2025年11月23日、最後の双子のやり取りが抜けていたことに気がついて追加しました。
トールズ士官学院・第3学生寮
七燿暦1204・4月21日・午前・帝国・トールズ士官学院・第3学生寮・アルフィンの部屋(307号室)。
今日は士官学院初の実技テスト。どんな内容か、楽しみですわ。
大賢者【告。
アルフィン【大賢者、先を知ったら面白くありませんわ】
いつもの朝の鍛錬(西トリスタ街道)を終え、お風呂に入って今に至ります。ラウラさん、リィンさん、今日はハチマンさんも一緒で、実技テストに備えると仰ってました。
大賢者【告。実技テストの後、特別実習があるようです。どんな内容でしょう?】
アルフィン【特別実習……何か特別なんでしょうけど、さて?】
大賢者【告。
アルフィン【大賢者、そういうのはいいですわ】
大賢者【…了】
何が来ても対応できるよう、準備だけはしておきますわ。
大賢者【解。マスター、体操着は忘れてませんね? 実技テストは体操着だそうです】
アルフィン【え? そうなの?】
大賢者【解。昨日、サラ教官が話してたのに、マスター、聞いてませんでした?】
あの時は特別実習先のことを考えてて、聞き逃してましたわ。
アルフィン【ちゃんと聞いてませんでしたわ】
大賢者【解。私が言わなかったら、マスター、下着姿でテスト受けることになってましたね】
こめかみをピクピクさせつつ、冷静に答えます。
アルフィン【わたくしが下着姿でテスト受けたいって?】
大賢者【解。誰もそんなこと思ってませんが……マスターの趣味ですか?】
アルフィン【ありませんわ!】
体操着を袋に入れ、準備完了。姿見で身だしなみをチェックし、部屋を出ました。
トールズ士官学院・グラウンド
七燿暦1204・4月21日・午前・帝国・トールズ士官学院・グラウンド。
体操着に着替え、サラ教官にグラウンドに集められました。太陽と風が心地よく、コンディションは良好。
着替え時、エマさんとアリサさんは実技テストに不安を口にしてました。ラウラさんは余裕、フィーさんは「不安なんてない」と。わたくしもワクワクしてますわ。
男子では、エリオットさんが不安そう、ハチマンさんも似た雰囲気。スハルトさんは面倒くさそうな顔。リィンさんとガイウスさんはやる気満々。ユーシスさんとマキアスさんは……いつものピリピリですわ。サラ教官によると、実技テストは単純な戦闘力ではなく、【『状況に応じた適切な行動』】を測るものだそう。
大賢者【告。マスターの猪突猛進はダメそうですね】
アルフィン【猪突猛進ですって? わたくし、脳筋じゃないですわ】
大賢者【解。冗談です。状況に応じた連携攻撃が鍵のようです】
アルフィン【前衛のわたくしには、後方からの援護射撃が相性いいかしら?】
大賢者【解。エリオットさん、マキアスさん、エマさん、アリサさんあたりですね】
アルフィン【そうなるわね】
サラ教官【工夫なしで力押ししても、評価は辛口よ】
ユーシス【フン、面白い】
アリサ【力押しじゃ評価されないわけね】
サラ教官【それでは、4月の《実技テスト》を開始! リィン、エリオット、アルフィン、前に!】
アルフィン【初戦でわたくし? 腕が鳴りますわ!】
リィン【気合い入ってるな、アルフィン】
エリオット【いきなりか……そこ、喜ぶとこ?】
呼ばれたわたくし達は、前に出ます。各自装備の方を確認しあって、準備オッケーのサインを出します。
サラ教官【ふふ、よろしい。──それじゃあとっとと呼ぶとしますか】
大賢者【解。おそらくマスターが見たことあるもの。結社の13工房の訓練ロボかと】
アルフィン【訓練ロボ……あっ、いろんな勢力が改造してる❝アレ❞ですわけね】
サラ教官が指を鳴らすと、
サラ教官【作り物の❝動くカカシ❞よ。強めに設定してるけど、
アルフィン【戦術リンクを活用すれば評価が上がるわけね】
サラ教官【始め!】
リィン【行くぞ!】
アルフィン【ええ!】
エリオット【わかった!】
❝動くカカシ❞が突進。わたくしは胴体に蹴りを入れるが、右腕で防がれます。リィンさんが背後から来るのがわかり、ギリギリまで牽制し、横に避けると、リィンさんの攻撃で❝動くカカシ❞が後退。
エリオットさんの
アルフィン【リィンさん、戦術リンクを!】
リィン【ああ!】
リィンさんの動きを感じ、わたくしは横から衝撃波を放ち、リィンさんの❝紅葉斬り❞で❝動くカカシ❞を沈黙させました。
3人でハイタッチ!
サラ教官【悪くないわ。戦術リンクも使えたし、旧校舎の実戦が活きてるね】
リィン【はは、そうかもな】
アルフィン【あの経験が糧ですわ】
ラウラ【やはりな】
マキアス【いつの間にそんな対策を……】
スハルト【旧校舎で実戦を積んだわけか】
フィー【だね】
旧校舎の探索(ヴァンダイク学院長の依頼)に皆が興味を持ち始めましたわ。
サラ教官【次、ラウラ、ハチマン、エマ、アリサ!】
アルフィン【この4人、どんな意味?】
大賢者【解。サラ教官の思いつきでは?】
アルフィン【ハチマンさん、やりづらそうにしてますけど】
大賢者【解。思春期の男子には厳しいかも。マスターの蹴りの時、マキアスさんが足を……】
アルフィン【大賢者、それ以上言わないで!】
❝動くカカシ❞に足を押さえられた時、視線は感じてましたが、攻略に集中してました。今さら恥ずかしがっても遅いわね。観客席から見ると、ブルマって結構際どいですわ。ラウラさん、動きが大きいからハミパンに気をつけてほしい。アリサさんやエマさんも注意が必要かも。
ラウラさんとハチマンさん、息が合ってるように見えます。
大賢者【解。大剣使いとして共鳴しやすいのでしょう】
籠手使いのわたくしも、似た武器なら息が合いやすいけど、他の武器も使えますわ。ラウラさんたちの班は、前衛と後衛の役割分担が綺麗で、わたくし達より上かも。
サラ教官【次、ユーシス、マキアス、スハルト、ガイウス、フィー!】
残りのメンバーが出ます。まとめられた感がありますが、大丈夫かしら。
サラ教官【始め!】
3戦目は個人行動が多く、苦戦。ガイウスさんが合わせようとするも、皆が個人攻撃に走り、タイミングが合わず❝動くカカシ❞の反撃を受ける。スハルトさんとフィーさんは個々の強さを見せるが、チームプレーはイマイチ。最終的に2人のコンビネーションで倒したものの、サラ教官の渋い顔から、評価は低そう。
トールズ士官学院・グラウンド
七燿暦1204・4月22日・午前・帝国・トールズ士官学院・グラウンド。
4月の実技テストが終了。わたくし達には有意義でしたが、ユーシスさんたちには不愉快だったかも。戦術リンクの使いこなしが今後の鍵。わたくしも全員とリンクしたわけじゃないから、課題は多いですわ。皆も同じ危機感を持ってるみたい。
ラウラさんが❝動くカカシ❞について質問。
ラウラ【先ほどの傀儡めいたものは一体何だったのだ?】
アリサ【そういえば!】
フィー【機械? 見たことない】
スハルト【フィーは無いのか、俺は見たことある】
ハチマン【どっかの勢力の押し付けだろ?】
サラ教官【んーあんたには隠せないか、そうね、とある筋から押し付けられちゃったものでね。あんまり使いたくはないんだけど、カズヤ達が色々改造して設定できる便利なものになったんだよね。ま、ちゃんとテストの役に立ったし、結果オーライということで】
カズヤさんたちの改造で《動くカカシ》が訓練用に。レベル調整も可能なら、十分すぎますわ。
サラ教官【──さて、《実技テスト》はここまでよ。先日話した通り、ここからはかなり重要な伝達事項があるわ。君達【Ⅶ組】ならではの特殊なカリキュラムに関するね】
特別実習! お兄様からも聞いてなかったから、ワクワクしますわ。皆も同じかしら?
サラ教官【気になるよね。ズバリ、《特別実習》よ!】
エマ【《特別実習》……ですか?】
マキアス【嫌な予感しかしない……】
ハチマン【絶対ヤバい感じだろ】
サラ教官【A班とB班に分かれ、指定の実習先で課題をこなす。
エリオット【入学早々、他の場所へ?】
わたくしは動く方が好きですけど、エリオットさんの戸惑いもわかりますわ。
リィン【同行はなしってことですか?】
サラ教官【あたしがついたら修行にならないでしょ? 獅子は我が子を千尋の谷に、ね】
アリサ【はぁ〜】
ラウラ【修行なら望むところだが……】
ハチマン【修行はいいけど、なんかヤバい予感が……】
ユーシス【バレスタイン教官。いつ、どこへ行くんだ?】
サラ教官【オーケー。A班、B班に分かれ、鉄道で実習先へ。紙を受け取りなさい】
紙には班分けと実習地が。
【A班ーリィン、アリサ、アルフィン、ラウラ、スハルト、エリオット《実習地:交易地ケルディック》】
【B班ーエマ、ハチマン、マキアス、ユーシス、フィー、ガイウス《紡績町パルム》】
わたくしはA班、リィンさんたちと。B班は帝国南部、リベール国境近くのパルムへ。列車で1日かかる遠さ。顔ぶれが……大丈夫かしら。
リィン【え?】
アリサ【ええ!?】
そういえば、リィンさんとアリサさん、仲直りしてませんでしたわ。この機会に和解してほしいけど。
ラウラ【ハチマンと別班だが、面白い組み合わせだ】
ラウラさんがわたくしを見て納得してるみたい。
大賢者【解。強い相手と戦いたいだけでは?】
アルフィン【戦いに行くわけじゃありませんわ】
ガイウスさんが実習地について質問。
エリオット【ケルディックは東の交易地だよね】
エマ【バルムは帝国南部にある紡績で有名な場所ですね】
フィー【……あそこかめんどくさいな】
スハルト【確かにめんどいが、頑張れよ、フィー】
近くのA班と遠いB班、平等じゃないけど仕方ないわね。
マキアス【場所はともかく、B班の顔ぶれは……!?】
ユーシス【ありえんな】
サラ教官【──日時は今週末。実習期間は2日ぐらいになるわ。A班、B班に共に鉄道を使って実習先まで行くことになるわね。各自、それまでに準備を整えて英気を養っておきなさい──!】
これにて4月の《実技テスト》が終わりました。色々と慣れて行くしか今は無いでしょうかね。
七燿暦1204・4月22日・深夜・帝国・クロイツェン州・街道の外れ。
静かな街道の外れで、2人の少女が火を囲んで休憩。1人は黒のフード付きマントに常盤台中学の制服、御坂美琴を大人にした容姿。もう1人は緑のマントに同じ制服、こちらも美琴を大人っぽくした雰囲気。
美琴「雇い主は何て?」
琴美「ケルディックの増税反対派を黙らせろ、だって」
美琴「実力で黙らせるの?」
琴美「美琴にはそっちの方がいいかもね」
美琴「琴美、私を脳筋みたいに言わないでよ!」
琴美「別にそうは言ってないでしょ」
双子の姉妹、御坂琴美(姉)と御坂美琴(妹)。16〜17歳に見えるが、始末屋として裏世界で名を馳せる。
美琴「で、増税反対の商人たちをどうするの?」
琴美「大市で商人の出店許可証を重複させ、争わせる。騒ぎの責任で増税を受け入れさせるの」
美琴「増税は領邦軍の軍備増強のためでしょ」
琴美「正規軍に対抗するため、増税まで……馬鹿げてるわ」
美琴「ほんと馬鹿げてる……」
琴美「でも仕事よ。美琴、嫌ならいいけど」
美琴「嫌いじゃないよ。琴美、いつも無理するんだから、私もやる」
琴美「ありがとう。今日はケルディックの様子や旅行客を調べるわよ」
美琴「オッケー」
クロイツェン州のアルバレア公から雇い主経由で指令を受けた姉妹。アルフィンたちが知らぬところで、ケルディックの陰謀が動き始めていた。
ユウのヒロインは誰が良いでしょうか?
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1ーエマ
-
2ーフィー
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3ートワ
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4ーサラ
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5ースミレ
-
6ーそれ以外(アリサとラウラは除く)