ブルーアーカイブ~青い空に咲く紅い華~   作:秋月 ヒカリ

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 久しぶりの更新です。

 胸糞注意があります。


記憶にないアーカイブ

 ---あぁ、またこの夢ですか・・・・・・。

 

 

 ここ最近ではよく体験するようになった、フワフワとした感覚にまたいつもの夢を見るのか・・・と、ボンヤリとした思考でそう思う。

 

 夢とは、自身の体験した記憶を整理する際に見るものだと一説ではいわれている。だが・・・・・・。

 

 自身の身に覚えのない記憶(・・・・・・・・・・・・)に、その異形・・・ベアトリーチェは不快感を覚える。いや・・・正確には、不快感を覚えないことに(・・・・・・・・・・・)不快感を覚えているのだ。

 

 

 ---覚えのないこの記憶は、誰のものなのですか・・・?

 

 

 鏡でもあれば恐らく、不快感に酷く歪めた自身の顔を見ることが出来たであろう・・・。

 

 そんな事を考えていると、段々と夢の内容がハッキリとしてきた。

 

 

 ---今回は何を見せられるのやら・・・。

 

 

 抗ってもどうにもならない事を理解している彼女は、せめて少しは楽しめるものを見せてみろと念じながら、いつものように夢の感覚に身を任せるのであった・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「入学!おめでとう~!」

 

 「ちょっ!?気持ちは嬉しいけど、人前で抱きつくのは恥ずかしいって!」

 

 

 紅音と同じ大学に無事、入学することが出来た春。

 

 入学式が終わり、周囲には沢山の人がいるなかで感極まった紅音にヒノワは抱き締められていた。

 

 周りからの視線に晒されながら、ヒノワは「入学早々に、僕の平穏は死んだな・・・」と嫉妬や妬み等の感情を敏感に感じ取り、項垂れる。

 

 

 「ん?どうしたのさ、ヒノワ?」

 

 「いやぁ、可愛い彼女にこんなに思われてて、僕は幸せ者だなと思ってね?」

 

 「んもぅっ!ヒノワの正直者っ♪」

 

 「あはは・・・」

 

 

 周りからの視線に敏感になりつつも、確りと彼女は自分のものなのだと、周囲に牽制をする強かさを持つヒノワ。

 

 彼もまた、紅音同様に彼女に対する愛は重めであるのだ。

 

 

 「・・・へぇ、その子が紅音の彼氏くんかい?」

 

 「あ!クロくん!」

 

 「えっと・・・はじめまして」

 

 

 紅音とヒノワの作り上げる愛フィールドに、涼しい顔で入り込んでくる人物。

 

 スラリとした高身長に、ショートに切り揃えられた艶のある黒髪に整った美形。

 

 パッと見て誰もがイケメンだと判断するであろう人物が、黒いスーツに身を包んで立っていた。

 

 

 「ふぅん?成る程・・・顔は平均より良いくらいだけど、それを補って余りある程に、美しい心を持っているね?」

 

 「は?初対面でなんですか?自分がイケメンだからって、調子乗ってます?」

 

 「こらっ!ヒノワったら、いきなり喧嘩腰でどうしたのよ?」

 

 「くくっ!紅音、私は気にしてないよ。それに可愛いじゃないか?彼氏くんの嫉妬はさ?」

 

 「嫉妬?」

 

 「ああ、彼は私が君に近づく”悪い男”に見えているのさ」

 

 「へ?・・・ぷっ!あはははははっ!」

 

 「なっ!?なんで笑うんだよ!紅音っ!?」

 

 「あははっ!ごめんごめんっ!ヒノワ?クロくんは”男の子”じゃなくて”女の子”なんだよ?」

 

 「・・・女の子?」

 

 「んんっ!・・・改めまして、ご挨拶を。私は黒井契(くろいけい)。見ての通り、少しばかり君よりイケてるだけのお姉さんさ♪よろしくね?」

 

 

 パチリとウインクを飛ばしてそう挨拶する黒井に、ヒノワは思った。

 

 

 ---コイツとは絶対に仲良くなれねぇ・・・!

 

 

 「・・・ああ、こちらこそよろしく。絶壁さん?」

 

 「ぜっ!?・・・ほ、ほほぅ?なにか勘違いしているようだけど、紅音が規格外なだけで私も”ある”からな?それと、君の今後のために忠告しておくが、女性に対してあまりそういった言葉を使うのはよくない。セクハラで訴えられるよ?」

 

 「安心しろよ、後にも先にもアンタにしか言わねえから」

 

 「これはこれは・・・光栄だね?」

 

 「あ、あの?二人とも、なんか怖いよ?」

 

 「ふふふ・・・」

 

 「くくく・・・」

 

 「「これから楽しくなりそうだ」」

 

 「わけわかんないよぉーっ!?」

 

 

 桜の舞う校内の一角で、不適に笑い合う黒井とヒノワ。そして、状況についていけていない紅音の叫びが木霊する、大学生活の幕開けであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・ん」

 

 

 薄暗い何処かで、ベアトリーチェは凭れていた椅子で目覚める。

 

 

 「ちっ、この私が、こんな場所で寝てしまうとは・・・。儀式が近いからと、根を詰めすぎましたかね?」

 

 

 ゆっくりと身体を椅子から離し、手に持つ扇子で口許を隠しながらそう独り言ちる。

 

 

 「なにか夢を見ていたような気もしますが・・・。覚えていませんね。しかし、この言い様のない不快感・・・苛立ちますね」

 

 

 コツコツと片足で床を鳴らしながら目を瞑り、何かを思案しだすベアトリーチェ。

 

 やがてその音がピタリと止み、同時に目を開くとその目には底知れぬ悪意が宿っていた。

 

 

 「そうです、ストレスは発散しなければなりません。・・・ちょうどこの間、些細な事ではありますがミスを犯した部隊がありましたね。ええ、その時の罰として私直々に折檻するとしましょう♪」

 

 

 醜悪に歪む口に抑えられぬ愉悦を漏らしながら、ベアトリーチェは件の部隊の元へ向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ---この日、アリウス自治区から一つの部隊が姿を消した。




 短い上に胸糞です。
 ベアトリーチェは誰の記憶を見ているのでしょうね?(すっとぼけ)


 キヴォトスにはかつて、もう一人先生がいたらしい。
 しかし、その記憶も記録も誰の頭にも何にも残っていない・・・。
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