冥王の息子   作:侍魂

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第4話 旅立ちの日とエースとの出会い

17歳になり今日この日俺は旅に出る……父さんと母さんは見送りに来てくれた。

 

「選別だ。持っていきたまえ」

 

「これは……父さんが大切にしていた……」

 

鞘に収まれていたサーベル型の刀を渡された。これは若い時から使用していた妖刀、ハーデス。父さんの方を見ると笑みを浮かべていた。

 

<受け継がれる意志、時代のうねり、人の夢。 それらは止める事が出来ないものだ。 人々が自由の答えを求める限り、それらは決してとどまる事はない>

 

(ロジャー……お前の意思を引き継いだ若者たちが次々と海に出て行き……今日私の息子も旅に出る)

 

「行ってこい息子よ。私やロジャーが見てきたように自分の目でこの広い世界を見てこい」

 

「ネミーちゃん。身体に気をつけなさいね」

 

「父さん……母さん……ありがとう!!お世話になりました!!」

 

俺は17年間お世話になった両親に間頭を下げて小舟に乗り大海原に向かって旅に出ていく。目指すは東の海(イーストブルー)。

 

 

シャボンディー諸島から海に出て、偉大なる航路(グランドライン)を逆走し東の海(イーストブルー)に入る。

東の海は最弱の海と言われるが、海賊王が生まれ、父さん……冥王レイリーと出会った海でもある。

何日か旅をすると島に辿り着いた。

地図を見ながら確認すると、ここはコノミ諸島か。

 

「上陸するか……はっちゃん?はっちゃんじゃないか!」

 

「お前は……ネミットどうして東の海に……頼む!!アーロンさんを止めてくれ!!……俺たち魚人はやりすぎたんだ……」

 

海岸で倒れている傷を負ったタコの魚人族のはっちゃん。

はっちゃんとは過去に海で遭難した父さんを助けた事で知り合ったようで小さい頃何度か会った事がある。

 

「この島は12年前からアーロンさんが支配していたんだ」

 

はっちゃんは傷口を押さえながら語り出す。

尊敬していた大切な親分、フィッシャータイガーを人間に奪われ亡くなり、アーロンは人間を恨み、東の海に来るとこの島を支配して島の人たちを苦しめながらお金を徴収していた。

とある貧しい家族は大人一人か、子供二人分しか払えず、村の人たちは子供を隠し何とか大人一人分を払い助かると思われたが、

「ごめんゲンさん……私嘘でも子供がいないって言えないわ」

 

「ベルメールさん!!」

アーロンは払えない母親を見せしめとして銃で撃ち処刑した。

 

「亡くなった母親の二人の娘の内の一人、ナミは村を救うためにアーロンさんから取引を持ち出されたんだ」

 

ナミは村を救うために憎き相手であるアーロンが率いる魚人海賊団に入った。アーロンから一億で村を買うために海賊から死に物狂いで奪い稼いでいったみたいだ。

 

「ナミはずっと、ずっと俺たちと笑ってたけど母親の仇である奴といないといけなくて苦しかったはずだ。やっとナミの奴、昨日一億貯まったみたいだが海軍の奴に奪われたようだ」

 

「それって……」

 

「ああお前の思ってる通りだ。アーロンさんはずっと海軍、ネズミ大佐の野郎と組んでた」

 

アーロンは自分の悪名を消す為に海軍に賄賂を払い逃れていたようだ。

 

「おれはアーロンさんにナミを解放するように進言したけどこの様だ」

 

「はっちゃん。アンタは確かに父さんの命の恩人だ。俺や父さんたちから見たら大切な友だちだ。でも、アンタたちはナミって女の子を騙し傷つけ、この村の人たちを苦しめた悪魔だ。アーロンやお前たち魚人が悪い奴らを見て人間を恨んでるように……この村の人たちはお前たち魚人を恨むと思う」

 

「そうだな。おれたちは恨まれて当然の事をした。せめてアーロンさんからナミたちを助けてやってほしい。頼むネミット」

 

「任せて。アーロンたち魚人海賊団は必ず倒してナミって女の子も島の人たちも必ず救うよ」

 

俺は遠くから見えるシャボンディパークに似たアーロンたち魚人海賊団が住むアーロンパークに向かう。

 

ネミットが島に着いた同時刻・・・

 

二人の青年がコノミ諸島・ココヤシ村に着く。

 

「とんだ災難だったな」

 

「ははは!!あのオレンジの髪の女、ナミって言ったか?俺たちから宝奪うなんてやるじゃねえか」

 

「エース、笑い事じゃねえ。シクシスで手に入れた宝を売って海賊船を買おうとしていたのに買えなくなっちまた」

 

オレンジ色の帽子を被った半裸の青年、ポートガス・d・エースは陽気に笑い、そんな彼に顔を苦くながら注意する、顔にマスクをはめた青年、マスクド・デュース。

 

エースとデュースの二人は一度流れつけば脱出不可能な島<シクシス>に流れ着いてしまい、この島で出会ったエースとデュースの二人は協力して小型船<ストライカー>を造り脱出した。

 

「まさかあの女、船が壊れたので助けてほしいって嘘だったとは……すっかり騙されちまった。しかも天候も読んでいたしな」

 

「この島にいる事は確かなんだから取り戻せばいいさ」

 

シクシスには脱出出来ずに亡くなった多くの海賊たちの財宝があり入手したが途中でオレンジ色の髪の少女、ナミに騙されてしまい、財宝を盗まれてしまった。

追いかけようとするが嵐に襲われて今に至る。

 

「さっそく見つけたぜ。ただ様子が可笑しいな。おいエース」

 

エースたちが探索すると目の前には泣き叫ぶナミがいた。

 

「アーロン……アーロン……アーロン!!!!!!」

 

「女が自分の体を傷つけるなんてやめとけよ」

 

エースたちの目の前には泣いているオレンジ色の髪の少女、ナミが自分の左腕に刻まれた憎き魚人海賊団の刺青にナイフを刺そうとしていてエースが受け止める。

 

 

「アンタは昨日の……アンタには関係ないでしょ!!」

 

「ああ確かにお前の問題には俺たちは関係ねえな。だがお前は俺たちが手に入れた宝を奪った」

 

ナミは掴んだエースの腕を乱暴に振り払うと鬼の剣幕で睨みつける

 

「宝……海賊はそればかりね。だけどおあいにく様アンタたちのお宝はアーロンと組んでいる海軍に没収されちゃったわ」

 

「そうか」

 

「アンタ何処行く気?」

 

「そのアーロンって奴をぶっ倒してついでに海軍から取り戻してやる」 

 

「アンタ、正気?アーロンはこの東の海で最強最悪の海賊よ。誰も勝てないわ……」

 

「力に屈したら男に生まれた意味がねェだろう 俺は決して人生にくいは残さない…!!! 」

 

「エース……助けて」

 

「任せとけ。デュース、ナミの事頼んだぞ」

 

エースはアーロンパークに向けて歩いていく

 

「あの子を騙し苦しめた魚人共を絶対に許すな!!」

 

ナミの双子の義姉、ノジコ、ゲン、多くの村人たちは武器を持ち鬼の剣幕をしていた。

長年自分たちを苦しめ、更に村の為に身を削るような思いで村の人たちの為に頑張ってきた心優しき少女をあざ笑うように騙したアーロンに怒り魚人海賊団が潜むアーロンパークに向かう。

 

「よお。ここから先は通らねえ事をおすすめするぜ」

 

「俺たちは魚人共に用事がある。そこをどいてもらおう」

 

「どかねえよ。アンタらが死んだらナミが悲しむ」

 

「キミはナミの友だちなのか?なおさらキミ一人には任せられん!行くなら共に……火!?キミは悪魔の実の能力者なのか?」

 

「ああ。俺はメラメラの実を食べたメラメラ人間。後は俺に任せろ……」

 

エースは不敵に笑いながら目の前を自身の能力で火で燃やし、村人たちの行手をふさぎ、一人アーロンパークに向かう。

 

「お前、アーロンの一味か?」

 

「違う」

 

俺がアーロンパークの門に着くとオレンジの帽子を被った青年がいて話しかけてきた。

 

「だろうな。悪い奴には見えない。ならここから消えな。今からここは戦場になるぜ」

 

「断る。俺は友だちの頼みでアーロンって奴に用事がある。だから」

 

「へえー奇遇だな。俺も知り合いを泣かせたアーロンの奴に用事がある。だから」

 

「そこをどけ!!!!」×2

 

俺とオレンジの帽子を被った青年は殴ると拳同士がぶつかり衝撃波が襲う。

 

「へえーやっぱりやるじゃねえか!俺はエース!ポートガス・d・エースだ」

 

「エース、アンタも。やるな。俺はネミット。シルバーズ・ネミット」

 

俺とオレンジ色の帽子を被った半裸の青年エースは自己紹介する。

この時の俺は知らなかったけど……父さんとロジャーさんがこの東の海で出会ったように……エースと出会ったのは運命だったんだと思う……

 

「どうする?」

 

「決まってる……黄泉時雨!!」

 

俺は妖刀、ハーデスを鞘から抜き振り下ろし斬撃を放つ。

 

「止まってるなら先に行く」

 

「嘘だろ……へっお前面白い奴だな!って!待ちやがれ!!」

 

斬撃は門を切り裂きながら五重の塔になっている城を一刀両断していく。

俺は歩みを進めエースも隣を歩く。

 

「アーロンって奴はどいつだ?」

 

「アーロンは俺の名だが」

 

入り江には大きなプールがあり、真ん中の道の先には多くの魚人たちがいた。

エースの問いかけに、答えるノコギリザメの魚人。こいつがアーロンか。

 

「俺はエース」

 

「俺はネミット」

 

「そうか。エース、ネミット。お前らは何者だ?」

 

「海賊だ」

 

「冒険家だ」

 

俺とエースは魚人たちに近づく。

 

「へへへ。下等生物がアーロンさんに近づくな」

 

エースに剣を振り下ろす魚人。何で避けない……そういう事か……エースは俺と同じ悪魔の実の能力者か。自然系自然系(ロギア)の能力者だから切られたカ所を火に変えて受け流せる。

 

「体が火に!?なんだこいつ!?」

 

「悪いな。メラメラの実を食った俺に攻撃は通用しねえんだ」

 

自然系の能力者は身体を自然と同じような形に変えるので、攻撃が通用しない。

悪魔の実の弱点を突くか、偉大なる航路の後半、新世界の海賊たちが使うとされる覇気しかない。

 

「自然系の能力者か……あの海軍の野郎と同じ能力か……エース、俺に何のようだ?」

 

「女を……仲間を泣かせてんじゃねえぇ!!」

 

過去に戦った事があるのか苦い顔をしながらアーロンが問いかけると、エースは答えるようにアーロンを殴りとばした。

 

「貴様!!」

 

「だから俺には効かねえって……」

 

魚人たちはエースに襲いかかるが、剣で切られたり、殴られたカ所を火に変え受け流してそのまま殴り倒していく。

 

「攻撃が効かねえ!?なら横の下等生物だ!!」

 

「次は俺か……居合い・死桜」

 

妖刀、ハーデスを鞘に収め、素早く引き抜き、近づく魚人たちを切り裂く。

 

「やったな」

 

「ああ」

 

全滅させた俺とエースは拳を当てる。

 

「俺たちはこんな雑魚たちじゃくてアーロン……てめえの首を取りにきたんだよ」

 

「下等生物の分際でほざきやがる……上等だ!!相手になってやるよ!」

 

「アーロンさん。アンタは大人しくしててくれ」

 

「後は俺たちがこいつらを殺すチュッ」

 

「シャハッハッハ!!頼んだぜ!クロオビ!チュウ!」

 

エースの挑発にアーロンが怒りながら出ようとするが二人の魚人が止める。

恐らく幹部クラスのエイの魚人のクロオビとキスの魚人チュウが俺とエースに立ちはだかる。

 

「俺は魚人空手40段」

 

「だから?」

 

「余所見はするなよ下等生物。百枚瓦正拳!!なに!?」

 

クロオビは勢いよく正拳突きをするけど受け止めそのまま殴りつけアーロンの方に吹き飛ばす。

 

「火銃!!」

 

「百発水鉄砲!!」

 

チュウは口にプールの水を大きく口に含むと勢いよく吐き出して乱発し、エースは両手を銃のように構え火の弾丸を放ち相殺する。

 

「メラメラの実にこんな弱点があったなんてな……」

 

「いくら能力者といえど所詮は下等生物チュッ」

 

本来なら無敵のロギアの能力であるが水という弱点をつかれ傷つくエース。そんな彼を失笑する。

 

「だったらお前の水事燃やしてやるよ……火拳!!」

 

「ぐあっ!!」

 

火力を高めて巨大化させた炎の拳で放たれた水を蒸発させてチュウに当てそのままアーロンの所まで吹き飛ばす。

 

「幹部は倒した」

 

「後はてめえだけだ」

 

「てめえらよくも俺の同胞たちを次々と……少し調子に乗りすぎじゃねえのか!!」

 

同胞を倒された怒りに瞳を鋭くしたアーロンはエースに襲いかかる。

エースは火に変え受け流そうとするが拳を受けた。

 

「弱点を突かれたわけじゃねえのに受け流せねえ」

 

「シャッハッハッ!!!自然系の能力だからって油断しすぎしゃねえのか!!」

 

「武装色の覇気か」

 

「最弱の海に住む下等生物の癖に知ってるようだな。俺は昔光の能力を持つ海軍の野郎にやられた。クソ野郎に出会った時の為に覇気が使えるように鍛えたのよ」

 

アーロンはこの東の海で一番の賞金首。東の海で覇気を使えるなら誰も勝てないはずだな。

 

「ネミット、覇気ってのは何だ?」

 

「覇気は全ての人間に潜む意志の力だ。覇気を使えばエースみたいな自然系の能力者の実態をとらえる事が出来る」

 

「へえーそんな力があるんだな。俺はもっとこの先も強くなれる」

 

俺の説明に覇気について知らなかったエースは驚きながらニヤリとしていた。

 

「てめえら俺様を無視してんじゃねえ!!」

 

アーロンはプールの水の中に飛び込み勢いよく飛び出してエースを掴んで水中に潜む。

 

(グボボボ!やべえ)

 

「シャッハッハッ!!能力者は泳げねえんだよな!!」

 

悪魔の実の能力者は海に嫌われしまいカナヅチになる。

エースはそのまま水中で溺れてしまう。

 

「後はてめえだけだ!ネミット!!」

 

アーロンはプールから飛び出してエースと一緒のように掴もうとするけど見聞色の覇気で気配を読み避ける。

 

「俺様のスピードについてこれるだと!?」

 

「覇気を使えるのはお前だけじゃない」

 

「っち!!」

 

アーロンは脅威と感じたのかすぐにプールに逃げ込み水の中から様子を伺う。

 

「能力者はエースだけじゃない」

 

俺はエースの気配を見聞色で読み、右手を向けて能力でプールの水を操作してエースをプールから引き出す。

 

「ゲホ、ゲホ、ネミット。助かった。お前能力者だったのか!」

 

「ああ。俺はヒトヒトの実モデル仙人を食べたんだ。ある程度自然を操れる」

 

父さんとシャンクスさんから受け取った悪魔の実はゾオン系ヒトヒトの実モデル幻獣種仙人だった。

自然と一体化してるので切られたり、撃たれたりしても感触はあるけどロギアみたいに無効化する。

それに自然をある程度操る事も出来る。

 

「だから溺れた俺を助ける事が出来たのか……礼がまだだったな。ありがとよ」

 

エースの言葉に笑みを浮かべる。

 

「エース。協力して一緒にアーロンをぶっ飛ばそう」

 

「おう!」

 

「シャッハッハッ!!あいつも覇気を使えてしかも能力者だったのは予想外だったが、あいつらを海中に引き込めば終わりだ!!」

 

アーロンは水中から飛び出して鋭い鼻で突き刺し、また海中に逃げる。

俺とエースはアーロンの攻撃を避ける。

 

「火拳!!」

 

「シャッハッハッハ!!何処狙ってやが

る!!」

 

「まだまだ行くぜ!!火拳!!」

 

アーロンが失笑するが気にせずに炎の拳を何度も空中に向けて放つ。

 

「頼んだぞネミット!!」

 

「ああ。任せろ。火炎包囲弾!!」

 

「グッハハ!!」

 

俺は手を空に向け、エースが空に放った火を操作して一気に水中に向けて放つ。

凄まじい温度により蒸発してそのままアーロンに当たり黒焦げになった。

 

「やったな」

 

「ああ」

 

俺とエースはこの島やココヤシ村を苦しめてきたアーロンを倒したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

ウタsideの話

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