しのん「マコっち、よくぞ聞いてくれたね。この部の真の目的は・・・それは!」
まこ「それは・・・!?」
しのん「それはこれから皆で探して行くんだゾ!」
まこ「えぇ〜・・・」
英太・浩一「無策かい。」
しのん「ホラ!それより部室見に行こうよー!」
つつじ「はーい。」
部室棟の入口のドアを開ける英太と浩一。7人が部室棟に入る。
しのん「結構人気ないな〜。」
稜子「廃墟みたいだね。」
つつじ「まあ周りを気にせず好きに出来そうですし良いじゃないですか。」
1階の左端の部室へ向かう。
しのん「この部室棟水道付いてるんだ。」
つつじ「こっちはテーブルがありますよ。」
浩一「結構日当たり良いし、日向ぼっこに丁度良いな。」
しのん「良いね!」
くれあ「ごめんね河合さん。あー、もしかして料理とかしたかった?」
まこ「え?いや食文化研究部って言うから、そんな感じなのかなって。」
英太「河合さんって料理得意方?」
まこ「え?いや得意って言うか、自炊してるだけで全然大した事なくて・・・」
くれあ「凄いよ自炊!私バイトの時位しか料理しないもん!」
まこ「あ、ありがとう。」
稜子「今度私が料理教えてあげようか?」
まこ「え?」
英太「姉ちゃん料理得意なんだ。」
まこ「あ、えっと・・・今度教えて下さい。」
稜子「お安い御用!」
しのん「マコっちーくれあー英太ー稜子さーん早くー!」
くれあ「はいはーい!」
英太「今行くー!」
くれあ「あの3人自由だね〜。まあ私達も気楽にやろうよ。ね?」
まこ「うん。」
しのん「おお!ここが私達の城となる部室か〜!それでは皆さんお待ちかね!夢の部室へオープンザドアー!」
部室のドアを開けた瞬間、部室内に溜まりに溜まった埃が外に飛び出した。
まこ・くれあ・稜子「こほっこほっ!」
英太・浩一「ゲホッゲホッ!!」
まこ「ほ、埃が・・・」
くれあ「何時から使ってないのこの部室!?」
部室の中には、大量のゴミや蜘蛛の巣がある。
つつじ「ゴミも残ってますし、蜘蛛の巣も凄いですよ。」
しのん「えー皆様。今!この時から我が部の真の活動目的は!明日!部室の大掃除をする事です!!」
くれあ「明日で活動終わっちゃうじゃん。」
英太「今やれよ。」
翌日の大学。
まこ(眠・・・授業疲れちゃった・・・)
英太「おーい河合さん。」
まこ「あ、七海君。稜子さん。」
七海姉弟と出会った。
稜子「どうしたの?寝不足?」
まこ「あ、いえ。授業で疲れただけで。」
稜子「寝不足は良くないよ?美容にも健康にも悪いし。」
まこ「は、はい。」
つつじ「マコっち。」
まこ「ひゃっ!?」
びっくりして肘で後ろのつつじを突き飛ばしてしまった。
英太・稜子「あ。」
後ろへ突き飛ばされたつつじが倒れた。だがバッグがクッションになってくれた。
まこ「わわわわわ!大丈夫!?」
英太「つつじ!?」
つつじ「いや〜。驚かせてすみません。フィジカル負けしてしまいました。」
まこ「フィジ、カル?だ、大丈夫?」
稜子「よいしょっと。」
稜子が倒れたつつじを起こしてあげた。
つつじ「大丈夫ですよ。リュックがクッションになってくれましたし。おでこも痛くないですし。」
まこ「な、なら良いんだけど。」
つつじ「もう授業終わったのなら、一緒に部室行きませんか?」
まこ「え、あ、うん。」
4人で部室棟へ向かう。
まこ(確かおしんこの友達の比嘉つつじちゃんだよね?人の名前すぐ忘れちゃうし、何か覚えやすいあだ名・・・比嘉つつじ比嘉つつじ・・・羊ちゃん!なんてね。)
つつじ「どうかしましたか?」
まこ「え!?え、いや、何でも・・・」
英太「そうだ。河合さん、俺の事は名前で呼んで構わないぞ。」
まこ「あ、えっと・・・英太君。」
英太「ああ。」
まこ「だ、だったら私も名前で良いよ。」
英太「そお?じゃあまこ。」
まこ「うん。」
英太「浩一の事も名前で呼んで構わんぞ。」
部室棟に到着。
しのん「お!おいっすーマコっちーつつじー英太ー稜子さーん!」
まこ「もう来てたんだ。」
英太「早いなお前ら。」
しのん「うん!掃除道具持って来た?」
まこ「あ、そう言えば持って来てない。」
つつじ「私もです。」
英太「俺もだ。」
稜子「私は雑巾持って来たけど。」
しのん「ふっふっふ。そう言うと思って・・・他の部に突撃して借りて来た!」
浩一「ジャジャーン!」
雑巾、洗剤、掃除機、箒、チリトリ、高圧洗浄機を揃えて持って来ていた。
まこ(しのんちゃん、コミュ力高いな〜。)
英太「この高圧洗浄機、浩一が持って来たのか?」
浩一「ああ!家から借りて来た!これで外を掃除出来る!」
くれあ「まずは部室内の物を外に出そうか。」
しのん「うい!」
浩一「イエッサー!」
部室内の物を全部外へ出した。
英太「これ結構汚れてんな〜。」
浩一「あ〜。高圧洗浄機で落ちる汚れが気持ち良い〜。」
男性陣は外の汚れを高圧洗浄機で綺麗にする。
一方の女性陣は部室内を掃除。
しのん「お。」
掃除中のしのんが、ペットボトルのキャップを発見し拾った。
しのん「つつじつつじ。」
つつじ「ん?」
しのん「ペットボトルの蓋落ちてた!ピッチャー大1球!」
つつじ「はっ!」
しのん「振りかぶって投げました!」
ペットボトルのキャップを野球ボールのように投げた。
つつじ「ふんっ!」
箒をバットにして振ったが、空振りアウト。
しのん「フッフー!一投目は私の勝ちー!つつじくーん。次はチリトリで打っても良いよ〜。」
つつじがペットボトルのキャップをしのんに投げた。しのんがキャップをキャッチ。
しのん「そんな細い棒じゃ何時まで経っても当たんないよ〜?」
つつじ「言いましたね?後から負け惜しみは無しですよ!」
しのん「ふんっ!!!」
キャップを豪速球で投げた。
つつじ「ふんっ!!!!」
豪速球のキャップをチリトリで打ち返した。打ち返されたキャップがそのまま、窓の拭き掃除をしてるくれあの右側のツインテールにめり込んだ。
しのん・つつじ「あ。」
くれあ「ん?今何かした?」
しのん「いやー何も?そもそも何かする理由が無いよね?」
つつじ「うんうん。」
くれあ「ふ〜ん。さっきから遊んでるでしょ?ちゃんと掃除してよ?」
拭き掃除に戻ったくれあ。
しのん「ふぅ・・・あ。」
一部始終見てたまこと稜子がしのんを見てる。
まこ・稜子「・・・・・・」
しのん「大丈夫マコっち稜子さん。今から証拠隠滅するから見てて。」
まこ「えぇ・・・」
稜子「悪い企み・・・」
箒の持ち手部分で髪の毛に絡まったキャップを取り除こうとする。
くれあ「ん?」
気配に気付いたくれあが後ろを振り向く。
しのん「あー。天井にも汚れあるなー。取れるかな・・・あ、あれ?届かない・・・!」
稜子(凄い白々しい・・・)
拭き掃除に戻ったくれあを見て、しのんが持ち手部分を再びキャップに向けてゆっくりと近付く。だがその時。
つつじ「へ・・・へ・・・へっぷちゃい!」
全員「ん?」
つつじの可愛らしいくしゃみに女性陣全員が注目した。
つつじ「う〜ん・・・」
稜子「しのんちゃん。前前。」
しのん「前?・・・あ。」
こちらを見てるくれあ。くれあは髪の毛に絡まってるキャップを取って、しのんの箒を握る。
くれあ「掃除ちゃんとしようよ。」
しのん「ハイ・・・」
笑いながら怒るくれあにしのんが気圧された。
夕方になり、部室が綺麗になった。
くれあ「よーし!これで掃除は終わりかな〜?」
英太「おぉー綺麗になったなー。」
綺麗になった部室をしのんとつつじと浩一がゴロゴロ転がる。
浩一「なんということでしょーーーう!」
しのん「ヤッター!これでゴロゴロ出来るー!」
つつじ「もうここで住めますよー!」
くれあ「って言ってもまだ何も無いじゃん。」
稜子「掃除しただけなんだけどね。」
しのん「まあ、それはこれから持ってくれば良いんだって!」
まこ「持って来るって何を?」
しのん「う〜ん・・・趣味の物とか?」
まこ「・・・・・」
しのん「まぁもう良い時間だし今日は解散で!次来る時皆好きな物を持って来て!あ!後、連絡用のグループ作っとくね!」
くれあ「オッケー。」
その夜。まこは家でモコ太郎の動画を見てる。
モコ太郎『このピラフ、サイコーモコー!』
まこ「ピラフかぁ。これサークルで作れたらな〜。でも料理出来そうじゃないし。部室に何持って行こう・・・」
???『作りたいなら、皆に言えば良いモコー!』
まこ「え?モ、モコ太郎!?」
ベランダに立ってるモコ太郎に驚いた。モコ太郎が窓を開けてまこの家へお邪魔する。
まこ「い、いや・・・そんな事言われても・・・」
???「そうモコ・・・出しゃばって失敗したらどうするモコ・・・」
リビングの隅で絶望してるモコ太郎を発見。
まこ「モコ太郎がもう1人居る!?」
モコ太郎「皆に迷惑掛けるなら植物のように何も意見しない方が良いモコォ・・・」
まこ(っ!このネガティブさ・・・モコ太郎じゃない!?)
するとモコ太郎の頭が外れた。中からまこの顔が出て来た。
もう1人のまこ「部屋の隅落ち着くよ・・・ああ・・・このままもやしになりたい・・・ふふ、ふふふふふふ・・・」
まこ「あ・・・・・」
手に持ってるスマホを落とした。
まこ「痛っ!」
落ちたスマホがまこの顔に落ちた。
まこ「うぅ・・・夢か・・・」
さっきの出来事はまこの夢だった。
まこ「なんて夢見てるんだろ・・・ん?」
テーブルのケトルに目を付けた。
翌日。部室棟へ行くと。
まこ「わあ!テーブルがある!」
部室にちゃぶ台がある。
しのん「くれあが持って来てくれた!」
くれあ「ウチの倉庫で眠ってた奴だけどね〜。」
まこ「これで7人で座れるね。」
くれあ「しのんは何持って来たの?」
しのん「う〜んっと〜。ジャーン!ゲーム機とプラモとカードゲーム持って来た!」
くれあ「遊ぶ物ばっかじゃん。」
英太「男子か君は。もっと真面目な物ないのか君は。」
しのん「いやいや〜!好きな物持って来ても良いって言ったじゃ〜ん!」
くれあ「いやいやいや言ったけどさぁ。」
しのん「英太は何持って来たの?」
英太「俺はこの座椅子。座り心地良いぞ〜。」
しのん「おお!気持ち良さそうだね!浩一は何か持って来たの?」
浩一「俺はノートPC!これで色んな動画を見まくるぞー!」
くれあ「浩一も遊ぶ物じゃん。稜子さんは?」
稜子「私はグルメ雑誌!世界中の料理を見たくてね!」
”ゴン”
まこ「ん?誰かいる?」
ドアを叩く音が響いた。まこがドアを開けると、巨大な羊がそこに立っていた。
まこ・くれあ・しのん・稜子「でかっ!?」
英太・浩一「デケェ!?」
デカい羊が部室に入って来た。
つつじ「ドア開けてくれてありがとうございます。」
デカい羊はぬいぐるみ。つつじが持って来たのだ。
まこ「何そのぬいぐるみ・・・?」
つつじ「いえいえ。これはぬいぐるみではないですよ?私をダメにするソファーなのです。」
まこ(やっぱり羊ちゃんだ・・・)
羊のソファーを置いて、つつじが座ってダメになる。ソファーの横に黒いケースがある。
つつじ「はぁ〜。やっぱりこのソファーは落ち着きますねぇ〜。」
英太「気持ち良さそうだな。」
稜子「つつじちゃん、私にも座らせて?」
つつじ「良いですよぉ〜。」
くれあ「その黒いケースは何?」
つつじ「ウクレレです。周りが空き部屋ばかりなので、迷惑にならないと思って持って来ました〜。」
くれあ「へぇ〜!今度聴かせてよ!」
つつじ「勿論でぇ〜す。」
しのん「マコっちは何持って来たの?」
まこ「えっと・・・わ、私はこれ!」
家のケトルを持って来たのだ。
しのん「おお!ケトルじゃん!」
まこ「これなら皆でお茶とか飲めるかなと思って。後・・・紅茶パックと紙コップ持って来たから。皆で飲まない?」
ケトルで紅茶を淹れて飲む。
まこ・くれあ・しのん・つつじ・英太・浩一・稜子「はぁ〜〜。」
くれあ「落ち着く〜。」
つつじ「自分達で作った部室で飲むのがまた格別ですね〜。」
まこ(料理は出来なかったけど、こうやってだらだらするのも楽しいかも。)
”コンコンコン”
まこ「ん?」
ドアのノックと共に、事務員のまゆみが訪れた。
まゆみ「おお。お茶してる所ごめんね〜。」
浩一「お。事務員さん。」
まゆみ「食文化研究部の活動内容チェックに来たんだけど。」
まこ「え?」
くれあ「サークルの活動内容チェックとは一体どのような物でしょうか?」
しのん「はっ!これ紅茶です宜しければ〜!」
まゆみ「どうも。」
英太「家臣か君は。」
まゆみ「まあ、そのまんまの意味だよ。時々適当なクラブ名を付けた活動実態のないダミーサークルとかあるんだよね。そう言うのもあって、設立したばかりのサークルにはチェック入れているの。」
しのん「へぇ〜。ふてぇ〜野郎も居るもんですねぇ〜。」
英太(おい?)
まゆみ「そうなのよ。」
しのん「あ、因みに因みになんですけど、そう言った輩にはどう言った制裁を?」
まゆみ「まぁ、普通に廃部だね。」
しのん「あ。ですよねぇ〜。」
まゆみ「そう言う訳だから、明日には活動内容が分かるようなものを見せてね?ごちそうさま。」
紅茶を飲み干して部室を出た。
浩一「やっぱ噂は本当だったかぁ〜。」
英太「え?」
浩一「ダミーサークルが設立して僅か1週間足らずで廃部になったって言う噂。」
英太「怪談じゃねぇんだから。」
稜子「でも私達もその類だし・・・しのんちゃん?」
しのんはパイプ椅子に立ち上がり、後ろにジャンプして床に転がり壁に激突した。
英太「え?」
しのん「ダミーサークルなんですけどぉーーーーーー!!!!!」
浩一「お、落ち着けしのん!」
しのん「活動内容のチェックあるなんて聞いてないよーー!!このサークル何するサークルなのぉーーーー!?」
くれあ「いやしのんが立ち上げたんでしょ?」
英太「部長が何ほざいてやがんだ。」
つつじ「活動内容はサークル申請書に色々書きましたよ。」
しのん「そんなの書いたっけ・・・・?」
つつじ「しのんが書かないから私が書きました。確認用に写真も撮ってあります。」
しのん「出来したつつじー!」
サークルの申請書を撮った写真を見せた。
くれあ「活動内容。資料調査や実在の飲食店への取材。料理などを通して食文化などの知見を深める。」
まこ「料理・・・」
稜子「この資料調査って何?」
つつじ「食文化に関して調べてノートに纏めるとかです。」
浩一「レポートみたいな?」
つつじ「そうです。」
しのん「資料調査はやだー!絶対面倒臭いよー!」
英太「大学生にレポートは付き物だろ?」
しのん「それは分かってるんだけどぉー!」
つつじ「くれあのお店取材は出来ないでしょうか?」
くれあ「明日まででしょ?いきなりは無理だよ。」
稜子「だったら私が色んなレシピを纏めたファイルがあるからそれを持って来れば何とか!」
しのん「おお!稜子さんナイスアイデア!」
英太「姉ちゃんそれ何処に仕舞ってんの?」
稜子「え?何処だっけ?」
英太「いや仕舞ってる場所把握しとけよ。」
まこ「あ、あの!私・・・料理したいかも!」
つつじ「他に料理出来る人は?私はからっきしですよ。」
しのん「う〜ん・・・」
浩一「俺は食べるの好きだが料理はダメだ。」
稜子「私は出来るよ!」
英太「俺も出来るよ。姉ちゃんの影響で料理にどハマりしてるし。」
くれあ「じゃあ私もやるよ!料理嫌いじゃないし!」
まこ「あ、別に料理に自信がある訳じゃないんだけど・・・」
くれあ「大丈夫大丈夫!お店出す訳じゃないんだし。皆で楽しく作ろうよ!」
英太「料理で分からない事があったら姉ちゃんに相談すれば良いよ。」
しのん「う〜ん。明日までにやるなら料理が1番手っ取り早いか。よーし決まり!料理にしよう!」
つつじ「でも調理器具はどうするんです?」
しのん「え!?この大学家庭科室無いの!?」
つつじ「無いですよ。」
まこ「ケトルだけじゃ難しいよね。やっぱり・・・」
稜子「だったら私が何とかする!」
英太「姉ちゃん?」
稜子「お祖父ちゃん達に交渉すれば何とかなるよ!しのんちゃん、つつじちゃん、浩一君、その時になったら手伝ってくれる?」
しのん「うん!任せてー!」
つつじ「分かりました。」
浩一「合点承知の助!」
稜子「じゃあ早速電話して来るねー!」
外に出て祖父に電話する。
まこ「英太君と稜子さんのお祖父さんって?」
英太「俺の祖父ちゃん、ってか祖母ちゃんもだけど。若い頃銀座の大手デパートの食堂のコックだったんだ。」
まこ「え!?食堂のコック!?」
英太「姉ちゃんはその影響で料理にハマったんだ。んで、俺はそんな姉ちゃんの影響で料理にハマっててな。高校の時1年間だけ料理教室に通った事があって。」
くれあ「凄い!あ、お祖父さんとお祖母さんは今も料理してるの?」
英太「練馬で隠居生活しながら元職場の大手デパートの株主をやっている。自家栽培の作物で料理とかしてるんだ。どれも美味いんだよねぇ〜。」
翌日。まこ、くれあ、英太は近所のスーパーで買い物を済ませた。英太が稜子に電話するが出ない。
まこ「稜子さん電話出ない?」
英太「ああ。昨日夜帰ってなかったし。」
まこ「そっかぁ・・・一応エプロンとフライパンは家から持って来たけど。」
くれあ「フライパンも火がないとね。でもケトル位だよ?今あるの。」
英太「お湯で作れる物つったら、カップ麺と袋麺位しかねぇし。」
まこ「卵とかどうかな?お湯に浸ければ温泉卵になるかも!でもカップ麺と袋麺と温泉卵だけで料理と認めて貰えるかな・・・?」
くれあ「まあ確かに・・・」
英太「でもカップ麺と袋麺は文化の1つだぞ?」
まこ「それはそうかもだけど・・・」
”ピリリリリリン”
英太「ん?お。姉ちゃんからだ。」
姉の稜子からの着信。テレビ通話にする。
英太「姉ちゃん。」
稜子『ヤッホー英太ー!まこちゃんとくれあちゃんも一緒?』
英太「ああ居るぞ。」
稜子『しのんちゃん。』
しのん『おいっすーマコっち!くれあー!』
稜子『3人共聞いて!調理器具調達したよー!』
英太「マジで!?祖父ちゃん達が譲ってくれたの!?」
稜子『うん!使わなくなった冷蔵庫とか炊飯器や電子レンジ等色々譲ってくれたよ!』
英太「凄え!もう全部揃ってると言っても過言じゃねぇな!」
しのん『って事だから、料理の準備お願ーい!』
つつじ『あ。序でにエナドリもお願いします。』
浩一『英太ー!俺のは大盛りにしとけよー!』
英太「オッケー。じゃあまた後でな。」
くれあ「一先ずカップ麺と袋麺で乗り切る必要はなさそうだね。」
まこ「うん。」
くれあ「でも何作ろうかぁ・・・無難にカレーとか?」
英太「もしくはシチュー。」
まこ「あ、あの!」
くれあ・英太「ん?」
まこ「この動画に出てる料理作りたいんだけど。」
くれあ「どれどれ?」
とある動画に出てるとある料理を2人に見せた。
英太「おお!美味そうじゃん!」
くれあ「良いじゃん!これ作ろう!」
まこ「うん!」
部室に戻った3人だが、異様な光景が。
まこ・くれあ・英太「・・・・・・」
まこ「本当に揃ってる・・・」
英太「ソファーにホワイトボードまで・・・これどうしたの?」
稜子「お祖父ちゃん達が若い頃レシピ作るのに使ってたホワイトボードとリラックス用のソファーを譲ってくれたんだ。」
くれあ「それは良いんですけど・・・こっちのガラクタは何ですか?」
タンスにおもちゃに一輪車にタイヤにスキー。
稜子「お祖母ちゃんがいらないらしいから譲って貰ったんだ!」
英太「俺ら廃品回収屋でも営んでるのか?」
まこ「取り敢えず、食器やお鍋を先に洗っといた方が良いかな?」
しのん「おお!そうだね!」
浩一「じゃあ俺達は家具をセットしておく!」
英太「はいはい。」
外の水道で食器等を洗う。まことくれあが水道で食器を洗い、英太と稜子が食器を布巾で拭く。
くれあ「一時はどうなるかと思ったけど、何とかなって良かったね。」
まこ「うん。」
英太「姉ちゃんに感謝しなきゃな。」
稜子「えへへ〜。お祖父ちゃん達にも感謝だねぇ〜。」
まゆみ「お。やってるやってる。」
くれあ「事務員さん!」
部室にまゆみが訪れた。しのんが部室から出てまゆみに挨拶する。
しのん「どうも事務員さん!ただいま活動中です!」
まゆみ「あーうん。」
しのん「どうですー?ウチの部員がお皿洗ってますよー?」
まゆみ「まあ見たら分かるよ。部室も確認させてね。」
部室内を拝見。つつじと浩一が家具をセット中。
浩一「事務員さんようこそ!我が部室へ!」
まゆみ「うん。昨日来た時より物増えてるじゃん。」
しのん「でしょでしょ〜?部室っぽいですよね〜。」
まゆみ「あれは・・・何?」
部室の隅のガラクタを見る。
しのん「あー。あれは食材ですね。」
まゆみ「君本当に適当な事しか言わないな。」
稜子「祖父母から譲り受けた物ですはい。」
まゆみ「随分面白いご家族だね。食材買って来てるの?」
まこ「は、はい!さっきスーパーで。今から料理します。」
まゆみ「まぁ、サークル申請書の活動内容に料理が入ってるし。実体ありって事で良いかな?」
しのん「よっしゃー!これで部室ゲットだーーー!!」
まこ・くれあ・つつじ・英太・浩一・稜子「おーーーー!」
食文化研究部の申請が完全に通った。喜ぶまこ達にまゆみが微笑む。
まゆみ「あ。」
ある物を見てまゆみがまこ達に伝える。
まゆみ「あーそうそう。これなんだけど。」
稜子「カセットコンロがどうかしたんですか?」
まゆみ「部室。火器類の使用禁止だから。」
まこ・くれあ・しのん・つつじ・稜子「え・・・・・?」
英太・浩一「火気・・・厳禁?」
まゆみ「うん。」
火気厳禁。全員が落ち込んだ。だが。
まゆみ「ああ、言い方が悪かった。料理は部室前のスペースでやってね。そこだったら火を使っても良いから。」
浩一「なぁんだビックリしたぁ・・・」
まゆみ「今日は私がチェックしたから良いけど、次は事務に許可取ってね?」
まこ「あ、ありがとうございます!」
しのん「この後事務員さんも食べてきます?」
まゆみ「いや。私はまだ仕事があるから。」
部室を去ろうとしたまゆみが。
まゆみ「あ。ダミーサークルと言えど、ちょくちょく活動するように。」
しのん「なっ!?」
くれあ「バレてた・・・」
英太・浩一「バレテーラ・・・」
夕方。調理準備が完了した。
まこ「設置完了!」
英太「よっしゃ早速始めるか。」
つつじ「あ。私達は足手纏いになりそうなので皿洗いに徹しますよ。」
しのん「ごめんねマコっち。」
まこ「ううん。助かるよ。」
浩一「その分色々洗うから帳消し頼む。」
英太「おう。そうしてくれ。」
つつじ「代わりと言ってはなんですが。私は料理が出来るまでウクレレを弾いときます。」
しのん「おお良いじゃん!聴かせて聴かせて!」
料理開始前にまこ、くれあ、英太、稜子がエプロンを着る。まこは髪の毛を留める。
まこ「よし!準備オッケー!」
つつじがウクレレを弾いて心地良い曲を奏でる。
本日のメニュー『カレーピラフ』
材料(4人前)
米・・・2合
玉ねぎ・・・1/6個
ミックスベジタブル・・・100g
ウインナー(大)・・・4本
トマトケチャップ・・・大さじ2
カレー粉・・・大さじ2
塩・・・小さじ1
醤油・・・小さじ1
水・・・350ml
りんごジュース・・・30ml
カマンベールチーズ・・・100g
パセリのみじん切り・・・適量
温泉卵・・・1個
料理開始。くれあと稜子が水道で米を研ぐ。
まこが玉ねぎを微塵切りにし、英太がウインナーを1Cmの厚さに切る。
フライパンに米。ウインナー、コーン、グリンピース等の具材。調味料。水。そして隠し味のリンゴジュースを入れる。
全体をよく混ぜたら、バターを入れて、蓋をして強火で炊く。沸騰したら弱火にして待つ。その間につつじのウクレレを聴いて待つ。
炊き上がったら火を止めて、カマンベールチーズを丸ごと入れる。蓋をして更に蒸らす。しのんと浩一の腹の虫が鳴ってる。
仕上げにパセリと温泉卵を入れたら・・・カマンベールカレーピラフの完成。カマンベールチーズがいい具合に溶けてる。
浩一「美味そー・・・!!」
完成と同時につつじのウクレレ演奏が終わり、皆が拍手する。
完成したカマンベールカレーピラフを頂く。浩一のは大盛り。
しのん「それでは!」
食文化研究部「頂きまーす!」
カマンベールカレーピラフを実食。
つつじ「っ!フライパン1つでここまで美味しい物が出来るとは驚きました!」
しのん「カレーピラフ美味しいーーーー!!」
浩一「本当だな!これなら何杯あっても食えるぞーーー!!」
ガツガツとカレーピラフを頬張る。
英太「ん〜。溶けたチーズがカレーと合わさって良いアクセントになってて美味い。それに温泉卵を入れた事でピラフ全体にコクやまろやかが広がって食欲を掻き立ててくれる。コイツは美味いな!」
稜子「何よりリンゴジュースでほのかな甘みがあって良いね!」
まこ(良かった。美味しいって言って貰えて。ん〜!ありがとうもモコ太郎!大成功だよ!)
心の中のモコ太郎『GOOD!』
カマンベールカレーピラフ完食。
しのん「ふぅ〜お腹いっぱ〜い!」
浩一「いやぁ〜食った食った〜!」
つつじ「食後のエナドリもサイコーですよ〜。」
英太「入って良かったな〜食文化研究部。」
稜子「だね〜。」
くれあ「あ!ねぇねぇ!折角サークルも出来たし、記念に皆で写真撮ろうよ!」
しのん「良いね!撮ろう撮ろう!」
サークル設立記念の写真を撮る事にした。
くれあ「皆ー!こっち来てー!河合さん。写真撮る時の掛け声何が良いかな?」
まこ「え!?私!?ん〜・・・じゃあ、頂きますの反対で”ごちそうさま”とか?」
しのん「おお!食文化研究部っぽくて良いじゃん!」
くれあ「じゃあ皆寄って〜。行くよ?せーのっ!」
食文化研究部「ごちそうさま!」
完食!よく食べました!
帰り道。まこが家路を歩いていると。
まこ「ん?」
『今日撮った写真共有しますこれからみんなよろしくね!』
撮った写真が食文化研究部の皆に共有された。
『写真ありがとうございます!またまこっちの料理が食べたいです!』
『私もー!カレーピラフ超うまかった!また食べたい!!!!』
『カマンベールカレーピラフ美味かったー今度何かアレンジ作るわ』
『いやぁ〜次の料理は何なのか楽しみー!』
『私も何か作るね!どんなのが出来るかお楽しみに!』
まこ(私もまた料理がしたい。また皆でご飯食べたいな。)
しのんからゴリラのスタンプを貰った。
まこ(サークル結構楽しかったかも!)
食文化研究部の本当の活動が始まった。
『END』
キャスト
河合まこ:嶋野花
古舘くれあ:加隈亜衣
小川しのん:青山吉能
比嘉つつじ:乾夏寧
太田まゆみ:福原綾香
七海英太:安田陸矢
日下浩一:榎木淳弥
七海稜子:岩田陽葵
モコ太郎:もえのあずき
次回・お金なくなっちゃった!!