アルフィンの軌跡〜トールズ士官学院編〜   作:龍造寺

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閃の軌跡のプロローグです。

⚠️碧の軌跡の話【オルキスタワー襲撃】も入ってます。


プロローグ
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アルフィンの軌跡〜トールズ士官学院編〜

 

七燿暦1204年8月31日・午後・13:15・エレボニア帝国・ガレリア要塞。

 

晴れやかな大地に、突如として銃声が響き渡った。

 

正式には、エレボニア帝国東部の要塞であるガレリア要塞内で、けたたましい銃声が鳴り響いたのだ。

 

軍事演習の可能性も考えられるが、今回は特別にトールズ士官学院の生徒たちが要塞を訪れているとはいえ、予定されていた軍事演習は昨日終了していた。

 

「な、な、なんで戦車が勝手に!?」

 

「一体どういうことだ!? 戦車が勝手に動くなんて!」

 

帝国軍機甲師団の要である戦車が、突如として制御を失い、ガレリア要塞や他の戦車に向けて攻撃を開始。現場はたちまち混乱に包まれた。

 

大量の戦車が破壊され、装甲車や輸送車も次々と炎に飲み込まれていく。

 

多くの帝国兵が戦車を止めようと奮戦する中、炎の中から一人の男が姿を現した。黒いスーツにサングラス、黒髪を普通の長さに整えたその男は、冷ややかな雰囲気を漂わせていた。

 

「君たちは余計なことをしないでくれるかな?」

 

「なんだ、お前は!? 俺たち帝国軍兵士をバカにしてんのか!?」

 

「バカにはしてないさ。ただ……死ぬだけだ」

 

黒スーツのサングラス男が帝国兵の脇を通り過ぎると、瞬間、彼らの身体から鮮血が飛び散った。

 

「かはっ、な、なんだ、今のは……!?」

 

「ごはっ! ……俺たちは……一体……何を……」

 

二人の兵士はその場に倒れ込み、動かなくなった。

サングラス男は無線機を取り出し、淡々と通信を開始した。

 

「こちらE。侵入ルート3から侵入を開始。見張りの兵士、戦車はほぼ破壊した。B、S、応答を」

 

【こちらB。侵入ルート1から侵入したぞ】

 

【こちらS。侵入ルート2から侵入したわよ】

 

「CとGの作戦通りに進める。今回はアイツの弔い合戦だ。アイツのためにも、絶対に成功させる」

 

【E、あんたが他人にそこまで思い入れるなんて、珍しいわね】

「……アイツは俺にとって……生きる意味をくれた人間だ。だから、アイツを殺したオズボーンは絶対に許さない」

 

【そうだったの……あんた、普段は自分のこと全然話さないものね】

 

【E、S、そういう話は作戦が成功してからにしろ】

「わかっている」

 

【E、じゃあ後でちゃんと聞かせなさいよ】

 

「分かった」

 

通信を終えたサングラス男――Eと呼ばれた男は、無線機をしまい、ガレリア要塞の奥へと歩を進めた。

 

「面倒なⅦ組連中と……目障りなヒキガヤハチマンを始末しなければな」

 

そう呟きながら、Eは要塞の闇へと消えていった。

 

七燿暦1204年8月31日・午後・13:25・エレボニア帝国・ガレリア要塞

 

爆発音、銃声、帝国兵たちの叫び声が響き合う中、教官二人とトールズ士官学院の生徒たちが必死に走っていた。

 

ガレリア要塞内に突如鳴り響いた警報。それと同時に爆発音と銃声が轟き、臨戦態勢を取っていなかった要塞は侵入者に易々と突破されてしまった。

 

それだけではない。配備されていた戦車や装甲車が勝手に動き出し、味方の帝国兵を次々と攻撃。辺りは血と硝煙に染まり始めていた。

 

要塞内の建物に駆け込んだ教官2人と生徒達。だが、そこで彼らが目にしたのは、言葉を失うような惨状だった。

 

無惨に倒れた帝国兵たちの死体。

 

リィン「ッ……!?」

 

アリサ「こ、これって……!?」

 

エマ「一体、何が……」

 

ガイウス「……酷いな」

 

ハチマン「酷いなんてもんじゃない……これは虐殺だ」

 

フィー「硝煙の匂い……火薬も使われてる?」

 

その時、赤髪を後ろで結んだ男が、地面に落ちている薬莢を拾い上げた。

 

スハルト「ビンゴだぜ、フィー。奴ら、旧式の銃も使ってやがる」

 

二人の教官はしばし考え込み、口を開いた。

 

ナイトハルト「……どうやら完全に隙を突かれたようだな。戦車の暴走も含めて、全て囮か」

 

サラ「ええ、狙いは2門の《列車砲》――」

 

サラが言いかけた瞬間、別方向から制服を着た女性が現れた。

 

深夏「その通りよ。連中はクロスベルの通商会議を潰すつもりだわ」

 

サラ「深夏!? あなた、こんなところに!?」

 

リィン「深夏さん、なぜガレリア要塞に?」

 

ナイトハルト「司波、ここは関係者以外立ち入り禁止だ」

 

深夏「ナイトハルト殿がそう言うだろうと思って、オズボーン宰相とRFのイリーナ会長の許可を取ってあるわ」

 

深夏は制服のポケットから、オズボーン宰相とイリーナ会長の実印が押された書類を取り出した。ナイトハルトは悔しそうに顔を歪め、

 

深夏「話を戻すわ。私が奴らの仲間に吐かせたところ、今日、ガレリア要塞を占拠して、2門の列車砲でクロスベルのオルキスタワーごと吹き飛ばすつもりらしいの」

 

エリオット「そ、そんな……!」

 

マキアス「正気か!? あそこにはアルフィンもいるんだぞ!」

 

ユーシス「……やはり狙いは鉄血宰相の首か」

 

ラウラ「愚かな……ここまでの暴挙に出るとは」

 

ハチマン「……主義主張を間違った方法でやりやがったか」

 

黒髪の少年、リィンが決意を固めて口を開いた。

 

リィン「時間がありません。俺たちにも協力させてください。《列車砲》が起動する前に、何としても彼らを止めましょう!」

 

アリサ「リィン……」

 

エリオット「そうだよね……僕達が頑張らないと、アルフィン達が!」

 

スハルト「ああ、俺達がやるしかねえ」

 

マキアス「こんな暴挙、見過ごせるものか!」

 

サラとナイトハルトは呆れたように肩をすくめた。

 

サラ「やれやれ、止めても無駄みたいね」

 

ハチマン「止めても無駄っすよ。リィンやアルフィンを含め、みんなくそ真面目なお人好しなんだからな」

 

マキアス「お人好しなのは、君も含めてだろ」

 

ラウラ「ハチマン……」

 

サラ「リィン以下A班はあたしに付いてきなさい! B班はハチマン以下、少佐の指揮に従うこと!」

 

深夏「私は引き続き負傷兵の手当てを続けるわ。本当なら連中と戦いたいけど、今は後方支援に徹するわね」

 

ナイトハルト「負傷兵は司波に任せる。それぞれ二手に分かれ、右翼と左翼の列車砲を押さえる。これは訓練じゃない――実戦だ! 気を引き締めろ!」

 

リィン「了解しました!」

 

ハチマン「了解!」

 

リィンは仲間達に向き直り、力強く宣言した。

 

リィン「トールズ士官学院、特科クラス《Ⅶ組》一同……列車砲の起動を阻止すべく、これよりミッションを開始する! 日頃の成果を見せるんだ――全力で教官たちをサポートするぞ!」

 

Ⅶ組一同「おおっ!!」

 

 

七燿暦1204年8月31日・午後・13:25・クロスベル自治州・オルキスタワー

 

ガレリア要塞が襲撃された同時刻、クロスベルのオルキスタワーでは西ゼムリア通商会議が開催されていた。

突如、アリオスの声が響き渡る。

 

アリオス「――方々、下がられよ!」

 

その一言で、会場の空気は一気に緊迫した。

オルキスタワーの外では、武装ヘリが会議場に向かって機関銃を乱射。強化ガラスは銃弾の嵐を辛うじて防いでいたが、ガラスには無数の傷が入り、いつ割れてもおかしい状態だった。

 

ディーター市長が各国首脳に避難を呼びかけ、皆が慌ただしく移動する中、突如空間が歪み、そこから現れたのは――

 

共和国テロリスト「ロックスミス、死ね!」

 

ロックスミス大統領に銃口を向けた瞬間、

 

アルフィン【させませんわ!】

 

アルフィンは近くの植木鉢をテロリストに投げつけ、顔面に直撃させて気絶させた。

 

アルフィン【ロックスミス大統領、怪我はありませんか?】

 

ロックスミス「私は無事だ。だが、殿下こそ怪我はないか?」

 

アルフィン【ありませんわ。ここは安全ではありませんので、急ぎましょう】

 

その時、アルフィンの視界に飛び込んできたのは、帝国テロリストの死体が山のように積み重なり、血で真っ赤に染まった光景だった。

 

そこには、赤いショートヘアの少女が立っていた。

 

アルフィン【……この有り様、貴女がやったんですの?】

 

シャーリィ「ん? 帝国の皇女様がこんなとこにいるなんて! あ、ランディ兄もいるじゃん! うん、こいつらね、あたしがやったよ!」

 

ランディ「……シャーリィ、テメェ……」

 

アルフィン【……そう、貴女がやったんですね。オズボーン宰相に雇われて……こんなことを……】

 

ジグムント「勘違いするな。シャーリィではなく、この私が契約を結んだ。ビジネスだ」

 

アルフィン【……貴方は……赤い星座の戦鬼ジグムント……そして、スハルトさんのお父様と妹さん】

 

ジグムント「ほう……役立たずの息子を知っているのか」

アルフィン【……しなさい】

 

ジグムント「皇女殿下、ブツブツ言われても聞こえんぞ?」

 

アルフィン【先程の言葉を撤回してください!】

 

その瞬間、アルフィンの姿が消えた。数人の赤い星座の猟兵が何が起こったのか理解する間もなく、地下の壁に叩きつけられていた。

 

アルフィンはジグムントの顔面に蹴りを放ったつもりだったが、間一髪でジグムントに片手で押さえ込まれていた。

 

ジグムント「ほう……ここまで私に一撃を入れる女は初めてだ。その格闘術、泰斗流か?」

 

アルフィン【泰斗流が基本ですが、わたくしなりの我流も入ってますわ!】

 

アルフィンはもう片方の足で攻撃を仕掛けるが、ジグムントに軽々と避けられた。

 

残りの赤い星座の猟兵たちがアルフィンに向けて銃を乱射するが、彼女は手を広げ、銃弾を跳ね返した。跳ね返された弾丸に撃たれた猟兵たちは次々と倒れ込む。

 

それを見たシャーリィが、目を輝かせながら飛び込んできた。

 

シャーリィ「ねぇ、皇女様! そんなに強いなら、あたしと遊ぼうよ~!!」

 

七燿暦1204年3月・トールズ士官学院・入学式

 

そして、物語は約半年前、トールズ士官学院の入学式へと遡る――




前作の、【帝国の緋き皇女の軌跡~七の絆と奇蹟~】はH氏は体調を崩された時のイメージが強く、続けることができなくなりました。あちらの方は未完ということで終わらせていただきます。

ただ、設定やキャラはこちらでも使いたいと思っているので、ご了承お願いします。

ユウのヒロインは誰が良いでしょうか?

  • 1ーエマ
  • 2ーフィー
  • 3ートワ
  • 4ーサラ
  • 5ースミレ
  • 6ーそれ以外(アリサとラウラは除く)
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