ガギイィン!!!!
屋敷内を金属音が広く響き渡る。アーランクルが振り下ろした剣とリクトの拳が拮抗し、周りの空気が震える。
「そんなただの拳で刃物止めるなんて魔物かテメェは」
「逆に聞くけど、僕の拳で折れないなんてその剣いったいなんなの……さぁ!!」
「ゴバァッ!!!」
ギリギリと拳と剣は競り合うも、リクトはフリーになってる左の拳でアーランクルの脇腹にフックをお見舞いした。その衝撃に血反吐を吐きながらアーランクルは屋敷の壁に叩きつけられた。
「うん?人体が真っ二つになる程度の威力なのにまだ生きてるなぁ。手加減したつもりはないけどまっ、いいか」
拳同士をガンガンとぶつけ合いながら呟くリクトはアーランクルが吹き飛ばされた方向に歩を進める。
「もう言っちゃうんだけどさ、僕は正真正銘の『
「せっかく生き返ったんだ。これから希望に満ちた人生を築くために頑張ってるんだ」
「この……『
倒れたアーランクルの元まで辿り着いたリクトは容赦なくその拳を無防備なアーランクルの腹に叩きつける、が間一髪。拳の側部に峰を叩きつけ、その勢いで殺人パンチから逃れた。
「あれ、死んだふりぃ…?そんなことしても意味ないんじゃない……か、なぁ!!」
リクトはもう片方の拳で先程までアーランクルが倒れてた壁の残骸を殴りつけると、その破片は礫となり難を凌いだアーランクルに襲いかかる。
「グッ…!ウグゥ!!」
「この世界の人間と転移者の違いはとっても簡単。女神様から賜った能力、『
リクトの目は捉える。
「このGodリーラは僕が女神様からいただいたチートでねぇ……」
礫が足に刺さり動けないアーランクルを。
「その能力は殴れば殴るほど魔力が向上するっていうシンプルなもの。チートは生前求めていたものを元に形成されるんだけどまさに僕が欲しかった能力さ」
負傷した彼の足に狙いを定め。
「そしてこの魔力はその量に比例して筋力を上昇させる性質を持つ」
大きく拳を振り上げ。
「こうして手揉みみたいに弱い力だろうが殴り続けて蓄積に蓄積を重ねたこの拳は……龍すら屠れる!!」
グシャリ!!!
渾身の力で振り下ろされたリクトの拳は容易くアーランクルの足を殴り潰した。