発端はガルシア13歳の誕生日の夜だった。
村の爺さん婆さん達に代わって誕生日パーティーに使った家財道具や食器の片付けをしてた俺とレニングスとバービィは扉の隙間から光が漏れ出てることに気づいた。
夜なのになんでだ?と不思議に思った瞬間、突然の轟音と衝撃ともに家屋ごと俺達は吹き飛ばされた。
時間にして1分も経ってなかったと思う。真昼のような閃光が何度も空を切り裂き、村の家屋を焼き払い村のジジイ達を燃やし尽くす。隣にいるレニングスとバービィは声を上げる間もなく消し炭になっちまってた。
こんなこと現実じゃない、きっと夢なんだ。そう信じないと身体中の激痛と悪夢のような光景を誤魔化しきれなかった。
「ァ……ガル…シア…?ガルシアは…?」
そうだ、ガルシアだ。夢でもガルシアが傷つくのは嫌だ。ましてはアイツが死んでるなんてことは……。
嫌な想像が頭の中を駆け回った俺は足に残る鈍い痛みを無視してガルシアの家へ急いだ。
結論から言うとガルシアは生きてた。だけど束の間の再会は最悪な形で訪れた。
アイツの家は跡形も無く消し飛んでいてその中心に浮遊するアイツを見つけた。
だけどその姿は普段の弱虫ガルシアじゃない。えげつない魔力のオーラに包まれ、血の涙を流していた。明らかにアイツの身に何かが起きてると感じた俺はガルシアの元に駆け寄ろうとした。
「◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️ーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!」
鼓膜を破る程の絶叫とともにガルシアの身体が光に包まれた。次の瞬間、ガルシアの後ろに見える山に閃光が走り、爆発とともに燃え盛った。あぁ…なんてこった…。
「ガルシア……お前だったのかよ…。お前が…やったのかよ───」
何も考えれなくなった俺はズリズリと痛む足を引きずりアイツに近づいた。
「……もう夢のままでいいや。俺さ、実はお前のことが────」
言葉を紡ぎながらアイツの手に触れた時
俺 は 全 て を 思 い 出 し た。
「◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️ーーーーーーーーーッッッッ!!!!!!!」
ガルシアの咆哮とともに眩い光の魔力弾が四方八方に飛散する。魔力弾をまともに喰らった屋敷の天井は崩れ、壁は砕け、家財は燃え崩れた。
「なるほどね〜…。溢れ出る魔力を制御どころか無差別に破壊し尽くしてるねぇ。彼女の調教は長期的なスパンでやっていくとして───っと」
自身に放たれた魔力弾をヒョイと首を傾け避けるリクト。
「おっ、ありがとうね!『
ニコニコと笑みを浮かべるリクトはガンガンと拳同士を殴りながらガルシアに迫る。
「待てよ馬鹿ガキ───」
リクトの真後ろから聞こえるはずのない人物の声が聞こえてきた。運良く生き延びてたか、と不快感を顔に浮かべたリクトは確実にとどめを刺すために振り返る。
「………はぁ?」
間の抜けた声がリクトの口から漏れた。それは想像もしない光景だったのだ。
潰れた筈の足は元通りになり、しっかりと地面を踏み締めている。身体中を切り裂いた飛礫による傷も塞がっていた。そして灯が消えかけていた眼の光は強く灯っていた。
「第2ラウンドといこうぜぇ、リクトォ!!」
ギラつくアーランクルの眼光が意表を突かれたリクトを貫いた。