どおして…?
分からない。
何が起きたのかも、何故捕まえられたのかも。
だけど奴等が苛立っているのは分かった。
そしておもむろに殴られる。
踏ん張れずにそのまま後ろに倒れ、したたかに後頭部を打った。そのまま髪の毛を引っ張られ起こされる。
あ…服がビチャビチャ、洗濯しなきゃ。
無数の銃口が私を視る、怖い。
死んじゃうかな…?
明日のお昼なんだろう…?
…いやだ、死にたくない…
「誰か助けて…」
〜
突然の豪雨で見えない。
それでも金は金、指定されたところに愛車を走らせる。
「か〜ね〜らーいくあ〜ご〜ぉるーどぉ〜」
ゴキゲンに歌いながら悪路を進む。
雨粒でボヤけた向こうの景色の先に「見えた」ターゲットとPMCの連中だ。
間違いない。
「楽にチャチャっと終わってくれよ!」
そう言ってアクセルを踏込み車に乗ったまま突撃する。
PMCの鉄ボロたちが銃を向けているのが朧気な視界の中見えた。
反応しハンドルを切る。
それと同時に銃声の大合唱が私を襲う。
「クソッタレ!」
後部座席に目をやれば無惨。もちろんタイヤもパンクした。
それにエンジン部も被弾したらしい。
そのまま無様に横転した私はハンドガンと数個の閃光弾を持って外に這い出た。
息が詰まる。
戦場特有の空気。
鉄ボロの数人が距離を詰めてくるたび、両者間の空気が圧縮され、ひと呼吸で余計な空気を吸って咽せる。
ひりつくような棘のある空気。
刹那、「棘」ではなく確かに「針」を感じた。
銃を構えていた一体の鉄ボロに突進する。
鉄ボロが反応して撃つよりも早く四肢の関節部にキッチリとヒットさせ、芋虫にする。
同じように全員に叩き込み、ターゲット救出に向かう。
(まあ…少しくらい撃たれても問題ないだろ…)
「うわぁ!くるなこのガキ!」
「コイツ撃っちまうぞ!」
…人質を撃つ?
馬鹿なのかコイツら?なんの脅しにもならない言葉を弾丸代わりに放ってくる。
冗談は顔だけにしてくれ、撃たれた所で死にやしない。
お前らみたいにヤワな身体じゃないんだよ馬鹿が。
ただし。キズモノじゃない方が…
閃光弾のピンを抜き奴等に投げつける。
「報酬が良いからな」
光が爆ぜた瞬間、ターゲットの手を掴み脱兎の如く駆け抜けた。
とりあえず来た道を戻ろう___
今日は絶対にあの部屋を掃除するんだ___
いや報酬で委託するのもいいな__
その間外食でもしよう、ピザがいいな___
気に留める必要のない銃声が響いたその時。
聞き慣れない肉が生々しく抉られる音が聞こえた。
手を握った彼女の両眼は見開き虚空を見つめていた。
やがてその身体は糸の切れた操り人形の様に崩れ落ちた。
ギヴォトスの人間には描けない血を使ったアートをそこに残して。
盛り上がってまいりました〜