第五航空機動艦隊、はいふり世界に展開する。   作:天崎零総帥

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第16話【天崎兄弟、宗谷家ニ居候ス。その4】

真雪

「…いつから気付いておられたのですか?」

「戦場に長く居ると、自然と気配に敏感になるんですよ。一時期、海軍陸戦隊と陸軍に所属していたのでね。」

真雪

「そう…ですか…」

 

真雪は複雑そうな表情を浮かべる。

 

「まっ、そんな辛気臭い話は此処までにしましょう。」

 

そう言うと、椅子から床へ敷かれた座布団へ座り、疾風が二人へ座布団へ座るように促すのを横目に、鞄から小さな木箱を取り出す。

 

「さて…どこから話そうか。」

 

木箱の蓋を開けると、中にはオルゴールが入っていた。

 

「私の人生は複雑怪奇。」

 

小さなピンを取り出すと、箱の外側の小さな穴に差し込み、何回か回すと[カチカチカチ]とゼンマイが巻かれ

 

「そうですね、先ずは私の前世からお話ししましょうか。」

 

ピンを抜き、元の位置へと戻すと

 

真雪

「あら?この音楽は…」

真冬

「何だっけ…どこかで聞いたことがある…」

真霜

「私も何処かで…何の曲だったっけ…クラシック音楽なのは覚えてるけど、曲名が思い出せない…」

 

オルゴールの内部機構が作動し、音を刻み始める。

 

真白

「えーっと…確かカノンでしたっけ?」

真霜

「あー!それよ!それ!」

真冬

「そうだ!カノンだ!いや~スッキリスッキリ♪」

 

3人はモヤモヤが晴れ、首を縦に振る。

 

「では、私の前世をお話しよう。」

 

其処で、零は自分自身の過去を全て話した。

 

―――

――

 

数十分後

 

「…そんな感じで、今の私が居る。」

宗谷家

「「「「………」」」」

「転生と転移を経験した人間なんて私ぐらいでしょうな。」

疾風

「ちげぇねぇ!アッハハハハハ!!!」

 

疾風が爆笑するが、宗谷家の面々は重苦しい雰囲気に包まれていた。

 

「なに、そう重く捉える必要は無いよ。」

 

そう言うが、4人は気まずそうな雰囲気を漂わせていた。

 

「ふむ、ではこいつを試してみますか?」

 

そう言い、鞄から紫色の液体の入った瓶を取り出した。

 

真冬

「ん?なんだ、それ?」

「ただのぶどうジュースですよ。」

疾風

「たしかワインを造ってる所が出したんだよな?」

「ああ、先輩からお土産で貰ったやつだ。確か一瓶が…2万ちょいだったかな?」

 

「「「「にっ、2万ちょい!?」」」」

 

「ええ、たしかそのぐらいだったと。航海中に飲もうと思って、自室の冷蔵庫に入れといたんだ。真雪さん、コップはありますか?」

真雪

「そっ、そんな貴重な物、いただけませんよ。」

「こういう祝いの時に飲まないと、勿体ないですよ。さっ、どうぞ。」

真雪

「…では、いただきましょう。」

 

そう言い、お盆に乗せていた空のコップを差し出すと、ぶどうジュースが順に注がれ全員に配られる。

 

「では、乾杯。」

 

「「「「乾杯。」」」」

 

その後は、雑談をしたりして時間を潰すと真雪と真白の2人は部屋に戻り、零と疾風は席に戻り再び仕事を再開し真霜と真冬は2人の手伝いに戻る。そして二人の手伝った甲斐もあったのか、深夜の1時頃に無事に資料の作成が終わり、二人は部屋に戻り床に就いた。

 




次回、第17話【新規編入予定艦】
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