銀英伝短編集(小ネタあれこれ)   作:高島智明

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この短編は『ヤン・ウェンリートレーナーの短編集』(作者:灯火011)(原作:ウマ娘プリティーダービー)のあらすじに御座いました
>こういうの読みたいので、ビビッと来た方はアイデア使って頂いてかまいませんので、どんどん執筆してクレメンス。
とのくだりに甘えまして、投稿させて頂きます。
勝手ながら、灯火011様には応援のエールを送らせて頂きます。
従いまして『ウマ娘プリティーダービー』とのクロスオーバー作品と成ります。


ヤン・ウェンリートレーナーと白き貴婦人

何故か時代を遡(さかのぼ)って、西暦21世紀の日本に転生していたラインハルト・フォン・ローエングラムは、あることを決断した。

この世界では、ウマ娘のスポンサーと成ることは富裕層のステータスの1つとされていたが、とあるウマ娘に感じるものがあったのだ。

その白毛のウマ娘に名付けられたレース名は、ラインハルトには当然の様に「ブリュンヒルト」だった。

 

次には、このウマ娘を託(たく)するトレーナーを選択しなければならない。

迷うことなく、ラインハルトは「奇蹟の魔術師」を選択した。

次には、あの案外と頑固な怠け者を、どう口説き落とすか。

むしろ楽しみにすら思うラインハルトであった。

 

とある日「もう1人の皇帝」を通じて呼び出されたヤン・ウェンリーの対面には、ラインハルトと共にドレスアップした少女が同席していた。

だがしかし、その気品すら漂う少女の銀白の頭には、明らかな「ウマ耳」が存在していた。

「この娘は?」

「ブリュンヒルトだ。

単刀直入に言おう。

ヤン・ウェンリートレーナー、卿に此の娘を託したい」

 

「私の部屋は、もう満員ですよ」

「どうかな、卿に其の意味での限界があるだろうか。

それに、卿以外に此の娘を託しうるトレーナーを私は知らない」

「買い被りですよ」

 

だが、今回は分が悪そうだった。

何より、彼を期待を込めて見詰めるブリュンヒルトを前にすると、なんだか自分が残酷なことを言っている様な罪悪感みたいなものも感じていた………。

 

……。

 

…その年のデビューを飾るウマ娘たちが集う新バ戦。

圧倒的な強さを見せ付けて、デビューを飾ったウマ娘が居た。

いっそのこと、最初のレースでこんな強敵と競わなければならなかった新人ウマ娘たちが気の毒な程の実力差を見せ付けて、ゴール板を駆け抜けていた。

 

「流石だな。卿をトレーナーとした選択は正しかった」

スポンサー席からターフを見下ろしていた「皇帝」は、傍らの「奇蹟の魔術師」を振り返った。

「私は何もしていませんよ」

「卿に似合わぬ謙遜はよせ」

 

「私に出来たことは、彼女の邪魔をしなかったことだけです」

「邪魔をしなかった?」

「彼女の実力は本物です。その潜在能力を見抜いた、あなたが慧眼だったのです」

「卿には世辞の才能も無い」

 

「やはり、卿は欲しい。

同じウマ娘のスポンサーとトレーナーとの関係では、私は満足出来そうに無い」

「過分な御褒めです。ですが…」

「分かっている。

「不器用な生徒たちが淹れる紅茶のほうが、君の用意した特級品より美味い」

2度目の断り文句は、卿にしては洒落ていたな」

 

そんな2人の問答は、ウィニングランを続けながら見上げる「白い貴婦人」には、観客席の歓声に遮られたか届かない。

「白い貴婦人」と「奇蹟の魔術師」の伝説は、まだ始まったばかりだった。

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