……――、みーっけ。こんなとこで何してんだよ。
……ん? そんな警戒した顔しなくてもいいだろ。
まさか、アタシ以外の誰かと待ち合わせ……なんてこと、考えてるわけじゃないよな?
ま、アンタに限って、そんなことないと信じてるけどさ。
最近、アンタが他のヤツと楽しそうに話してるの、何度も見てんだよ。
アタシ以外のヤツと笑い合ってるの見るとさ、なんだか胸の奥がザワザワして……食いもんが喉を通らねえ。
……ちっ、ほら、またそんな顔して。アタシがアンタのこと、こんなに想ってるってのにさ。
っ……あぁ、ごめんごめん。
つい力が入っちまったみたいだ。
てかさ、――。アンタはアタシだけ見てればいいんだよ。
他のヤツなんて、アンタの人生に必要ないだろ? アタシがいれば、アンタは幸せになれる。絶対に。……アンタもそう思うよな?
友達ぃ? んなもん、アタシがいればいらないだろ。
アンタが寂しいって言うなら、アタシが四六時中そばにいてやる。アンタが腹減ったって言うなら、いくらでも美味いもん食わせてやる。
ほら、今日だってアンタのためにポッキー買ってきたんだぜ?
アタシがあーんしてやるよ。
……んだよ、その顔。
遠慮すんなって。それとも…アタシのポッキーは食えないってか?
……ん、それでいい。
やっぱ――は素直なのが一番いいよ。
……なぁ、――……アタシたち、ずーっと一緒だよな?
他の誰も入り込めない、アタシとアンタだけの世界でさ。
もしアンタがアタシから離れようとしたり、アタシを裏切るようなことがあったら……その時は、どうなるか分かってるよな?
アンタなら、アタシを悲しませるようなこと、しないって信じてる。
……ははっ、それでこそアタシの――だよ。
さ、帰るか!
今日はアタシの家に来いよ。アンタの好きなもん、いーっぱい作ってやるからさ。他のヤツのことなんか考えないで、アタシのことだけ考えてろよ。いいな?
アタシから絶対、離れんなよ
ほら、着いたぜ、――。
ここがアタシとアンタの愛の巣だ。
……な、なんてな。てへへ……
でも、いつか本当にそうなるんだから、今のうちから慣れとけよ?
遠慮すんなって、もっとリラックスしろよ。アンタのために、アタシが全部やってやるからさ。
飯、すぐ作るから待ってろよ。お前の好きなもん、ちゃーんとリサーチ済みだからな。……え? なんで知ってるかって?
そりゃあ、アンタのこと、いっつも見てるからに決まってんだろ。
アンタの好みも、アンタの行動も、アンタの考えてることも……ぜーんぶお見通し。怖がることないだろ?
……あ、愛だよ、愛。
言わせんなよ……恥ずかしいだろ……
さ、できたぜ。アンタが大好きなオムライスだ。
ケチャップで……ふふ、あとでのお楽しみな。
ほら、口開けろって。まさか、ここまで来てアタシの手料理、断るなんて言わないよな?
……う、うまいか? ……そっか。
あ、アタシが作ったんだから、うまいに決まってるよな!
……ほら、もっと食えよ。全部アンタのために作ったんだからな。……残さないよな?
……ん? なんだよ、さっきからソワソワして。
もしかして、誰かから連絡でも気にしてんのか?
大丈夫だって、アンタのスマホ、さっきちょっと見させてもらったけど、余計な連絡は全部アタシがブロックしといたから。
アンタに必要なのはアタシからの連絡だけだろ?
そういや、アンタの部屋、今度アタシが掃除してやろうか? いらないモンとか、アタシが捨ててやるよ。
……アタシ以外のヤツからの手紙とか、写真とか。
アンタの世界は、アタシだけにしてやる。
他の色なんて、いらないだろ?
なんだよー、そんな顔すんなって。
アタシはアンタのためを思って言ってるんだぞ。
アンタはアタシだけいればいい。
アタシもアンタだけいればそれで幸せなんだからさ。
アンタが他のものに目を向けたり、アタシから離れようとしたりするなんて、考えただけでも…ゾッとするんだ。
だから、絶対にそんなことしないでくれよな?
ほら、もう暗くなってきたな。今日はもう泊まっていけよ。
……当たり前だろ? アンタを一人で帰すわけないじゃん。アタシのそばが、アンタにとって一番安全で、一番幸せな場所なんだからさ。な? ――。
アタシの体温、感じるか?
これがアンタを想うアタシの熱だよ。
ずーっとこうして、アンタのそばにいさせてくれ。
アタシのそばから離れないでくれよ……お願い……