アルフィンの軌跡〜トールズ士官学院編〜   作:龍造寺

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第1章初めての特別実習編22話です。


第1章ー初めての特別実習編ー29ー22話ー大市の騒動。

 

ケルディック・風見亭→ケルディック大市

 

七燿暦1204・4月24日・夕方前・帝国・ケルディック・大市。

 

太陽も西の方に傾き始めた頃、わたくしたちは大市の本人やってきたのですが、大市の方で、どうやら喧嘩が起こったみたいで騒ぎになっています。大市で喧嘩なんて、何が起こったのでしょうか?

 

大賢者【告、調べてみますか?】

 

アルフィン【ええ、念の為に調べてちょうだい】

 

大賢者【了】

 

大賢者に調べてもらうとして、それにしても何が原因で喧嘩になったんでしょうかね?喧嘩されてるお2人は、どちらとも行商人のようですわね。

 

1人の方はベテランの行商人のようですね。で、もう1人の方は青年の行商人のようですね。

 

大賢者【告、喧嘩の内容はいたってシンプルです。あのお2人は同じ場所での商売許可をもらっているようです。身なりのの良い行商人は、ハインツという名前で帝都からやってきたようです。若い方の行商人は、地元の人間のようでマルコという名前のようです】

 

アルフィン【なるほど…でも、同じ場所で?普通はそのようなこと起こらないと思いますが、何かの手違いでそのようなことになったんでしょうか?】

 

大賢者【解、つまり誰かが仕組んだということですか?】

 

アルフィン【……その可能性は否定できませんわね。なんせ許可を出すのがあの()()()()()()()ですもの…】

 

大賢者【…アルバレア公爵、領民に重税をかけようとしてると噂がありましたね】

 

アルフィン【まだ確証があるわけではありませんけど、やっている可能性は高いですわね。おそらくこういう嫌がらせをして、大市からも税を摂取しようという考えを透けて見えますね】

 

ベテランの行商人と若い地元の行商人のお2人がヒートアップして殴り合いの?喧嘩に発展しそうになりましたが、リィンさんとラウラさん、スハルトさんに抑えられ何とかなりましたわ。

 

ハインツ【制服…どこかの高等学校の生徒か?】

 

マルコ【おいっ!ガキ共!大人の話に口出すんじゃねえ!】

 

わたくしは、お2人の前に行き

 

アルフィン【…あのままお2人が喧嘩したままでしたら、()()()に連行されていたかもしれませんよ?】

 

エリオット【アルフィンの言う通りだよ。あまり騒いでいたら領邦軍が駆けつけてきたかも?】

 

アリサ【まあ、それもあるけど、それより大人言うならもう少し、理性的になって欲しいですね】

 

マルコさんもハインツさんも❝領邦軍❞というワードを聞くと、さすがにおとなしくなりましたわ。領邦軍に連行されましたら商いどこではありませんから。それどころか戻って来れるかどうか……。

 

リィン【自分たちは、《トールズ士官学院》の者です。実習でこの町を訪れています】

 

ラウラ【いまだ軍属ではないが、末席には連なる身…公の場での私闘はいささか見過ごせぬな?】

 

ハインツ【ぐ、軍の士官学生……】

 

マルコ【軍人のタマゴかよ……!】

 

アルフィン【そういうことですので、何故喧嘩になったのかを詳しくお聞かせてください】

 

後はマルコさん、ハインツさんからの証言を頂いて色々と考えなきゃいけませんわね。わたくしがそう考えた時に背後から声がしましたわ。

 

ご老人【やれやれ、何をやっておるんじゃ】

 

わたくしたちは、声のした方に振り向くとそこには、身なりを整えたおじい様がこちらの方に来られていました。

 

アルフィン【あのおじい様は…】

 

大賢者【解、あの御老体は、ケルディックの大市の元締めです】

 

アルフィン【やはり、そうだったのですね】

 

以前遠目で見ただけですが、このおじい様が大市の現場指揮されてるのを見たことあったので、もしやと思いましたけど、ご本人だったんですね。

 

元締めのおじい様は、マルコさん、ハインツさんのご2人からお話をきっちりと聞かれたみたいですね。やはり大賢者が先ほど調べた通りにお2人は、同じ場所の許可書を持っていたようですわ。

 

マルコ【全く、その通りですよ】

 

ハインツ【期限も全く同じどうなってるんですか!?】

 

元締め【ともかくここで争っていては、他のお客さんに迷惑じゃ。向こうで事情は聞くから一旦矛を収めるがいい】

 

マルコ【わ、わかったッス】

 

ハインツ【了解しました】

 

わたくしたちは、成り行きを見守ることしかできませんわね。

 

元締め【お前さん達も止めてくれて助かったわい。さすがは士官学院の特別なクラスの生徒たちじゃ】

 

わたくしたちは、そのことを言われて驚き

 

ラウラ【ほう?】

 

エリオット【ど、どうして僕たちⅦ組のことまで…】

 

スハルト【……まあ、そういうことなんだろうな。風見亭の女将にしかり、今回のことも全ては士官学院の】

 

オットー【ほぅ…鋭い生徒がいるようじゃな。わしの自己紹介をさせてくれ。わしの名はオットー。この大市の元締めをしておる。この話を片付けたらお茶でもご馳走するからしばし付き合ってくれんか?】

 

わたくしたちは、おじい様、いえ、オットー元締めの頼まれ事をみんなでお手伝いをして騒ぎになっていた大市を正常通りに戻しました。

 

お調べになった結果、お2人が持っていた許可書は大賢者が調べてくれましたとおりにどちらとも本物でした。これではどちらか立ち退くというわけにも行きませんわね。

 

オットー元締めの提案で、2ヶ月間の期間中、1週間ごとに場所を交代するという形でなんとかおさめるのができました。お2人が持っていた許可書は本物だったようで、

 

マルコさんもハインツさんも相当ご不満があったみたいですけど、騒ぎ起こして全てを失うよりか、交代してでも商いができる方に判断したんでしょうけど。まあ、正面の場所より奥の場所の方は利益の方にはあまり結びつかないでしょうけど。

 

お二人の騒ぎを収めた後、わたくしたちはオットー元締めのご自宅へご案内されましたわ。

 

ケルディック大市→ケルディック・オットー元締めの家

 

七燿暦1204・4月24日・夕方・帝国・ケルディック・オットー元締めの家。

 

先ほどスハルトさんがおっしゃった通りに士官学院から依頼を受けて、課題をまとめてくださったのはオットー元締めのようです。

 

オットー元締めは、面白い試みをしているということで、協力することにしたみたいですわ。ふふっ、お兄様の人徳の致すところですわ。それにヴァンダイク学院長と旧知の仲だそうですわ。

 

大賢者【解、そういう因果が働いて、今回の課題ができたわけですか】

 

アルフィン【そうみたいですね】

 

わたくしたちは、さっきのお2人のいざこざの件でもう1度お礼をおっしゃいました。

 

そしてずっと説明を聞いていたラウラさんが口を開きます。

 

ラウラ【しかし御老体、市の教科書というのは本来、領主の名で発行されるもの。今回のような手違いは、いささか腑に落ちぬのだが】

 

リィン【確かに、領内の商いの管理は領主の義務でもあるわけだし】

 

オットー【……そうじゃのう。本来であれば公爵家がその管理をするのじゃが…】

 

アルフィン【アルバレア公爵家、ユーシスさんのご実家ですわ】

 

オットー【うむ、次第、名門の一角を担う大貴族中の大貴族じゃよ。しかし最近、少しばかり面倒なことになっていてな】

 

スハルト【爺さん、面倒な事って何だ?】

 

オットー【実は先日、大市での売上税が大幅に上がってしまったんじゃ。売上から相当な割合を州に納めなくてはならなくなった分、証人たちも必死になっていてな。先ほどのような喧嘩沙汰にまでなってしまうことも珍しくない】

 

アルフィン【そ、そうだったんですか】

 

ラウラ【売上税、そう、軽々しくあげていいものとは思えぬが…】

 

スハルト【うーん、帝都でもそんな話は聞いたことないんだけど】

 

スハルト【……エリオット、帝都ヘイムダルは革新派の勢力だろ?そんなとこでそういう話は出ないと思うぜ】

 

アリサ【……え、えと、その反対なんかはされなかったんですか?】

 

アリサさんの問いかけにオットー元締めは、何度も何度もクロイツェン州の州都であるバリアハートに陳情に参られたみたいです。しかしアルバレア公爵家からは、一切取り合ってもらえず門前払いをされたみたいですね。それでこんな状況がすでに2ヶ月も続いてるみたいですね。これで許可書のダブルブッキングの件も全ては売上税の引き上げのためってことになるわね。ダブルブッキングさせて問題起こさせれば、都合よくに商人たちが従わせることができるという魂胆が見え見えですわ。

 

リィン【そうなると、教科書の手違いを何か理由がありそうだな】

 

アルフィン【ええ、この件は、仕組まれてるとしか思いませんわね】

 

エリオット【え、え、それって…】

 

スハルト【俺はそう思うぞ。いざこざを起こさせて売上税の引き上げを絶対的にするためにな】

 

オットー【……うーむ、君たちの意見も一理あるが、さすがに決めつけるのは良くないが。ただ、先ほどの騒ぎにしても、以前なら詰所の兵士たちが仲裁に駆けつけていた】

 

今までは領邦軍の詰所の兵士さんたちが仲裁に入っていた。なのに、今回は騒ぎになっても、兵士さんたちは誰1人と駆けつけてきませんでしたよね。

 

領邦軍とは、帝国を守る正規軍とは違い、各地を維持するのが役目なはずです。ああいういざこざには仲裁に入るのが当然のことなんですけどね。

 

オットー【うむ、どうやら増税への陳情を取り下げぬ限り、大市には不干渉を貫くつもりらしい。そのようなことを示しの体調殿から仄めかされてばかりでな】

 

スハルト【ちっ!】

 

アリサ【そんな…】

 

リィン【…………】

 

アルフィン【…………】

 

今のわたくしには、何もできないという歯がゆさだけがあります。いくら皇女いえども帝国の根本的改革は1人ではできませんからね。

 

大賢者【告、根本的改革をするならば、国を焼く覚悟、犠牲が出ることも厭わないという決意が必要です】

 

アルフィン【大賢者!わたくしは戦いを起こすのような真似はしませんわ】

 

大賢者【解、ただ言っただけです】

 

アリサさんやエリオットさんが落ち込んでます。何とかしてあげたいですが、今のわたくしたちの力では、どうにはならないような力が立ち塞がっているわけですから。

 

オットー【そんなに落ち込みなさんな。これはわしが商人の問題じゃ。客人の君たちが気にする問題ではない。お前さん達はお前さんたちの実習に集中すべきじゃろう。明日の朝も今日と同じくいくつかの依頼を用意しておるしな】

 

リィン【なるほど、そういう段取りでしたか】

 

アリサ【1日ごとに実習課題の依頼が用意されているんですね?】

 

オットー【うむ、それなりに面倒な仕事をやってもらおうと思っている。よろしくお願いしても良いかの?】

 

スハルト【爺さん、構わないぜ】

 

アルフィン【ええ、構いませんわ】

 

ラウラ【誠心誠意、務めさせていただこう】

 

 

ケルディック・オットー元締めの家→ケルディック・ケルディック駅前

 

七燿暦1204・4月24日・夕方・帝国・ケルディック・ケルディック駅前。

 

わたくしたちは、ケルディック駅前の広場で話し合うことにしました。すっかり夕方の雰囲気になってしまいましたけど。

 

エリオット【……なんだかちょっと理不尽だよね】

 

リィン【ああ……そうだな】

 

アリサ【領地における税を管理するのは貴族の義務であり権利…】

 

アルフィン【……エレボニア帝国の制度がそのようになっていますから、現状はどうにもならないんですよね】

 

スハルト【……変えるるためには、共和国のように革命でも起きるしかないだろうがな】

 

エリオット【そ、それは……】

 

アリサ【か、革命って】

 

ラウラ【共和国の革命はおいといて……他家のやり方に口を挟むつもりはないが、此の度の増税と露骨な嫌がらせはさすがに問題だろう。アルバレア公爵家当主……色々と噂を聞く人物ではあるが】

 

エリオット【えっと…ユーシスのお父さんだよね?うーん、いっそユーシスに相談するわけにはいかないのかな?】

 

アルフィン【ユーシスさんに相談したとしてもダメでしょうね。帝国において投手の決定は絶対。例え、次期当主だとしても、現当主が絶対ですから】

 

スハルト【四大名門のアルバレアだろ?皇族でもない限りは聞く耳もたんだろう】

 

エリオット【……やっぱり無理かぁ】

 

今のアルバレア公爵家当主は、皇族の意見すらもあまり聞かなくなったとお父様やお兄様から聞きましたわ。、たとえわたくしが招待を明かして進言したとしても投手には聞く耳を持たないでしょうね。

 

わたくしたちが悩んでいるところに聞き覚えのある声、その声の主はサラ教官です。風見亭から駅前へ歩いて来られたみたいです。

 

サラ教官【うんうん、悩んどるみたいね、青少年】

 

リィン【サラ教官…】

 

アリサ【ど、どうしたんですか?】

 

アルフィン【サラ教官、まだケルディックにいらしたんですね】

 

サラ教官【アルフィン、アンタね…そろそろ行こうと思ってね。予想とおりB班の方がグダグダになってるみたいだから…フォローしに行くわ。まあ、それだけではないけどね】

 

アリサ【えっ!?】

 

エリオット【今からB班の実習値に向かうんですか?】

 

ラウラ【紡績の町パルムといえば、ここから相当離れているが…】

 

スハルト【……はぁ~正攻法で行ったらつくのは明日になっちまうぜ。サラのことだ、どうせあの手この手のツテを使うんだろ?】

 

サラ教官【スハルト、まあそうね。あのてこの手のツテって余計なことは言わなくていいの。ふぅ~そういうことで、こちらは君たちに任せたわ。せいぜい悩んで、何をすべきか?自分たち自身で考えてみなさい】

 

リィン【あ……】

 

アルフィン【……自分たち自身で考えて行動しますわ】

 

サラ教官はわたくしたちにそうおっしゃるとケルディック駅の方へ向かって行かれました。

 

サラ教官【女神の加護を、みんなレポート期待してるわよ】

 

大賢者【告、マスター、サラ教官は、おそらくどこかで、協力者の協力のもとパルムへ報われる可能性は高いかと】

 

アルフィン【そうでしょうね、そうでなければ、明日の朝ぐらいに到着することになりますわ】

 

大賢者【解、ケルディックからさほど遠くない場所にカズヤ氏の気配を察知、彼の乗り物使ってパルムへ報われるのは高いでしょう】

 

アルフィン【ただ、こちらで問題が起こった場合、わたくしたちだけで対処しなければならなくなりましたわね。とにかく大賢者、警戒を強めてちょうだい】

 

大賢者【了】

 

みなさんは、サラ教官が向かった。ケルディック駅を見ながら

 

スハルト【はぁ~あのサラの野郎…俺たちは見透かしてやがるな】

 

エリオット【うん、僕もそう思うよ】

 

アリサ【全く昼間から飲んでたのに抜け目ないというか…】

 

スハルト【ああ、抜け目はないさ、あの女にな】

 

ラウラ【…………いずれにせよ、今日は宿に戻るとしよう】

 

アルフィン【レポートのこともありますし、皆さんには書き方の方はジェクチャーした方がよろしいですよね?】

 

スハルト【アルフィンとリィンは、前回で経験してるだろうが、俺たちは初めてだからな】

 

リィン【経験してると言っても、1回だけだからな】

 

アリサ【レポートもあるけど、さすがに疲れたわね】

 

エリオット【お風呂とかご飯とか食べたらそのまま寝ちゃいそうなんだけど…】

 

スハルト【寝そうになったら起こしてやるから】

 

エリオット【……絶対それ痛いやつだよね?】

 

スハルト【痛くなきゃ目が覚めんだろ】

 

エリオット【僕、頑張って起きてるんで】

 

みなさんとおバカなお話しをしながら宿である風見亭へ歩みを進めました。先にリィンさんが歩き、アリサさんとラウラさんが、スハルトさんとエリオットがその後ろを歩いて行きます。わたくしは最後列から歩いて向かっている途中で、誰かに見られてるような気がして自身のサーチを掛けます。

 

何か怪しい人物が感じたわけではないのですが、こちらを見ている気がしただけです。

 

大賢者【告、先ほどこちらを見ていた人物がいました】

 

アルフィン【大賢者、やっぱり…】

 

大賢者【解、先ほどの気配はルナリア自然公園近くでサーチした人物とは別人のようです。こちらを見てだけで今のところは敵意はないようです】

 

アルフィン【今のところは、ですか】

 

もう一度自分の目で確かめようとしますが、そこには誰もいませんでした。

 

アリサ【アルフィン、あんたまた何やってるの?】

 

アルフィン【アリサさん、ちょっと考え事していて】

 

アリサ【考え事?それなら風見亭に入ってからもできるでしょうが】

 

アルフィン【それもそうですわね】

 

わたくしは、大賢者に警戒を強めるように言ってから風見亭へ向かうことにしました。

 

歩きながら空を眺めながら、独り言を言いながら

 

【やっぱり()()と始まったのかもしれないわね】

ユウのヒロインは誰が良いでしょうか?

  • 1ーエマ
  • 2ーフィー
  • 3ートワ
  • 4ーサラ
  • 5ースミレ
  • 6ーそれ以外(アリサとラウラは除く)
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