紅魔館でメイドやってます   作:硴里りま

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みじいです


小悪魔召喚

怪我が完治するのに二ヶ月を要した。

完治した今、前よりも仕事をしっかりするようになった。

私が腕を治してる間に、パチュリー様とお嬢様の距離がすごく近くなったらしい。

それが気になりすぎて、その辺に彷徨いていたお嬢様に質問を投げかけた。

 

「お嬢様、そういえばパチュリー様とどうなんですか?」

「パチェ?それなら今から話をしにいくところよ」

「なんの話するんですか?」

「雑談よ」

 

お嬢様にしては珍しく、自ら話をしに行こうとしていた。

きっとこの先もっと仲良くなるだろう。

お嬢様は小さく笑みを浮かべたまま大図書館へと向かって行った。

私もちゃんと見回りしないと。

 

 

「メイド長見てください!このお花可愛くないですかっ?」

「可愛いわね…」

 

庭よし。

 

「(誰もいない)」

 

エントランスよし。

 

「失礼します」

「特に問題はないぞ」

 

書斎よし。

 

「パチェ貴方使い魔とか出せたのね」

「えぇ、出せるわよ」

 

大図書館よし。

 

…よくない!!!!

 

「ちょっと何してるんですか!?」

「使い魔を出してるのよ」

「…見てもいいですか」

「勿論よ」

 

もしかしたら小悪魔見れるかもだし。

 

「レミィ見ててね」

 

そう言ったパチュリー様は魔法陣を組んでいく。

 

「召喚」

 

ぼわぁっと魔法陣が光を放ち、中から人が現れた。

ピンクのロングヘア、羽が四つ(?)ついた元気そうな女の子。

 

「はいはーい!召喚に応じた小悪魔です!こあとでも呼んでください!」

 

本物だぁ…。

 

「レミィ、この子どうしたらいい?」

「決めてなかったのね…ならここの管理を一緒にしてみたら?」

「それもいいわね」

 

ここは原作通りに進んでくれているようで、安心した。

…あれ、原作ってどんなんだっけ。

 

私は見回りと食事の準備等、全ての仕事が終わった頃に日記を書いて就寝した。

 

 

 

転生三ヶ月 天気雨のち晴れ

 

今日は小悪魔召喚の瞬間を見届けた。東方には美形しかいないのか?小悪魔もちゃんと可愛かった。

そんなことはおいといて、こあは今日からパチュリー様と一緒に大図書館の管理をする。

パチュリー様が色々してくれるのだろう。最終的には図書館に篭りきっちゃいそうだけど。

そういえば、当主様もウィータ様も最近は全く見かけない。ずっと部屋にこもっている気がする。

いつか廊下とかで会えないかな。

 

 

 

 

 

 

 

「お前はどうして逃げた」

「何故そこから動かない」

「何故目の前の事象から逃げる」

「いつまでそれを思い出さないままでいるつもりだ」

誰かにキョウキを向けられる

『最低なんて、言わないで』

ゴスッ…と、鈍い音が鳴り響いた

 

 

「…っ!?」

 

ガバッと、勢いよく起き上がる。

 

「なんだ、夢か…」

 

汗だくだし、後でお風呂もう一回入らなきゃ。

 

「メイド長〜」

「……」

「メイド長…?どうして泣いてるんです?」

「…え?」

「だって、ここ、涙溜まってます」

 

人差し指で優しく涙を拭ってくれた。

その人物は、今日召喚された小悪魔だった。

 

「ちょっとね、幽霊系の夢見ちゃって…」

「なぁんだ、なら大丈夫そうですね!」

「あ、それと用事あってここに来たのよね?」

「あ!そうでした!一緒に本読みません?」

「いいよ」

 

夢を忘れるには丁度いいし、本に何が書いてあるか気になるし…。

嬉しいお誘いでしかなかった。

 

 

 

 

Koa side

 

本当は本を読みたかったわけじゃない。

メイド長のことをしっかり知っておきたくて過去の話を聞き出そうとしてた。

でも聞き出せるわけがなくて、本を一緒に読む誘いをしてしまった。

これでよかったのかな。

 

 

「メイド長は何読むんです?」

「敬語なしでいいよ、こあ」

「はーい」

 

メイド長は徐に本を手に取りページをパラパラとめくった。

気になるところがあったのか、ぴたりと手を止めた。

本の題名は『記憶と性格の関係性』だった。

みなかったことにしてもう一度質問した。

 

「それ、なんの本ですか?」

「記憶が消えたら性格は変わるのか、とかの本だよ」

「へぇ…」

 

ひょこっと後ろからメイド長のみてるページを覗いてみた。

 

『個人差はあるが、記憶が消えるというのは滅多にない事で、記憶が戻った時、大体は行動が変わるだろう。』

 

「記憶…かぁ」

 

どうしてそんなの調べてるんだろ。

メイド長は私の独り言なんて聞こえてないみたいに、ずっと本を読み進めていた。




豆知識
メイド長は自身の名前を覚えていない
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