エレボニア帝国・ノルドの集落・ウォーゼル家→離れの宿舎
七燿暦1204年6月26日・夜 帝国・ノルド高原・ノルドの集落・離れの宿舎内。
離れの宿舎では、マコトとイチカが荷物を整理していた。二人は共和国から帝国側のノルド高原へやって来た。
目的は、ノルド高原を介して帝国と共和国の両国へ頻繁に出入りしている猟兵団の調査である。まだ帝国側では確たる証拠は掴めていない。だからこそ、明日からは帝国側のノルド高原を本格的に調べることにした。
荷物を一通り取り出した後、イチカが口を開いた。
イチカ「明日から色々と調べなくちゃね」
マコト「Ⅶ組のみんなは午前中は南側で特別実習をやるみたいだから、僕たちは北側を調査しよう」
イチカ「そうね、ざっと見た感じ……北側には猟兵団が隠れられるような場所があるみたいだしね」
マコト「ラカンさんの話によれば、石切り場や古代遺跡群あたりに天然の洞窟や人工的に開けられた洞窟などがあるって話だったし」
イチカ「Ⅶ組のみんなに迷惑が掛からないようにしないとね」
マコト「そうだね」
2人はそう言いながら、寝るための準備を始めた。マコトが仕切りのカーテンを閉めようとした時、
イチカ「別に閉めなくてもいいんじゃない? お姉さんはそういうの気にしないし」
マコト「イチカさんが気にしなくても、僕が気にするんです」
イチカ「マコトさんは、その辺りは気にしないと思ってたけど、気にするんだ〜」
マコトはため息をつき、顔に手を当てながら言った。
マコト「……イチカさんは芸能人でしょ、もうちょっと自覚を持った方が……」
イチカ「な〜に、マコトさん、お姉さんの魅力にやられちゃったの?」
イチカは意地悪く笑いながらそう言った。しかしマコトは淡々と答えた。
マコト「……別にやられてませんよ。明日も早いんですから、もう寝た方がいいですよ」
そう言ってマコトは用意されていた簡易ベッドにそのまま横になり、すぐに寝息を立て始めた。イチカはそんなマコトを見て、くすくすと笑いながら自身も簡易ベッドに腰を下ろした。
イチカ「……こんな美しく素晴らしいノルド高原を、戦火に焼かせてなるものですか」
イチカはそっと拳を握り、心に決意を新たにするのだった。
エレボニア帝国・ノルドの集落・離れの宿舎→近くの場所
七燿暦1204年6月27日・朝 帝国・ノルド高原・ノルドの集落・離れの宿舎内近くの場所。
わたくしは、いつもの朝のルーティンで目が覚めました。アリサさんもエマさんもまだ眠っていらっしゃいます。睡眠の邪魔にならないようそっと起き上がり、宿舎の外へ出ました。ちょうど東の空から太陽が昇り始めるところでした。
アルフィン【ノルドの夜明けをこの目で見られたことは、最高に気分がいいですわ】
寝巻きのまま外に出るのはどうかと思いますが、今この瞬間だけを楽しめるのですから構いませんわね。
それにしても、イチカさんたちがおっしゃっていた猟兵団がこのノルドの地に戦いの火種を持ち込むつもりなら、わたくしはそれを全力で潰しますわ。
わたくしたちアルノール家の人間は、友の地であるノルド高原を二度と戦火で焼かないと誓っていますから。ドライケルス大帝からずっと……。
そんなことを考えていましたら、後ろからイチカさんの声がしました。
イチカ「アルフィン、随分と早起きなのね」
アルフィン【ええ、毎日のルーティンですから】
イチカ「鍛錬の?」
アルフィン【はい、毎朝の鍛錬は欠かせませんから。そういうイチカさんは?】
イチカ「お姉さんも同じようなものかな。目的は違うけれど、お仕事のために鍛えたり、人に見せるための体を作らないといけないからね」
アルフィン【女優やモデル、グラビアのためですよね……イチカさんが着ていた衣服類も欲しいんですけど、なかなか帝国では手に入らないですからね】
イチカ「私がモデルで着ている服は帝国向けじゃないからね。帝国やリベール向けだと、衣服の露出が抑えられたりするから」
アルフィン【そうですわね】
帝国では女性が露出の高い服を着ていると、まだまだ偏見の目で見る人たちが多いですわ。わたくしも露出の多い服は共和国で買ったものが大多数です。
イチカ「本当にプライベートでノルド高原に来られたら良かったんだけど、一応お仕事で来ているからね。本業じゃなく副業だけど」
アルフィン【わたくしも特別実習で訪れてますからね。プライベートでしたら思いっきり羽を伸ばせるんですが……】
イチカ「さっさと特別実習を済ませられたら、少しは自由な時間もあるんじゃないの?」
アルフィン【あはは……どうでしょうかね。何も問題が起きなければいいんですが……】
イチカ「まあ、そういうわけにはいかないか」
イチカさんはため息をつきながら、北の方角を見ていらっしゃいました。北の方に猟兵団が潜伏している可能性があるらしいですからね。
アルフィン【わたくしたちも南側で何かあればすぐにお伝えしますわ】
イチカ「うん、そうしてもらえると助かるかな」
こうしてわたくしとイチカさんは、短い時間でしたが一緒に鍛錬を行いました。しばらくしてガイウスさんが朝餉の準備ができたことを伝えに来てくださり、わたくしとイチカさんは一旦宿舎に戻ることにしました。まあ、みなさんがまだ少し寝ぼけていたことは内緒ですわ。
エレボニア帝国・ノルドの集落
七燿暦1204年6月27日・朝 帝国・ノルド高原・ノルドの集落・ウォーゼル家。
昨日の夜のご馳走も美味しかったですが、朝ごはんのお料理もまた違った美味しさがあり、クセになりそうですわ。
アリサ「美味しい……」
アルフィン【クセになる味ですわ】
イチカ「アルフィンの言うこともわかるわね」
ユーシス「身にしみる味だな」
ハチマン「一気に目が覚める一品だな」
マコト「朝から元気が出る感じがする」
エマ「ミルク粥……みたいなものでしょうか?」
シーダ「えとえと、羊の乳と塩漬け肉を使った朝粥です」
トーマ「一応、妹たちが用意したんです」
リリ「リリも手伝った」
アルフィン【ふふっ、立派ですわね。ノルド料理のレシピ、もっと知りたいですわ】
アリサ「私も教えてもらいたいです」
シーダ「あ、はいっ。えっとですね……」
わたくしとアリサさんは、今日の朝ごはんのレシピもシーダさんに教えてもらっています。
フォトマ「ふふっ、気持ちのいい子たちね」
ラカン「いい風の導きがあったみたいだな」
ガイウス「ああ……おかげさまで」
わたくしたちは朝ごはんを食べながら、楽しい会話を交わしていました。食べ終わった後、改めてガイウスさんのお父様から学院からの特別実習の封筒を渡されました。中身を確認します。
特別実習・1日目
実習内容は以下の通りー
件 名:ゼンダー門からの要請 必須
依頼者:ゼクス中将
特科クラスⅦ組諸君に、高原に出没する魔獣に関する要請を出させてもらう。
詳しい説明はゼンダー門・指令部にて。
装備なら整えた上で来てくれたまえ。
────ゼクス・ヴァンダール
件 名:薬草の調達 必須
依頼者:薬師アムル
ある大切な薬の材料となる薬草の調達をお願いしたい。
詳しい話は直接するから、まずは僕の住居まで来てくれ。────アムル
件 名:監視塔への配達
依頼者:キルテ帝国軍の監視塔の兵士さんたちへの届け物を頼まれてほしい。
詳しくは交易場のキルテまで。
────キルテ
色々と課題が来ていますわね。帝国軍の監視塔に行けるわけですか。共和国軍の基地には行ったことがありますが、意外にも帝国軍の監視塔には行ったことがありませんわ。
アリサ「ゼンダー門の用事から薬草集めまで……」
エマ「高原ならではの課題を入れてくださったんですね」
ラカン「ああ、それなりに吟味して用意させてもらった。昨日も言ったように、午前中は南西部だけで終わるはずだ」
アルフィン【はい、わかりました】
ユーシス「了解した」
イチカ「Ⅶ組のみんなは、南側……南西部で頑張って」
マコト「僕たちは午前中に北部の方を調べて、一旦午後になったら戻ってきてお昼ご飯にするよ」
アルフィン【ええ、イチカさんたちも頑張ってください。みなさん、さっそく実習を始めましょうか】
わたくしたちは、ノルド高原での特別実習を始めることにしました。
久しぶりの投稿です。
ユウのヒロインは誰が良いでしょうか?
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1ーエマ
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2ーフィー
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3ートワ
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4ーサラ
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5ースミレ
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6ーそれ以外(アリサとラウラは除く)