「優希大きくなったわね、なんか」
「そうですか?」
私が雇われてから早3年半。
お嬢様のそのセリフで、お嬢様より身長が大きくなっていることを自覚した。
この調子でいけば咲夜か紫くらいにはなれるかも…。
そんなことを考えていたら。
「レミリア、話があるのだけれど、いい?」
「え、ヴィータ様…!?」
私には聞き取れなかったが、こう言われていたらしい。
「ねぇ、レミリア、貴方に紅魔館を任せてもいいかしら」
Remilia side
「お母様、急に何を…」
「この紅魔館190年後に“幻想郷”に移す」
「幻想郷…?」
私は10歳になった。
私はいつか紅魔館を継ぐんだ、なんて意気込んでいたら、お母様が意味の分からないことを言い出した。
「どうして?」
「国の裏切りよ」
「国の、裏切り?どうして?今まで従ってくれてたじゃない」
「5年後には私達は人々に忘れ去られる」
お母様は私の話など聞いていないみたいだった。
「490年後に向けて、私とエヴァネスは地下にこもる」
「へ…あ、はい」
お母様曰くメイド長とオル、パチェが住むのを許可したのは、丁度いい人が来たから、と。
他にも欲しい人が沢山いるとか言ってきた。
「とにかく、地下は5年後まで開けちゃダメよ」
「わ、分かった…」
お母様はそのまま下に降りて行った。
これからどうしたらいいのかわからない、誰かに教えてもらいたくてパチェに考えを聞こうとした。
その道中、何かを書く優希を見つけた。
「優希、なにしてるの?」
その呼びかけに答えることはなく、何かを書き続けていた。
Perform the summoning of the ceremony god. As a price for summoning, this memory is completely erased. The name of the ceremony god is Rita, and this name will always be given later.
「…?」
優希に触れようと手を近付けてみると、手が優希の体をすり抜けた。
幻影か?
文章を書き終えた後に、その手記を地面にことりと落として何処かに消えた。
その数秒後、手記から眩い光が出てきて、懐かしい姿が現れた。
「みゅー?」
リタが紫うにちゃんだった頃の姿だ。
紫うにちゃんからは細い糸が出ていた。
それを辿っていくと、地下室に辿り着き、優希の声が聞こえた。
「…では、失礼します」
それだけが聞こえた。
瞬間、糸が勢いよく移動し始めた。
それに釣られるように私も糸に引っかかられて移動した。
瞬間。
「みぅっ!?」
「へぶっ!?」
紫うにちゃんの針が優希の顔面に軽くささって、互いにすぐに離れる様子が目撃された。
「ん…ウニ妖精…どの団……え、紫色?」
「みぃー…」
紫うにちゃんは、何かに怯えながら優希と距離をとっていた。
「どうしたの?迷子?」
と優希が聞くと、首?というか体?を横に振った。
迷子ではなく、優希の式神なのだけれど…。
「同じ色の子いないの?」
今度は首を縦に振った。
同じ色がいるわけがないだろう、式神なんだから。
「そっかぁ、とりあえず私の部屋でなら物を壊さない限りなにしてもいいよ」
結構明るい顔になってうにちゃんは優希にくっついた。
これは、とてもかわいい。
よく見てみると優希は私より小さかった。
つまりこれは過去の出来事ということになる。
優希は、一体何故式神を出したのだろう。
そしてどうしてそれを忘れていたのだろうか。
「あれ、お嬢様、どうしてそんなところで突っ立っているんですか?」
「あ、本物の優希」
「ほん…???」
おっと、口が滑ってしまった。
にしても、本当に大きくなったと思う。
「優希、そろそろ私に教育という教育をして欲しいのだけれど」
「教育?私下手ですけど大丈夫ですか?」
「もちろん大丈夫よ」
下手とは、なんだろう。
少し気になるが、あまり気にしないことにした。
「最近、呼ばれないな」
優希のそんなセリフが聞こえたが、これも気にしないことにした。
転生3年6ヶ月 天気雨
3年以上書いて気付いたが、この本ページが減らない。
何事だ。
今日は特に大きな事件はなかったが、その代わりお嬢様が私に教育を頼んできた。
私下手ですけど…なんてことは気にしないらしい。
ページが減らないのはお前の能力の応用だ
豆知識
この作品のレミリアは筆記体が読めない
どの変化が気になる?
-
紫うにちゃんの変化
-
なんたら録の変化
-
地下室の変化
-
優希の変化