銀英伝短編集(小ネタあれこれ)   作:高島智明

12 / 14
サブタイトル通り『異世界迷宮でハーレムを』の要素があります。


異世界迷宮に行く筈が

小説投稿サイトをネットサーフィンしていた筈が、見付けてしまった。

「自殺の決意をする前に」

確か『異世界迷宮でハーレムを』というライトノベルのプロローグに出て来るサイトだった。

 

「まさかね」

その時の俺は『いせはれ』のファンが作ったサイトとしか思っていなかった。

そこで、何処まで『原作』に似せて作ってあるかを確かめる程度に考えて、そのサイトにアクセスしてみた。

 

先ずは「行く世界」の選択だ。

『原作』通りに色々な世界が並んでいる。

だがしかし、俺はあえて「剣と魔法の世界」を選ばず「科学技術が発達した世界」を選んでみた。

その時は、ちょっとした意地悪の積もりだった。

どうせ『原作』通りの世界以外は好い加減に作ってあるだろう、そこを確かめてやる程度の積もりだった。

ところが…

 

「国同士が積極的に戦う世界」とか「友好的な世界」などを選択する画面に成った。

それでも俺は、

「まあ、ここは変わらないか」

位にしか思わず「国同士が積極的に戦う世界」を選択してみた。

『原作』通りならば「友好的な世界」を選択すれば「迷宮で魔物と戦う世界」へと案内される様には作ってあるが、これで「正体」を現すだろう、位に思っていた。

ところが…

 

「どの陣営を選びますか」

という画面が出た。

「まさかね」

と、思いながら、それでも、

「ずいぶん真面目に作り込んだんだな」

としか思わず「民主主義の陣営」を選んだ。

 

その後、ステータスなどを適当に選んで行くと、遂にあの画面が出た。

「警告!」

「貴方はこの世界を捨て異世界で生きることを選択しました。

2度とこの世界に帰ってくることはできません。

続けますか?」

「はい」「いいえ」

流石にここまで来ると、

「まさか…」

と思えた。

 

それでも「いいえ」は選択しなかった。

そして、

「最終警告!」

「本当に2度と帰ってくることはできません。

それでも続けますか?」

「はい」「いいえ」

そして、選択すると………。

 

……。

 

…俺は目覚めた。

そこは馬小屋でも迷宮でも無く、高層ビルが建ち並ぶ中の、何とハイウェイのど真ん中だった。

 

唖然としている俺に対して、向かってくる車があって、俺を見付けたのかやたらとスムーズに停止した。

その車から降りて来たのは…

 

ヤン・ウェンリーとユリアン・ミンツだった。

何故直ぐに分かったと言えば、石黒昇監督版のアニメで見た通りだったからだ。

「君。こんな処で何をしているんだ?」

その声も、富山敬そのものだった。

 

理解は出来た。

あのサイトは本物だった。

しかも『銀河英雄伝説』の世界を選択してしまった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。