(X:@yo_roi0913)
指輪は「ゼンカイジャー」と……?
駄菓子喫茶『すけるとん』。
普段は常連たちが訪れ、コーヒーを楽しむ場であるが……この日、客はカウンターに陣取る男性客一人だけだった。その客を前に店主である女性……一色せつなは渋い顔をしながらコーヒーを差し出した。
「……で、神様とやらになったあなたが何か用なの?」
どうやら顔見知りではあるらしく、カップに入ったコーヒーの香りを堪能した後で男はニヤッと笑い
「そう言うなよ、せっちゃん♪ 俺様とお前は多少なりとも縁があるわけだしな」
「せっちゃん言うな、それに私とあなたは味方っていうわけじゃないはずだけど?」
「敵ってわけでもない、何せ俺様は……」
「ゴッドネス熊手、でしょ……? まさか自称じゃなくて本物の神様になるなんて思わなかったわ」
「俺様も驚いてるんだ、何せ第一回指輪争奪戦で俺様が初めて倒した相手がお前だったんだからな」
「言っておくけど、あなたに倒されたこと割とトラウマになってるんだからね? そのへんちゃんと分かっていただけるかしら『神様』?」
じろっと睨むせつなに対し、涼しい顔をして受け流す『熊手』と呼ばれた男は懐から蜂蜜を取り出し……そのままたっぷりとコーヒーに注ぎ、そのまま一気に飲み干す。
「……で、さっきの質問。私に何か用事なの?」
心底いやそうな顔をしながらその光景を見つめるせつなは、再度質問を投げかける。
「そうだった、お前にしかできない頼みがある。それは……」
「イレギュラーのリングを回収してほしいクマ~♪」
どこからか現れた、白熊型のメカ……? がせつなの前に現れ説明を続ける。
「前回までの指輪争奪戦にはなかった指輪がいくつもあるクマ、真白はそれを「バンガイリング」って呼んでるクマ。身に覚えあるはずクマ」
その言葉に、せつなの脳裏に常連客である二人の姿が思い浮かぶ。
「あー、今お前「真白が行けばいい」って思ったクマ? 真白は暇じゃないクマ、こう見えて神様って色々忙しいんだクマ。それに……」
「ゼンカイジャーリングの能力……「転移」を使えば、時間すら超えられる。お前がよく知ってるだろ?」
少し考えるそぶりを見せながら、せつなは口を開く。
「……で、報酬は? まさかただ働きしろってわけじゃないよね?」
「当たり前クマ! 真白はきちんとお金は払うクマ!」
「ベアックマの言う通り、金は払う……それに、回収したリングはお前のものにしていい。ブライダンや……他の厄介な奴らに奪われさえしなければいいからな」
「ブライダンって……確か、前の指輪争奪戦の時にやってきた奴らでしょ? 確か、今は敵対していないんじゃなかった?」
「『今は』な……問題はここからだ。そのバンガイリングがあるのは……去年なんだ」
OK,それじゃあもう一度初めから説明しようか。
ボクの名前はノーマン、ノーマン・レッドウッド。運送会社「スペシャルパーフェクトデリバリー」、通称SPDを経営しているんだ。
いわゆる『カチグミ』とやらに属するっていうことになってるらしいけど……何となく満たされなかった。そんな時にとある指輪が空から降ってきたんだ! 文字通りね。
リングを手にしたとたん、ボクの頭の中にいろんなルールが流れ込んできた。他にもいろんなリングがあって、全部集めると願いがかなう……とかね。
で、ボクが持っているのは今のところ2つ。『アキバレンジャー』と『スパイダーマン』、ただ友達のせつなが言うには(前も指輪争奪戦に参加していた「デェセンパイ」なんだよ!)、この二つのリングは今までの指輪争奪戦には無かったリングで区別するために『バンガイリング』って呼ばれている……ってところまでは先週話したかな?
で、せつなからの頼みで「過去に現れたバンガイリングを回収する」っていうミッションを頼まれたんだ。
で、同じく友達のマリアと一緒に過去に転移したってわけなんだけど……あぁ、せつなはいろんな場所にテレポートできる能力のセンタイリングを持ってるんだ。なんと、その気になれば時間も超えられる! アメイジングだよね?
ただ、転移するにはきちんとその場所を意識できなきゃダメで……意識できないと精度が低くなって狙った場所に転移できないらしい。
で、時間軸はどーやら合ってるらしいんだけど……せつなやマリアとはぐれて今に至るっていうわけ。
「……どうしたもんだかなぁ」
長い独り言をつぶやきながら、手近にあった喫茶店でアイスカフェオレをすすりながらぼやく黒人男性……ノーマン・レッドウッドはこれからの事を悩んでいた。
「スパイダーマンリングの力を使っても、このあたり全部のリングが反応しちゃってどれがどれだか分からないし……せつな達に連絡取ろうにもスマホがつながらない、どーしたもんだかなぁ……それにしてもこのカフェオレ、おいしい……ベースになっているコーヒーがいいんだろうなぁ」
その言葉に反応したのか、その店のマスターとおぼしき男がカウンターから身を乗り出して
「お客様、さすがお目が高い。そのカフェオレはわが神テガソード様に捧げるコーヒーと同じ品を使っております、さらにミルクとの配分も完璧に割り出しベストな味に仕上げております」
「はえーすっごい……ニッポンのこだわりはアメイジングだね……ん? テガソード……?」
何かを察したノーマンは、慌てて店先にかかっていた看板を見上げる……そこに書かれていた店名は『テガソードの里』……
「まさかここ……2026年度のベストバリスタ大賞に輝いた店だった……ってコト!? オーマイガー……!」
大声をあげて賞賛するノーマンに対し、マスターは困惑しながら
「2026年……? 失礼ですがお客様、今年は2025年ですが……」
(Fuck……! この時はまだ普通の喫茶店だったヨ……ボクとしたことがとんだミステークね……)
気を取り直したノーマンは慌てて言葉をつづける。
「あ、Ah……こ、こんなにおいしいなら来年のベストバリスタはマスターのものに間違いないねってことで言っちゃったよ……ボクってばドジだね、冗談はボクの顔だけにしなきゃだよね」
マスターはノーマンの誉め言葉を怪訝ながらもスルーすることに決め、そのままカウンターに戻っていく……ほっとした矢先にまた一人別の客が訪れる……
「アイエェェェェ!? リクオ=ビャクヤ!? リクオ=ビャクヤナンデ!? ベストアイドル大賞を受賞したアイドルが何でここにいるの!?」
大声をあげて飛び上がるノーマンを、まるで奇妙な動物でも見るかのように怪訝そうに横目で見ながらカウンターに座り、そのままマスターと談笑をつづける。
(そ、そうか……まだリクオ=ビャクヤはアイドルに復帰していなかったんだ……危ないところだったヨ……そ、それよりも……)
(ま、まずいよマズイヨ……先代ゴジュウティラノに先代ゴジュウレオンまで……ボクが指輪の戦士ってばれちゃうよ、そんなの豆の入ってないチリコンカン並みにまずいヨ……このままじゃ絶対ボロが出る! このまま代金払ってせつな達を探さないと……)
ここで指輪争奪戦に巻き込まれることで目的が達成慌ててサイフを取り出し、千円札をテーブルに置いて
「ゴチソウサマ、釣りはいらないよ! じゃあボクは仕事に戻らないと! あぁ~ニッポンの休憩時間は短すぎるヨ!」
わざとらしく言い訳を並べつつ、訳が分からないという顔をしながら見つめる二人をしり目に逃げるようにテガソードの里を後にするノーマンだった……。
一方そのころ。
「セツナ~! ノーマン! もぉ~……みんなどこいっちゃったヨぉ~!」
ブロンドヘアーの白人女性が泣きそうな顔をしながら町をさまよっていた。
彼女はマリア・ミッキー・マーチン、せつなやノーマンと同じく指輪の戦士である。彼女が所有するリングは……
「忍者キャプターのバンガイリングじゃ、フタリがどこにいるか分からないし……もうどうしたらいいのぉ~!!」
途方に暮れながら半泣きになっていると、向かいから歩いてきた青年とぶつかってしまいミッキーは盛大にしりもちをついてしまった。
「うわっ!? だ、大丈夫ですか異国の娘さん!」
見た目の割に妙に古風な言い回しをする男子高校生に手を差し出され、そのまま手をつないで立ち上がると……
「Ah……ダイジョブよ、ありがとネ……ん……? アナタ、どこかで……あ〜!!」
大声を出しながら笑顔で青年の手を握り締めて嬉しそうに
「アナタ、キンチャンでしょ!? ウルトラハイパーパーティーピーポーチャンネルのキンチャンこと、キンジロー=タケハラですね!? ワタシ、アナタの大ファンです! こんなところで会えるなんて思ってなかったヨ!」
嬉しさのあまり目の前の高校生に抱き着くマリアと、困惑しながらもなんとか離れようとする高校生……はたから見てかなり異様な光景となっていた。
「ぷはぁっ……ちょ、ちょっと待って!? 確かに僕はぱーりーぴーぽーを目指してはいるけど……そ、そんな動画ちゃんねる、開いた覚え無いんだけど!?」
想定外の回答に一瞬きょとんとした顔をするマリアだが、少し考えてから
「OH、そうでした! 去年はまだキンチャン、デビューしてなかったネ。ワタシってばウッカリサン!」
訳の分からないことを言う白人女性に困惑しながら、キンジローと呼ばれた彼はその場を離れようとするが……
「あ、ソウダ! キンチャン、ワタシこんな指輪探してマス。見た事ないデス?」
マリアが懐から指輪……忍者キャプターのバンガイリングを差し出す。
「これは……センタイリング? でも、こんなリング見た事ない……っていうか! あんたまさか……指輪の戦士!?」
「What!? なんでこれがセンタイリングって……オーマイガー!! まさかキンチャン、指輪の戦士だったの~!?」
あまりに唐突な事態に慌てる二人の前に
「……禽じい? 何してるのこんなところで……」
「あ~角ぽよ! ちょっと今緊急事態なんだよ、この娘さんが見た事ないセンタイリングを持ってて……」
キンジローと顔見知りらしい「角ぽよ」と呼ばれた女性の顔を見たマリアは、勢いよく近づいてまじまじと見つめ……しばらく考え込んだのち
「Wow! あなた、アルティメットクラスラグジュアリー探偵のスミノ=イッシキね!?」
「あ、アルティメット……?」
「写真でしか見た事ないケド、本物に会えるなんて思ってみなかったヨ! 本物のほうが……鬼カワイイ♪」
先ほどと同じくハイテンションで話しかけつつ、はっとした顔で
「Oh,そうだ! アルティメットラグジュアリー探偵だったらこの人見てないですか? ワタシの友達なんですけど、はぐれちゃって……」
そういいながらスマホを操作してせつなの顔写真を見せると……
「あぁ、この人なら……確かあっちで吠と一緒にいたけど……」
指をさした方角を確認すると、マリアはそのまま一目散に走り去ってしまった……
「……ねえ、禽じい……あれ、何だったの……?」
「ぼ、僕にはさっぱり……異人さんの考えることは分からん……」
そして、当のせつなは……
「ぎ、ギブアップ……もう食いきれねぇ……これが、シンシナティチリもんじゃ……」
「ふふん、さすがはゴジュウウルフ♪ 潔いわね、どこぞの白熊と違って♪ それじゃ私の勝ちってことでいいよね?」
道端でホットプレートを広げ、二代目ゴジュウウルフこと遠野吠に自分の店で出している名物料理の一つ『シンシナティチリもんじゃ』50人前を食べさせていた。
「くそっ……まさか未来から来た指輪の戦士に負けるなんて……それより、そのリング一つ手に入れるのにえらく手間かけるじゃねえか」
「本来この時代にあったらマズい代物だしね。それに、結構癖が強すぎる能力のリングが多いし」
「まあ、俺にはあんまり必要のないリングみたいだからどうでもいいけどな。にしても、未来でも指輪争奪戦があるんだな……なあ、あんた知ってるんだろ? この指輪争奪戦の勝者が誰かって」
「知ってるけど……本当に知りたい?」
くすっと笑うせつなに対し、吠はにやっと笑い返して
「聞いてみただけだ。どのみち、俺は負けるつもりは無ぇからな」
そんな会話をしているところに、黒人男性と白人女性が急いで走り寄ってきて……
「うそ、ノーマンにマリア!? 二人とも、どうやってここが分かったの!?」
「途中でマリアに会って、ここにいるって聞いたんだよ! 何回も電話したのに出ないんだもの、心配したよ!」
「ワタシだって心配だったヨ! アルティメットラグジュアリー探偵に聞かなかったらずーっとはぐれたままだったんだヨ!」
「あ……ごめん、もんじゃ作りに全力全開だったから気づかなかった……」
「もんじゃ作りって……それよりせつな、リングは手に入ったの?」
「うん、ほらこれ♪」
自信満々に見せつけるせつなの手には、バンガイリングが握られていた。求めていた指輪を手に入れることが出来て二人もほっとして
「あ~よかった、それじゃあ早く戻ろうよせつな! もう気が気じゃなかったんだよ、リクオ=ビャクヤにばれそうになるし……」
「えっ!? ベストアイドルナンバーワンのリクオ=ビャクヤ!? ノーマン、写真とか撮ってこなかったの!? ワタシなんて、ウルトラハイパーパーティーピーポーのキンチャンに会ってきたヨ!」
「ちょっと待って、まさか話したりしたの!? どーするのさ、ボクたちが未来から来たってバレたら!」
二人してわちゃわちゃと言い合っているのを尻目に、愉快そうに吠はせつなに
「あれがお前の仲間か? なかなか楽しそうな奴らじゃねえか」
「少なくとも、退屈はしない……かな?」
と、和やかな空気をぶち壊すように現れたのはアーイー……ではなく、見た事もない黒いジャンパーを着た奇怪な頭の戦闘員たち。吠たちを逃がすまいと威嚇しながら取り囲んでしまう。
せつなたちは見覚えがあるようで
「クラッシャー……ブライダンじゃなくて、ネオマクーに感づかれるなんて……」
「But,どうやって時間を飛び越えたデスカ!?」
「そうだよ、あいつらに時間を超えることなんでできないはずだよ!」
困惑しているせつな達の前に、虚空から悠々と現れる一人の金髪の青年……黒と緑を基調とした、まるで海賊のような装束に身を包みながらバンガイリングを楽しそうにもてあそんでいる。
「そりゃ簡単だよ、ボクが持ってるリング……ベルバラのバンガイリングの力さ。呪文を唱えれば、一日一回だけ好きな願いをかなえてくれる。今日の願いは……そのバンガイリングを奪う事♪」
信じられない、という顔で目の前の青年をにらみつける三人……事情が読めない吠はもんじゃを食べながらにらみつけ
「おい、なんだてめぇは!? どっから来やがった!?」
「あ、ごめんごめん。この時代のゴジュウウルフとは初めましてだったね。ボクの名前は……」
一呼吸おいてから、和やかに微笑んでいた顔から感情が消えて真顔になる。それと同時に、異様な殺気があたりを包む。
「……ドン・ドッゴイ、宇宙犯罪結社ネオマクーの首領さ」
一触即発の空気の中、せつなは吠のほうを向いて
「あいつは私たちが相手するわ、クラッシャーたちの相手はお願いしていい?」
「要するに、雑魚の相手をすりゃいいんだろ? もんじゃ焼きの分は働いてやるよ」
「……ありがとう、任せるね。マリア! ノーマン!」
「オーライ!」
「準備万端だよ!」
「エンゲージ!!」
【変身シークエンス】
一色せつな
1. テガソードを握る右手のひらのほうを見せながら、左手をハンドルを回すようなしぐさをしてハンドクラップ1回
2. その場で一回転してハンドクラップ2回
3. 右腕を前に突き出してハンドクラップ1回
4. 右腕で円を描いてからハンドクラップ2回、その後変身
火忍キャプター7
1. 右手を胸の前に持ってきてハンドクラップ1回
2. その場で左に1回転、左手を前にしてハンドクラップ2回
3. 右手を顔の前に持ってきてバイザーを下げるようなしぐさをしてハンドクラップ1回
4. 右に一回転して右手を胸のあたりに構え、その後右手を円を描くように回してハンドクラップ2回、その後右手を斜め上に構えて変身
アキバレッド
1. 右腕を斜め上に構え、左手を斜め下に構え回してハンドクラップ1回
2. 両手をそれぞれ右・左と大きく回してからハンドクラップ2回
3. 右手を上に高く掲げ、そのままハンドクラップ1回
4. 右手を大きく回して円を描き、ハンドクラップ2回。その後変身
いざ掴め! ナンバーワン! フレェェェェェェェェェェ!!
「どんな時でも全力全開! 海超え山超え時も超え! 三回転んで三度起きる! 七回転んでも8回起きる! 一色せつな、ゼンカイザー!!」
「走るスピード音より早い! 七つのニンポが闇を裂く! ワタシこそが最強忍者! マリア・ミッキー・マーチンis……火忍キャプター7!!」
「みんな知ってる? パワーレンジャーって戦隊シリーズとは大分設定が違ってるんだよ。例えばパワーレンジャーSPDのブルーレンジャーはパワーレンジャータイムフォースのレッドレンジャーの息子っていう設定なんだ……戦隊シリーズで例えるとデカブルーがタイムレッドの息子っていう事だね。父親と同じレッドになりたかったのに、自分はブルーになってしまった……ここがコンプレックスになっているんだね。さあ次回はパワーレンジャーのメガゾード独自展開に関して解説します。今日のお相手はノーマン・レッドウッドこと……アキバレッド!!」
「さあ、行くよ火忍キャプター、アキバレッド!!」
「OK、ゼンカイザー! レッツバトルね!!」
「全力全開でいくぞー!!」
「あはは、楽しもうじゃないか! いけ、クラッシャー!」
ドン・ドッゴイがクラッシャーの増援を呼び出し、ゼンカイザーたちに襲い掛かる!
「おっと、危ない!」
ゼンカイザーが空間に空いた穴に飛び込み、そのままクラッシャーたちの背後に回りギアトリンガーを乱射する。
「連射全開~!! ちょあ~っ!!」
アキバレッドを巻き込むようにギアトリンガーを斉射、クラッシャーたちを一掃するが……
「Wow……超絶美品のジェットイカロスとジェットガルーダのセットがこの値段……高い……高いけど安いよ……こっちには大連王とサンダーメガゾードのセットが……当時品がこの値段……こっちも高いけど安い……」
うっとりしながら妄想に浸っているせいか、全くダメージを受けていないアキバレッド……アキバレンジャーの指輪の能力「妄想」の効果である。
「……はっ! ここは……そうだ、こうしちゃいられない! ボクも戦わないと!」
我に返ったアキバレッドが左手に構えたモエモエズキューンによる射撃とテガソードの斬撃でクラッシャー達を倒していく。
「ワタシも負けてられないヨ! ニンポNo.6、ハリケーンニンポ!!」
火忍キャプター7の左手から竜巻が発生、そのままクラッシャー達を吹き飛ばす。さらに続けて
「ニンポNo.1、サンダーニンポ!!」
自身の周りに雷を落とし、周りのクラッシャーたちも一掃する。
「へぇ、なかなかやるじゃねえか。あんなのが未来にはゴロゴロいやがるってのか!」
ゴジュウウルフは自分に襲い掛かってくるクラッシャーを相手にするに留め、ゼンカイザーの邪魔をするつもりはなさそうだった。
「やれやれ、クラッシャーじゃ君たちは倒せないか……想定通りだけどね。じゃ、ここからは僕が相手だ」
悠然と両手に構えた拳銃でゼンカイザーたちを攻撃するドン・ドッゴイ。反撃するゼンカイザーの攻撃を悠然と避けながら近づき……
「銃を撃つなら、狙いを正確にしなきゃダメじゃないかな? アキバレッド」
至近距離でアキバレッドの胸部に銃撃を浴びせる。
「ドン・ドッゴイ! 好きにはさせないよ、ニンポNo.3、フラワーニンポ!」
花吹雪がドン・ドッゴイの視界を塞ぎ、体勢を立て直そうとする火忍キャプター7。だが……
「たかが目が見えないだけで、僕の攻撃を防げるとでも?」
あっさりと花吹雪をオーラで散らし、銃撃で火忍キャプター7を弾き飛ばす。
「さて、と……悪いけどゴジュウウルフ、君にはここで倒れてもらうよ。君がいなかったら、僕たちネオマクーはもっと楽に仕事ができるからね」
「冗談じゃねえ、指輪争奪戦にも勝ってねぇってのにお前なんかに倒されてたまるか!!」
ゴジュウウルフが啖呵を切る姿を見て、どこか懐かしいものを見たような顔をした後に笑みを浮かべ
「威勢がいいね、ゴジュウウルフ……さすがだよ。でもその勢い、どこまで通じるかな……?」
引き金を引こうとした次の瞬間、自分の体が動かないことに気が付くドン・ドッゴイ……視線を後ろに向けると……
「これが……あんたが欲しがっていたバンガイリング、イナズマンのリング『念力』の力よ!」
「参った……まさか先に使われるとはね……!」
「念力全開っ!! ちぇぇぇぇすとぉぉぉぉぉ!!」
テガソードを大きく振りかぶり、そのまま念力の力でドン・ドッゴイを投げ飛ばす!
「いってて……やれやれ、ベルバラのリングのデメリットがこんな形で降りかかるとはね……残念だけど、そのリングは今回は諦めてあげるよ。じゃ、僕たちの時代でまた会おう」
敗北したにも関わらず、愉快に笑いながら虚空に消えるドン・ドッゴイ……それを見ていた吠は変身を解除して
「おい、大丈夫かお前ら……?」
ゼンカイザーたちのほうを見ると、すでに未来へと帰っていったのかそこには誰もいなかった……。
「……まあ、がんばれよ。俺はこっちでナンバーワンになってやるからな」
そのまま空を見上げ、未来の指輪の戦士たちにエールを送る吠だった……。
(EDテーマ:ビリビリBe-lie-ving)
現代に戻ってきたせつな達3人は、一息つきながらコーヒーをすすっていた……
「つ、疲れた……デリバリーの仕事よりよっぽど大変だったよ……でも、バンガイリングがゲットできてよかったね、せつな」
「ノーマン、あなた悔しくないノ!? ワタシ、せっかくキンチャンに会えたのにツーショット取り忘れてた~! 推しが目の前にいたのにぃ~!!」
「まあまあ、二人ともありがとう。わざわざ付き合ってくれて」
「別にいいよ、だって僕たち……友達だろ? 友達は助け合わなきゃ」
「YES! 友達が危険な目に合いそうなのに何もしないなんて考えられないヨ!」
二人の言葉に、ふっとある考えが浮かんだ。
(今まで指輪争奪戦に勝てなかったのは……仲間がいなかったから、なのかな……)
そう思うと、この先の指輪争奪戦も勝ち残れる気がする……そう思ったせつなだった。
「さあ、二人とも! 今日は店のおごりよ、好きなもの頼んでいいよ!」
「Wow! じゃあ、いつものシンシナティチリもんじゃ! チーズと玉ねぎマシマシ!」
「僕はチーズバーガーもんじゃでお願い!」
「二人とも……何度も言うけど、ここカフェだよ? そんなのいつでもあると思う?」
あきれ顔のせつなの言葉に、ノーマンとマリアは顔を見合わせる。
それに続けて、せつなは満面の笑みでこう答えた……。
「……あるわよ♪」
完
名前:一色せつな(いっしき せつな) 25歳
センタイリング:ゼンカイジャー
職業:駄菓子カフェ「すけるとん」オーナー
夢:自分の店を笑顔あふれる店にしたい
固有能力:転移(トランスファー)
明るく朗らかな性格であり、店に「てぃらのおじさん」「がおーんくん」「まじーどらちゃん」「ぶるーんはかせ」というオリジナルのマスコットぬいぐるみを作成・店内に飾るというどことなく子供じみた趣味も併せ持っている。
また、飼い猫である黒猫「ステイシス」も看板猫としてかわいがられている。
昔から「みんなが笑顔で仲良くなれる店を作りたい」という思いを持っており、自分の店を持つにまで至る。店としてはそこそこ繁盛しており、メニューに書かれていない料理でもお願いすれば作ってくれると常連の間では有名になっている。
(その際の様式美として「〇〇なんて料理、あると思う?→…あるわよ」という一連の流れがお約束になっている)
第一回指輪争奪戦にも参加しており、その際もゼンカイジャーリングを所有する指輪の戦士だった。(その時の願いは「みんなとなかよくなりたい」)
だが、まだ幼かったが故に戦うという発想が無く遭遇したゴジュウウルフ(熊手真白)と遭遇・なすすべ無く倒されてしまう。(その時のことは鮮明に覚えているが、今となっては恨みは無い模様)
時は流れ、大人になったときに第二回指輪争奪戦が開始・再びゼンカイジャーリングに選ばれ指輪の戦士として戦うことになる。何度かユニバース戦士たちと戦い撃退するもののマジレッド(変身者:玲)に敗北・ゼンカイジャーリングを吸収されてしまいそのまま脱落してしまう。
そして、三回目の指輪争奪戦が開始され三度ゼンカイジャーの指輪の戦士として戦場に立つことになるのだった…
固有能力「転移」は自分が思い浮かべた場所へつながるポータルを開くことができる。
しっかりと思い浮かべることが出来れば確実にその場所に転移できるが、おぼろげにしか想像できない場合は精度が下がってしまい大幅にずれた場所に転移し
名前:ノーマン・レッドウッド(赤木信夫のもじり)
センタイリング:アキバレンジャー・スパイダーマン
職業:運送会社の社長
夢:全世界に戦隊ヒーローの素晴らしさを伝えたい
固有能力:「妄想」(デリューション)「察知」(パーセプション)
運送会社「スペシャルパーフェクトデリバリー(通称:SPD)」を経営する黒人男性。
普段は物静かで理性的だが、戦隊ヒーローに対する情熱は人一倍。一たび戦隊ヒーローの話題になると饒舌になり数時間はノンストップで語るという悪癖を持つ。が、それが高じて同志社大学において「戦隊学概論」の准教授として籍を置くという離れ業もこなしている。
所有しているセンタイリング「アキバレンジャー」「スパイダーマン」はいずれも過去二回行われた指輪争奪戦では存在しなかったイレギュラーのリングであり、マリアの所有している忍者キャプターリングと同じく謎が多い指輪となっている。また、一説には他にもイレギュラーとして発生したリングは存在しているともいわれている。
アビリティはそれぞれ「妄想」「察知」。
「妄想」は発動した瞬間に妄想の世界に入ることでダメージや周囲の影響をシャットダウンして抑えることが可能。ただし、アビリティ発動中は身動きが取れず周囲の状況も把握できない。また、妄想から覚めて現実に戻ると一気にダメージを受けてしまう。
「察知」は変身前に使用することでセンタイリングが大まかにどこにあるのか察知することができる。また、変身後に使用することで直前に来る攻撃を察知・回避することが可能。ただし、察知できるのは「攻撃が来るか否か」のみでありその方向までは特定できない。
変身者:マリア・ミッキー・マーチン(マリア→初代花忍キャプター3および2代目ミスアメリカ ミッキー→二代目花忍キャプター3 マーチン→初代ミスアメリカ)
演:ジューン・ラブジョイ
職業:グラビアアイドル
センタイリング:忍者キャプター7、バトルフィーバーJ
固有能力:忍法(ニンポ)
願い:アメコミヒーローコミックをもっと有名にしたい
人懐っこく陽気なアメリカ人女性。もともと母国で女優として活動していたが、さほど評価されず落ち込んでいたところに友人から「別の国で活動してみては」というアドバイスを受け大好きだった日本でグラビアアイドルとしてデビュー。かなりの人気を得ることになり、YouTubeチャンネルを開設するまでに至っている。
幼いころからヒーローコミックが大好きだったが、ある日パワーレンジャーシリーズを見た時から「戦隊ヒーロー」という存在を知り、それが高じて親日家となる。
日本のマンガやアニメを愛する一方、自国のアメコミヒーローが落ち目になっていることを憂いており「アメリカンヒーローの人気がもっと上がってほしい」という願いを持っている。
これまでの指輪争奪戦には存在しなかったイレギュラーの指輪「火忍キャプター7」の持ち主であり、なぜ産まれたのかも含めて一切が謎に包まれている。
固有能力は「忍法」(ニンポ)、以下の7つの忍法を使用できる。
・敵に雷を落とす「サンダーニンポ」
・水柱を地面から噴き出す「スプラッシュニンポ」
・花吹雪で敵をかく乱する「フラワーニンポ」
・岩を空中から落としたり石柱を生やす「ストーンニンポ」
・金属を操り攻撃や防御を行う「メタルニンポ」
・竜巻を起こして敵を吹き飛ばす「ハリケーンニンポ」
・テガソードに炎をまとわせたり、自身を火の玉にして突撃する「バーニングニンポ」