするんだろう……」

 

「…………」

「おそらくは、彼らにとっては、契約が最優先なんでしょうね」

「だからこそ、メリットしか話さない。重要なことは、聞かれない限り話すことはない」

「……前から怪しいとは思っていた。けれど、あの場で確信したわ。あいつらには、人間の価値観が通用しない」

 

「奇跡の対価としては、正当だとあいつらは考えているのかもしれない。……反吐が出るわね」

 

そう言って、ほむらは奥歯を軋ませた。

 

「……全然、釣り合ってないよ。あんな体にされちゃうなんて!」

「さやかちゃんは、ただ好きな人の怪我を治したかっただけなのに……」

 

「…………」

 

まどかが嘆く。ほむらはかける言葉に迷っていた。

 

「……さやかちゃんは、もとの暮らしには戻れないの?」

「さやかちゃんはわたしを助けてくれたの。さやかちゃんが魔法少女じゃなかったら、あの時、わたしも仁美ちゃんも死んじゃってた」

 

「さやかちゃん、どうなっちゃうのかな。心配で、わたし……」

 

涙を滲ませるまどか。やがてほむらは、意を決して口を開く。

 

「…………だからこそ、彼女を支えましょう」

「あなた一人で、悩む必要はないわ」

 

「……!」

 

「……私もショックよ。けれど、なってしまったものは取り返しがつかない」

「彼女が少しでも前向きになれるように、一緒に頑張りましょう」

 

「……うん、そうだよね。一番辛いのは、さやかちゃんだもんね」

「ありがとう、ほむらちゃん」

 

そう言って、まどかは笑みを浮かべた。

 

 


 

 

なんとかまどかを煙に巻けたところで、放課後までスキップ。

この後、さやかが一人で帰ろうとするので、まどかを連れて合流しましょう。

 

>放課後の帰り道。ほむらは、まどかと一緒にさやかと合流した。

>さやかは、終始俯いていて何も話す気配がない。

 

こっちから話しかけてもいいんですが、ここはさやかが話し出すまで待ちましょう。

さやかも先ほどのまどかと同じ質問をしてくるので、同様に【知らなかった】を選択します。

 

 


 

 

――帰り道。さやかが俯く中、二人は言葉を探しあぐねていた。

ここでさやかが、おもむろに口を開いた。

 

「……転校生はさ、昨日のこと、知ってたの?」

 

彼女はまどかと同じことを聞いてきた。

ほむらは先ほどと同じく、嘘を伝えた。

 

「……いいえ。知らなかったわ」

「私も、衝撃だった。……思わず、キュゥべえを撃とうとしてしまうほどに」

 

ほむらは、沈痛な表情を装ってそう答えた。

 

「……そっか。そうだよね」

「知ってたら、あたしが契約すること、絶対止めてたもんね……」

 

「っ……」

 

ほむらは胸にちくりと痛みを感じたが、なんとか表情に出すことを堪えた。

さやかは昨日、QBに問い詰めた時のことを振り返る。

 

「ひどいよね、キュゥべえのやつ。あたし達をこんな身体にしといてさ、なんにも思ってないの。詐欺師もいいとこだよ」

「……ええ、その点には同意するわ」

 

ほむらの言葉には、わずかに本音が混じっていた。

 

「あたし、ちょっと軽率だったかも」

「……でもね。恭介の腕が治るんならって思ったら、居ても立ってもいられなかった」

「恭介が、治ったって、すごく喜んでて。あたし、人生で一番嬉しかったんだ」

 

それは、さやかの紛れも無い本心だった。

 

「さやか、ちゃん……」

 

まどかはどう言葉を掛けていいか分からない。

 

「こんな身体になっちゃったのは、後悔してないかって言われたら嘘になるけど……」

 

そして、決意を込めた表情で告げる。

 

「――それでもあたしは、誰か(恭介)の為に祈った事を、後悔してない」

「その気持ちをウソにしない為に、後悔だけはしないって決めたの」

 

 


 

 

健気やなぁさやかちゃん。それでも容赦なく地獄に叩き込むのがまどマギです。虚淵さん何食ったらこんな展開思いつくん?

 

それはそれとして本編をば。

翌日、この日は学校を午前だけ休みます。

さやかのパトロールに時間が取られてるので、武器を調達する時間を確保しなきゃいけません。

 

ただし、ここでは「弾薬だけ」補充しましょう。わざと爆弾系の在庫をスッカラカンにしておきます。

ちゃんと理由があるのですが、それについては後ほど。

 

午後に登校して放課後、さやかがいつも通りパトロールに行くので同行します。

 

>さやかは何やら思い悩んでいるようだ。

 

あーこれ、仁美が原因ですね。

ざっくり言うと、"俺も恭介が好きだったんだよ!告るけど一日待つからヨロシクゥ!"って感じのことを言われます。

 

いやまぁ、仁美は悪くないんだけども。言うタイミングがたまたま最悪だっただけで。

 

>「……転校生、ちょっと外してもらっていいかな」

>「まどかと、話したいことがあるんだ」

>二人きりで話したいことがあるようだ。

 

 

お、もしやあのシーンですかね。ここは気を遣ってちょっと離れましょうか。

でも気になるのでこっそり様子を伺ってみましょう。

 

>「仁美に、恭介をとられちゃうよぉ……でもあたし、何もできないよ……だってあたし、もう、死んでるんだもん。ゾンビだもん!!」

>「こんな体で抱きしめてなんていえない……キスしてなんて、いえないよ……」

 

 

……さやかのメンタルに罅が入りました。こうなったら闇堕ち一直線です。もう止められません。

何食わぬ顔で戻って、パトロールを続行します。

 

>反応を辿り、三人は魔女の結界を見つけて入り込んだ。

 

 

Elsa Maria

████████████████████████

 

 

原作でも登場した、影の魔女ですね。

こいつは使い魔を用いて広範囲から攻撃してくるので、さやかとの相性はやや悪いのですが、途中からさやかがバーサーカーモードになるのでゴリ押しで倒してくれます。

 

とはいえ、何もしないとさやかが捕らえられてピンチになるので、頃合いを見て杏子みたいに介入して使い魔を殲滅しましょう。

 

 


 

 

――影の魔女が繰り出す使い魔の触手を、さやかはひたすらに切り刻んでいく。

 

だが、精神状態ゆえか、その剣技に精彩はなかった。

以前と同じように、隙を晒してしまう。

 

ガシッ!

 

黒い触手がさやかに巻き付く。そのまま使い魔は彼女を締め上げようとして――

 

ズドンッ!!

 

ほむらの正確無比な射撃が、触手を撃ち抜いた。

そのまま、周囲の使い魔を機関銃で穴だらけにしていく。

 

「……突っ込みすぎるのは危険よ、さやか」

 

そうほむらは忠告したが。

 

「――邪魔すんな」

 

さやかは、その忠告を無視した。

そのまま魔女のいる方向に突っ込み、剣撃を繰り出していく。

 

「っ……まさか……」

 

ほむらは今の彼女の状態に心当たりがあった。

 

「――ほんとだぁ…その気に、なれば…」

「痛みなんて、あははっ、完全に消しちゃえるんだぁ……!!」

 

「アッハハハハハハハハ!!!!」

 

――痛覚遮断。今のさやかには、痛みは何の意味もなさない。

 

凄惨な笑みを浮かべて剣を振るう彼女は、狂戦士そのものだった。

 

 


 

 

はい、バーサヤカーモード発動。

ここからはさやかがオートで倒してくれるので、適当にまどかを守りつつちょっと援護すればOKです。

 

>《スパークエッジ》

 

トドメを刺したようです。結界が消えていきます。

 

 

>まどかは、さやかを恐ろしいものを見るかのような目で見つめていた。

 

あー、まどかドン引きしてますね。あんなの見せられたらさもありなん。

 

>「さやかちゃん……あんな戦い方、ないよ……」

 

まどかは慮ってあげようとしてますが……今のさやかにとっては嫌味にしか聞こえません。

まどかに向かってひっどい言葉ばかり吐いてます。

 

>「……だったらあんたが戦ってよ」

 

ここで介入して釘を刺します。一時しのぎにしかなりませんが、やらないよりマシです。

 

 


 

 

――結界が晴れて、少し経った時。

 

消耗してふらつくさやかを見ていられず、肩を貸しながら言葉をかけた。

 

「さやかちゃん……あんな戦い方、ないよ……」

「……心配なんかいらないよ。痛くないから」

 

さやかは少しうっとうしそうに返す。たまらずまどかは続ける。

 

「……痛くないなんて、嘘だよ。感じないから傷ついてもいいなんて……そんなの、ダメだよ」

「あんなやり方で戦ってたら、さやかちゃんの為にならないよ……」

 

「――あたしの為にって、何様?」

 

逆鱗に触れたのか、さやかが睨みつける。

 

「っ……」

 

「今のあたしはね。魔女を殺すしか能のない、ただの石ころ」

「生きてるフリしてるだけ。そんなあたしに、あんたに何ができるっていうの?」

 

まどかは何も言い返せなかった。なおも、さやかは口を止めない。

 

「そんなに言うなら、あんたも戦えばいいじゃん」

「あたしの為に何かしようってんなら、あたしと同じ立場になってみなよ。無理でしょ?」

「ただの同情で、人間辞められるわけ――」

 

「――美樹さやか」

 

見かねたほむらが、割って入った。

口調は限りなく平坦に、しかし凄まじい威圧を放って。

 

「……!?」

「その言い草は、看過できないわ」

 

「……あんたに、何が……!」

 

さやかが言い返そうとするも。

 

「まどかは、純粋にあなたを心配してくれているの」

「――その気持ちを、無碍にする気?」

 

「っ……それ、は……」

 

「……あなたの気持ちも分からないでもない。部外者にあれこれ言われるのは、いい気分ではないものね」

「でも、だからといって、八つ当たりしていい理由には決してならない」

 

「……今さら、態度を改めろなんて言わない」

「ひとかけらでもいい。どうか、彼女の気持ちを汲んであげてほしい」

 

「…………」

 

さやかは何も言わない。

 

「――お願い。まどかの優しさを、無駄にしないで……」

 

その言葉は、ほむらの哀願にも聞こえた。

 

 


 

 

これでしばらくは大人しく……なりません。

この後仁美が恭介に告るのを見ちゃって、完全にメンタルぶっ壊れます。ほんまこの子はさぁ……

 

さっきの介入は、まどか契約フラグを確実にするための念押しです。すべては魔女ルートのためなんや……

 

 

翌日になりました。さやかは欠席してますね。

まどかは心配でたまらないようですが、ここまで来てしまったらもうできることはほぼありません。まどかのメンタルケアに徹しましょう。

 

放課後になりました。まどかの好感度が高い場合、ここでさやかの捜索を申し出てきます。

 

>まどかが、さやかを一緒に探してほしいと頼み込んできた。

>【一緒に行動する】

>【二手に分かれる】

 

ここは二手に分かれます。まどかはさやかの自宅に向かってもらい、こちらは街を探索してさやかを探します。

 

まどかと別れました。そろそろさやかが告白を目撃する頃でしょうか。

 

\ピコーン/

>メッセージ:【悲劇の始まり】

 

はい来ました。さやかの魔女化確定演出ですね。

このメッセージが表示されたら、どうやっても魔女化不可避です。

一応、検証勢がさやかを眠らせたり催眠かけたりして回避できないか試したらしいんですが、どれも先延ばしにするだけの結果に終わったらしいです。

 

町を探索していきます。ちょうどさやかがパトロール中のはずです。

彼女のいる場所はランダムですが、結界の反応があれば高確率で中にいますので向かいましょう。

 

>結界に踏み入った先には、使い魔と戦闘中のさやかがいた。

 

運良く一発で見つかったようです。

……うわぁ、目がイッちゃってるよ。こっわ。

 

ここは介入せず、魔女を倒すまで待ちます。

 

 


 

 

 

結界が晴れ、ほむらはさやかと対峙していた。

 

「……転校生。今は会いたくなかったな」

「……まどかが心配していたわ。どこかに行ってしまったんじゃないかって」

 

「あっそ。余計なお世話だって言っといて」

 

「っ……! あなたね……!」

 

あまりの言い草にほむらは怒りを隠せなかったが、それを鎮めて本題に入ろうとした。

 

「……今のあなたの状態は危険だわ。一刻も早く穢れを浄化させないと、取り返しのつかないことになる」

 

そう言って、懐からグリーフシードを取り出す。

 

「だからこれを――」「いらない」

 

さやかが遮り、ほむらを拒絶する。

 

「あたし、なんかいろいろどうでもよくなっちゃって」

「こうやって魔女を殺してる時が、一番気が紛れるんだよね」

「だからさ、邪魔しないでくれる?」

 

「……それでも。あなたを放ってはおけな――」

 

そう言って、グリーフシードを渡そうとするが。

言い終える前に、さやかは剣を突きつけた。

 

「――余計なお世話だって、あたし言わなかったっけ?」

「それ以上近づいたら、斬るよ」

 

 

もはや、ほむらに残された手段は、何も言わず立ち去ることだけだった。

――顔を、苛立ちと悔しさに歪ませたまま。

 

 


 

 

……めっちゃ拒絶されました。おじさん泣いちゃう。

好感度そこそこ稼いでたのが仇になったみたいですね。しかもきっかけがあれじゃあなぁ……

 

気を取り直して、まどかに合流しましょう。

さやかが留守だったので公園にいるはずです。

 

公園に着きました。ベンチに座ってますね。

……やっぱり居やがったか淫獣め。

 

>ベンチに座るまどかの隣に、QBがいた。まどかを契約させようとしているのだろう。……排除しなければ。

>【割り込んで追い出す】

>【銃撃する】

 

ここは上を選んで体よくお帰りいただきましょう。

穴だらけにしてやりたいところですが、まどかの好感度が下がるので。

 

ここでさやかを見つけたことと、今の居場所の推測を報告してあげます。その後まどかが一緒に行こうと言ってきますが、適当な言い訳をして一人で行かせましょう。

 

 


 

 

――公園にて。

 

ほむらと二手に分かれてさやかを捜索していたが、さやかは家におらず、心当たりのある場所を探し回っても結果は空振りだった。

 

ベンチで俯くまどかの元に、QBが姿を現した。

 

『――まどか。君は望むなら、どんな願いだって叶えられるかもしれない』

「……それって、わたしが"素質がある"って言ってたこと?」

 

まどかが戸惑いつつも問いかける。

QBはすぐに答えを告げた。どこか、興奮しているように見えるのは気のせいだろうか。

 

『そうだとも。君は稀代の魔法少女になる。通常じゃ起こし得ない奇跡だって、きみなら不可能じゃない』

 

まどかは、契約を迷い始めているようだった。

 

「……あなたと契約したら、さやかちゃんの身体を元に戻せる?」

『その程度のことは造作も――』

 

その時、ほむらがやってきて、QBを押しのけてまどかの隣に座った。

 

「――待たせたわね、まどか」

「ほむらちゃん!」

 

『危ないじゃないか、いきなり割り込んでくるなんて』

『せっかく大事な話をしていたのに――』

 

QBの言葉をほむらが遮る。

 

「もっと大事な話があるの。二人きりで。……帰ってくれないかしら」

『これより大事な話があるとは思えな――』

 

「――聞こえなかったかしら?」

 

ほむらが圧を放ち、懐から銃を取り出す素振りを見せた。

 

『…………』

 

会話が無駄と判断したのか、QBは無言で立ち去っていった。

 

 

「……本題に入るわね。……さっき、さやかを見つけたわ」

「……! どこにいたの!? 大丈夫、だったの……?」

 

「見滝原駅の近くで、パトロールをしていたわ」

「……けれど、完全に精神を病んでしまっていた。私の言葉が、届かないぐらいに」

 

「剣を向けてきて、それ以上近寄ったら斬る、と言われたわ。……私は、何もできなかった」

 

ほむらは胸の痛みを無視して、悔しがる表情を作った。

 

「っ…!! 今、さやかちゃんは…」

「…そう遠くへは行っていないはずよ」

 

「ほむらちゃん、一緒に行こう。さやかちゃんを助けたい」

 

まどかの提案に、しかしほむらは首を振って。

 

「……残念だけど、私は顔を合わせない方がいいと思う」

「――だから、まどかが行ってあげて」

 

「っ……! ありがとう、行ってくるね……!」

 

そう言って駆け出すまどかを、ほむらは黙って見つめていた。

 

 


 

 

まどかを見送ったら、武器の調達に行くふりをしましょう。

途中でさやかの結界の反応が来るはずです。

 

>――新たに、結界の反応があった。おそらく、さやかのものだろう。

>このままではまどかが危ない。

 

とうとうさやかが魔女化しちゃいました。

もたもたしてるとまどかがやられてしまうので、現場に急行します。

 

 


 

 

 

――走る、走る、走る。

 

まどかは、ほむらが提供した情報をもとに、さやかの元に急ぐ。

 

(ほむらちゃんの言ってたことが確かなら、駅のところにいるはず……!)

 

そのまま見滝原駅に駆け込み――果たして、目的の少女は居た。

 

「――さやかちゃんっ!!」

 

彼女のいるホームに、息が上がるのもかまわず全速力で駆け込んでいく。

 

 

「ぜぇっ、ぜぇっ……さやか、ちゃん……!!」

「…………まどか」

 

「やっと、見つけた…心配、してたんだよ……?」

「……そっか。迷惑、かけちゃったね」

 

「なんで、学校来なかったの」

「なんで……ほむらちゃんに、ひどいこと言ったの。ほむらちゃん、悲しんでたよ」

 

まどかは、問い詰めているつもりはなかった、ただただ、彼女がこんな行為にでた理由が知りたかった。

 

「…………」

「あたし、見ちゃったんだ。……仁美が、恭介に告白するところ」

 

「…………!!」

 

まどかの息を呑む音が響いた。

 

「……恭介、まんざらでもなさそうだった」

「それ見た瞬間さ、今まで何やってきたんだろって」

 

「もう、どうでもよくなっちゃった」

 

「あたしは、なにが大切で、なにを守ろうとしてたのか」

「もう、なんにもわかんなくなっちゃった」

 

「……っ、でも、だからって……そんなの」

 

それは友達を、仲間を、傷つけていい理由になるのか、と。

聞こえているのか、いないのか。さやかの独白は続く。

 

「誰かを救った気になって、勝手に傷ついて」

「まどかにも、転校生にも、ひどいこと言って、一方的に遠ざけて」

 

そう呟いて、彼女は掌を差し出す。

 

――どす黒く染まったソウルジェムが、乗っていた。

正常な状態ではないのは、一目瞭然だった。

 

「ッッッ!!それって……」

 

さやかは、絞り出すように言葉を吐き出した。

 

「……ぜんぶ、ぜんぶ、あたしのせいだよ」

「あたしの人生、ぜんぶ、間違ってたんだ」

 

「……そんなこと!」

 

思わずまどかは否定しようとするが、

 

 

「あたしって、ほんと…バカ」

 

 

そう呟いたさやかの涙が、ソウルジェムに落ちた瞬間。

 

 

ビ キ ッ

 

 

水晶玉が割れるような音を立てて、ソウルジェムに罅が入った。

 

 

ゴ オ ッ !!

 

 

途端に、さやかを中心に暴風が吹きすさぶ。

 

「――ぇ? うあぁぁぁぁっ!!!?」

 

まどかは、その場から吹き飛ばされた。

 

「――さやかちゃぁん!!!」

 

咄嗟に欄干に掴まり、飛ばされまいと耐えながらも、彼女の名前を叫ぶ。

 

ビキッ…バキッ…

 

そうしている間にも、ソウルジェムの罅が加速し。

中から現れたのは、グリーフシード(魔女の卵)。

 

同時に、結界らしきものが周囲を覆っていく。

 

 

Oktavia Von Seckendorff

 

 

 

――人魚の魔女が、誕生した。

 

 


 

 

はい、さやかの魔女化シーンでした。

ここの演出マジで神ってますね。スタッフの愛が凄まじい。

 

ちょうど結界が形成されたタイミングで現場到着。

そのまま入っていくと、人魚の魔女(さやか)がお出ましです。

 

 

Oktavia Von Seckendorff

████████████████████████

 

 

ここはすぐに戦わず、最初にさやかの身体が落ちてくるので受け止めます。

抱えたまままどかの所まで移動し、さやかの身体を預けて結界から離脱するように指示します。

 

……まどか、デモデモダッテモードに入ってますね。ちょっと心苦しいですが、【甘えないで!】を選択して一喝しましょう。

 

 


 

 

 

――まどかは、そのまま結界に飲み込まれた。

ダンスホールのような床に、五線譜や音符が散りばめられている。

 

事態を飲み込めず、放心していると。

 

さやからしき人影が、結界の上部から落ちてくるのが見えた。

 

「ぁ――さやか、ちゃんっ!!」

 

受け止めるべく、駆け出そうとするが、腰に力が入らない。

間に合わない、そう思った時――

 

「――ッッ!」

 

ほむらが駆けつけ、さやかの身体を受け止めた。

そのまま動けないまどかを担ぎ上げ、安全な距離まで退避した。

 

「……ほむら、ちゃん……なに、あれ……?」

 

ほむらが二人を降ろした後、まどかは呟いた。

眼前で起こったことを信じたくないような、そんな声色だった。

 

「……間違いない。これは、魔女の結界」

「とても、信じたくないけれど」

「…………さやかが、魔女になった。……そうとしか、考えられないわ」

 

「そん…………な…………」

 

まどかが、絶望の声を上げる。

 

「……うそ……だよね? だって、こんなの……」

「さやかちゃん、目を、覚ましてよ………」

 

その様子に心を痛めつつも、ほむらは続ける。

 

「ここは私がなんとかするわ。さやかの身体を連れて、結界の外まで逃げて」

 

「……でも、あれは、さやかちゃんの……!」

「ほむらちゃん、なんとか、できないの……?」

 

「……魔女になってしまったからには、もう取り返しがつかない」

「倒すしか、手はないわ」

 

「いや……そんなの……いやだ……!!」

「目を、覚ましてよぉ……起きてよぉ、さやかちゃん……!!」

 

さやかの身体は、まどかがどんなに揺すっても、反応を示すことはなかった。

 

「……分かってちょうだい。今の状態は、とても危険なのよ」

「ほむらちゃん……倒しちゃ、やだよ……さやかちゃんを、助けてよぉ……!!」

 

ほむらは、この期に及んでまやかしの希望に縋ろうとするまどかを見ていられず、奥歯を噛み締めて。

 

「――甘えないでッ!!!」

 

彼女を、一喝した。

 

「っ!?」

 

「あれはもう魔法少女じゃない、ただの魔女なの!」

「もう声も聞こえない、意思もない! 呪いを撒き散らすだけの化け物なのよ!!」

 

「……もう、倒してあげるしかないの。まどか、分かって。お願いだから……」

 

「……ほむら、ちゃん……」

「…………ぐすっ、ひぐっ……」

 

嗚咽を漏らしながら、まどかはさやかの身体を引きずって、結界の外の方向に向かっていった。

 

 


 

 

……いやぁ、胃が痛い。

ともかく、二人が結界から出たのを確認したら戦闘開始です。

 

こいつは結界内を泳ぐみたいに移動して剣で攻撃してきます。

魔法少女時代のような素早さはありませんが、一撃が非常に重いので無闇に間合いに入らないようにしましょう。

 

本来のほむほむなら、時間停止でC4やらの爆弾を大量にぶち込めば瞬殺できるんですが……

さっきの調達で、わざと爆弾系を切らしていたので即殺できる手段がありません。

 

え? それじゃジリ貧だろって? そもそも今回の目的は倒すことではなく、時間稼ぎなので問題ありません。

 

というのも、まどか契約フラグを立たせた状態でこの戦闘を迎えた場合、一定時間経過するとイベントが入って、まどかがさやかの身体を元に戻すために契約するという演出になってます。

 

だから在庫をスッカラカンにしておく必要があったんですね。

 

攻撃を喰らわないように立ち回りつつ、機関銃などでちまちま削っていきましょう。

数分経過すれば、淫獣がまどかの元にやってきてイベントが入ります。

 

>……!?

>人魚の魔女が、突如として消滅した。

>同時に、魔法少女特有の気配が膨れ上がった。

>発生源は、まどかのいる方向。まさか………!?

 

確定演出来ましたね。ではイベント見てみましょう。

 

 


 

 

(くっ……倒しきれない……!!)

 

まどかが離脱した後、ほむらは人魚の魔女を相手に攻めあぐねていた。

 

(……爆弾を切らしていたのが運の尽きね。補充しようと思っていた矢先に…)

 

そう、この時彼女はほとんど爆弾を持っていなかった。

運悪く、在庫を切らしていたのだった。

 

「■■■■■■■!!」

「…っっ!!」

 

人魚の魔女が、唸り声をあげて剣を横薙ぎに振るった。

一瞬前までほむらがいた空間を、巨大な刀身が通り過ぎる。

 

すかさず距離を取り、手元の重機関銃が火を吹く。

損傷こそ与えているものの、致命打にはなっていないようだった。

 

(……こんなことなら、パトロールに同行しなければ……!)

(……今、考えても仕方がない。とにかく攻め続けるしかないわね)

(それに……早く決着をつけないと、あいつが来るかも)

 

ほむらは隙を見て魔女に接近し、頭部に散弾銃を叩き込んだ。

魔女は体勢を崩しかけるものの、ダメージはわずか。

 

戦闘は、ジリ貧の様相を呈しつつあった。

 

 

 

――結界の外。まどかは、さやかの身体を揺すり、声を掛け続けていた。

 

「さやかちゃん……ぐすっ、起きてよ……えぐっ……」

 

「みんな、こうなりたくて、魔法少女になったわけじゃないのに……」

「こんなのって、ないよ……なんで、こうなっちゃうの……?」

 

まどかの嘆きに反応するものはない。

 

『――お困りのようだね』

 

――そこに、QBが現れた。

 

「っ、キュゥ、べえ……」

『きみが契約すれば、さやかを助けられるかもしれない』

 

その言葉に、まどかは揺さぶられたが。

同時に、ずっと頭に引っかかっていたことがあった。

 

「……聞きたいことがあるの。ほむらちゃんが言ってたこと……本当なの?」

『間違ってはいないね』

 

簡潔にQBが返す。

 

『ソウルジェムになった君たちの魂は、穢れが限界に達した時にグリーフシードへと相転移する』

『その成れの果てが、君たちの言う魔女さ』

 

「……じゃあ、なんでこんな仕組みを作ったの……?」

 

『宇宙のためさ』

 

「えっ? それって、どういう……」

 

突拍子もない話にまどかが困惑する中、QBは続ける。

 

『君は、エントロピーって言葉を知ってるかい?』

『エネルギーは形を変換するごとにロスが生じる。宇宙全体のエネルギーは目減りしていく一方で、やがてそれは宇宙の終焉に繋がる』

 

『それを防ぐために、僕達は熱力学の法則に縛られないエネルギーを捜し求めてきた』

『そうして見つけたのが、人間の感情エネルギーだよ』

 

「…………」

 

まどかは無言で続きを促す。

 

『一人の人間が生み出す感情エネルギーは、その個体が誕生し成長するまでに要したエネルギーを凌駕する』

 

『つまりね。君達の魂は、エントロピーを覆すエネルギーとなりうるんだよ』

『その中でも最も効率がいいのは、第二次性徴期の少女の希望と絶望の相転移の時に発生するエネルギーだ』

 

『それを回収するのが、僕たちインキュベーターの役割』

『魔法少女は、エネルギーを回収するためのシステムにすぎない』

 

「……あなたの言ってること、ついていけない。全然、納得できない」

 

QBの主張に理解を示す気にはなれなかった。しかし、QBは意に介さない。

 

『僕たちから言わせてもらうと、君たち人類が単一個体の生き死にでそこまで大騒ぎすることの方が理解に苦しむね』

「……それは、感情がないからでしょ」

 

『そうだね。感情がなければ、無駄な悲しみも苦しみもない。より合理的な判断ができる』

「……だけど、それがあるから、さやかちゃんは誰かのために戦えたんだよ……!』

 

まどかが言い返すものの、QBは冷徹に返答した。

 

『君がそう信じるのは自由だ。でも、その結果が今の姿だよ』

「っ……」

 

『それなのに君は、助けもしないでただ傍観するのかい?』

『さやかはもう魔女になった。君は、その亡骸を抱えて泣くだけかい?』

 

「――っ違う!!」

 

まどかは生まれて初めて、心の底から激昂した。

 

『どこが違うんだい? 今の君の現状そのままじゃないか』

『何もせず、ただ奇跡がやってくるのを待っているだけ。対価も払わずに奇跡を望むなんて、虫が良すぎると思わないかい?』

 

「っ……それは……!」

 

言い返すことが、できなかった。

 

『この現状を改善したいのだったら、奇跡を願うほかない。もちろん、相応の対価を払ってね』

 

QBは、まどかの正面に直り、無機質な目を向けた。

 

『さて、改めて聞こうか』

 

『――君の願い事は、なんだい?』

 

 

「わたし、は……」

 

まどかの脳裏に、二人の言葉が浮かぶ。

 

《恭介が、治ったって、すごく喜んでて。あたし、人生で一番嬉しかったんだ》

《それでもあたしは、人の為に祈った事を、後悔してない。その気持ちをウソにしない為に、後悔だけはしないって決めたの》

 

《今は、さやかさんのことを信じてあげて。見守るだけでも、支えになるから》

《あなた一人で、悩む必要はないわ》

《――甘えないでッ!!!》

 

さやかの後悔と、それでも信じた想い。

ほむらの優しさと、厳しさ。

 

心に渦巻く、言葉にならなかった想いが、形を成していく。

 

 

「……さやかちゃんを、みんなを、助けたいって思った」

 

拳を握りしめて、絞り出すように続ける。

 

「もう、見てるだけは、いやだ。この気持ちが、間違いだったなんて思いたくない」

「だから……」

 

視線を上げる。まっすぐに、まどかはキュゥべえを見据えた。

 

「――さやかちゃんの体を、元に戻して」

「わたしの願いは、それだけ」

 

「さやかちゃんを、魔女なんかにしたくない!!」

 

 

「――その願い、確かに受け取ったよ」

 

そうQBが告げた直後。

 

眩い光が、まどかを包み込み。

まどかの、魔法少女としての衣装が形作られていく。

 

同時に、結界と、その中心にいた人魚の魔女の姿が、突如として霧散した。

 

 

 

「――!?」

「一体、なにが……」

 

突如として消滅した魔女と結界に、ほむらが驚愕する。

 

――同時に、魔法少女特有の気配が背後から生まれた。

かなり強い気配に、ほむらが振り返ると。

 

「――!!!!」

 

「……どう………して…………」

 

 

――魔法少女の姿をしたまどかが、そこに立っていた。




次回はついに魔女ルート突入します。
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