DRAGON BALL Z Re:Son Gohan   作:ナムルパス

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第3話 共闘の誓い

――ピッコロとの共闘が始まろうとしていた。

 

息子・悟飯を攫われた怒りと焦りの中、悟空はラディッツという謎の男の言葉を反芻していた。

 

「オレはお前の兄……ラディッツだ」

 

その言葉が信じられず、だが確かに、同じサイヤ人の血を感じた。ラディッツの放つ気、身体能力、そして戦闘の手際は、常軌を逸している。

 

「……本当にオラの兄なのか、あいつが……」

 

その場にいたブルマが、疑問を口にする。

 

「孫くん、あいつが兄ってどういうことなのよ?今までそんな話聞いたことなかったわ」

 

クリリンも戸惑いを隠せずに言う。

 

「そうだよ悟空、サイヤ人ってなんなんだ?お前、そんな種族だったのか?」

 

悟空は混乱する頭を抱えながらも、素直に答えた。

 

「わかんねぇ……オラも初めて聞いたんだ。カカロットとか呼ばれたけど……心当たりなんか、全然ねぇよ」

 

「カカロット……?」

 

ブルマが呟く。誰も聞いたことのない名前だった。

 

そのとき、亀仙人が静かに口を開いた。

 

「……悟空よ、あやつは本当にただ者じゃない。お主の気に似ておるが、あまりに禍々しい。どうやって戦うつもりじゃ?」

 

その問いに、悟空は拳を握りしめた。

 

「……オラひとりじゃムリだ。けど、ピッコロと一緒なら――!」

 

背後で腕を組んでいたピッコロが、にやりと口元を歪める。

 

「感謝される筋合いはない。オレは貴様と組むのが不愉快で仕方ないが……ラディッツという男は、明らかに常軌を逸している。世界征服の前に、邪魔者は消すまでだ」

 

「わかってるよ、ピッコロ。でも、今はおめぇの力が必要なんだ」

 

二人の戦士は、静かにうなずきあう。

 

――そして、翌日。

 

朝焼けの中、荒野に佇む悟空とピッコロ。

 

「いいか、孫悟空。これがオレの新技だ。よく見ておけ」

 

ピッコロが構えをとり、両腕を前に突き出す。

 

「魔貫光殺砲!」

 

一条の光が山を貫いた。削られた岩肌が煙を上げ、数秒後に大きく崩れ落ちた。

 

「すげぇな……!」

 

「だが、この技は時間がかかる。貴様が時間を稼げ。オレが撃つ間、死ぬなよ」

 

「任せとけ」

 

その瞬間、空中から高速で降りてくる影があった。

 

「待たせたな、カカロット……いや、弟よ」

 

地面を砕いて降り立ったラディッツは、左腕に気絶したままの悟飯を抱えていた。

 

「悟飯っ!」

 

「父さん……!」

 

ラディッツの足元で、悟飯が目を覚ました。瞳には涙と怯えが浮かぶが、父を見て必死に叫んだ。

 

「気を失ってる間に妙なことを教え込んではいないだろうな?」

 

「てめぇ……悟飯を、よくも!」

 

悟空の気が爆発したように高まり、ピッコロも構える。

 

「ふん、二人がかりで来るか。面白い。サイヤ人の名にかけて、貴様らの血を大地に撒いてやる!」

 

激戦が始まった。

 

悟空とピッコロが同時に突っ込み、ラディッツは片手で悟飯を守りつつ、残りの片手だけで二人の攻撃を捌く。

 

「ぬるいぞッ!!」

 

ピッコロの蹴りを受け止め、悟空の拳を肩で受けてから、肘で反撃するラディッツ。二人がかりでもラディッツの力は圧倒的だった。

 

「ぐっ……!」

 

悟空の腹部に蹴りが決まり、吹き飛ぶ。

 

「くっ……あいつ、なんて力だ」

 

ピッコロが汗を流しながら叫ぶ。

 

だが、悟空は立ち上がった。

 

「……でも、あいつには弱点がある。オラも昔、そうだった。……尻尾だ!」

 

悟空が空中で飛び上がる。ラディッツが反応するより早く、背後から回り込み――

 

「今だッ!!」

 

悟空がラディッツの尻尾を掴んだ。

 

「なっ……しまっ――がああああっ!!」

 

ラディッツの動きが完全に止まる。体の力が抜け、膝をつく。

 

「やった……これで!」

 

ピッコロが魔貫光殺砲のチャージを始める。だが――

 

「甘いぞ……弟ぉぉぉぉっ!!!」

 

一瞬の隙に、ラディッツは尻尾を自ら引き剥がし、無理やり引き抜いた。

 

「う、うそだろ……!?」

 

「くっ……ッ!」

 

ラディッツの膝が悟空の腹に突き刺さる。悟空の目が見開かれ、空中に吹き飛ばされた。

 

「ぐっ……がはっ……!」

 

「貴様ら、今ので決めるつもりだったのか?浅い、実に浅い!!」

 

ピッコロの目が光を帯びる。

 

「ならば、こちらも本気だ!!」

 

魔貫光殺砲――発射ッ!!

 

だが、ラディッツが回避する。

 

光線がかすめるだけで、ラディッツの左腕が吹き飛んだ。

 

「ぐああああああっ!!」

 

ラディッツが怒りの咆哮を上げ、悟飯を盾にして距離を取る。

 

「てめぇらァ……ゆるさん……!このガキ、まずはこいつから消してやるッ!!」

 

――その時だった。

 

「やめろぉぉぉぉぉぉっ!!!!」

 

悟飯の気が一気に跳ね上がり、ラディッツの手から光弾が放たれる前に、腹に強烈な頭突きを決める!

 

「ぐほぉっ!!?」

 

「悟飯!?」

 

「お、お前……また戦闘力が……ッ!」

 

悟空が飛び出し、ラディッツの背後から組みつく。

 

「ピッコロ!今度こそ、アイツを仕留めてくれ!!」

 

ピッコロが再び構える。

 

「任せたぞ、孫悟空!!」

 

魔貫光殺砲――再チャージ!!

 

激化する戦いの結末は、次回へ――!

 

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