紅魔館でメイドやってます   作:硴里りま

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うにと夏

地下に呼ばれることも、誰かが来ることも、トラブルが起こることもなく、1ヶ月が過ぎ去り、全員が仕事に慣れた。

紫ウニ妖精の存在は未だ誰にもバレていない。

うにたちも楽しそうに仕事をこなしている。

そんな中、私が1番仲良くしているのがいたずらっ子の白ウニ妖精、ルル。

私が大図書館に勉強しにいくと大体頭にのってくる。

いまもなお、頭の上に乗って他のウニと会話をしている。

 

「こらルル!いくら暇だからってメイド長の邪魔しない!」

「み〜(やだ〜)

「嫌じゃありません」

 

とにかく、平和だ。

 

みうぁぁ(溶けちゃうよぉぉ)

 

青ウニ妖精が溶けかけていることを除いて。

 

「せなぁぁぁ!!」

 

by名付け親美鈴。

青うにはどうやら暑さに弱いようで、すぐ地面でへにゃへにゃになって落っこちる。

 

「氷ですよー…」

 

それを美鈴がいつも氷で冷やして元に戻す。

本当に5月の暑さじゃない。

梅雨はどこ?梅雨と夏は融合したの??

 

「溶けた青ウニ、救護室に連れて行ってもいい?美鈴」

 

オルが何故か申し訳なさそうな顔をしながら美鈴に聞いた。

ちなみに返事はイエスだった。

 

「にしても、本当に暑いわね。青ウニ妖精ではない私も溶けそう。」

「そんなわけないじゃないですかー…と、言いたいところですけど本当にその通りですね」

 

門番の美鈴とかずっと外だしいつか倒れそう。

なんてことを考えてたら知らない人が目の前にいた。

 

「…ということで!暑さ対策講座を開く!!」

「はい!?」

「どちら様!?」

 

なんというか、すごい不思議な人がいる。

 

「アツ過ぎなので対策を伝授してまわってるんです!ここで最後になるんですけどね!」

 

語尾に星がつきそうな笑顔と声で説明をしてきた知らない人。

でもあつすぎるのは本当にそうだし、対策を聞くくらいいいかも?

 

「では、早速伝授していきます!」

 

そう言った誰かさんはポケットから何か出した。

 

「これは扇風機です!日頃から持ち歩くといいですよ!」

「扇風機…あ、そういえばない…」

「せんぷーき?」

 

いつのまにか帰ってきていたオルがそんなもの知らないと言ったようにおうむがえしをした。

もしかしてこの世界には扇風機があまり出回っていないのだろうか。

 

「扇風機はボタンを押すと風が吹く仕組みになっていまして、強さも変えることができます!そしてミストが出るもの、表面が冷たくなるもの、普通のもの、コンパクトなもの、形が変わるもの、などがあります」

 

めちゃくちゃ扇風機のことしってるなこの人。

もしかしてこれは新手のセールス?いや、そんなわけないか。

 

「でもそんな使い分けるのも面倒ですよね、なのでこの多機能扇風機で暑さ対策しましょう!」

 

あぁ、フラグだった。

絶対高いし詐欺だよこれは。

でも、この人は華麗に正座をし、頭を地面につけ…。

 

「…住み込みで働かせてくれるならただで売ります…」

 

と、一言、頭を地面にギチギチとなるほどに擦り付け、言った。

あれ??

 

「住み込みで…」

「お嬢様〜↑」

 

暑さでおかしくなっちゃったオルがお嬢様を呼びに行った。

 

「どうかしたの?様子のおかしいオルに呼ばれたんだけど」

「ブフッ、様子のおかしい、オル…w」

 

聞こえてきた笑い声は置いといて、そこに頭を擦り付けてた人は住み込みで働かせてほしいということと、ここにいる理由をお嬢様に伝えた。

 

「私何故か捨てられて、そしたらポケットにこの万能なのがあったんで売ろうって感じになって…でもそれだと生きていけないなって思った結果、住み込みで働かせてくれそうなところに寄ってました」

 

なるほど、なんで捨てられたんだこの人。

どうせお嬢様のことだし、了承するんだろうなぁ…。

 

「なら良いわよ」

 

ほーらやっぱり。いつも通り。

 

「い、いいんだ…」

「だいたいお嬢様は許可してくれますよー」

「私なんて実質攫われてるし」

「私もメイド長に匿ってもらってたら雇われました!」

 

今思えばこれ、結構頭おかしいような気がする…。

オープンすぎるし。

しかも名前決めてもらっちゃうし。

てか私の名前いつ決まるの?作者さん。*1

 

「ここで話すのもなんだし、中に入りましょうか」

 

そこに青ウニが戻ってきて、いつも通りの配置についた。

 

「…で、貴方名前は?」

「亘理スアです」

 

扇風機売りお姉さん(?????)の名前は亘理(わたり)スアと言うらしい。

面接のような形でお嬢様が質問をして行く。

特技は剣術、能力は『位置を変える程度の能力』、年齢は16歳、誕生日は5月24日、などなど。

剣術が得意ということで、寝てしまう美鈴と共に門番をさせることにした。

このスアとかいう子も寝たらそれこそ終わりだけど。

 

…名前、いいなぁ。*2

 

 

転生4ヶ月と14日 天気曇り

今日は謎の扇風機売りお姉さんがきた。

その人の名前は亘理スアと言うらしい。

扇風機を売ってきた理由は働かせてもらうという、どうやって交渉成立させるんだよとなる内容だった。

スアは捨てられたのでお嬢様が拾い直したと言ったところだ。

ということでスアはしっかり雇われた。

門番としてどう活躍してくれるのか、楽しみだ。

 

門番寝るのは良くないな。

*1
『まてまてまてまてメタイ!メタイぞメイド長!』

*2
『ごめんすぐ考えるッッ』




豆知識
オルの趣味は本を読むこと

どの変化が気になる?

  • 紫うにちゃんの変化
  • なんたら録の変化
  • 地下室の変化
  • 優希の変化
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