月光を振り下ろす。
その時、マヌスの体から湧き立ってきた炎が月光を飲み込んだ
「なっ!?」「下がれ、シース殿!」
アルトリウスが盾を構えて私達を押し退け…
瞬間、赤黒い炎が爆ぜた
アルトリウスの結界と大盾、加えてゼーリエと共に出した全力の防御魔法、それでもなお防ぎ切れず弾き飛ばされた
予測不可能な突然の出来事に驚愕しつつも、空中に射出された体を飛行魔法で制御し、爆心地へと視線を向ける
「どういう、事だ…!」
そこにいたのは、変わり果てた姿のマヌスだった。
乱雑に伸びていた角は綺麗に伸びた2本だけを残して燃え尽きている。よく見れば、胴の穴から湧き出す赤黒い炎は徐々に体を這い上り、失った左手を再構築した後に杖へと流れて歪な形の鈴を形成した
落ち着く気配も無く、寧ろ更に燃え上がって辺りの闇を照らす炎。マヌスはそれを恐れるどころか全身に這わせており、天井知らずな魔力を制御しながら右手の杖を私に向け…
「さぁ、私に寄越せ。お前の、光を」
「私が、人であるために」
"ヒト"としての欲望を、露わにした
開幕の合図は、マヌスの魔法。鮮度を保つ為に相手を気絶させる魔法…それは、何処か覚えのある魔力の大波として襲いかかってきた
「シース焦るなよ、私が受ける。お前は深淵を警戒しろ」
単純かつ簡単なマヌスの魔法に対し、ゼーリエが放つは彼女が開発した衝撃を与える魔法に特攻を持つ解除魔法。普通なら練度も相まり、彼女が圧倒的に有利だ
有利である筈なのに…
均衡は、崩れ始めた
「ほう…打ち消して尚止まらぬ量の魔法と魔力による力押しか。全く魔力と言い戦い方といいシースみたいだな」
「コレは、不味い…!何か策はないのか?」
ゼーリエが言う様な魔力に任せた力押し。私の基本戦法であり、彼女との模擬戦に於いても有効である戦法。
彼女が勝つ時は、攻撃の隙間を掻い潜った後の魔力制限による潜伏と奇襲が決まるが、私が勝つ時は……
今みたいに、攻撃を防ぐのがやっとでジリ貧になる時だ
簡単に予想できるこの先の結末を前にして、もはや気が気で無いがゼーリエは余裕を保ち続けており、迎撃に加わろうと提案する私を制止してくる
「まぁ、確かにこの状況が続けば負けるな」
「!!だから、私も」
「…少しは改善したかと思ったが、全く…お前は手間が掛かる教え子だな。まぁ良い何度でも教えてやろう」
「いつもは私達しかいないがな。今は、頼れるにも程がある前衛がいるだろう?」
「……ああっ!」
何処か不満そうだが優しさも混じった口調でゼーリエに諭され、しばらく考えてようやく気づいた時
「ウォォォッッ!!!」
戦意と殺意に満ちた雄叫びが辺りに響き渡った。
アルトリウスだ。大剣を両腕で握り締め、残像しか見えない程の全速力で開いた距離を一瞬で詰めていく
今にも必殺の一撃が叩き込まれんとするが
黒炎
燃え尽きる気配がない体から湧き出すマヌスの黒炎がアルトリウスと拮抗し、そのまま
「「なっ…!」」
(アルトリウスの突撃を、弾いた…!?いや待て、今魔法が分かったのか…?)
「くっ!…ゼーリエ殿、私が抑える!!なるべく早く頼むぞ!」
「っ!言われなくとも!…シース、今の負け筋はお前の魔力切れだ。絶対に先走るなよ」
止める事など不可能なアルトリウスの全力を防ぐ魔法の存在どころか、それの詳細を本能的に理解した事実。ゼーリエの言葉で己の役割を思い出し、傍観者としての立ち位置と余裕を理解して冷静に魔法の解析を始める。
そんな中、戦況は先までと明らかに変わっていった
「ハァッ!!」
アルトリウスは変わらず接近戦を仕掛けるが、それに対しマヌスは杖を振るい
鈴の音が、静かに鳴った
反動
「っ…!」
落ち着いて"反動"なる魔法でアルトリウスの斬撃を受け切り
黒炎 闇の嵐
「まずっ…」
左腕から噴き出す反撃の黒炎。決して揺るがぬ体幹を持つアルトリウスは、しかし体勢を崩し…宙に投げ出された彼へ、鈴の音を合図として地から燃え上がった闇の炎が襲いかかる
「アルトリウス殿!!」
「待てっ、お前は魔力を温存しろ!!」
アルトリウスへと追撃を放ち続けるマヌス、その隙を狙いゼーリエの魔法が放たれるが…
歪曲した防壁
「結界…!?いや違う、逸らしたのかっ」
空間が歪んだかと思えば彼女の魔法は明後日の方向へと飛んでいく。魔法への完璧な対応…しかし、僅かな間ではあるがアルトリウスへの攻撃が止んだ
「まだだぁっ!!」
一閃。燃え盛った嵐の残滓を切り裂きながら、アルトリウスが勇敢にもマヌスへと再度立ち向かって行く
もはや近接戦における優位は無いが、それでも彼は引けを取らなかった。即座に力押しからヒットアンドアウェイへと戦法を変更し、被弾を抑えながらも前線を維持している
マヌスと鎬を削り合うアルトリウス、その隙を狙い魔法で援護に徹するゼーリエ。
同じ形でありながら、しかし先までの圧倒は無くなり、形勢は完全に拮抗していた
手を出せぬもどかしさの中、段々と魔法の情報だけでなくマヌスの感情までもが頭の中に直接入って来る
羨望、嫉妬、食欲、食欲、食欲
食べたい
(食欲…!?)
マヌスが持つ最も強い欲望、ソレは食欲であった。そして、その悍ましき欲望を向けられた途端、自分でも理解できない感情を覚えた。先までの同情は無くなり己の心から嫌悪感がとめどなく湧いてくるが、それ以上の何かが心を染める
(嫌悪感?怒り?……違う。何だ、何なんだこれは……)
自分のものであるが、しかし理解できない感情を感じた、その時
先までとは違う、優しい鈴の音が響いた
緩やかな平和への歩み
(この魔法は不味い…もはや、優勢は保てないか!)
(流れてくる情報の数々は心を読む魔法の副作用か。と、すれば……)
マヌスを中心として広がる黄金色の輪。ここまでは届かず、咄嗟に盾を構えたアルトリウスを突き抜けるも彼に一切の怪我はない。
だが魔法の効果により前衛を張っていたアルトリウスは速さを失い、勝負の天秤は傾き始めた。
接近するマヌスの速さにはついていけないが、いち早く知った魔法の効果からゼーリエと掛け合った魔法の解除を急ぎ、搦手を仕込み始め……
熱を、感じる
そう思った途端目の前にマヌスがいた、体を這う炎の熱が感じられるほど近くに。振り下ろされようとする黒炎の左手を前に魔法で鈍重となった体では回避は不可能、アルトリウスすら押し退ける一撃は受け切れないと判断
だから
「ゼーリエ…お前に託すぞ!」
私を包んでいく黒炎。
解析途中ではあるが魔法の情報を渡した後、彼女を切り離して遠くに逃げてもらう
(食欲を抱いたのであれば、やはりこうなるか…だが、これは好機)
ゼーリエを弾き飛ばして退避させた瞬間、私は黒炎で出来た左手に握られていた。
目の前にはマヌスの大きく開いた口と滝の様な唾液があり、悍ましい食欲と共に私を喰らわんとしているが、それにも関わらず恐怖は無い。
ただただ純粋な嫌悪感しか湧いてこなかった
故に、冷静を保てる。
熱こそないものの途轍もない重さが黒炎にはあることを感じつつ、魔法で更なる解析を開始した
「心を読む魔法」
閉じられていく口と同じく、ここからの打開策に通じる解析は進んで行き…改めて心を読み直した事でマヌスの魔法も、そして自らの感情もわかって来た
(マヌス、貴様は…ああ、漸くこの感情が分かった)
(コレが………死ね、私の前から消えろ)
「
もはや容赦も臆病さも無い、あらゆる物から解放された純粋な感情と魔力を解放した
『待て、降参する…模擬戦は私の負けだ、ゼーリエには敵わんな』
『……シース、何で負けたかわかるか?』
『それは…ゼーリエと私とでは戦闘技術に天と地ほどの差があるからだろう?』
『否定はしないが…もっと根源的な問題がある』
『お前には殺意が足りない、だから負けたんだ』
『"殺意"…?』
『ああ。お前の魔力操作は大分マシになってきたが、一方で魔法の使い方そのものは変わらず非効率的だ』
『戦闘においては殺傷力が明らかに抑えられていて、込められた魔力に対する効果が明らかに釣り合ってない』
『
『それは、そもそも戦闘用に作っていないから…』
『ならば、月光を切り札にしている理由は何だ?何故、他の実用的な魔法には月光に匹敵するほどの魔力を込めない?それに…結晶の魔法ならば、ローガンとお前が書いた魔導書の中に戦闘時の運用を見越した発展系が載っていた。なのに、お前は殆ど使ってない…何故だ?』
『……………』
『黙り、か。 それとも自分でも分かっていないのか?ならば教えてやろう』
『お前の魔法は、縛られている』
『戦闘の中で何回かお前の心の中を覗かせてもらったが、そこにあったのは傷つける事を恐れる臆病さ、そして程の良い言い訳でしか無い容赦だった』
『故は知らないがお前の心に巣食うソイツらは戦い方と魔法を無意識の内に縛っている』
『その結果として残ったのが、膨大な魔力と言う最大の利点を活かしきれていない中途半端な魔法だ』
『完全に傷つけない特殊な魔法でも、何もかも薙ぎ倒す強力な魔法でも無い……お前の魔法は正しく中途半端としか言いようがない』
『このままでは、お前は魔法の高みに至れない。シース…私は友人として、そして魔法使いとしても、お前の可能性に魅せられたんだ。お前となら高みという最上の幸福に辿り着けると思っているんだ』
『こんな所で、終わらないで欲しい』
かつての弔い、今まではソレで過去の罪を精算出来たのだと思っていた。ゼーリエと共に魔法の高みを目指す幸せ、それに全てを捧げられるのだと思っていた
だが、ソレは間違いだった
今になって漸く気づいたのだ。
心の奥底で密かに私を縛っていた鎖の根元にある"罪悪"を、そしてゼーリエに教えられた"感情"を
罪悪は、私だけで無くゼーリエとの幸せである高みへ至るまで為の魔法すら縛っていたもの。
感情は、嫌悪感の果てにある一切の容赦を飲み込むもの
そして、もう一度心を読んだからこそ分かった…彼は、私である。人への羨望に取り憑かれた人間であり、その上で人を喰らわんとする食欲に従う化け物。
即ち、昔の私であり今なお鎖を繋ぎ止めている罪悪そのものでもある
そんなマヌス目の前にすると嫌悪感が湧いてくるが、同時にそれはチャンスでもあると感じられた。
己の罪悪を体現するマヌスに打ち勝ち、それをもって決別するチャンスだと
故に、全ての同情と親近感は燃え上がる殺意へと注がれた
抉り取った顎を治しながら高速で飛んでくるマヌスを見て、殺し方を考察
(あの炎は深淵の魔法を代償として生まれた、つまり深淵の心配はいらない)
(だが中途半端な傷は治されるか…私では殺しきれず、決定打を放たるアルトリウスは"平和"がある限り前衛を務める事が出来ない。ゼーリエとは離れ離れとなり、彼女の魔力は感知できない……)
「だからこそ、奴にとっての脅威は私だけ…か」
均衡は破られて勝負の行方は神すら知らぬものとなり、私には勝つイメージが出来ない
(だが、ゼーリエ達なら或いは……)
この状況への打開策は考えない。全てゼーリエとアルトリウスに丸投げする。
その代わりに、
「…マヌス、お前を殺す」
私は、この感情に身を任せる事にした。
その身に宿る炎を更に燃え上がらせながら分かりやすい嫉妬と欲望と共に私へと向かって来るマヌス。
彼女達が潜伏を続けて勝利への道筋を確保する、その為の時間を稼ぐ為にコイツと正面から殺し合うのだ
けれども負けるつもりなどは決して無い。マヌスのように、私も溢れんばかりの憎悪と殺意を惜しむことなく魔力の圧縮を始めた
(中途半端な速度や攻めでは受け流されるだけ…ならば!)
「
「
歪曲した防「
マヌスの接近を防ぐ為に…そして何よりも殺す為に、ただひたすらに超高密度の魔力を放つ。
展開された防御用の魔法も気にせずに撃ち続け…飽和、僅かに逸れたが右肩を撃ち抜いた
ゼーリエのような工夫を真似する余裕はない。
だから強みを活かして膨大な魔力を真正面から押し付ける、それだけだ
「
ソウルの大きな共鳴
第5射目、しかしマヌスから放たれた強力な魔法によって拮抗し打ち消される
(自らの
「小細工は無し、か…」
「望むところ!力押しなら幾らでも付き合おうじゃないか!」
私の全力を尽くした魔法に応えるようなマヌスの悍ましくも強力な魔法。焼け落ちて行く深淵の奥底にて、文字通りに地を揺らす応酬が始まった
ソウルの大きな共鳴
ソウルの大きな共鳴
ソウルの大きな共鳴
ソウルの大きな共鳴
「
「
「
「
あいも変わらず向けられる食欲、それに対する返答の殺意。あらゆる感情が魔法に乗せられて、やがて衝突の後に弾けて行く。
一時的ではあるが縛られていたものから解放された、何もかもを曝け出すような殺し合い
そんな殺し合いの中、気づけばマヌスの食欲も私の殺意も戦いの愉悦を伴い始め、互いにこの戦いを心底楽しんでいた
命も心も過去も魔法も…文字通り全てをぶつけ合うこの闘争は、アルトリウスとの闘争による快楽をゴミ屑の様に思わせるほどの愉悦を私達にもたらしてくれる
「「ハハハ……ああ、楽しいっ!」」
((もっと、もっとだ!!))
最早、私たちの眼中には互いの姿しか無い
何度も交わした魔法の数々。
衝突して爆ぜた魔法の余波によって分厚い岩盤が消え去り、日光が私達を照らし始めた頃
この、人生で最も楽しい戦いは佳境を迎えようとしていた
(魔力が…そろそろ不味いな)
魔力の底が、見えてきた
人間性を燃やして文字通りに無尽蔵の魔力を持つマヌスとは違い、自分の魔力は有限
だからこそ、幕引きの準備が必要だ。
左手で魔力の圧縮を進めながら、代わりに右手で控えめな攻撃を続けてマヌスとの距離を犠牲に時間を稼ぐ
しかし
「気づいたか…まあいい、お互いにコレを最高の終わりにしようか!!」
流石に膨大な魔力の圧縮は気づかれた。マヌスを見れば、彼は動きを止めて自らの炎を更に滾らせて魔力を捻り出し始めている
明らかに魔力量では勝てない、故に私が勝つにはひたすらに魔力の密度を高めるしか無い。
これでもかと圧縮した魔力を更に別の魔力で包んで加圧、想定していた限界を超えて押し込まれた魔力は、やがて結晶の中で蒼白な光を放ち始めた
(ハ、ハハ…こんな、こんな状況なのに……)
全てを燃やしながら魔力を生み出し続けるドス黒い炎、そして蒼白の光が太陽光すら飲み込んで辺りを塗りつぶす。
同時に、1秒が何千倍にも感じられる緊張が全身を駆け巡るが、
(何で、何でこんなに楽しみに思えるんだ…!!)
互いに限界の天井をぶっ叩く様な最期の魔法、ソレがもう直ぐでぶつかり合う。
そう考えるだけで、この先に待つ未来が最上なものにしか思えなかった
込めた魔力が輝き、輝き、更に輝き
そしてこれ以上輝かなくなった、その瞬間
最高の一時が、訪れた。
刹那、辺りを光が包んだ。
瞬時にぶつかり、そして拮抗し始めた至高の魔法
この時を持って、私たちの心は完全に一致した。
今この瞬間が、それを作っている互いの事が何よりも尊いものに思えて…しかし決して負けたくは無い
マヌスは人になる為に私を喰らわなければならない
私は、ゼーリエとの幸せになる為に目の前の過去を打ち倒さなければならない
こんなにも素晴らしい時を共有しているというのに、しかし私達の真の望みを叶えるにはどちらかが死ななければならないのだ。
故に、互いに一切の容赦もなく魔力の供給を続ける
「まだだ…まだ…負けてたまるかぁ!!!」
「「もっと、もっとだ」」
「「お前を、倒して、私はぁ!!」」
「「人間になるんだっ!!/幸せになるんだっ!!」」
遂に、拮抗し続けた魔法の均衡は崩れた。その途端、視界の全てが更に強い光へと包まれ
私達の闘争は終わりを迎えた
「やはり、私一人では無理だったか………そうか。私の、負けか」
胸の真ん中にぽっかりと空いた穴から血と魔力が溢れ出す。
私は、負けたのだ
(コレは、流石に助からんな…)
多少の悔しさはあれど、しかし絶望感は無かった
(……だが、勝ったのは我々だ)
それは決して潔い諦めでも、負け惜しみでも無い。
全力を出し切って一時的に魔力が枯渇しかけているマヌス、その背後に綺麗な金色が見えた
「遅かったじゃあ、無いか…」
今まで微塵も感じられなかったゼーリエによる魔法、それが見えた瞬間マヌスが体勢を崩した
暗くなって行く視界が捉えたのは、地を割って怒号と共に彼へと切り掛からんとするアルトリウス、そして見事に奇襲を成功させて彼の足を消し飛ばしたゼーリエだ
何もかも燃やし尽くした反動で黒炎は少なく、現在の少ない魔力では魔法による力押しもできない。
それでも、マヌスにはこの状況を切り抜けられる切り札がある
優しげな、鈴の音が鳴った
緩やかな平和への歩み
悪意に満ちた黄金色の輪が広がっていき…
解除魔法
しかし、ゼーリエの手によってアルトリウスに辿り着く前に打ち砕かれた
そして…マヌスには、最早アルトリウスを止める手段など無く
彼が放った全力の一撃によって文字通り真っ二つとなり、私と同じように粒子となって霧散し始めた
ただ相手に衝撃を与える最も原始的な魔法の一つ。
太古の人々は少なかったが、同時に強かった。
それ故に、古き魔族達にとって人を食らうことは滅多に無い事であり、"鮮度"を保つこの魔法は魔法ですらなかった
黒炎
深淵と人間性を注がれて燃え上がった残り火。
故に全てを捨て切った証でもあり、凄まじい重さを持った
反動
マヌスが再現した闇術。ほんの一刻、受けるダメージを無効化する。
周囲の時空を一時的に歪めて事象を固定するこの魔法は、竜によって操られた時への対抗策の残滓でもある
闇の嵐
マヌスが再現した闇術。周囲に燃え上がった深淵を放つ。
元となった闇術は、ナヴァーランと呼ばれる異端の魔法使いの秘術の一つである。彼は転生の秘術を追い求め、深淵を覗いた果てに手掛かりを得たのだ
緩やかな平和への歩み
太古の奇跡を元にしてマヌスが作り上げた深淵の魔法、それから深淵が焼かれて元来の効果を持つ様になった闇術。
自らを除く効果範囲内全ての者の歩みを遅くする。
元となった奇跡は名前に反し、不死人同士の悍ましき殺し合いに幾度も使われており、それ故に求めていた人間性がこびりついていた
歪曲した防壁
マヌスによって生み出された闇術、ほんの一刻魔法を弾く。
周囲の空間を歪めて魔法の術式を乱すコレは、封印への抵抗の証でもある
ソウルの大きな共鳴
生命の力を捻じ曲げる闇術。己のソウルと引き換えに、魔力を放つ。
元は闇を放っていたこの魔法は黒炎に焼き尽くされて変質した。膨大な量の魔力は月光に近いものではあるが、しかし深淵に月の光は届かなかった
絶頂
生命の力を捻じ曲げる闇術。己のソウルと引き換えに、莫大な魔力を放つ。
戦いの最中に生み出されたこの魔法は、マヌスが感じた最高の感情に由来している
ここまで読んで頂き、ありがとうございます