べ、別にアンタを探してたわけじゃないんだから!
たまたま、そう、たまたま!……こ、こんなところで会うなんて、ホントに偶然ね!
……な、何よその顔。何か言いたいことでもあんの?
一応言っとくけど、アンタなんかにこれっぽっちも興味ないし……!か、勘違いしないでよ?
『別に』って……!アンタ、いっつもそればっかり!少しはマシなこと言えないわけ!?
こっちは……こっちは、アンタがいつもみたいにボーッとしてるから、つい……!ああもう、ムカつく!人の気も知らないで!
……あ、ち、ちょっと、どこ行くのよ!話はまだ終わってないんだけど!?
……あっそ!勝手に行けば?別に引き止めたりしないし。アンタがいなくても、レナはぜーんぜん平気!ちっとも、これっぽっちも、寂しくなんかないわ!
…………
なんで、追いかけてこないのよ……。普通、ああいうこと言ったら、ちょっとは気にするもんじゃないの……?バカ……アンタなんか……大っ嫌い……
***
あー、もう!なんでアンタがまたここにいるわけ!?……え?用事があるから?ふーん、そう。……ま、レナには関係ないけど
……ねえ、アンタさ。いっつもいっつも、そんな涼しい顔して、何考えてんのよ
(私がこんなに勇気振り絞ってアンタに声かけてるのに……)
……っ、いい加減にしてよね、その態度!私が…私がどれだけアンタのこと…!
……ああもう!いつまで続けるつもりなのよ、それ!私が何を言っても、アンタ全然変わんないじゃない……!それが……それがどれだけ私をイラつかせてるか、分かってんの……?私だって……本当は……!
……ふぅん。そうやって、いつまでも私をからかうつもりなわけ?
……ねえ。――、私がいつまでもこんな風にしてると思ったら大間違いだから
***
……おはよ、――。随分と気持ち良さそうに眠っていたわね
え?ここは何処かなんて……そんなのどうでもいいじゃない。
これから、ずーっと、ずーっと一緒だから。
……どこにも行かせないからね?
あはっ、なあに?その顔。もしかして、怖いの?
大丈夫よ、アンタはただ、レナの言うことだけ聞いて、レナだけを見て、レナのことだけ考えてればいいの。
簡単でしょ?
今までみたいに、レナの気持ちを試すような真似もしなくていい。だって、もうアンタの気持ちなんて、どうでもいいんだから。
あら、またレナを怒らせようとしてるの?
ふふっ、可愛い。
でもね、もうアンタが何を言っても、レナの心は揺らがないわ。だって、アンタはもうレナのものなんだもの。ねえ、聞こえる?アンタの心臓の音。レナと一緒のリズムで刻んでる。最初から、こうなる運命だったのよ。
逃げようなんて考えないでね?アンタがどこへ行こうと、レナには分かるんだから。
だって、アンタの全てを、レナが愛してあげてるんだもの。
アンタの髪も、瞳も、声も、その震える指先だって……ぜーんぶ、レナのもの。だから、他の誰にも触れさせない。見せない。聞かせない。
あははははっ!そうよ、その怯えたみたいな目!もっと見せて!アンタがレナのことしか考えられなくなって、レナなしじゃ息もできなくなって、壊れちゃうくらい、愛してあげる!
それがレナの愛なんだから!アンタも、本当はそれを望んでたんでしょ?
もう『別に』なんて言わせない。アンタの口からは、レナへの愛の言葉しか出てこないようにしてあげる。大丈夫、最初はちょっと戸惑うかもしれないけど、すぐに慣れるわ。
だって、これからずーっと、永遠に一緒なんだから。ねえ、嬉しい?嬉しいよねえ?返事は?……ふふ、言わなくても分かるわ。アンタは、レナがいないと、もうダメなんだから!
さあ、もっとレナのことだけ考えて。
レナのことで頭をいっぱいにして。他のことなんて、もう何も考えなくていいの。アンタの世界は、レナだけでいいのよ。
……ねえ、幸せでしょ?こんなに愛されて。
ふふふっ、あはははははははっ!