DRAGON BALL Z Re:Son Gohan 作:ナムルパス
ナメック星。地球からは遥か彼方にある、翡翠色の空と青緑色の大地が広がる惑星。今、その地に、三つの運命が交差しようとしていた。
――シュウゥゥゥン……!!
鋭い音を立てて、大気圏を突き破るように一隻の宇宙船が降下していく。球体のその機体にはカプセルコーポレーションのロゴが記されていた。
操縦席では、ブルマが必死に操作盤を確認し、速度と角度を微調整している。
「もうすぐ着陸よ!しっかり掴まってて!」
「了解です、ブルマさん!」
後方のシートでは、クリリンと孫悟飯が緊張した面持ちで立ち上がっていた。
孫悟飯――かつて地球でサイヤ人との死闘を潜り抜けた少年であり、同時に、異なる世界から魂ごと転生してきた元・武道家の青年。だが今、その眼には年齢以上の落ち着きと、覚悟の光が宿っていた。
「……ここが、ナメック星……」
宇宙船のハッチが開かれ、三人は外に降り立った。重力は地球より若干軽く、空気も薄いが問題ない。視界には巨大なキノコのような木々と、広大な草原、点在する湖が映る。
「不思議な場所ですね……空の色も、風の匂いも、全部違う」
「ここに……本当に、ドラゴンボールがあるのかな……」
ブルマはスカウターで近辺のエネルギー反応を探る。
「……あった!少なくとも三つの反応があるわ!」
一方その頃、ナメック星の別の地点でも、重々しい気配を纏った宇宙船が地表に着地していた。中から姿を現したのは、フリーザ軍の尖兵たち。中心には、あの宇宙の帝王――フリーザの姿があった。
「フフフ……ナメック星のドラゴンボール……必ず手に入れてみせますよ」
彼の背後には、ドドリアとザーボンが控えている。
「準備は万端です、フリーザ様。すでにいくつかの村を包囲しています」
「うふふ……私の楽しみを取っておいてくださいね?」
同時に、また別の場所――
荒涼とした台地の上に降り立った一人の男がいた。逆立つ黒髪、鋭い眼差し、誇り高き戦士の気迫――ベジータである。
「フン、先に来ていたフリーザの連中か……だがドラゴンボールは、俺が手に入れる!」
このナメック星の地に、三勢力が今、集結したのだ。
⸻
その頃、地球では――
病院の一室で、悟空が治療用ポッドの中に眠っていた。全身に酸素チューブと回復液が満たされ、彼の体は急速に回復に向かっていた。
そのポッドの外では、チチが腕を組み、険しい表情で立っている。
「……なんで悟飯ちゃんをあんな危ねぇとこに……!」
ミスターポポが申し訳なさそうに頭を下げる。
「……すまない。だが、あの子は自分の意志で宇宙へ向かった」
「それがなおさら腹立つだよ!悟飯ちゃんが、そんな決断するようになっちまっただなんて……!」
チチは涙ぐみながらも、こぶしを握りしめる。
「でも……今の悟飯ちゃんは、きっと誰よりもしっかりしてっぺ。あの子は……もう立派な男なんだべ」
⸻
ナメック星。ブルマたちは、反応のあった村の一つへと向かっていた。
だがその道中、突然空中から強烈な気が接近してきた。
「クリリンさん、敵が来ます!かなりの数です!」
「まさか、もう見つかったのか……!」
草原の上空に、数体のフリーザ軍兵士が現れる。目には冷酷な光が宿っている。
「誰だ?地球人か?この星に何の用だ?」
「こちらのセリフよ!あんたたちこそ誰よ!ナメック星に何しに来たのよ!」
ブルマが怒鳴り返すが、敵は容赦なく襲いかかってくる。
孫悟飯が即座に前に出て、気弾を放つ。
「はああっ!」
炸裂するエネルギー。数体の兵士が吹き飛ぶが、残りがクリリンに襲いかかる。
「来るなっ……!」
一進一退の攻防の中、ブルマは急いで通信装置で連絡を取ろうとする。
その最中、突如、空気が歪む。
「こいつらは……フリーザの手下か……?」
割って入ったのは、ベジータだった。
「ベ、ベジータ!?なんでここに……!?」
「余計な詮索は無用だ。こいつらは……オレの獲物だ!」
数瞬で残りの兵士を皆殺しにしたベジータは、冷ややかに笑う。
「貴様らのドラゴンボール争奪戦も、ここからが本番だ……覚悟しておけ」
⸻
同じ頃、別の村では、フリーザ自身がナメック星人を尋問していた。
「さあ、おじいさん。ドラゴンボールはどこにありますか?」
「知らぬ!貴様らのような者に渡すわけにはいかん!」
老いた長老が気を振り絞って言い放つが、フリーザは微笑みながら手を掲げる。
「では……消えていただきましょう」
その瞬間、村の家屋が次々と爆散していく。
「ぐわぁぁぁぁぁっ!!」
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こうして、ナメック星での戦いの火蓋は切って落とされた。
ドラゴンボールを巡る死闘。
それは、地球の戦士たちの力を試す、真の闘いの幕開けだった。