冥王の息子   作:侍魂

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第8話 偉大なる航路突入!

「あの光の先に偉大なる航路(グランドライン)が……」

 

エースは先にある灯台の光を見ながら呟く。

ローグタウンから船を進ませると辺りは暗くなり俺たちの目の先には灯台……導きの灯と船乗りたちから呼ばれる光が偉大なる航路までの行く先を照らしていた。

 

「偉大なる航路に浮かべる船に進水式をするか!俺は冒険記を書く!!」

 

「世界中の恵まれない子供たちに勉強を教えたいです!!」

 

デュースは足下に樽を置くと自身の足を樽に乗せ夢を語る。ミハールも後に続き宣言した。

三人の視線が俺に集中する。

 

「次は副船長の番だぜ」

 

「そうですよ。副船長」

 

「俺が副船長?俺よりデュースの方がエースとの付き合いが長いだろう」

 

デュースとミハールの言葉に驚いた。

エースとデュースは俺の目から見ても付き合いが長く互いに信頼していてスペード海賊団の副船長はデュースだと思ってたから。

 

「付き合いの長さって……俺がエースと知り合ったのは、ネミットと出会った数日前だ。それにお前、エースより強いからな」

 

「っち!今はな!だけど覚えとけ!!絶対追い越してやる!!」

 

「あはは。それにネミットさんの方が私たちよりこの先の海での経験や知識がありますしね」

 

デュースは呆れながらも理由を話し、エースはふてくしながらも頷く。

そんな二人の様子に笑みを浮かべながら理由を付け足すミハール。

 

「ああ。分かった。スペード海賊団副船長の話受けるよ」

 

「っで、お前の野望は何なんだよ?」

 

エースは問いかけ二人も視線を向ける。

俺の夢……ずっと考えてた……俺の夢は何か……

父さんたちのように世界中の海を冒険すること……でもそれだけじゃない……父さんが海賊王を隣で支え冥王と呼ばれたように……

 

「俺は……世界を冒険しながら海賊王の導き手になる!!」

 

俺も樽に足を乗せて宣言する。

 

「はっ!ならおめえの夢は一生叶わねえな!」

 

鼻で笑いながら俺の夢を否定するエースに視線を向けるとエースも樽に足を乗せる。

 

「俺は世界中に悪名を広げて海賊王を超えてやる!!」

 

「ああ。それでいい。俺たちであの人たちを……伝説を超えてゆこう!!」

 

エースは太陽のように眩しく堂々と宣言する。そんな船長の姿は力強くこの先必ず叶えてくれると思わせてくれる。

 

「先生、偉大なる航路に行くにはこのまま南に進めば良いのか?」

 

「いえ、このまま進んでリヴァースマウンテンを船で駆け上がって行くんです。ですよね?ネミットさん」

 

「ああ。ミハールの答えであってる」

 

進水式をした俺たちは航海を続け今は海図を見ていた。

デュースは航海士のミハールに問いかけ、ミハールは問いかけに答えながら。偉大なる航路出身の俺に聞いてきたので頷いた。

 

「はっ?山を船で登る?そのまま南に向かえば良いじゃねえか」

 

エースは海図を見ながら不思議そうに問いかけるが俺とミハールは首を横に振る。

 

海図を見ると南に行けば偉大なる航路に簡単に入ることが出来るけど行けない理由がある。

 

「いいえ駄目なんです。そうしなければいけないちゃんとした理由があるんです」

 

「すぐに理由は分かる」

 

船は進路を外れて南に進んでしまいとある海域に入ってしまった事で俺とミハールの考えがすぐに分かる事になる。

船に気付いたのか海中から大きな影が現れる。

 

「でけえ……」

 

「海王類か!丸焼きにしてやるぜ!火拳!!」

 

巨大な大きな影の正体は海の生物、海王類であった。

ウツボの海王類の姿を見え驚きの声を上げるデュース。

エースは戦う気まんまんで、海王類が船に襲いかかると右腕に火を纏わせ放出して巨大な海王類を丸焼きにして撃退した。

 

「さっさと行こうぜ!……そういえば風が吹いてねえな」

 

「そうなんです。ここは凪の帯(カームベルト)

 

エースは船を動かし先に急ごうとするが海域の特性に気づく。ミハールはこの海域の名前を言う。

 

「凪……先生、この海域では風が吹かないのか?」

 

「ええそうなんです。理由は分かりませんが風が吹かない海域でそして……大型の海王類の巣なんです!!」

 

デュースの問いかけにミハールは頷きながらも更に恐ろしい理由を付け足す。

先程エースが撃退した同等サイズの大きな海王類たちが出現した。

 

「っち!そういう事か!!さっさと逃げるぞ!!」

 

「エース、さっき俺に覇気を教えてほしいって言ったよな」

 

「ああ。だが今はそんな事言ってる場合じゃねえだろ!!」

 

珍しく慌てるエースに落ち着きながら話す。

俺が父さんに教えてもらった時もそうだったし、覇気について教えるなら実戦しながらの方が教えやすい。

 

「覇気には2種類ある。まずは見聞色の覇気……これは相手の気配を読み敵の強さ、位置や数が分かる。三匹か」

 

「はぁ?……三匹?何言ってやがんだよ……マジかよ……」

 

エースは眉を細めていたが驚く。

目の前にいたのは二匹であったが海中からカエルの海王類が現れ三匹になる。

 

「武装色の覇気……見えない鎧を纏わせるイメージだ。」

 

「すげえ……」

 

カエルの海王類が船ごと俺たちを食べようと飛びかかってくる。

武装色の覇気を拳に纏わせて殴り倒し海中に沈めた。

エースは巨大な海王類がただの拳で沈んだ目の前の出来事にポカーンと口を空ける。

 

自然系(ロギア)系の能力者にダメージを与えるには弱点を突く以外の唯一の方法がこの武装色の覇気。

武装色の覇気を使えば能力者の実態をとらえることが出来る」

 

「俺や煙の野郎にもか?」

 

「ああ」

 

俺の説明にエースは能力の相性から互角の戦いを繰り広げたスモーカーの事を思い出しながら拳を握る。

 

「嘘だろ……終わった」

 

「あはは。これは流石にやばいですね」

 

カエルが海中に沈んだ大きな音に沢山の海王類が反応して海から飛び出す。

目の前の絶望的状況に顔色を悪くしたデュースと冷や汗をかくミハール。

 

「そして数百万人に一人が持つと言われる覇王色の覇気」

 

ひと睨みすると海王類たちは一斉に意識を失い海の底に沈んでいく。

 

「嘘だろ……」

 

「大事なのは信じる事だ。……って言っても驚くよな。俺もそうだったし」

 

エースは目の前で起きた出来事が信じられない物を見たような様子で、過去に自分が体験した事を思いだし苦笑いする。

 

「さっさと凪の帯を抜けよう」

 

俺は右手を海に向けて能力を使い波を操り船を流して動かし凪の帯を脱出していく。

 

「ミハールこのまま海流に乗っていけばいいんだな?」

 

「はい!」

 

エースの問いかけに頷くミハール。

偉大なる航路に入るには二つの方法がある。

一つは南に進み凪の帯を通る。

大型海王類の巣で襲われてしまい無理だけど海軍の軍艦は通る事が出来るようで、詳しくは知らないが噂では海のエネルギを持つとされる海楼石が関わってるみたいだ。

俺は小舟に乗りこのルートで海王類を撃退しながら能力を使って波を起こして小舟を動かしながら東の海に入った。

 

基本は二つ目の方法、入り口から入る事になる。

リヴァースマウンテンを船で登り偉大なるなる航路に入っていく。

船で山を登る……本来なら不可能だと思うけど海流が集中していて上手く流れに乗れば船で登っていける。

ただし入り口に上手く入ることが出来ずに失敗した場合は赤い土の大地(レットライン)の岸壁に叩きつかれて海の藻屑になってしまう。

 

 

「やべえ!!僅かに右にズレてるぞ!!」

 

「俺に任せろ!!」

 

運河の入り口に小さな穴があり本来ならその穴に船が入らないといけないが船の航路が僅かにズレて岩にぶつかりそうになる。

デュースが叫びすぐに全員に伝えるとエースがすぐに行動する。

 

「火銃!!」

 

両手を銃のように構えて炎の弾丸を連射して岩に当て衝撃で船が左にズレて上手く穴に入り船は運河を勢いよく駆け上がっていく。

エースのお陰で上手く海流に入ったみたいだ。

 

「行こうぜ!偉大なる航路に!!」

 

エースがにやりと笑いかけると大きな声を出す。

俺たちを乗せた船はリヴァースマウンテンを駆け上がってく。

そしてリヴァースマウンテンを下り終わると偉大なる航路に到着した。

 

 

偉大なる航路・女々島・アマゾンリリー

 

 

「ネミット……遂に海に出たのじゃな」

 

椅子に座りながら黒髪の美女は一枚の手配書を見つめながら頬を緩ませる。

 

「姉様嬉しそう」

 

「あれから一度も会ってないし仕方ないわ」

 

側に立つ絶世の美女の姉妹たちも姉のように恩人で弟のように可愛がっていた存在の元気な姿を見て嬉しそうにしていた。

 

 

シャボンディー諸島・・・シャッキーSぼったくりBSR

 

ネミットの手配書を見ているレイリーとシャッキー。

 

「ネミット、海賊になったのか……」

 

「レイさん嬉しそうね」

 

「ああ。東の海でこれ程の賞金首……流石は私たちの子供だ」  

 

「ええ。そうね。ネミーちゃん元気で良かったわ」

 

レイリーは自身と同じ道を進んだ事に笑みを浮かべ、シャッキーは息子の元気な姿を確認出来て喜んでいた。

 

「海賊になったのは流石私たちの血筋ね」

 

「そうだな。キミも昔は大暴れしてたからな」

 

「ふふふ。昔の話よ。それに貴方程ではないわよ」 

 

お互いの過去を思い出して笑う。

レイリーは想像出来るがどうやらシャッキーも昔は悪さをしていたようだ。

 

(もしや彼はロジャーの?……これも運命か)

 

レイリーはもう一つの手配書を見て自身が所属していた船長と面影が重なり笑みを浮かべていた。

 

新世界・とある島

 

「来たか……」

 

「シャンクス。そいつがおめえが前に言ってた子供かよ?」

 

「ああ。レイリーさんの息子で無意識だがガキの頃に覇王色の覇気を覚醒させ億超えのルーキーを気絶させてた」

 

「マジかよ!?流石レイリーさんの子供だな……化け物の子は化け物だぜ」

 

シャンクスと船員である赤い鼻の男は酒を飲みながら話していた。

 

(……)

 

近くにはボロボロの人形が置いてある。

しかし<レイリーさんの息子>という言葉に僅かに反応して動いた事に二人は気づかなかった。

 

東の海・フーシャ村・酒場

 

「ルフィ!!これ見て!!エース君が載ってるわ!!」

 

「マキノ!?本当か!?しししし!!流石エースだな!!」

 

自身が営業する酒場で緑色の髪の女性はエースの手配書を弟のように可愛がる少年に見せる。

手配書を見た少年は嬉しそうに笑っていた。

 

「うふふ!先越されちゃったわね」

 

「いいや問題ないね……俺もすぐに海に出るから。海賊王に……俺はなる!!」

 

緑色の髪の女性の言葉に悔しがる事もなく少年は両腕を広げながら大声で自身の夢を宣言した。

 

 

新世界・とある島

 

「頭が……痛え!!」

 

「大丈夫!?」

 

エースの手配書を見た黒い帽子を被った金髪の少年は苦しみの声を上げていて相棒である帽子を被った茶髪の少女が心配そうにしていた。

 

「はぁ、はぁ……悪い。もう大丈夫だ」

 

「本当に大丈夫?無理しないでね」

 

「ああ。すまねえ」

 

冷や汗をかきながらも少女を安心させる為に笑みを浮かべながら礼を言った。

 

「もしかして記憶が戻ったの?」

 

「いや、だけど俺はこいつを知ってる気がする……ポートガス・D・エース……」 

 

少女の問いに頭を押さえながらも答える少年。

少年はとある事故の所為で重傷を負ってしまい、奇跡的に助かったが記憶を失っていた。

どうやら少年とエースは関係があるようだが何故なのか分からない。

 

「ポートガス・D・エースね。この手配書の人とキミの記憶と関係があるの……」

 

「ドラゴンさんは何て言ってたんだよ?」

 

少女は少年から手配書を取ると真剣な表情で見る。

そんな彼女に自分たちのリーダーからの用事があったと知ってたので問いかける少年。

 

「へっ?うん!ドラゴンさんから命令があったの。でも身体は本当に大丈夫なの?」

 

「おう!もう治った!ありがとな!それで何て言ってたんだよ?」

 

突然の問いかけに少女は魔の抜けた返事をしながらも心配する。

少年は笑顔で礼を言い問いかける。

 

「とある国で武器が製造されていて闇経由で他の国に密輸して戦争を激化させてるの。仲間が武器の製造地の国に潜入してたけど帰ってこないのよ」

 

「だから俺たちが潜入するんだな?」

 

「うん!ドラゴンさんから命令を受けた私とキミとハックでいく」

 

「じゃあすぐに行こうぜ!!」

 

「待って!待って!準備してから行くから!!」

 

元気な声でその場を去ろうとする少年を少女が慌てながら止めていた。

 

 

偉大なる航路・とある島・・・

 

「お前が持っていた悪魔の実、貰ったぞ」

 

「この……政府の犬が……」

 

恐竜の姿をした男は悪魔の実を手に持つ。男の

側には満身創痍の海賊がいて恨み言を言いながら絶命した。

 

「カイドウに良い手土産が出来たぜ」

 

恐竜の姿をした男は人間の姿に戻ると大男は黒いマスクをしていた。

マスクの男は船員に命令して船を進ませていく。

 

 

<たしぎ海軍日記……>

 

たしぎは上司のスモーカー大佐の推薦で偉大なる航路のとある海軍支部に配属される。

 

「行くぞ!たしぎ!!」

 

「はい!イスカさん!!」

 

自身の上司である朱色の髪の女性、イスカ少尉と共に偉大なる航路を航海する海賊たちを捕らえていく。

 

(待っててください……もっと強くなって……必ず私が貴方を捕まえます!!)

 

たしぎは賞金首の男、シルバーズ・ネミットの姿を思い浮かべ決意を新たにするのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ウタsideの話

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