この二次創作は、息抜きとしてパッと思いついた半分ネタ小説です。
所々にご都合主義な点が入ってくる場合がございますので、それらを不快に思われる方々はブラウザバックを推奨いたします。
また、同じく書いている「この理不尽な世界に一筋の光を」という二次創作の方をメインに書いていますので、こちらが後回しになるのは先にご了承ください。
二作とも不定期更新です。それでも良いという方は、本編の方に目を通していただければと思います。
「……それで、何か俺と同姓同名のやつと間違えて、俺の死期を書類に書いて提出しちゃった。そして俺が交通事故に遭って死んだから神様転生しますよ……と?」
「大体そんな感じです」
現在、白い空間の中に少年少女の二人が居た。少年のほうは仏頂面、を通り越して眉間に皺を寄せて額には血管を浮かべるほど不機嫌な表情になっている。対して少女は、そんな少年を気にしない風に事務的に話をしていた。概要は先ほど、少年が話していた通りだ。
「もちろん、現実世界ではなくフィクションの世界に必ずいってもらいます。確かタイトルは……えっと、『魔法少女リリカルなのはvivid』、です」
「何でそんな微妙なところに……」
不機嫌な顔を下に向けて、少年は頭を抱えた。地獄送りは嫌だが、どうして自分の人生はこうもわけのわからない方向にカーブしてしまったのか、と心の中で嘆いていたのだ。
「転生場所の変更は不可能です。並びに、スタートはミッドチルダで、これも変更は不可能です。さて、それでは毎度お馴染み転生特典を選んでください」
「じゃあ、転生特典無しという転生特典をお願いします」
「面白くないので却下」
「……ミスして俺を殺したアンタがそれを言うのか?」
ますますもって頭が痛い。もしかして、自分は故意的に目の前の神様に殺されたのではないだろうか、とさえ考えてしまう。
一体、何が悲しくて超人化して人生をニューゲームしなくてはいけないのか。それも、魔法少女リリカルなのはといえば管理局。第三期であるStrikerS編が終わってから丸くなったといっても、それで全ての闇が払われたわけでもない。そんな超人設定になってしまえば、いつ変なところで実験生物にされるかわかったものではない。狙われるかもわからない。だからこそ、転生特典無し、平々凡々にて転生を望んだのだが……それを突っぱねられるとは、一体どういう了見かと思ってみれば、理由は自分勝手。
……ならば、とことん微妙な特典らしき特典を言ってしまえばいい。
「1つ、自分の能力を数値化……物語の基準でランク付けして、RPGのステータス画面みたいに自分で見ることの出来る能力。
2つ、自分に迫るあらゆる危険を事前に察知する能力。これには原作介入のフラグも含む。
3つ、とりあえず言語に不自由しない能力。
ということで、以上の3つでお願いいたします」
「あ、転生特典はある一定の強さの基準値に達しなければいけません。今のところ、ボーダーラインの1万に対して950程度です」
……この神様は、もしかして人外製造機の間違いではないだろうか?
「……参考までに、どういった能力がどれくらいの数値になりますか?」
「定番なところとして、擬似的な王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)の中身無しの場合が100程度で、その中身有りの場合は程度によって変わります。乖離剣エアも含めて全てといえば軽く10万オーバーです。ただ、乖離剣エア無しの場合は一万くらいです。容姿変更は1ですね。魔力SSSランクは4000です。魔法の才能に関しては、それぞれの適正値を最高ランクにするごとに500ですね。適正全てを最高値にする場合はサービスで4000ほどになります」
……つまり、乖離剣エア単体で9万もの数値になるらしい。対界宝具は恐ろしい、ということだけは分かった。
このことから、伝説の武器が欲しい、といっても対してポイント稼ぎにはならないだろうということが判明。自分の強さに関係ないのだから、もしかすればと思ったのだが……。さすがにあの中身全ての伝説の武器とか頼むのは、洒落にならない。
――――いや、待てよ。
そうか。それは裏を返せば、乖離剣エアさえ頼めば、ポイントの余剰を全て使いきり、晴れて転生することが出来るのだ。上限も決められていないし、絶対にできるはずだ。
ならば、それを頼めばいいじゃないか。何せ、あれは対界宝具。そんなものを使いこなすには絶対に並々ならぬ技量が必要というのが相場であり、自分が持っていても文字通り宝の持ち腐れだ。そして保管する場所もあれば……誰かに狙われることもなく、安全に暮らすことが出来る。
これで決まりだ。
「王の財宝の中身無しのバージョンと、乖離剣エアを単品でお願いします」
「はい、現在の合計ポイントは1051ですね。あとはどうします?」
――――ちょっと待て。
「計算が合わないのですけど?」
「あ、言い忘れていましたね。伝説の武器とかそういうのは単品だと全て1ポイントになります」
「……やっぱりキャンセル――――」
「一度選んだ特典は二度と取り消しなどは出来ません」
「…………」
どうしてこうなった、と少年は今、山と夕日に向かって叫びだしたい衝動に駆られた。残念なことに、ここには山や夕日はおろか、景色というものが無いので実行出来ないのは仕方がない。
衝動をグッ、と痛いほど拳を握って抑える。この見る人がみればむしろ良いブラック企業ぶりに、少年は慎重になることを強要された。
「なら、優秀なデバイスをお願いします」
「現在、合計ポイントは1351ですね」
デバイスはそれなりにポイント食うくせして、世界一つ滅ぼしうる乖離剣エアがポイントほぼなしとはこれ如何に。
「努力次第で色々な武器を使いこなすことのできる才能をください」
「合計ポイントは2351になりますね」
どうやら、戦闘に直接関わってくる部分はポイントがかなり高いらしい。ならば、微妙に戦闘に関わるが自分が急激に強くはならない、というものばかり選べば問題はない。
「身体機能が欠損しても完全回復できる能力をください」
「3600ポイントですね」
ようやく三分の一となる。戦闘のある世界、一体どこで体が不自由になるかはわからない。だからこその特典は、意外と効き目があったらしい。
「観測不可能な世界とそこに移動できる力をください」
「4000ポイント」
逃げに徹した能力では、効果があまり見られない模様。いくら超常現象といえども、それだけでポイントが高くなるほど世の中は甘くできていないらしい。
「……強化魔法の適正をマックスで。あとはあまったポイントで戦闘には直接的に関わらないレアスキルをお願いします」
「ふむ……そうですね。分かりました。それでは、転生しちゃってください。良い人生を」
そして少年は意識を失い、白い空間から姿を消した。
「……さぁて、どうやって改造しようかなぁ……」
そしてある意味では、少年はいない方がよかったかもしれない。
怪しい雰囲気に包まれながら、人生が全力で方向転換してしまった、少年の物語が始まる。
序章は少し短いです。この小説はおそらく、平均文字数が5000~7000くらいになると予想されます。
もしよろしければ、ご指摘、感想やコメント、評価などをしていただければと思います。また、書いたからには完結まで目指して頑張ろうと思っています。亀更新ではありますが、もし気に入っていただけたのであれば、これからもどうか、ご愛読の方をよろしくお願いいたします。
また、ご都合主義は基本として死亡キャラが生存している時にしか使いません。というか、それ以外に使い道がありませんので、一応ここに記しておきます。
それでは、また次話で。連続投稿になると思いますので、おそらくあとがきとかこれのコピペになってしまうと思います。
では、気に入っていただいた方は次話へどうぞ。
※ご指摘をいただき、スタートをミッドチルダ固定にしました。