ネタが無い時はこういった物が増えると思います。
ある日の放課後のこと。いつものようにファミレスに集まったまどか、ほむら、マミ、さやか、そして杏子の5人。
「……ねえ、今日の――くん、なんだか元気がなかったよね?」
最初に口火を切ったのは、意外にもまどか。心配そうに眉を寄せながらも、その瞳の奥には仄暗い光が宿っているのを、他の4人は見逃さない。
「そうかしら? 私にはいつも通りに見えたけれど、むしろ、『私』と目が合った時はとても優しく微笑んでくれたわ」
ほむらがまどかの言葉を遮るように、冷静な声で返す。しかし、その声には「彼は私を見ている」という強い確信が込められていた。
「あら、二人とも。――さんが誰に一番心を許しているか、まだ分からないのかしら?」
優雅に紅茶を飲んでいたマミが、カップをソーサーに置きながら、にっこりと微笑む。その笑顔は、どこか有無を言わせない圧力を感じさせる。
「はぁ、あんたたち、――の前だと良い子ぶっちゃって。――が本当に頼りにしてるのは、あたしだって分かってんでしょ!」
さやかが、テーブルをバンと叩きながら声を荒げる。その瞳は挑戦的に輝き、皆を挑発しているように見えた。
「けっ、くだらねぇ。――は腹が減ったら、真っ先にアタシのところに来るんだよ。胃袋掴んでるってやつ?ま、あんたらには分かんねーだろうな」
杏子が、ポッキーをかじりながら、他の4人を鼻で笑う。余裕綽々といった感じだ。
「――くんは……私が一番、彼のことを理解しているの。あなたたちが知らない、――くんの優しいところも、弱いところも……全部っ……!」
まどかが、か細いながらも芯の通った声で反論する。その背後には、淡いピンク色のオーラが揺らめいているようにも見えた。
「――は、私が何度も時間を繰り返して守り抜いた存在。あなたたちの浅い想いとは、次元が違うのよ」
ほむらが静かに告げると、彼女の周囲の空間がほんの僅かに歪んだ。
「――さんの隣に立つのは、私よ。他の誰にもその場所は譲らないわ。邪魔をするなら……分かっているわね?」
マミは、鋭く獲物を定めるように目を細めた。
「――はあたしのヒーローなんだ……!あ、あんたたちなんかに渡してたまるか!」
さやかは勢いよく立ち上がる、今にも飛びかかりそうな勢いだ。
「は?――の隣で飯を食えるのはアタシだけだっつーの、邪魔するなら……消すよ」
杏子は低くドスの入った声で皆を威嚇する。先程の余裕はいつの間にか無くなっていた。
一触即発。
ファミレスのテーブルを囲んだ5人の魔法少女たちは、あなたのいない場所で、あなたを巡る静かで激しい火花を散らしていた。
かつては互いに協力し、背中を預けあった仲の魔法少女達。
今はただ、お互いを排除すべき障害としか見ていない。