ボーダー曰く、明日の天気は晴れときどき天晴   作:豊川鮎丸

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抑えきれない設定を吐き出すために書いた小説です。
まじで気がむいた時にだけ投稿します。
面白いと思ってくれたら、一ヶ月ごとぐらいに見に来てくれたらいいです。


本編
第1話 墓守り、目覚める


桜が舞い、風が切られ、雷が落ち、火の龍と灰の吹雪が暴れ回る空間、

 

チリチリと崩壊が進む墓守りの鎧武者が身の丈程の刀を振るい、それを鳥面の半裸が手にした黒と白の刃を煌めかせながら舞いように躱し続ける。

 

何も知らない者からすれば、それは一方的な蹂躙にしか見えないだろう。

 

だが、その鳥面から見える目は一切死んではいなかった。

 

走り、転がり、跳ね、弾く。。その全てを使い男は最後の一瞬のために何が必要か、見極め続ける。

 

最後の攻防から30秒、墓守りが動きを止め、究極の一刀を振り上げる。

 

それと同時に男は動きを止め、灰被りから繋がれた刃を一つにし、その究極を見据える。

 

そして、1秒にも満たない間で、男のミスを仲間が繋ぐ。

 

遂に、墓守りの究極と不滅の舎弟の致命が激突する。

 

そして遂に………

 

七つの最強者、墓守りのウェザエモン。

 

その究極の一撃は後の【七つ星の観測者】によって、打ち砕かれた(攻略された)

 

永きに渡る墓守りの誓いは、遂に打ち破られた。

 

そして、世界が動くと同時に1人の男が文字通り、世界を動いた。

 

 

 

 

 

「……ん…ここはいったい?」

 

何処とも分からない場所で男は目を開ける。

あたりを見渡すと、そこには一般的な住宅街だが少しおかしい所がある。所々が壊されているのだ。

その直後だった。

「…!」

 

バチバチと音を立て、黒い球体が目の前に突如現れる。

そしてその中から、蜘蛛のような怪物が現れる。

 

「何だ、これは…」

得体の知れないそれから距離を取りつつ、考えを巡らせる。

 

(ここは何処かは後でよい。問題は眼前の存在。始原に関わるものか、それ以前に敵か味方か、まずは様子見だが……)

 

それはしばらくの間、周りを見渡すかのように動き回っていたが、途中で動きを止め、こちらへ向きを変える。

直後、複数ある脚の内の一つ、他のものよりも鋭利な脚を振るう。

一切の予備動作もなく振るわれたそれは、その場にいる男を右の脇腹から、左の二の腕にかけてを切り裂いた……はずだった。

 

並大抵の者ならこの時点で命を落としていただろう。

 

だがそこにいたのは、並大抵の者ではなく、かつて神代の英雄と呼ばれた男だった。

 

「いい太刀筋だが…遅いな。」

 

男はその斬撃を容易く躱し、その怪物と距離をとる。

 

「その程度の速さでは我を斬る事は叶わん。」

再びその怪物は男に近づき刃を振るう。

その巨体に似合わぬ速度で振るわれる二振りの刃は幾度となく、無機質に男に向かって振るわれる。

 

だが男は顔色一つ変えず、その全てを躱し続ける。

そして、怪物の懐へ入り込むと、刃のない他の脚を掴む。

【大時化】

その言葉と共に、その怪物の巨体の軽々と投げ飛ばした。

怪物はロクに抵抗もできず、そのまま、10メートルほど投げ飛ばされた。

何処かの半裸が放った物なら兎も角、この男が放つそれはかの水晶蠍(クリスタルスコーピオン)すらもを一撃で砕くだろう。

だが目の前にいるのは生物ではなく、トリオン兵、つまり兵器である。

トリオン兵はトリオンで作られており、トリオンで作られた物は同じ、()()()()()()()()()()()でしか破壊出来ない。

そのため、いくら男が攻撃しようとこの怪物は倒れる事はない。

 

(いくら遅いとは言え、こちらの攻撃が効かぬのなら意味はない。あの刃を躱しつつ、弱点を見極めるか……)

男は足元に落ちていた鉄パイプを拾い上げると、抜刀の構えをとる。

【断風】

その直後、目の前のトリオン兵とは比べ物にならないほどの速度で、鉄パイプが振り抜かれる。

その衝撃でトリオン兵は後ろへ弾かれ、鉄パイプはくの字にひしゃげてしまう。

だがそれでもトリオン兵は止まる事なく動き続ける。

(効かぬか……おそらく雷鐘やその他の技も効かぬとみた。まさに万事休す…か、)

 

男が次の一手を決めかねている時だった。

 

「大丈夫ですか!」

 

そう叫びながら、1人の少年が現れる。

歳は15か16、白い服を身にまとい、その手には鍔のない、刀を握っていて、その刀身は目の前の怪物の刃と同じ色をしている。

 

「安心してください。僕はボーダーの隊員です。なのでここは任せて、早く逃げて下さい!」

 

そう言うと少年は男とトリオン兵の間に入り、刀を構える。

 

「うおぉぉぉ!!」

そのまま、雄叫びを上げると、真っ直ぐにトリオン兵に向かって突っ込んでいく。

 

(気合いは良い、だが……)

 

その直後、少年は一瞬でトリオン兵に切り捨てられる。

(まっすぐにむかっても、斬られるだけだ。)

男の予想通り、綺麗に真っ二つに切られた少年は煙を上げる。

その煙の中から出てきたのは、先程の白い隊服ではなく、私服に身を包んだ少年だった。

その手には刀ではなく、手に平に収まる程度の何かを握り締めている。

そのままへたり込む少年に向かって、トリオン兵が刃を振り下ろす。

 

「うわぁぁぁぁ!!」

少年は何も出来ず、その場で自分の死を悟った。

 

だが、いくら待っても何も起こらない。

恐る恐る目を開けると、少し先にトリオン兵が見える。

それと同時に、浮いているような感覚と、腹部への圧迫感で自分の状況を悟る。

 

「助けて…くれたんですか?」

そう、すんでのところで男が少年を救い出していたのだ。

 

「当たり前だろう。それよりも少年…あれはいったいなんなのだ?どうすれば倒せる?」

少年はその問いに素直に答える。

 

「あれはトリオン兵って言って、僕らボーダーはあれから人を守っています。倒す方法はトリオン体で戦わないと、傷すらつけられません。」

 

「そのトリオン体とはなんだ?」

 

「これです。これをトリガーと言って、これを使う事で、あいつらと戦えます。」

 

「それは誰でも使えるものか?」

 

「はい。トリオンさえ有れば…誰でも。」

 

「そうか…なら使い方を教えてくれぬか?」

 

「え!?、でも……」

 

「何か理由があるのは察するが、そうも言っとられぬぞ。」

 

(トリガーを民間人に渡すのはボーダーのルール違反だけど……このままじゃだめだ。それにこの人なら…)

 

「わかりました。でも約束してください。アイツを倒したらすぐにそれを返すと。」

 

「承知した。」

 

その言葉と共に少年から男へトリガーが渡る。

 

「それを握って、こう唱えてください。……わかりました?」

 

「あぁ、承知した。」

男はそう言って少年を離れた位置に下ろすと、トリオン兵の前に行き、こう唱えた。

 

「トリガー、オン!」

それと同時に二つのことが起こった。

 

まず一つ目は男目掛けて、トリオン兵が刃を振り下ろした事。

 

二つ目は一言の言葉が紡がれた事だった。

 

【断風】

 

それと同時に、トリオン兵の巨体が斜めに真っ二つに切り裂かれた。

 

「……え?」

少年は唖然としていた。男がトリガーを使用して、まだ1秒も経過していない。

どんなに手だれの戦士でも、あの距離から敵を倒すのには最低でも1、2秒は必要な筈だが、男はそれを最も簡単に越えてきたのだ。

 

「無事か?少年。

 

「…あ、はい。」

 

「そうか、よかった。」

そこで少年は思い切った行動にでる。

 

「所で、貴方の名前は?」

 

「私はウェザエモン・天津気だ。」

 

「僕は石上隼也です。」

 

この2人の出会いによって、限りなくゼロに近い未来が開かれた事を知るのは現時点で1人しかいないのだった。

 




個人的には、オルケストラ戦やジークヴルム戦やシルヴィア戦などかっこいい戦いはめちゃくちゃあるんですけど、
何だかんだウェザエモン戦が1番かっこいいと思ってます。
それに加えて、アニメでの作画や感動edなどまじで最高なんすよね。
ですがこのあともう少しこの人には頑張ってもらいます。そのためのアンチ・ヘイトタグです。
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