フリーターと写本の仲間たちのリリックな日々   作:スピーク

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フェイト・テスタロッサ。

金髪のロリ魔導師。若干9歳にしてその戦闘能力、魔導師ランクなるものは管理局の戦闘員にも遅れを取らないらしい(騎士共の見解)。得物は鎌にも斧にもなるかっけーデバイス、バルディッシュ。さらに見た目ばっちグーな使い魔も使役している。

性格は大人しく、天然で純粋、そして母親思い。見た目は9歳児相応の凹凸のない溜息ボディ。ただ、どこぞのロリとは違いきちんと成長していくので、そこは今後に十分期待が持てる。というか、プレシアを見る限りでは遺伝子的には約束されているようなもんだ。もし、フェイトが俺と同年代であれば、たぶん純粋に女性として好意を抱くことになっていただろう。シグナムや夜天と同レベルの容姿にあの性格が合わされば…………ああ、無敵で素敵だ。けれど、それはどうしたってifの話であり、現実にフェイトはちんちくりんのガキ。どうこうなりたいとは思わないし、なりたくもない。てか、9歳児とどうかなりたいと思う成人男性がいたら、そいつは変態以外の何物でもない。そして俺は変態じゃあない………少なくともその類のな。

 

と、最後の辺りは少し話が逸れたが、つまり何が言いたいのかというと、これが俺が知っているフェイトの大まかなパーソナルデータってことを言いたいのよ。これにまだ付け加える事があるとすれば………まあ、良い子だって事と、あとは俺が気に入っているって事くらいか?

とまあ、そんなガキなんだがよ、つい先ほど、このパーソナルデータが更新されたわけよ。

姉妹なし。一人っ子。

それが、フェイトの俺の質問に対する答えだった。

───────さて、となると。

あの変な液体に満たされた入れもんの中で漂っているモノは、少なくともフェイトの姉妹ではないということだ。これで、候補の一つとして挙げていた『フェイトの妹または姉の死体』という一番エグい可能性は消えたわけだが、それでもまだ正体が分かったわけじゃない。

人形?クローン?ドッペルゲンガー?はたまた騎士共よろしくコピー体?

さきにも言ったように、現実的に一番可能性の高いのは『人形』だろうけどよ、魔法という非現実的要因が絡んだ場合はその限りじゃなくなる。

結局アレは何なのか。

俺一人じゃ判断付かない訳で、真実を知っているだろうババアは喧嘩中で、ならばという事で俺は残った騎士とフェイトを連れて例の部屋に来た訳よ。他の奴の見解を聞くためにな。

ただ、フェイトにアレを見せていいかどうかは一応最後まで迷ったね。ほら、いくら死体じゃねーっつっても、見た目自分とクリソツなモンが変な液体の中に漂ってんだぜ?本人にとっちゃ気分は良くねぇだろうよ。下手すりゃトラウマもんだ。

けど、結局俺はフェイトも連れ立ってアレがある部屋の中へと入った。何故かってーと、まあ…………ぶっちゃけ気に掛けるのが面倒になったのよ。だってよ、アレを見て気分悪くなっても時が過ぎればそんなモン回復するし、それにトラウマっつってもよく考えりゃそこまでのモンじゃねーよな。その、あれだ、鏡だと思やぁなんてことねーだろ的な感じ?

 

まっ、何のかんの言ったが、つまり俺たちはあのフェイト似の人形(?)のいる部屋に皆でやって来たって事。OK?

で、彼女らのアレを見ての感想だが……まあ、別に取り立てて面白いリアクションはなかった。ただ普通に驚いたり、険しい表情を見せるだけだった。

 

「は、隼、これは何なんだい!……なんでフェイトが……」

「ああ、やっぱアルフにもフェイトに見える?だよな~。背丈以外は気持ち悪いほどクリソツだよな。で、フェイトよぉ、お前はどうだ?」

 

この中で、これを見て一番驚いているであろう奴に目を向ける。

案の定、目をコレでもかと見開き、筒の中の自分を見ていた。次いで俺の言葉に反応して此方に顔を向けたが、そこには困惑と少しの恐怖の色が見える。

 

「は、隼……こ、これ、何で私が」

「落ち着けって。人形だよ人形。蝋人形。お前も蝋人形にしてやろうかー、なんてな。驚きこそすれ、別にびびるモンじゃねーし、お前が怯える程でもねーよ」

 

ポンポンとフェイトの頭を叩いてやる。それでも安心仕切れない様子のフェイトだが、そこでさらにフェイトを不安にさせる言葉がシャマルから出た。

 

「ハヤちゃん、これ、人形なんかじゃありません」

「あん?」

 

シャマルを見れば、そこには今まで見たことないほど険しい顔つきをしている彼女がいた。

 

「ハヤちゃんと同じ、肉や骨で形作られたモノです。唯一違うのは、そこに生命活動が見られないだけ」

「お、おい、待て。それって………」

「この子、人間です。いえ、詳しく言えば死体です」

…………おい、おいおいおいおいおい!?ウソ!?マジ!?いや、でも腐ってねーし……この液体のお陰?

 

「で、でもよ、なんで一目見てそんな断定出来んだ?確かに人間にしか見えねーけど……」

「分かるんです。私自身死体なんて見たことないですけど、オリジナルの記憶が記録としてあるのか、それともまた別の要因なのかは分かりませんが………でも、分かるんです。だから、コレは……」

 

淡々というシャマル。その顔はとても嘘をついているもんじゃない。

確かに騎士共の見解を知りたいとは思ってたけど、まさかビンゴした結果が一番エグイやつって………つうか、じゃあこれってマジで………って、驚いてるバヤイじゃねーー!

 

「よいしょーーーー!!!」

「きゃっ!?」

 

俺は事態を把握するや否や、自分似の死体を見ていたフェイトを抱え上げた。そして顔を此方に向けさせ、俺の顔しか視界に入らないようにする。

 

「ちょ、ちょっと隼、いきなり何してんだい!?」

 

アルフを始め、皆がその俺のいきなりの奇行に目を見張ったり怒声の声を上げてるが、そんなモン気にしている場合じゃない。

俺はコレが死体じゃないだろうと思ってフェイトを連れてきた。しかし、目の前のコレは最悪な事に死体だった。なら、そんなモンをいつまでもガキに見せる訳にはいかない。

 

「あ、ああの、隼、ち、近い……っ」

「うるせぇ、これでいいんだよ。お前は俺だけ見てろ」

 

さきほどの様子から一転、頬を赤くしあわあわと狼狽するフェイト。恥ずかしいのか嫌なのか、俺の胸板を弱弱しくドンドンと叩くが、俺だってこんな重いガキを抱えたくない。しかし、ガキに死体を見せるくらいなら俺の腕がダルくなる方が万倍マシだ。

いくらガキには色んな経験させた方がいいからって、経験させていい事と悪い事があるかんな。死体を見る経験なんてしない方がいい。かく言う俺も、仏さんを見るなんてバアさん以来だ。

 

(しっかし、あれがマジで死体だったとは……)

 

フェイトの顔の向こう側に依然と液体の中で漂っているフェイト似の死体。これがグロければ簡単に目を背けられるが、なまじ人の形のまま、それも今にも目を開けそうなほどの無傷っぷりとくれば、怖さよりも興味が強い。

 

(なんで、フェイトにクリソツなんだ?)

 

最後の最後、行き着く果ての、結局な疑問。

背丈以外は全く同じと言っても過言じゃねぇこの死体。フェイトの双子、と言えば納得もいくが彼女に姉妹はいない。なら、この死体は一体何者なのか。

これがフェイトに全く似ていない、どこぞの見知らぬ死体だったらここまで気にはならねーんだろうけどなぁ。それか、目も背けたくなるようなグロい死体だったら。てか、これってホント死体なのか?マジでただ寝てるみてーだよ。

 

と、俺がフェイトに死体を見せないようにしながら自分はじっくり観察していた時、

 

「主、私は思いました」

 

服の裾が引っ張られる共にそんな声が掛けられた。視線を少し下に向ければ、そこには理がいつの間にかいた。それも、その顔は結構真剣だ。

この死体を見て、何か気づくことでもあったのだろうか?

そう期待した俺だったが、しかし、所詮期待は期待だった。

 

「やはり主はフェイトに優しい」

「はあ?」

「え?」

 

理の馬鹿発言に思わず阿呆な声が出ちまった。フェイトもフェイトで目をぱちくりさせて驚いている様子。

なんなのコイツは?俺、ついさっき言ったよな?俺はただガキが好きなんだって。なに、こいつやっぱ馬鹿なの?それとも痴呆?プログラムのバグ?てか、時と場所を考えて発言するという事が出来んのかこいつは。空気ガン無視だなオイ。

 

「ええ、分かってます。主は子供が好きな事は。しかし、それを加味してもフェイトには一段上の優しさを見せているように思えます。それが、私には業腹でなりません」

 

業腹って……いや、まあ、理の心情などどうでもいいが、俺ってそんなにフェイトには優しいか?

 

「つうか、お前、俺がフェイト以外のガキと接してるとこ見た事ねーだろうが。なら、俺のそれぞれのガキへの紳士度なんて分かんねーだろ」

「少なくとも、私には優しくありませんよ?」

「いや、だってお前は極上に可愛くねーからよ、そんな奴に優しくなれねーわ」

 

そう言った俺に理は何か言い返そうとして、しかし、何故か黙り込んだ。その顔はいつもの無表情なのだが、心なしか何かを考え込んでいるようにも見える。そして程なく、理は言葉を返してきたのだが………。

 

「………………………そう、ですか」

 

あ、あれ?

俺の見間違い、聞き間違いじゃなければ、理の奴、すげー暗い顔になった上に超元気の無い声を発したんですけど?え、その反応、なんかいつもと違くない?いつもなら「………カチ~ン」とか「他に類を見ない可愛さの私になんて言い草」とか、そんな言葉が返ってくるはずなんだけど………。

見てみろ、シグナムやあのヴィータでさえ、今の理の反応みて目を剥いて驚いてんじゃねーか。

 

「そうですよね。所詮私はプログラムであり、人間の可愛さなど身に付くであろうはずもありません。いえ、別に自分自身を卑下するつもりはありませんが………しかし、やはり、主に可愛くないと思われているのは悲しいですね」

 

なんからしくない、儚げな笑みを浮かべて落ち込んでるんですけどーー!?しかも、うっすらと涙まで!?俺、なんか地雷踏んだ!?うおっ、なんかシグナムたちからすげぇ凶悪な視線向けられてんだけど!?『最低~』とか、そんな感じの心の声まで聞こえるぅぅぅ!?

 

おかしい!何がおかしいって、理の反応も、それを見て自分が何故か慌てていることも、全てがおかしい!

 

「う、嘘嘘嘘!さっきのマジ嘘!理は可愛いって!テメェを可愛くねーって奴がいたら俺がぶっ殺してやるってほど可愛い!ああ、ホント、罪なガキだ」

「………ホントですか?」

 

そこで上目使い!?こいつはホントにどうしたーー!!

 

「マ、マジマジ!!」

「じゃ、抱っこして下さい」

「応よ!」

「次にそのまま抱きしめてください」

「応よ!」

 

俺はフェイトをすぐさま降ろし、代わりに理を抱き上げ、抱きしめた……………………………って、応じておいて何だが、これは流石におかしくね?なぜ理を抱き上げて、抱きしめなきゃならん?

 

「なるほど。こういう反応をすれば主は優しくして下さるのですね」

 

落ち着いて、ふと抱き上げた理の顔を見れば、そこにはいつもの無表情なロリガキの顔。儚げな雰囲気も、瞳に溜まっていた涙もどこかに消えていた。

こ、こいつ、まさか……!

 

「先ほどの主の言葉、そしてこの腕の中の何と甘露な事。男は単純だと聞きますが、主は特にちょろいようで。これから先、悪い女に騙されないか心配です」

「て、てめっ………!」

「まあゲロ臭い演技をした甲斐はありましたが……いやはや、やはり『可愛い』とは難しいものですね。見てください、この鳥肌。慣れない事はするものではありません」

「こんのド腐れロリータァァァァァ!!!」

 

俺はあらんばかりの力を使い、腕の中に収めていた理をぶん投げた。しかし、小癪にも理は宙で一回転した後、華麗にストンと着地。

 

「危ないじゃないですか。それとも、これは主なりの愛ある行動ですか?だったらもう一度投げてください」

「そこに直れぇい!お前がッ、泣くまでッ、殴るのをやめないッッ!!」

 

なんて奴だ、この畜生ロリが!この俺の紳士魂に付け込むとはふてぇ野郎だ!マジで一回折檻してやる!

 

俺は拳を握り、余裕綽々御満悦な感じの理へと歩み寄ろうとし────────しかし、その前にある一人の人物が理の肩にポンと手を置いた。

 

「?なんですか、シグナ……………皆さん、どうされました?」

 

見れば理はいつの間にか囲まれていた。シグナムとシャマルとヴィータに。さらに3人ともが寒気を誘う笑顔浮かべている。シグナムなど、なぜかレヴァンティン装備。

 

「選べ、理。直剣か蛇腹剣か弓か。なに、心配はいらん。洩れなく『死』はつけてやろう」

「………シグナムでも冗談を言うのですね」

 

いや、シグナムの奴、ありゃマジだな。それは理の奴も分かっているのか、その頬からツゥと汗が流れ落ちた。

 

「私達を差し置いて一人良い思いをするとはいい度胸だ。せめてもの情けで、その思いを黄泉への土産にさせてやろう」

「理ちゃん、ちょーーっと調子乗りすぎましたね?」

「理ぃ~、覚悟は出来てんだろうな?出来てなくても関係ねーけどよォ」

「…………是非もなし、ですね」

 

ここに来て初。理vsシグナム・シャマル・ヴィータの大喧嘩が勃発したのだった。

しかし、シグナムたちは俺を置いてキレすぎだろ。主として敬愛されんのは嬉しいっちゃあ嬉しいが…………やっぱ男として愛して欲しい!

 

それにしても………。

 

「お~い、一応仏様の前なんだけど~?その辺分かってっか~?」

 

先ほどまで理と馬鹿やってた俺が言うのもアレだが。

 

「ありゃ聞こえちゃいないね」

 

俺はアルフと共にため息を一つ。唯一フェイトだけが俺と向こうの喧嘩組を交互に見ておろおろしていた。

ああ、もうあいつらは!

 

「こちとらいろいろとまだ疑問があんのによぉ。なんでこう喧嘩っ早い奴が多いのかね?」

「隼、あんたがそれを言っちゃあお終いだよ」

「あ、やっぱり?」

「うん。やっぱり」

「ふ、2人とも何でそんなに落ち着いてるの!?」

 

人間、諦めが肝心ってな。まぁ、アルフは人間じゃねーが気持ちは同じらしい。

んじゃ、俺はあいつらが落ち着くまでモクでもふかして───────

 

「ここで何をしている!!!」

 

なんの前触れも無く、なんの予告もなく、突然部屋の中に怒声が響き渡った。それはシグナムたちが喧嘩の手を止めるのほど、それほどの怒気を伴っていた。

しかし、俺はそれに臆することなく、むしろここはフレンドリーに手を挙げて応じるべきだろう。

 

「おっはー✩」

「今は夜よ!」

 

なぜ魔法世界出身であるプレシアがこんな古い挨拶を知っている?

それは兎も角。

俺は挨拶を返した後、まずフェイトを傍に手繰り寄せ、その目を手で覆った。それは何故かって?だってよ、今のババアの姿はとてもじゃない、子であるフェイトに見させていいもんじゃないからな。

 

「隼、み、見えない」

「見ない方がいい。それりゃもう、あの筒の中に入ってる自分似の死体以上に見ないほうがいい」

 

ババアの姿は凄惨なものだった。夜天との喧嘩によるもんだろう、髪はこれでもかと言うほど四方に乱れ、顔は青あざと切り傷と血で醜くなり、服も袖が千切れてスカート部にはセクシーなスリットが出来ていた。

 

「さぞ楽しい喧嘩だったんだろうな。羨ましい。ところで夜天とザフィーラは?」

 

しかし、そんな俺の言葉は無視して、ババアは俺から視線を逸らすとシグナムたちに視線を向けた…………と思ったら、次の瞬間にはあいつらに向けて魔力弾を数発放った。

 

「くっ!?貴様、いきなり何を──────」

「アリシアから離れなさい!!!」

 

鬼か悪魔か阿修羅か大魔神か、それほどの形相で声を張り上げたババア。それは俺との喧嘩の時でも現さなかったほどの激情。

 

「アリシア?」

 

何だ、その固有名詞は?

シグナムたちに向けて言ったっつうことはあいつらの傍にその『アリシア』てのがあるんだよな?ええっと、あいつらの傍にあるのっつったら…………まさか?

 

と、どうやらそのまさかだったらしく。

ババアは怪我によってか、ふらつく足取りで歩き始めた。向かってる先はその『まさか』が在る場所。俺たちなどまるで眼中になし。ただ直向きに、一直線に、憂いを帯びた顔で゛それ゛に向かっていく。

 

「ああ、アリシア………」

 

そして、ババアはそれに縋り付く様に凭れかかった。そう、フェイト似の死体が入った入れ物に。そして、その中のものを見つめるババアの顔はとても、とても優しげだ。優しげで、慈しみに満ちていて、愛しげで……。

 

───────知ってる。

 

ああ、俺は、この顔を知っている。いや、俺は、というより、親を持つ子なら誰でも知っていることだろう。そして、きっと一度は自身に向けられたことがあるはずだ。覚えていなくても、母から、あるいは父から、今のプレシアと同じ顔を向けられた事があるはずだ。

 

(けどよぉ、なんで……)

 

疑問。

おかしいだろ。間違ってるだろ。と胸中で呟く。

 

何故、その死体に向かってそんな顔をする?何故、フェイトにはその顔を向けてやらない?

 

「か、母さん……」

 

思考の渦に巻き込まれてしまっていたようで、ふと気づけば俺はフェイトから手を離していた。そして、自由になったフェイトはババアの方へと歩み寄っていく。

しかし、その歩みもババアに睨みつけられたため、その場に縫い付けられたように止まった。

 

「この子の前で、アリシアの前で私を母と呼ぶな!私はアリシアだけの母…………そして、私の子はアリシアだけ」

「………え?」

「お前が私の子?失敗作の分際で……反吐が出るわ」

 

ええっと………なんか今ババアの奴スゲェことぶっちゃけなかった?いや、まさか事実じゃねーだろ。あれだろ?ただ気持ち的に、フェイトは自分の子じゃないっていう的な?いや、それもそれで酷ぇけど。

 

「ふ、ふふ、あははははははっ!もういいわ、ジュエルシードは自分で集める。だから、もう限界よ、こんな『人形』に母と呼ばれる事は!…………真実を話してあげる」

 

あー……ちょい待とうぜ。こういうパターンって漫画とかで知ってんぜ。やめてくれ。ヒートすんのは勝手だけどよ、そのネタが仮想の世界でありふれてるからって現実にまで持ってくんなよ。そういうのは、夜天たちだけで十分間に合ってんだよ。

 

そんな俺の懇願を他所に、プレシアは本日一番の爆弾を躊躇いなく投下した。

 

「アリシアの容姿とテスタロッサの姓持った紛い物、劣悪な出来損ないの────クローン」

 

あ~あ、なんでパチンコじゃあ連チャンしねーのに、こういう厄介事は連チャンするかねぇ。これこそ業腹!

 

ハァ、めんどくせぇ。

 

 

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