主役の指輪は「ニンニンジャー」です。
幼き頃、
「な、なにしてんだよ!でっけーやつらが1ねんせいにいじわるしていいとおもってんのか!」
上級生たちが鬱陶しそうに顔をしかめる。こういうところにわざわざ首を突っ込んでくる下級生は大体騒ぎ立てて大ごとにしてくるからだ。
「お、オレらはそいつと遊んでただけだよ、そうだよな?」
「そ、そうなの?」
大きな影たちと小さな影が目を向ける。この上級生たちは先生たちに対して弱気であり、一度怪しまれればこうやってごまかしてその日のうちは手を出してこなくなる。明日はいつもより強く当たられるが、いつものことだ。いつも通り、話を合わせれば。…しかし、先ほど自分を庇ってくれた小さな背中は、震えていた。怖くても助けようとしてくれてるこの子を前にすると、なぜかウソをつく気が起きなかった。
「…ちがうよ!いつもやめてっていってるのに、きいてくれないんだ!たすけて!!」
「…!このチビよけいなこと言いやがって!」
思ったより大きな声が出てしまった。慌てた上級生たちに殴り飛ばされた小さな少年たちは、たまらず地面を転がり壁にぶつかってしまい、晴照は意識を手放した。
次に起きた時、晴照は保健室にいた。体のあちこちに絆創膏や包帯が付けられている。ベッドから半身を起こしカーテンを引くと、自分を庇ってくれた子が怪我の治療を受けていた。最後の絆創膏を貼られたところを見計らって、晴照は少年に声をかける。
「あ、ありがとう、たすけてくれて」
「…ぼくはなにもしてない。せんせいがたすけてくれたから。…ごめん」
少年はバツが悪そうだった。しかし、晴照が助けを求めて叫べたのは間違いなくこの少年が助けに入ってくれたからだ。少なくとも心は、それで助かったのだ。
「…ううん、ありがとう、ほえるくん!」
そうやって晴照はクラスメイトの少年・遠野吠に改めて感謝を伝えたのだった。
今や大学も2回生となった晴照は、ふとそんな記憶を思い返していた。あれから上級生たちは先生にそれはそれは猛烈に叱られ、二度と晴照をいじめてくることはなくなった。ただし、それで学校生活が明るくなったわけではなかった。程なくして遠野吠が行方不明になったからだ。聞くところによると、どうも兄とともに忽然と姿を消し、帰ってきていないようだ。晴照は恩のある友だちの無事を願っていたが、それ以降二度と遠野吠が登校してくることはなかった。
中学でも高校時代でも特に何かに打ち込むでもなくほどほどに過ごし、現在はそれなりの努力で無理なく入れた関西の大学に通い猫背になりながら日々を浪費している。学生寮に引っ越し故郷を離れたからか、かつてのクラスメイトのことを思い出し居心地の悪さを覚える頻度も減っていた。
だからその日、そんな回想を浮かべていたのは運命だったのだろう。いつもの居心地悪さを誤魔化すようにポケットに手を突っ込んだ時、異物の存在を確かめた。赤いロボットと富士山が目につく絵を持つ金縁の指輪だ。
いつの間に紛れていたのだろう?誰かの落とし物だろうかと思いつつ、試しに自分の右人差し指に指輪を嵌めた時、晴照の世界が変わった。いや、正確には晴照の世界の感じ方が変わったのだ。緑、赤、茶、黄、青など、色とりどりの光るモヤが流れていくのを目や肌が知覚する。行き交う人々の持つ熱や、その足跡の残滓など、世界が訴えかける情報に色がついていく。
突如身に付いたこの力を“
春季休暇を利用して、晴照は遠野吠を探すために帰郷した。母校の校区から遠野姓の家を探すのにそれほど苦労はなかった。離れたとはいえ生まれ育った町、知っている道を除いていけば場所も絞れてくる。そうして辿り着いた遠野邸は、世間一般からしてかなり裕福そうな物件だった。最良は彼が生家に戻っていること、そうでなくとも“風水”が与えた感覚によって親子の縁から遠野吠の所在を辿ることを期待していた。
…前者の期待は叶わなかった。確かにこの家には両親と子ども2人が暮らしているが、つい先ほど帰ってきた子どもたちの年齢が合わない。記憶を照らしてみても当時の遠野吠の人相と合わないことから、何かしらの不思議現象によって当時の年齢のまま未来にタイムスリップして戻ってきたわけでもなさそうだ。
何より、彼らを迎えた母親らしき人物との絆の色が違う。母と子らで異なる色の途切れた糸同士を結び直したような気配がする。「光揮」「繋」と呼ばれた彼らは察するに養子なのだろう。だが養子を取っても親子の縁がなかったことになるわけではない。感覚を鋭く研ぎ澄ませば、夫人からは養子たちとの絆とは別に、宙を細く漂う2条の赤い糸が伸びているのが見えた。これこそがこの遠野邸で得た最大の収穫、読んで字のごとく遠野吠の消息を追う糸口であった。
片方の糸は先を追うことを諦めた。あまりにも細く、辿ってすぐに
そちらの糸はあちこちに入り組んでいた。スナック、路地裏、マンションの警備室、和菓子屋、ゲームセンター、路地裏、中華料理店、寿司屋、路地裏、クレープ屋、路地裏、ファミレス、路地裏、配送センター、路地裏、路地裏、コンビニ、路地裏…やたら路地裏を通ることが多いのは気がかりだが、全体的に飲食店や日雇い募集をかけている店舗が偏っている気がする。フリーターだろうか、どことなく漂う生活臭に安堵を覚えた。少なくともこの糸の先には生きた人間がいると思えたからだ。
しかしちょっと治安の悪い路地裏を抜ける頻度が多いのはいただけない。この街の裏道は通ってはならない、先生や親からも噛んで含めるように忠告されたことだ。…いや、むしろそういった反社会的勢力に拉致されたという可能性も考えられるか? 未成年を表社会から切り離して真っ当な社会復帰の道を断ち、違法なビジネスの駒として使っている輩がいるのではないか? 結果的にこの考えは邪推だったが、その警戒に呼応してか
「最近ここらをウロチョロしてる奴ってのは、お前か?」
ヒョウ柄のジャケットに悪趣味なガラのシャツとサングラスを合わせた輩が晴照に尋ねる。晴照の服装は彼らに比べるといまいち地味な方であり、確かにこの辺りの治安からは浮いている。目をつけられるのも肯けた。
「ここら一帯はウチのシマでな、とりま『アイサツ』は貰っとくのが決まりなんだわ」
グラサンがそう言うや否や、黒い革ジャンの取り巻きが晴照に殴りかかる。この手の輩のいう『アイサツ』は暴力による搾取であるのはいつどこでも大した違いはなかった。かつては屈した事もあった悪習だが、今は違う。晴照は取り巻きの拳をまるで予見していたかの如くあっさりと避けてみせた。
「…挨拶はしてもらいたい方からするのが順番ってものじゃない?」
「っ…生意気な!」
必要以上に煽ってしまったせいか、連中が一斉に鉄パイプやらメリケンサックやら物騒なものを武装して襲いかかってきた。少々気圧されるものの、指輪の力を味方に付けた晴照には脅威にならなかった。狭いフィールドにも関わらず、ゴロツキたちの攻撃は一切晴照に当たらない。
強い攻撃というものは得てして気が入るものである。この気配を感知することで、相手が殴りかかる前から余裕をもって回避することが出来るというわけだ。ましてや五行の一角たる“金”属で出来た凶器を振り回してくるなら更に好都合、無力化してくれと言っているようなものだ。晴照はニンニンジャーリングによって具現化された手裏剣型のデバイス・五トン忍シュリケンのダイヤルを『金』の字に合わせると、黄色く輝く軌跡を描いた。
「
『金の術!』
…五トン忍シュリケンの景気の良い音声とともに、晴照の脳天に振り下ろされた金属バットがぐにゃりと柔らかく曲がる。ゴロツキたちの武器やアクセサリーの金属はぐねぐねと形を変え、彼らの動きを封じる鎖や枷へと再構成された。
「な、なんだこりゃ!クソっ、動けねえ!」
狼狽えるリーダー格の前にしゃがみ込んだ晴照は、極めて穏当に尋ねる。
「君たち、遠野吠を知らないか?」
その名前がトリガーだったのだろうか、拘束されたゴロツキたちは一斉に青ざめて震え上がった。
「し、知らねえ!あんなヤツ知らねえ!もう二度と関わらねえし近づかねえ!!」
異常な怯えようだ。しかし、この連中が遠野吠を知っているのはどうやら間違いなさそうだった。
「知ってるのか!? なぜ君たちはそんなに彼を恐れているんだ!?」
「あんなヤツ怖かねぇ! 人質取ってやりゃ手ぇあげてこねぇんだからな!マジにキレてるヤツってのは脅しなんざ効かねぇ…オレらはただ、“アイツ”の言う通り関わらずに生きなきゃ命がねぇんだよ…!」
それ以上は強く抵抗して…というか話が出来ないほど錯乱してきたため、尋問を諦めざるを得なかった。しばらくすれば鎖や枷に変えた凶器も元の形に戻るだろうが、あの様子であれば追ってくる事もないだろう。
2つ分かったことがある。何より重要なのは、遠野吠が生きている可能性が限りなく高いことだ。…絆の糸や名前の一致などの状況証拠から断言しても問題ないかもしれないが、まだ兄の方が弟の名を騙って生活しているなんていう奇特な可能性も否定できない。何より晴照自身が本人の姿を確かめたいため、調査は続行する必要があった。そこで問題となるのがもう一つ判明した事実、遠野吠の周囲で彼との接触を阻む何者かの存在である。先のゴロツキたちのような害を為すもののみを遠ざけるなら問題にならないかもしれないが、ただの守護者にしては過度に恐れられているのが気がかりだ。晴照のように悪意由来でなくても遠野吠を詮索する者にも牙を剥かない保証はできない。それに先ほどから
裏路地を抜け、再び絆の糸の先を追う。商店街に差し掛かり、道中の青果店あたりから赤い糸がひときわ濃く感じ取れるようになった。おそらくかなり最近の気配だろう。このまま辿っていけば間もなく会える、…“気配”を感じたのはそんな矢先のことだった。敵意と殺意に塗れた“気”が晴照の死角から刺してきた。あまりにも唐突に襲いかかった感覚を受けて、晴照は余裕なく身を翻す。幸いにもそれが功を奏し、気配に続いて追ってきた光弾をまともに食らわずに済んでいた。
「避けられたか。なかなか運がいいね。それとも…良いのはカンの方かな?」
物陰から現れた狙撃者の姿もまた、気配に相応しく禍々しいものだった。黒い襤褸の外套に鈍色の鎧、胸と顔に裂けたようなバツ印を持った戦士だ。中でも異様なのはその右手のデバイスである。指輪の戦士は須らくテガソードと呼ばれる右手型の変身装置を授かるが、その戦士のそれは明らかに異なる。色が違うどころではない。真っ白な筐体も、指に縛られた銃身も、手刀に逆立って伸びる刀身も、その全体に赤く走るラインも、何もかもが異質だった。
「他の指輪の戦士…?」
「リングハンター・ガリュード。…お前の指輪は僕が貰う」
「
ガリュードから依然と向けられる敵意に備え、クラップも最低限に指輪の戦士への変身を行う。晴照が変貌したその姿は、『忍』の変体字をあしらった襷を備えた赤い忍び装束であり、顔には手裏剣の如き意匠を持つユニバース戦士・アカニンジャーだった。
「戦うつもりはなかったけど、この指輪を渡すわけには行かないんだ!」
この道中にも他の指輪らしき気配はいくつか感じてきた晴照だったが、彼はそれをなるべく迂回していた。早々に手がかりに行き当たった彼にとっては指輪争奪戦へのモチベーションは既に低く、わざわざ他の参加者の邪魔をする理由がなかったからだ。だからといって明確な障害にまでそのスタンスを貫くつもりは毛頭ない。幸い戦い方は指輪から既に教えてもらっているため、
「戦う?違うね、これは…狩りだ」
その覚悟を無碍にするようにガリュードはアカニンジャーに向かって淡々と発砲し続ける。あまりにも無機質で事務的な連射に、アカニンジャーは間合いを保って避けるのが精いっぱいだった。
「…気が読みにくい!」
攻撃に乗る“気”が激しいほど
「避けるねえ。でも、いつまで続くかな?」
ガリュードの指摘通り、このままでは体力が尽きて撃たれる。多少リスクはあるが、ここは強引にでも攻めて勝機を見出すことにした。アカニンジャーが備える希少な遠距離攻撃手段であるカラクリヘンゲン・弓モードを取り出し、ガリュードに向かって乱射する。回避行動を止めたことで2発ほどかすり傷を受けたが、ガリュードも外套で防御する分弾幕に切れ目が生じた。これを好機とアカニンジャーは持ち前の俊足で近接戦に持ち込む。忍者一番刀とテガジューンの刃が二合、三合とかち合っていく。少しでも攻撃の手を緩めれば至近距離で弾幕の餌食となるだろう。
「俺は負けられない!もし彼に何かあったんだったら、俺が彼の無事を願うしかない!あの時の恩を返すために…俺が吠くんを助けるんだ!!」
「…吠?」
晴照が叫んだその名前に、ガリュードが反応する。
「…お前、吠のなんだ?」
友達、ではなかった。だからこそ、あの時助けてくれた彼はヒーローだったのだから。
「…ただの、クラスメイトだ!!」
「…あっそう。でも吠の人生に僕以外は要らないんだよねぇ…今までも、これからも!」
それまで無機質だったガリュードから、悍ましいほどの気が湧き立つ。鮮烈な
「ぐわあっ!」
無防備になったその身体をガリュードの凶刃が斬り裂いた。
…かと思いきや、斬られたはずのアカニンジャーは装束のみを残して消える。指輪が持つ“
(千載一遇のチャンス…!ここで仕留める!)
建物の上からガリュードの様子を窺う。激しく揺れる気を出しているということは、それだけ警戒心の波もあるということだ。ガリュードが最も油断している気の隙間、それをこちらに晒す機会を慎重に待つ。忍者一番刀には
(まだ、まだ、まだ…今!!)
ガリュードの警戒の隙間を狙い、アカニンジャーは斬り掛かった…しかしガリュードはそれを振り返りもせずに撃ち抜いた。
「うわあああっ!」
必殺の一撃を受けた晴照は変身を解きながら落下していく。ニンニンジャーリングは既にガリュードの手に渡ってしまった。ガリュードは、あえてわずかに隙を晒すことでアカニンジャーの奇襲を誘っていた。気の入った攻撃の予兆と隙を突く、
半ば生身でアスファルトの地面に落下した晴照は、薄れゆく意識の中でクオンの背中を見送る他なかった。だが晴照には不安と同時に希望もあった。あの指輪狩りは遠野吠を知っているようだったし、「これからも」と言っていた。遠野吠は今もどこかで生きているのだ。それに、あの指輪狩りの男も恐ろしくはあるが、それだけではない。五行において火は喜び、水は恐れを司るという。あの男が遠野吠に抱いている激情も、きっとそうなのだろう。溢れんばかりの恐れと、それでもなお消えずに燃え上がる喜びを彼は抱いているのだと、消えかけた“
しかし、あの指輪狩りが遠野吠を負の感情を抱いて狙っていることには変わりはない。それでも自分では助けることが出来ない。彼が無事だと分かって助かったのは自分の心ばかり。あの日と変わらず助けられてばかりいることを思うと、晴照は忍びなかった。
翌年、晴照は再びニンニンジャーリングを手にした。どうやら先の指輪争奪戦の優勝者が望んだものらしい。ガリュードから負った怪我も回復して大阪の寮に戻っていた晴照だったが、
運命の日、ふと外出してみると、近所では珍しくもないたこ焼き屋の、やや無愛想な店員に目がついた。バイトだろうか。ただそれなりに器用にたこ焼きを焼き返していく彼の指には赤い輝きの指輪が嵌っている。おそらくこの男こそが前回の優勝者なのだろう。しかし何か予感があり、その名を尋ねたくなった。
「…店員さん、お名前は?」
「俺か?遠野吠ってんだ。お前は?」
「…! 俺は晴照。向ヶ丘晴照だ」
晴照の願いは、再開した指輪争奪戦の手番が回って来たと同時に叶った。
晴照は吠のバイト明けに指輪争奪戦の挑戦を受けた。どうやら向こうは晴照のことをあまり覚えていないようだった。無理もない、自分とて彼と面と向かって話したのはあの日だけ。普通のクラスメイトが最低限持つような接点を持つ前に、吠は行方不明となったのだから。晴照は吠から今までの経緯を聞いた。
「やっぱり凄いな吠くんは、ぼんやりと生きてきた俺とは大違いだ」
「違わねぇよ。オレだって願いも夢もなく生きてきた。目の前のことで精一杯だった中で、いつの間にか大切なモンが出来たんだ。晴照もなんかねぇか?なんとなく好きなもんとか」
「…実は、ちょっとピザ作りに興味があったりする。大阪で美味しい店を見つけて感動してさ。大学も決めたのに今更…って思ってたけど、どのみちなんとなくで決めたんだ。吠くんの話を聞いてたら、本気で挑んでみたくなったよ」
「作ったらオレにも食わせてくれよ。ピザって1枚が高ぇからなかなか食えねぇんだ」
「…! うん!…でも、その前にまずは」
「指輪争奪戦、だな」
吠は金の、晴照は銀のテガソードを取り出す。
「折角だから、願いをかけて戦おうかな。俺の願いはピザ作りナンバーワン!」
「オレの願いは…大皿山盛りにした好きなモンを食うことだ!仲間やダチと一緒にな!」
「ははっ!良いねえ!でも負けないよ!!」
「「エンゲージ!」」
センタイリング!
クラップユアハンズ!
2人の戦士は舞い、拍手する。晴照が指輪狩りの襲撃に遭った際は舞う余裕もなかったが、こうして気分の昂ぶるままに踊り続けているとあたりの気も活性化していくように感じる。天高くテガソードを突き上げ1回、正中線に沿って切っ先を下ろして2回、右と左に袈裟斬りを描き胸の前で1回、開いた左手を高く突き上げ、右手を引いたままで2回。そして両腕を胸の前で交差させ左手の指を鳴らすと同時に、テガソードの発光部から輝く忍シュリケンが放たれ、晴照をアカニンジャーへと変貌させた。
ニンニンニン!ニンニニンニン!アカジャ!ニンジャーー!ニンニンジャー!
そして吠もまた、金色の輪と爪のような装飾に包まれ、ゴジュウウルフへと変貌する。
Wo~wo~wo~wo~wo~!Wo~wo~wo~wo~wo~!ゴジュウウルフ!
あの日庇い庇われていた2人が、今ここで戦わん、語り合わんと向かい合う。その喜びに呼応するように、両者を異なる輝きが包み込む。
ワイルド!パワーアップ!!
片や黄金色の月影、オルカブースターが指輪に与える月輪と同様に輝くそれはゴジュウウルフの全身に纏わりつき、彼を赤と黄金の獣戦士・ワイルドゴジュウウルフへと進化させる!
N! I! N! I! NIN! NININ!! 超絶!ニンジャー!!
片や喜びの火炎、
「いざ掴め!ナンバーーー!ワーーーーーン!」
Go! Go! ゴージュウジャー!!
「あんま覚えてねぇのは悪ぃが、嬉しいもんだな昔馴染み!はぐれ一匹、ゴジュウウルフ!今日から知っても遅くねぇよな!!」
「フレーッ!」
Go!Go!ユニバース!!
「言うほど馴染みは無いけれど、叶って嬉しいこの再会!今日は晴れてる!アカニンジャー!明日もきっとイケイケドンドン!!」
応える力は異なれども、意気の熱さは変わらない。そして今日も応援空間にゴングが響くのだった。
「ナンバーワンバトル! レディー…ゴー!!」
〈了〉
アカニンジャー
指輪/センタイリング ニンニンジャー
契約者/
職業/大学生
願い/昔のクラスメイトが無事でいること。
小学校時代にクラスメイトだった吠の消息を追っている。陰陽五行の気を読む“
以下、作者のTELTELボーズさんのあとがきになります。
指輪争奪戦の中でも早々に脱落してしまった2戦士について、短いながらもエピソード書かせていただきました!幼少期はガオから始まり、空白期間もありつつもスーパー戦隊と共にあった我が人生。
大人になってなおキャラや物語そのものだけでなく話の構図や心情・小ネタなどの考察脳も育って一層楽しめるようになりました。レッドホーク編ではそんな考察脳を駆使して妄想した最初の脱落ユニバース戦士の活躍を描いてみました。
そしてひとまずの区切りの最後に最推しのレッドに出会え、あまつさえ中の人にお名前を呼んでいただける幸せと言ったら!そんな限界まで煮詰まった感情を投影しながらアカニンジャー編を描き上げました。
どちらも結果的に負けざまを描くことになってしまい、どちらも文末に「※このあと負けました」という注釈が入ってしまえますが、それでも最高に生き生きとしたラストにしようと思って応援空間をオチに持ってきました。その後の勝者にもその後の敗者にもエールが送られるあのパート、大好きなんです。やり直しの指輪争奪戦を終えた彼らも笑って日常というそれぞれの戦いに戻っていく事を願っています。そしてその相手がどっちも遠野吠なのは半分公式設定、半分趣味です。
この企画を通して、私がスーパー戦隊から今まで受け取ってきたことを、ゴジュウジャーから貰った感動を、込められたのではないかと思います。他の参加者の皆様がどんな想いを込めたのか、読者の皆様と一緒に楽しみにしていきたいです。
四半世紀の好きの果て、巡り会えた感謝の最推し!
ほえぴ大好き、TELTELボーズ!!
スーパー戦隊、また会う日まで!