小舟とストライカーに乗り次の島が見えたので上陸する。
「安いよ!見てってくれ!!」
「この船の中は豪華でお客様を優雅な旅にご招待する事をお約束しますよ!」
港では沢山の船が置いてあり、多くの船大工がいて自慢の船を売りにだしている。
この島は造船で有名な町、シープ島。
多くの船大工がいる島として東の海で有名で、自身の造った自慢の船を直接販売してるようだ。
エースとデュースが手に入れた財宝を町に行き換金し俺たちは船大工たちが造った船を見ていた。
「へえー色んな船があるもんだな」
「エース、これから俺たちを世界中の海まで運んでくれる大切な船だ。良く考えて選んでくれよ」
海には多くの船が並んでいるのでエースは落ち着きのない様子であり、そんな様子の彼をデュースが嗜めていた。
「おう!ネミット!あっちの船もかっこいいぞ!」
「あはは。そうだな」
「お前ら言ってる側から……」
デュースの注意にエースは頷くがすぐにかっこいい船に釘付けになっていて、そんな俺もエースに着いていき一緒に船を見ていた。
デュースは俺とエースの態度にため息を吐きながら船の値段やスペックを確認していた
「ネミット……デュース……こいつによう」
エースは多くの船が止まっている中で、一隻の船に心を奪われていた。
「ピースオブスパーディル……炎をモチフにしてるのか。エースに似合ってるな」
「だろう!!」
俺の感想に陽気な笑みを浮かべているエース。
船首にオレンジ色の炎をモチフにしている飾りがあり、メラメラの実を食べたエースとはまるで運命が引き合わせているように感じた。
「待て待て。えーっと……船大工はガンテツか。すいません」
「なんだい兄ちゃん。うちの船でも買って行ってくれるのかい?」
デュースは近くで接客していた船大工の人に声をかけると、船大工は人の良さそうに笑みを浮かべていた。
「突然訪ねてすまねえな。俺たちは船を探してる者なんだが。そこの船、ピースオブスパーディル号が欲しい。ガンテツって人はどこにいるんだ?」
「ガンテツだぁ?やめとけやめとけ。あいつ腕は確かなんだが変わり者で、気に入った奴にしか船を売らねえよ」
エースがガンテツって人の名前を聞くと人が良さそうに話していた船大工は不機嫌になりながらも説明してくれる。
男の名はガンテツ。船大工の間で島一番の頑固者と言われ、気に入った人にしか船を売らない変わり者のようだ。
「へえーそうなのか。だが俺はピースオブスパーディルを気に入った。だからガンテツって人の居場所を教えてくれ」
「仕方ねえな。住所を書いてやる」
「ありがとな。おっさん」
船大工はため息吐きながらも住所を書いてくれ、礼を言うと俺たちはガンテツという男の人の自宅を尋ねに行く
ガンテツの家・・・
「いいじゃねえか!船ぐらい売ってくれても!」
「てやんでいべらぼうめ!!さっさと帰らねえか!!てめえに売る船は一つもねえよ!!」
先客がいたのか揉めていて職人の男が大声で怒鳴りながらハンマーを投げ客を追い出していた。
「あいつがガンテツか。手強そうだな」
「ああ。さっきの船大工が言うように厳しいかも知れない」
デュースと俺は船を購入するためにどうやってガンテツと交渉しようか相談しているとエースはそんな事を気にせず堂々と中に入っていく。
「邪魔するぜ。アンタがガンテツであってるよな?」
「いかにも俺がガンテツだが。てめえらは?」
「挨拶が遅れてすまねえ。俺はエース。外にいるのが仲間のネミットとデュースだ」
俺とデュースは遅れて中に入っていくと会釈する。
「おい!おっさん!俺にこの船を売ってくれ!!」
「……断る」
エースの頼みに首を横に振るガンテツ。
「俺に売れない理由を聞いてもいいか?」
「簡単だ。近頃の若い奴は覚悟が足りねえ。安全だ
過去に船を購入しようとした若者たちの姿を思い出し唾を吐き捨てるガンテツ。
「海賊王が残したひとつなぎの大秘宝には興味がねえ」
「やっぱてめえもか……ならてめえらも帰りやがれ!!」
エースの言葉に失望したガンテツはハンマーを投げるが、エースは飛んできたハンマーを片手で受け止めた。
「だが俺はこの先の海で必ず俺の名を世界に示してやるんだ。クソ親父を……海賊王を超えてやる!!」
エースはガンテツを睨みつけ自信満々に宣言する。
海賊王を越えるか……やっぱり面白いなエースは……初めて会った時から感じてた。今まで見てきた海賊の中で何かが違うし何かを成し遂げる俺にはそう感じていた。
クソ親父……もしかしたらエースも俺と同じなのかもな……
「……!?今の時代おめえみたいな男がいたんだな……分かった!持っていけ!俺が造った船、ピースオブスパーディル号を!!」
「ああ。サンキュー」
俺が感じたようにガンテツもエースを認めてくれたようだ。エースは陽気に笑うと礼を言った。
「ピースオブスパーディル号に乗りたいいなら少し待ってくれ!」
「どうしてだよ?」
「メンテをしてえからな。長い間売らなかったからお前らが気づかないカ所が痛んでるかもしんねえ」
「ああ。分かったぜ。頼んだぜ!ガンテツのおっさん!」
ガンテツはそう言いながら道具を持つと港に向かう。
ネミット&デュースside・・・
「悪いな。買い物を手伝ってもらって」
「大丈夫だ」
俺とデュースはガンテツがピースオブスパーディル号のメンテを待っている間、町に行き船旅に必要な物を購入してピースオブスパーディル号に向かって歩いていた。
「エースの奴手伝わないでどこに行ったんだよ」
「エースはガンテツが作業してる船を見るって言ってた」
「全くあの船長は」
苦笑いしながら言うとデュースは船長の顔を思い浮かべながらブツブツと怒っていた。
「ネミット?どうした?」
「跡を付けられてるみたいだ。俺たちに何か用?」
歩みを止め視線を感じたので振り向くと緑色の短髪、左耳に付けた3つの金のピアスと腹巻き、なにより刀を三本腰に差してある特徴的な緑色の短髪の青年が建物の影に潜んでいた。
「へえー尾行に気づくなんてやるな。このまま船長のいる所に案内してもらおうと思ってたんだけどな」
緑色の短髪の青年は不敵に笑いながら船長(エース)の写真が載った手配書を見せながら自分の目的を伝える。
「エースの手配書だと!?しかも最初に載った金額にしては高すぎないか!?」
「多分ネズミの奴の仕業だろうな。金額はロギアの能力だからと思う」
緑色の短髪の青年の持つ手配書を見ると絶叫を上げるデュース。
指名手配した犯人と最弱と言われる東の海で異常に高い金額の予想をする
「ネミット、こいつ賞金稼ぎだ。
「そうみたいだな」
賞金稼ぎ……賞金をかけられた犯罪者を狩り海軍に売って生活する人たち。
「お前の名は?」
「悪党に名乗る名はねえな。さぁ船長の所に案内しな」
「断る」
「そうかよ。だったら力ずくで聞き出すだけさ」
男は刀を抜こうと腰に差してある鞘に手をかける。
「ここじゃ迷惑になる。近くにある浜辺に移動しよう」
「へえー
俺たちは人がいなさそうな場所に移動した。
「ついてこなくても良かったのに」
「一味の問題だろ?連れない事言うなって。それにネミットの強さも見ておきたいしな」
「ああ。分かった。そこで見てて」
デュースの言葉に少し笑みを浮かべると青年に視線を向け話しかける。
「いつでもいいよ」
「ああ。遠慮なくいかせてもらう。」
青年は刀を口に咥え両手に二刀の刀を持ち構える。
「鬼斬り!!」
青年は両手の刀と口に咥えた刀、三刀の刀で勢いよく切り掛かるが……
「……!?」
ネミットはハーデスを引き抜くと青年の三刀の一撃を防ぐ。
「どうした?こないの?」
「まだだ!!」
青年はネミットに何度も両手の刀や、口に咥えた刀でネミットに斬りかかるが、まるで赤子の手を捻るようにあしらわれる。
「黄泉時雨」
「はあ、はあ……!?あぶねえ!?」
息を切らす青年はネミットが放つ斬撃を右に飛びギリギリ避けると……
「嘘だろ……」
青年の先程いた場所は斬撃の威力からか地面が大きく切り裂かれていた。
(エースから強いとは聞いてたがここまでの強さなんてな)
外野で見物していたデュースはネミットの強さに口をポカーンと開けていた。
それもそのはずデュースが今まで見てきた人物の中で賞金稼ぎの青年は一、二を争う程の強さであったが、ネミットはその青年を簡単にあしらう強さであったからだ。しかもまだまだ実力を出してなさそうである。
「何のために強さを求める?」
「亡き親友の為……俺はこの刀に誓った……世界一の剣士……大剣豪になって……天国まで名を届かせてやる」
ネミットは執念深く食らいつく男に問いかけると、男は咥えている和道一文字を見ながら答える。
「そっか……」
「だからよぉ……俺はこんなところで負けるわけにはいかねえ!!」
気力で立ち上がると、黒い手拭いを頭に巻き、両腕に力を入れ、歯を食いしばり目の前の
「もう一度聞く。お前の名は?」
「ロロノア・ゾロ」
「俺はシルバーズ・ネミット」
互いに名乗るとネミットはハーデスを鞘に収め、ハーデスの柄を持ち構える。
ゾロは両手の刀を目の前に構え風車のように回転させる。
「居合・死桜!」
「三刀流奥義・・・三・千・世・界!」
互いに勢いよく走りながら目の前の敵を刀で切り裂く。
「完敗だ……」
膝をつくとゾロが持つ和道一文字以外の刀は折れてしまう。
ゾロの腹には切口があり血が流れるが手加減したのか命に別状はなさそうだ。
「世界は広いよ。この先の海には俺やキミより強い人が大勢いる。
もし今より強くなりたいんだったら、仲間を連れて
「ああ……必ず行く……それまで待ってろ」
ゾロは意識を失い崩れ落ちる。
三年後、海賊王を目指す麦わら帽子の青年と出会い仲間になるのはまた別の話である。
「お待たせ。行こうか」
「お、おう。行こう。エースから聞いていたけど本当に強いんだな」
「世界を旅するためにずっと小さい頃から鍛えてたから」
ネミットとデュースは他愛のない話をしながら港に歩みを進めて行く。
港……
港に着くと海に止まってるピースオブスパーディル号にはデュースと俺が描いたスペード海賊団の
海賊旗は船長であるエースを参考にしてデザインしていて、黒字に頭蓋骨と交差する大腿骨、エースの炎と帽子とサングラス。周りはトランプのスペードが描かれている。
「よお!ネミット!デュース!」
「よおじゃねぇよ!お前も手伝えよ!」
「悪い悪い。新しい船が気になってな」
近くにはエースとシルクハットに綺麗に磨かれた眼鏡をかけた青年がいた。
デュースは脳天気に挨拶する船長にブツブツと説教していた。
「キミは?」
「私はミハ-ルです。よろしくお願いします」
「俺はネミット。よろしく」
俺とミハールは自己紹介しながら握手した。
「ミハールは航海士として俺たち仲間になった」
「航海士は必要だな。俺はデュースよろしくな」
「はい。よろしくお願いします。デュースさん」
どうやらミハールは俺たちスペード海賊団の新しい仲間のようだ。デュースも自己紹介していた。
「ミハールとは何処で知り合ったんだ?」
「船を見てたんだが、ミハールが船乗りたちと揉めてたんだ」
「あの時は助けていただきありがとうございます」
「いや、気にすんな」
エースが出来事を説明してくれる。
ミハールはこの島、シープ島で教師の仕事をしているようだ。
夢は世界中の恵まれない子供たちに勉強を教える。だが船乗りと性格が合わなくて海に中々出れなかったようだ。船乗りと揉めていた所を助けられて知り合ったようだ。その後はエースに気に入られて仲間に誘われて入ったようだ。
「おーい!船のメンテは完璧に終わったぞ!!」
ガンテツが船から下りてくるとメンテが終わった事を教えてくれる。
「サンキュー!野郎共乗り込もうぜ!」
「ああ」
「おう」
「はい!」
俺たちはエースの指示でピースオブスパーディル号に乗りこんでいく。
「じゃあな!ガンテツ!」
「おう!また来いよ!お前ら!」
俺たちはガンテツに見送られながら次の島に向かう。
ウタsideの話
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