小鳥遊戀さんの作品です。
(X:@PRnNx05CR996521)
広場。
よく晴れた昼下がり。今日も指輪争奪戦に勝利した遠野吠はフランクフルトを食べながら歩いていた。
「吠。歩きながら食べるのは行儀が悪いよ」
吠のコートからガリューデカリバー50(兄:クオン)が顔を出し、吠を咎める。
「クオンが買ってくれたんじゃねぇか」
《回想》
「ぬああああああ!」
ダイナレッドがゴジュウウルフに敗北し、野球帽を被った9本しっぽの
《WINNER! GOZYU WOLF!》
「もっと生命のスープを飲まなくては…俺は更に進化する!」
ダイナレッドに勝利した吠はダイナマンセンタイリングとギズモが持っていたチェンジマン、フラッシュマンのセンタイリングを手に入れる
「吠。今日も頑張ったね。ご褒美だ。好きな物、買ってあげるよ」
クオン(ガリューデカリバー50)がカードでフランクフルトを吠に買ってあげる。
《回想終了》
「お前は可愛い僕の天使。お前が喜ぶ顔は僕の最高の癒しだ。でも、人としてのマナーって物があるだろ? そのマナーが守れないならしばらくはご褒美無しだなぁ」
「……わかったよ、兄ちゃん」
吠は近くのベンチに腰を掛け、座って食べる。雑木林の中からレッドホークが顔を出し、背後から吠の様子を伺う。
「あの人、指輪をいっぱい持っているな……後ろからそ〜っと攻撃を仕掛ければ僕でも倒せるかも……」
レッドホークがブリンガーソードを構えながら吠を背後から狙う。
「抜き足差し足忍び足……」
レッドホークが小声でブツブツ言いながら吠の背後に立つ。
「覚悟ぉぉぉぉ!」
吠目掛けてブリンガーソードを振り下ろそうとする。
「ワン! ワンワン!」
黒い犬がレッドホークに向けて吠える。
「わぁぁぁぁぁぁぁ! 犬ぅぅぅぅぅ!」
レッドホークが腰抜かして犬に怯える。
「あ? なんだお前」
吠が振り返り、レッドホークを冷たい目で見る。
「怪しいやつが吠を背後から僕の可愛い吠を狙ってるから懲らしめてやろうかと思ったら……こいつ……弱いよ……指輪持ってるし、やっちゃったら?」
「や、やる!? い、命と指輪だけはご勘弁を!」
レッドホークが焦りながら懇願する。
「お前、誰だ?」
吠が銀のテガソードからジェットマンセンタイリングを指輪を外し、レッドホークの変身を解く。
「
翼が項垂れながら答える。
場所は変わってテガソードの里。
陸王は家バレ防止のためのテガソードの里でのライブ配信。竜儀はテガソードの里のカウンターで業務を禽次郎は竜儀の手伝い。ブーケはシフトで出勤していた。
「みんな、ありがとう!」
陸王がハートを描き、投げキッスで画面の向こうの視聴者に送る。
「今日も陸王様は輝いています」
皿を片付けていたブーケがその様子を横目で見ながら微笑む。
「はい! お土産!」
角乃がテガソードの里の面々に緒乙との旅行の土産の温泉まんじゅうを持ってきた。
「この間、緒乙と美人の湯で有名な温泉街に行ってきたの! たまにはアンタたちにもお土産持ってきてあげないとね!」
温泉浴衣姿の2人が仲良く温泉たまごを一緒に食べてる写真を見せる。
「すみぽよ! この温泉街、昔房子と行ったことあるぞ! あれは60年前……日本がまだ……」
禽次郎が回想を始めようとする。
「禽じぃ! ストップ!」
角乃が遮る。
「私、これから緒乙と映画を観に行くの! 緒乙待たせるからもう行くね!」
実写版初恋ヒーロー同時上映えいがもっふんといっしょ~4ひきのもっふんとせんだいキング~のチケットを見せ角乃が出ていこうとする。
「ここが陸王様行きつけの喫茶店ね」
1人の少女がそう呟くと角乃を押し退け入ってくる。
「いらっしゃ……」
竜儀が来店の挨拶をしようとした瞬間。
「どぅえぇぇぇぇぇぇぇ!」
角乃が雄叫びを上げながら尻もちをつく。
「陸王様! やっぱりここに!」
少女がズケズケとテガソードの里に入り込み、配信中の陸王の元へ駆け寄る。
「陸王様! 私と結婚して!」
少女が自分の名前やその他諸々書かれた婚姻届を陸王の前に差し出す。
「君は……あぁ、いつもライブの時、最前列で応援してくれてる子だよね!」
陸王が微笑む。
「覚えてくれてるんだ……嬉しい……」
少女が涙を流す。
「僕はみんなの百夜陸王。誰のものでも無いよ」
陸王が微笑み婚姻届を少女に返す。
「嘘……なんで……私、陸王様の為ならなんだってするよ! 陸王様好みの彼女になれるよ!」
少女が泣き出す。
「ちょっと! 人を突き飛ばして謝ってもくれないの!」
角乃が怒ってくる。
「まさか……私よりこのオ二かわいい人のこと好きなの!」
少女が角乃を指さす。
「オ二かわいいだって……アンタ、見る目あるじゃん……!」
角乃が照れながら言う。
「私、百夜陸王ファンクラブ会員番号2番公式ファンナンバーワンなの! 陸王様が私以外の女と仲良くするなんて許せない!」
少女が銀のテガソードを取り出す。
「それは……!」
陸王が少女の銀のテガソードを見て驚く。
「私の物にならないなら……力ずくにでもするしかないよね……エンゲージ!」
《センタイリング!》
音楽が鳴り響き、少女・浮戸 ユウキは誘惑するような動きをしながら手拍子をする。
《マジレンジャー!》
ユウキはマジレッドに変わる。
「はぁぁぁぁぁぁ!」
マジレッドがマジスティックソードで陸王に襲い掛かる
「はっ!」
陸王がかわす。
「陸王様!」
ブーケが陸王の元に駆けつけ、マジスティックソードを蹴落とす。
「おりゃあぁぁぁ!」
禽次郎が箒でマジレッドを抑え付けようとするが、マジレッドに掴まれ箒が灰になる。
「箒が……」
禽次郎が驚く。
「私の邪魔をするやつは誰であっても許さない!」
マジレッドがマジパンチを装着する。
「じわじわと嬲り殺してあげる!」
マジレッドが向かってくる。
「皆さん、下がっていてください。ここは私が食い止めます!」
ブーケが二丁拳銃を取り出し、構える。
「はぁぁぁぁぁぁ!」
マジレッドがブーケに殴り掛かる。
「はぁっ!」
ブーケがマジレッド目掛け二丁拳銃を乱射する。
「くっ……」
マジレッドが怯む。
「はぁぁぁぁぁぁ!」
ブーケがマジレッドに向かっていき、激しく組み合う。
「邪魔をするな!」
マジレッドが暴れる。
「落ち着いてください!」
ブーケがマジレッドを倒し押さえつける。
「やめろ! 離せ! 私は陸王様と結婚するんだ!」
マジレッドが抵抗する。
「だから! 落ち着いてください!」
ブーケがマジレッドを説得する。
「離せ!」
マジレッドがマジパンチを解除し、落ちていたマジスティックソードを掴み、ブーケに斬ろうとする。
「ブーケちゃん!」
咄嗟に陸王がブーケを庇い、腕に切り傷をつけられる。
「陸王様!」
ブーケがマジレッドを殴り変身を解かせユウキを気絶させ、陸王に駆け寄る。
「陸王様! 私のせいで……」
「僕は大丈夫だよ。ブーケちゃんこそ怪我は無いかい?」
陸王は微笑む。
「陸王様、今手当を致しますね!」
ブーケが救急箱を持ってきて陸王の手当てをする。
「みんな、ごめん。僕が人気なせいでこんな事に……」
陸王は一同に申し訳なさそうに言う。
「百夜。お前の周りは厄介な奴が多くて大変だな」
竜儀が同情する。
「陸王様ぁぁぁ! 大丈夫ですか!」
ノーワンが配信に使っていたリングライトから駆けつける。
「貴女は……推し活ノーワンさん!」
ブーケが驚く。
「陸王様のことならなんでも知っている。史上最強の陸王様推し! 推し活ノーワンです!」
「推し活ノーワン!? って、もうこんな時間! 緒乙が待ってる! 急がなくちゃ! アンタたち、あとは任せたわよ!」
角乃が急いで出て映画館へ向かう。
「以前から思っていました! 何故、陸王様がよく来られるこの店で働き続けるのか! それは貴女が陸王様を独占したいただのかまってちゃんだからです!」
推し活ノーワンがブーケを指さし叫ぶ。
「なんですって!」
ユウキが目を覚ます。
「陸王様を独占……私以外そんなことが許されてたまるか!」
ユウキが怒る。
「独占って……私はそんなつもりじゃ……」
ブーケが困惑する。
「第一。貴女こそ陸王様を独占しようとしてたじゃないですか!」
ブーケをユウキを指さす。
「貴女じゃありませ〜ん! 私は浮戸 ユウキって言う名前がちゃんとあります〜!」
ユウキが百夜陸王ファンクラブの会員証会員番号No.2を見せつける。
「陸王様ファンクラブの会員でしたか……私ももちろん会員ですよ!」
推し活ノーワンも百夜陸王ファンクラブ会員証会員番号No.1を見せる。
「No.1!? 私は徹夜でハッキングまでして愛を示したのに……No.2……私はリクオニストソノ二にしかなれないの……」
ユウキが悔しがる。
「No.2も凄いことですよ!」
ブーケがユウキを慰める。
「貴女は陸王様の近くに居られてズルい! 私だって陸王様の近くにいたい……こうなったら誰がリクオニストナンバーワンか勝負よ!」
ユウキがブーケと推し活ノーワンを指さす。
《リクオニストNo.1 BATTLE Ready〜Go!》
「そのナンバーワンバトル、僕も気になるな」
金アーイーがネクタイを直す様な仕草をしながら現れる。
「貴女は! ノーワンワールド屈指の人気者! カラク・リボールさん!」
ノーワンワールド屈指の人気者パイロット《カラク・リボール》が現れる。
「僕は普段推される側だからこういった勝負するファンを持つ君には心から尊敬するよ」
リボールが手をウエットティッシュで拭いてから陸王に握手を求め、それに陸王は応じる。
「ありがとう。じゃあ君たちの彼への愛。僕に見せてよ!」
ドムドムバーガーみたいなファストフード店。
吠と翼はスーパー戦隊バーガーみたいなバーガーを食べていた。
「で? なんで俺を後ろから狙ったんだ」
吠はバーガーを頬張りながら翼に尋ねる。
「それは……うんぬんかんぬんあって……」
翼が説明をする。
「うんぬんかんぬんって……お前ふざけてんのか!」
吠がキレる。
「吠、察しが悪いんじゃないか。うんぬんかんぬんなら仕方ないじゃないか」
ガリューデカリバー50が吠の懐から顔を出す。
「うんぬんかんぬんでわかるわけねぇだろ! うんぬんかんぬんだろ? うんぬんかんぬんじゃ何の説明になってねぇよ!」
吠が更にキレる。
「君も大変だったんだね。幼なじみでずっと想いを寄せていた子が熱狂的なアイドルファンになってしまって……自分には一切目を向けてくれなくなってしまって……そんな時にテガソードが君に指輪をくれたんだね」
ガリューデカリバー50がうんぬんかんぬんから全てを読み取る。
「なんでうんぬんかんぬんでそこまでわかんだよ! 俺がおかしいのかな……」
吠が困惑する。
「僕とユウキ…幼なじみは同じ日に産婆に取り上げられた。いわば双子のように育ってきました。」
《回想》
「翼、また来たの」
今と変わらない見た目のユウキが不機嫌そうに睨む。
「だって仕方ないじゃないか。僕はユウキの事が好きなんだから」
翼は当たり前かのようにユウキの入浴を覗きながら答える。
「警察呼ぶよ。そもそも翼と一緒にいたらロクな目に遭わないんだもん」
ユウキは思い返す
「まず一緒に学校に登校したら必ず私だけ鳥のフン浴びたり猛スピードの車に泥はかけられたり…ほんと最悪だったんだから!」
「だって仕方ないじゃないか!何故か僕はそういう目に遭わないんだもん!」
翼が当たり前のように言う
「アンタの運は異常だよ…今度宝くじ買ってごらんよ。1等取れるんじゃないの?今キャリオーバー発生してて50億いってるからそれで私より良い女見つけてその人と結婚しなよ。私は今まで迷惑料として半分貰ってあげるから」
「子供の頃は『私、翼と結婚するの!』って言ってくれたのに…」
翼は涙を流す。
「いや…いつの話だよ…それに私、陸王様と結婚するの!アンタとは二度と関わりたくないから顔を見せないで!」
ユウキはそういうと風呂桶を翼目掛け投げ、翼を追っ払う。
「ちくしょう…陸王…よくも僕のユウキを…」
「それである時、百夜陸王被害者の会という所に行くことになりました」
《回想》
翼は早朝に行われていた百夜陸王被害者の会のリモート会合に自室から参加していた。
「それでは第108回目の百夜陸王被害者の会のリモート会合を始めよう」
百夜陸王被害者の会会長の忍者おじさん似の椎名ナオキが挨拶をする。
「奴は罪深き男だ。数多くの女性が奴の毒牙にかかってしまった……それは許すまじ出来事である」
椎名ナオキは怒りに燃えていた。
「奴は指輪の使い手……認めたくないが顔と耳が良い上に戦闘力も高い……俺と岩下で挑んだ所で指輪を奪われて終わりだろう」
「この会の中に他に指輪を持つ者はいないのか!」
椎名ナオキは叫ぶ。
「稔! アンタ、何時だと思ってるの!」
外から椎名ナオキ《本名:大野稔》の母親が怒る。
「朝っぱらからごめんよ! 母ちゃん!」
稔が叫ぶ。
「僕、指輪持ってます!」
翼が画面越しに指輪見せる。
「おぉ! 指輪の持ち主が3人いるとはな……指輪を集めて戦力を上げるのも1つの手かも知れん」
椎名ナオキが喜ぶ。
「稔! 牧場も手伝わないで! こんな朝っぱらから何騒いでるの!」
母親が稔の部屋のドアを蹴破り入ってくる。
「今度という今度は! インターネットを切って朝から晩まで馬の世話をしてもらいますからね!」
母親が怒る。
「ごめんよ! 母ちゃん! それだけは……」
母親に線を抜かれ、リモート会合が終わる。
(その後、僕は川島さんと岩下さんと連絡を取り、公園でキッチンカーを経営してるという男性が指輪の持ち主だと聞き、3人でその人に奇襲を仕掛けることにしました)
公園。
3人はキッチンカーの前に立つ。
「営業妨害だよ……お客さん?」
ゴーバスターズの指輪の[[rb:契約者 > 鳥飼翔]]が3人を見つめる。
「貴様の指輪……貰うぞ!」
川島が指輪を取り出すと2人も指輪を取り出す。
「「エンゲージ!!」」
川島と岩下が銀のテガソードに各々の指輪をセットして変身する。
「エ、エンゲージ!」
翼も慌てながら遅れて指輪を銀のテガソードにセットして変身する。
「3人か……まとめて指輪頂くぞ! エンゲージ!」
鳥飼翔が変身する。
「はああああ!」
レッドバスターが指輪の能力【
「俺の超加速には誰も着いて来れない!」
レッドバスターが3人の周りを走り回る。
「何処にいるんだ!」
3人が背中合わせで各々武器を構える。
「はああああ!」
バルイーグルが斬られる。
「ぬあああああああ!」
バルイーグルの変身が解け、川島が倒れる。
「ぬあああああああ!」
ジュウオウイーグルが斬られ変身が解け、岩下が倒れる。
「次はお前だ! とりぁあああ!」
レッドバスターがレッドホークに斬りかかろうとする。
「ハックションッ!!」
レッドホークがくしゃみして、その勢いでレッドバスターに頭突きする。
「ぬあああ! みほちゃ〜ん!」
レッドバスターの変身が解け鳥飼翔がその場で気絶し、翼は一気に3つの指輪をゲットする。
《回想終了》
「それの勢いで貴方に挑戦しようと思ったんですが……強そうだったので……不意打ちで倒せないかなって……」
翼がはにかみながら言う。
「お前、そんなんじゃ指輪争奪戦に残れねぇぞ!」
吠が怒鳴る。
「僕としては勝ち残ることよりこれが何かのきっかけになればなと今は思っています」
翼が覚悟を決める。
「それで貴方にお願いしたいのです!」
そう言うと吠の耳元で囁く。
「はっ!?」
吠が驚く。
「もちろんただとは言いません! お礼はどんな形であれさせてください! なので、お願いします!」
翼が土下座する。
「……まぁ……いいか……お礼は必ずしてもらうからな!」
吠は翼の申し出を承諾する。
一方、ユウキたち。
「なんで俺が……」
ファイヤキャンドル、Mr.シャイニングナイフ&Mrs,スイートケークが審査員として連れて来られていた
「推し活……私の推しは永遠に君だよ! ハニー!」
「もぉ〜ん! ダーリンたら! 私の推しも永遠にダーリンだわぁ〜!」
シャイニングナイフとスイートケークはイチャつく。
「まず推し活の基本中の基本! 推しの活躍は見逃すべからず!」
推し活ノーワンが手作りの推し活ノートを取り出す。
「今日は昼に町子の部屋に出演。夜はミュージック・ステイチューン……Mステの生出演! 夜はおやすみライブ配信! 全部追うぞ!」
推し活ノーワンが推し活ノートを確認しながらその日の陸王のメディア露出を追っていた。
「健全な推し方だな!」
ファイヤキャンドルが感心する。
「でも、かなりのハードスケジュールですね……そうだ!」
推し活ノーワンが陸王の楽屋に勝手に侵入する。
「ハードスケジュールには糖分が必要だわ! 陸王様、今日も一日頑張ってください!」
推し活ノーワンが芋長の芋ようかんと何処か遠くのヨドンヘイムから仕入れたウスギタゴールドと応援メッセージを書いたメモ書きを差し入れようとする。
「ダメぇ〜!」
ブーケが推し活ノーワンに正拳突きをする。
「のつ!」
推し活ノーワンが吹っ飛ぶ。
「食べ物は個包装されていて生の物では無い物は推しへの差し入れとしていいと思います。でも、楽屋に無断侵入して置いていくのは流石にアウトです!」
ブーケが両腕で×を作る。
広場。
「今日はカレーの名店が集まったカレーフェアに来たよ!」
人気番組・神様のハイティーの生中継ロケで陸王の目の前にスナックゴンのカレー、スナックサファリのカレー、恐竜やのカレーが並んでいた。
「今日、僕が戴くのはテガソードの里のテガソード様の気まぐれカレーだ」
《テガソードの里・テガソード様のカレー(税込5050円)テガソード様が厳選した食材たちとテガソード様が選んだ50種のスパイスで500時間じっくり煮込んだカレー。隠し味には店主の知人の知人である紅茶の惑星の王子が選んだ茶葉が入っている》
ナレーションが流れる。
「それでは戴くよ!」
陸王がカレーを1口。口に運ぶ。
「美味しい。じっくり煮込んだことによって野菜の旨みがカレーに溶け出し、肉本来の旨みと50種のスパイスたちがいい感じにマッチされてそこに茶葉の香りが加わることで不思議な感覚のカレー。僕のファンなら1度食べてみるといいよ」
陸王はカンペを読みながら食リポを行う。その中継をテレビで見ていたユウキ。
「高っ! これ1食で陸王様のグッズ何個帰るだろう……ブロマイドだけでも20枚近く買えるかも……でも、陸王様がファンなら1度食べてみるといいって言うから……」
ユウキは金を借りて食べに行く。
「ご利用は計画的にやらないと大変な事なるぞ!」
ファイヤキャンドルがつぶやく。
陸王の自宅。
陸王がゴミを出し、出掛ける。
「そろり……」
推し活ノーワンが物陰がこっそり現れ、陸王が出したゴミ袋を取り出し、その場を去る。
公園。
陸王の生活で出たゴミを持ってきて、開ける。
「ふふふ……陸王様の生活で使われた物が沢山……歯ブラシもある……甘い匂いがする……ふふふ……やる事は一つだけだよね……」
そう言うとゴミ袋の中から歯ブラシを取り出す。
「ふふふ……いくよ!」
推し活ノーワンが歯ブラシを咥えようとする。
「ダメぇぇ〜!」
ブーケが推し活ノーワンから歯ブラシを取り上げる。
「それは推し活ではありません! ただの泥棒です!」
ブーケが推し活ノーワンに注意する。
「私だってしたいのに……でも、それは絶対やったらダメ!」
ユウキが怒る。
「そもそもそれ、僕のじゃないよ!」
陸王が現れる。
「えっ……陸王様が出したゴミから出てきたんですよ!」
推し活ノーワンが困惑する。
「それ、熊手のだよ」
「そうだ。俺様の世直しの休憩の時にアイドルくんの家に寄ることが多くてな。それで歯ブラシやちょっとした着替えとか置かせて貰ってるんだ。新しい歯ブラシを買ったから捨ててもらうことにしたんだ」
熊手が羽を広げ飛んでくる。
「またはちみつばかり食べて……虫歯になっても知りませんからね!」
ブーケが歯ブラシをゴミ袋に戻す。
「陸王様の家に……羨ましい……」
推し活ノーワンが困惑する。
「私もよく行くぞ。百夜の新曲の作詞の打ち合わせに」
《回想》
陸王の自宅。
「竜儀……これは僕の曲じゃなくてテガソードの曲だね」
打ち合わせ中の陸王が竜儀に言う。
「テガソード様は偉大だ。お前ほどのアイドルならその偉大さを表現出来るだろ」
「まぁ僕なら余裕だけどね! でも、僕のファンはテガソードを求めてないよ!」
《回想終了》
「ずるい!」
推し活ノーワンが地団駄を踏む。
「僕もこの間たこ焼きパーリィをしに行ったぞ! ブライダンの面々と一緒に楽しかったな……」
《回想》
「レッツたこ焼きパーリィー!」
禽次郎がファイヤキャンドル、シャイニングナイフ&スイートケーク、それからアーイーたちとはしゃぐ。
《回想終了》
「あのインフェルシアだったかのン・マって名前のタコ美味かったな!」
ファイヤキャンドルが涎を垂らしそうになる。
「あのダゴンってたい焼きも実に美味しかったね、マイスイートハニー!」
「もぉ〜ダーリンたらっ! あの後少し太ったじゃない! でも、そんなダーリンも素敵ぃ〜!」
シャイニングナイフとスイートケークがイチャつく。
「なにそれ私知らない!」
推し活ノーワンが叫ぶ。
「この間、お嬢ちゃんも妹連れて来てたぞ」
熊手が言う。
《回想》
「陸王様ですか! いつも歌聞いてます! 応援してます! 握手してください!」
緒乙が陸王と握手する。
「お姉ちゃん、本当に陸王様と友達だったんだね!」
「私が陸王をここまでのスターにしたと言っても過言じゃないくらいお世話してあげたんだからね!」
角乃が見栄を張る。
「お姉ちゃん凄い!」
《回想終了》
「一河緒乙も凄い喜んでたな。お嬢ちゃんも嬉しそうだった」
熊手が微笑む。
「嘘……私だって陸王様と……私だって!」
推し活ノーワンが角を取り外し、構える。
「こうなったら陸王様を私だけの物にする!」
推し活ノーワンが角を振り回す。
「私も陸王様を独占したい!」
ユウキが銀のテガソードを取り出す。
「エンゲージ!」
ユウキはマジレンジャーセンタイリングを銀のテガソードにセットする
《センタイリング!》
ユウキが構える。
《クラップユアハンズ!》
ユウキが2拍子ずつ手拍子をする。
《マジレンジャー!》
ユウキがマジレッドに変身する。
《いざ掴め! ナンバーワン!》
応援団が現れる。
「あの陸王様は私のモノ! この陸王様も私のモノ! それが私の推し活! 推し活ノーワン! リクオニストナンバーワン!」
《フレぇぇぇぇー!》
「陸王様の愛を知りたい! 浮戸ユウキ! まだ誰のものでもありません!」
《Ready〜! Go!!》
「くらえ! 推し活の子殺法!」
推し活ノーワンが角を振り回しながらマジレッドに向かってくる。
「はぁぁぁぁ!」
マジレッドがマジスティックソードで迎え撃つ。
「私が1番なんです! 絶対に負けてたまるか!」
角が爆発する。
「「ぬあああああああ!!」」
互いに吹き飛ぶ。
「私も陸王様が欲しい……そうだ……」
マジレッドが陸王を見る。
「陸王様が素敵だからこうなるんだ……陸王様……私だけの存在になって!」
マジレッドが陸王に近づいてくる。
「陸王様は私の物です! 私がホルマリン漬けにして永遠にその素敵さを後世へ残すのです!」
推し活ノーワンも陸王に向かっていく。
「「陸王様は私のモノだ!」」
2人は陸王へ手を伸ばす。
「いい加減にしてください!」
ブーケが2人の前に出てきて手を掴む。
「陸王様は誰の物でもありません!」
ブーケが叫ぶ。
「陸王様のことでファンの皆さんが争うなんて悲しいです。私は同じ陸王様のファンの皆さんと和気あいあいと陸王様のことをお話したいです!」
ブーケが涙を流す。
「推し活に誰が1番だとか無いと思います! 推し方には色んな形があると思います」
ブーケの脳裏に吠に世話を焼くガリューデカリバー、テガソードの祭壇の手入れをする竜儀、パーリィを楽しみながらも今は亡き妻・房子を想う禽次郎、遊園地や売店のパフェにはしゃぐ緒乙を嬉しそうに見つめる角乃、はちみつバイキングにテンション上がる熊手、その姿にテンション上がるベアックマ、両親の似顔絵を書いて母テガジューンに見せ頭を撫でられ照れるグーデバーン、アーイーたちに慕われるファイヤキャンドル、今日も今日とてラブラブなMr.シャイニングナイフ&Mrsスイートケーク、そして、人類を愛すテガソード。
「大切なのはいかに相手を想って接するかだと思います! お二人のはただの傲慢な独りよがりです!」
「傲慢な……」
「独りよがり……」
マジレッドと推し活ノーワンが顔を見合わす。
「これからも一緒に。みんながリクオニストナンバーワンとして応援していきましょう」
ブーケが2人を抱きしめる。
《WINNER! 世界中のリクオニスト!》
「失礼するぞ」
いつの間にか変身した熊手。ゴジュウポーラーが推し活ノーワンの中から生成元になったリクオニストの中年男性を救出する。
「私はなんでここに……陸王様!?」
生成元の中年男性は驚く。
「私……リクオニストナンバーワンの1人としてこれからも貴女と一緒に陸王様を応援する!」
マジレッドがブーケと握手する。
「私も応援します!」
推し活ノーワンが2人の元へ向かおうとする。
「君は用済みだ」
リボールが推し活ノーワンの前に立ち、推し活ノーワンにとどめを刺す。
「リボールさん……何故……」
推し活ノーワンが消滅する。
「僕はノーワンワールド一の人気者だった……百夜陸王、ブーケがお前を知るまではな!」
《回想》
(僕が道を歩けばサインや握手を求められる程……ノーワンワールドで僕のことを知らない者がいないくらい人気があった)
アーイーたちがブーケの陸王祭壇を見て、陸王の素晴らしさに気づき、真似をして祭壇を作り、リボールのサイン投げ捨てる。
(今やノーワンワールドでは知らない者がいないほど君の方が人気が出てしまった……)
《回想終了》
「この勝負を見学すれば少しは君の人気の秘密がわかるかと思ったが……時間の無駄だった」
アイアイザー・センプウキリンが丸いジャングルジムから現れる。
「お前を消せば全て解決だ!」
リボールがアイアイザーに乗り込む。
「推しを守るのはファンの役目! 指輪よ、私に力を貸して!」
その時、次元を超えて遥か天空の天空聖界からユウキに呪文が送られる。
「力を貸してくれるのね!」
マジレッドが言うとマージフォンを取り出す。
「行くよ! ジルマ・マジ・ジジル!」
《ジルマ・マジ・ジジル》
マージフォンが響き渡り、墓場からマジキングが駆けつける。
「乗れってことね!」
マジレッドがマジキングに乗り込む。
「僕のことを好きにならない奴は邪魔なんだよ!」
アイアイザーが無数のクナイ《カイザックナイ》をマジキングに向けて放つ 。
「クナイがいっぱい! こっちだって!」
《ジー・マジ・ジジル》
マジキングがキングカリバーを召喚する。
「くらえ!」
マジキングがファントムイリュージョンを放ち、クナイを相殺していく
「ならば……」
アイアイザーがフォトンバルカンをマジキングに向けて放つ。
「きゃあああああああ!」
ユウキの悲鳴と共にマジキングが倒れる。
「俺の事を好きなれ!」
アイアイザーがマジキングの上に馬乗りになる。
「俺のことを好きになってくれよ!」
リボールが叫ぶ。
「彼女に……ユウキに手を出すな!」
レッドホークがアイアイザーの目の前へ飛んで行って叫ぶ。
「誰だ君は!?」
リボールが困惑し、一同が首を傾げる。
「おい、お前!」
ブラックデビル姿の吠が飛び出てくる。
「吠くん!?」
陸王が困惑する。
「おい、なんだその格好!」
ファイヤキャンドルが吠を見つめる。
「あの女にこの格好で襲いかかって……それから……なんだっけ?」
一同、ずっこける。
「吠……襲いかかって彼が助けに出てきて吠が倒されるんだろ」
ガリューデカリバーが呆れる。
「僕の邪魔をしないで貰えるかな」
アイアイザーがレッドホークを叩こうとする。
「ユウキに手を出すな!」
《ジュウオウジャー!》
イーグライザーを召喚する。
「それ……見覚えあるな……」
リボールがイーグライザーを見て呟く。
「はぁぁぁぁぁぁぁ!」
アイアイザーを縛り上げる。
《ゴーバスターズ!》
超加速を駆使し、アイアイザーの周りを飛び回る。
「ちょこまかと僕の周りを飛び回らないでもらえるかな!」
アイアイザーがカイザックナイを振り回す。
「僕がユウキを守るんだ!」
《サンバルカン!》
日本刀を召喚する。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
レッドホークが日本刀を振り下ろそうとする。
「えい!」
レッドホークがアイアイザーに指で弾かれる。
「僕は死にましぇ〜ん! ユウキが好きだから!」
レッドホークが星になる。
「あいつ……」
吠がまた呆れる。
「あれもこれも! 全部乾巧ってやつの仕業なんだ!」
リボールが怒りに燃える。
「誰だよ、そいつ」
ファイヤキャンドルが呟く。
「どいつもこいつも俺のことを好きにならないのは乾巧の仕業なんだ!」
アイアイザーがクナイを投げまくり街が荒らされる
「やめなさい! リボールさん!」
ブーケが叫ぶ。
「こうなったら……」
《アウェイキング!》
吠がテガソードアカツキが完成する。
「暴れるなよ」
テガソードアカツキが赤月刀を構える。
「うるさい! 君たちに僕の何がわかるんだ!」
アイアイザーが足のカイザポインターから黄色いマーカーをテガソードアカツキに向けて放つ。
「くらえ!」
アイアイザーがゴルドスマッシュを放とうとする
「うわあああ!」
レッドホークが叫びながら飛んでくる。
「えっ……」
「うわあああ!」
レッドホークが日本刀でアイアイザーを一刀両断する。
「僕がこんな所で……ぬあああああああ!」
アイアイザーが爆発する。
「あいつ……まさか……地球を一周してきたのか!?」
吠が叫ぶ。
「つくづく運だけはいいんだね……」
ガリューデカリバーが言葉を失う。
「お前、ほんとは強いだろ」
吠が呆れる。
「ユウキ、助けに来たよ」
レッドホークがマジキングのコックピットに入る。
「はい……」
そう言うと頬を赤らめたユウキをお姫様抱っこし、レッドホークがマジキングから出てくる 。
「ユウキ、怪我は無いかい?」
「……はい……大丈夫です」
ユウキの瞳にはレッドホークだけが写る。
「貴方の……お名前は?」
「……僕は通りすがりのレッドホークです。ユウキに怪我が無いなら安心だ」
レッドホークがユウキを下ろし、何処か遠くへ飛んでいく。
「レッドホーク……様……また、何処かで逢えますか」
大空の彼方へ消えていったレッドホークに惚れるユウキ。
「あいつ……結局なにがしたかったんだ……」
吠の表情が引き攣る。
「さぁ……世の中には色んな人がいるってことだね、吠」
一方、レッドホークは……。
「どうしよう……高く飛びすぎて降りられなくなっちゃった」
レッドホークが怯え始める。
「情けないな……助けてあげるよ」
リボールがジャンプしてレッドホークを抱え、ビルの屋上に着陸する。
「貴方の名前は?」
レッドホークが聞く。
「名乗るほどの者じゃない。通りすがりのしがないアーイーさ」
リボールがその場を去ろうとする。
「あなたは僕の命の恩人です。せめてお礼を!」
レッドホークがリボールにしがみつく。
「じゃあ、僕と友達になってくれよ。人気者だった僕はいつもチヤホヤされていた……でも、心のそこを打ち明けられる関係が誰とも気づけてなかったんだ……君がそれになってくれないかな?」
「はい! 勿論です!」
レッドホークとリボールに握手する。
リボールと翼は生涯をかけて心を打ち明けられる関係になるのだった。
《それからうんぬんかんぬんあって3年の月日が流れた》
結婚式場・新郎控え室。
「おめでとうございます!」
ブーケが拍手する。
今日はユウキと翼の結婚式だった。
「まさか、あれからうんぬんかんぬんあって2人が結婚するとはな!」
ファイヤキャンドルが翼の肩を叩く。
「もうすぐ結婚式が始まるよ!」
シャイニングナイフが扉を開けて顔を出す。
「ユウキちゃんも準備出来てるわよ!」
スイートケークも顔を出す。
「それにしてもリボールのやつ、遅いな!」
ファイヤキャンドルが時計を見る。
「もう式が始まっちゃいます! 何事も無ければいいのですが……」
式場。
「吠ゥ! 今日はあの子達の結婚式だねぇ……そうだ、僕たちも結婚しようよ!」
妙にテンションの高いクオンが隣に座る吠に擦り寄る。
「やめろクオン! こんな晴れの日に……」
吠がクオンを窘める。
「僕には満更じゃないように見えるけど」
陸王が冗談ぽく顔を出す。
「今日はパーリィだ! みんなで楽しもうよ!」
禽次郎が何十年ぶりの結婚式にテンションを上げる。
「暴神竜儀。オルガンの準備は大丈夫か」
蝶ネクタイを着けたテガソードが入場や賛美歌の伴奏を務める竜儀に話しかける。
「大丈夫です。テガソード様。2人の門出を祝してテガソード賛歌の特別編成の601番から630番、1126番をみんなで合唱をします。これが歌詞です」
竜儀がテガソード賛歌特別編成版の歌詞表を渡す。
「それでは練習に……いやさか〜♪ いやさか〜♪ ……」
竜儀が歌い始める。
「坊ちゃん、一体何番まで作っているんだ……」
真白が突っ込む。
「熊手さん! 僕、結婚式が初めてで……」
グーデバーンが熊手の元にやってくる。
「安心しろ……私が着いてる」
テガジューンがグーデバーンの手を握りしめる。
「結婚式初めてだよ、お姉ちゃん……私、緊張する……」
緒乙が緊張した様子で座ってた。
「大丈夫。お姉ちゃんが着いてるから」
角乃が緒乙の手を握る。
「新婦が来るぞ!」
ファイヤキャンドルの声が響き、一同席に着く。
《BGM:テガソード賛歌(伴奏・歌唱:暴神竜儀。コーラス:アーイー聖歌隊)》
扉が開き、新婦ユウキが入ってくる。
「おめでとう!」
「コングラチュレーション!」
参列のリクオニスト達や吠たちが拍手で迎える。
「幸せになれよ!」
リクオニスト達の祝福の言葉で迎えられ、ユウキは翼の元へ。
「クマぁぁぁ!」
神父役のベアックマが台から顔を出す。
「新郎結城翼。お前はここにいる浮戸ユウキを病める時も健やかなる時もはちみつが富みし時もはちみつが貧しい時も妻として愛し敬い慈しむことを熊手に誓うクマ?」
ベアックマが翼に問う。
「誓います」
「新婦浮戸ユウキ。お前はここにいる結城翼を病める時も健やかなる時もはちみつが富みし時もはちみつが貧しい時も夫として愛し敬い慈しむことを熊手に誓うクマ?」
ベアックマがユウキに問う。
「誓います」
2人は熊手に誓った。
その頃、花屋。
「急いでもらえるかな? ただでさえ渋滞に引っかかって親友の結婚式に遅れているんだ」
リボールが花屋で花を受け取る。
「喜んで貰えるといいな……」
リボールが花を持って結婚式場に急ぐ。
「綺麗……」
花屋の店先に並んだ色んな花を見ていた女性。口笛を吹いて近づいてきたひったくりにカバンをひったくられる。
「きゃあぁぁぁ! 泥棒!」
女性が叫ぶ。
「泥棒! 待てっ!」
リボールが追いかける。
「とりゃあ!」
リボールがひったくりを懲らしめる。
「親友のめでたい日なんだ。くだらない真似しないで貰えるかな」
リボールが女性にカバンを渡し、結婚式に向かおうとする。
「ちくしょう!」
ひったくりがナイフを取り出し、リボールに向かっていく。
「コノヤロー!」
「なっ!」
リボールが腹を刺される。
「ぬあああ!」
リボールが倒れる。
「うわあああ!」
ひったくりが逃げる。
「くっ……」
リボールが腹を抑えながら結婚式場に向かう。
結婚式場。
「おめでとう!」
みんなが花を撒き、2人は結婚式場の外の広場に出る。
「これも陸王様のお陰です!」
ユウキが陸王に感謝する。
「僕は何もしてないよ。これからも変わらず僕の事、応援してくれると嬉しいな」
「勿論です!」
ユウキは嬉しそうに言う。
「リボール……来てくれなかったんだ……」
翼は悲しそうに周りを見る。
「翼!」
リボールの声がする。
「リボール!」
翼がリボールの声のする方を見る。
「似合ってるじゃないか……遅れてすまなかった……」
白いベンチに力無く座るリボールがいた。
「リボール! もう来ないのか思ったよ」
翼がリボールの元へ向かい、横に座る。
「見ろ……この青く広がる空を……」
リボールが翼に空を見るように言う。
「お前はこの空をいつでも羽ばたいて行ける……お前には無限の勇気があるんだ……その勇気で彼女を護ってくれ……それが僕の願いだ……」
リボールが空を指さす。
「勿論だ。リボール、君は僕の親友だ。これからもずっと……」
翼がリボールの肩を抱く。
「おーい! みんなで記念撮影だってよ! 早く来いよ!」
吠が叫ぶ。
「記念撮影だ! リボール、君も」
翼がリボールの手を引き連れていこうとする。
「悪いね……急いで来たから疲れてしまったんだ……少しここで休ませてくれ……」
「そっか……調子良くなったら来てよ!」
翼が記念撮影に向かう。
「いい日だ…… 風になってお前と共にいつだって……」
(首が折れる音)
リボールは眠りについた。
「陸王様は凄いです……色んな人の縁を繋げることが出来るんですから……陸王様がいなかったら私も……」
ブーケが隅でつぶやく。
「ブーケちゃん?」
陸王がブーケの前に顔を出す。
「いえ。何でもないです。記念撮影ですね。行きましょう!」
ブーケと陸王が記念撮影に向かった。
《終》
マジレッド/浮戸 ユウキ
百夜陸王ファンクラブ会員番号No.2の熱狂的なリクオニストの23歳。陸王様の特別になりたいと願い、指輪争奪戦に参戦した。
レッドホーク/結城 翼
ユウキの幼なじみ。臆病で少し内気な性格でユウキに振り向いて欲しいと思って指輪争奪戦に参戦。謎に運だけはよく。その強運だけで今日まで残ってきた。
推し活ノーワン
身長:194cm
体重:224Kg
秘技:推し活の子殺法
生成ワード:『推し活』『おっかけ』『推し』『人間』『ナンバーワン』
熱狂的なリクオニストの『陸王様のペットになりたい』という願いを元に生成されたノーワン怪人。混じってしまったお”しか”つ(しか)のようにしかのこのこのここしたんたんと推し活に励む。サイリウムのような角を駆使し、推しへの愛を伝える。推しのためなら重曹だって舐める。陸王様のことを語ってると10秒も持たずに泣いてしまう。
カラク・リボール
ノーワンワールド人気者ナンバーワンの金アーイーだったのだが……。