アルフィンの軌跡〜トールズ士官学院編〜   作:龍造寺

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第2章麗しき翡翠の都編25話です。


第2章ー麗しき翡翠の都編ー64ー25話ー依頼。

 

エレボニア帝国・トリスタ→翡翠の都・バリアハート

 

七耀暦1204年5月29日・昼・帝国・バリアハート・ホテル・エスメラルダ内。

 

ホテル・エスメラルダ内でも熱烈なお出迎えをされることになりました。総支配人以下一同が受付前に集まり、長々とお礼の言葉を述べられていますけど、わたくしたちは早く部屋の方に行きたいんですけどね。

 

ユーシス「世辞は結構。荷物を置いてすぐにでも街に出たい。部屋に案内してもらおうか」

 

リシリュー総支配人「はい、かしこまりました。それでは、ユーシス様は右翼にあるスイートルームへ。ご学友の方々はそれぞれの個室へ案内させていただきます」

 

ユーシスさん、VIP待遇ですね。まあ当たり前ですけど。しかしユーシスさんはそのお部屋決めに反論されました。

 

ユーシス「待て……!士官学院の実習で使うと言ったばかりだろう!?俺も含めて過度な待遇は止めてもらおうか!」

 

リシリュー総支配人「は、はあ。しかし、それではあまりに……」

 

ユーシス「俺がいいと言っている!男子3名、女子3名でそれぞれ1部屋ずつ利用だ。それでいいな?」

 

リィン「ああ、もちろんだ」

 

アルフィン【ええ、構いませんわ】

 

エマ「十分すぎるくらいです」

 

フィー「異議なし」

 

マキアス「フン、学生ならば当然だろう」

 

こうして、ユーシスさんの一声で、過度の高待遇にはなりませんでした。わたくしもそのような待遇はしてほしくありませんからね。あくまでは普通が一番ですから。

 

リィンさん、ユーシスさん、マキアスさん、わたくし、エマさん、フィーと一旦、お互いの部屋に荷物を置いてから再び集まることにしました。さすが高級ホテルのだけあって、一般の部屋でもすごい豪華に見えますわ。

 

 

エレボニア帝国・バリアハート・ホテル・エスメラルダ内・廊下

 

七耀暦1204年5月29日・昼・帝国・バリアハート・ホテル・エスメラルダ内・廊下。

 

リィン「ふう、これでやっと《特別実習》の課題を始めることができるな」

 

アルフィン【そうですわね】

 

マキアス「まったく、余計な時間を使わされた気分だ」

 

ユーシス「フン……」

 

エマ「まあまあ。とりあえず先ほど頂いた封筒を見てみましょうか?」

 

リィン「そうだなー」

 

特別実習・1日目

 

実習内容は以下の通りー

 

オーロックス峡谷道の手配魔獣】【必須

 

穢れなき半貴石】【必須

 

バスソルトの調達

 

件 名オーロックス峡谷道の手配魔獣

 

必須

 

依頼者オーロックス砦

 

オーロックス峡谷道に危険な魔獣が出現した。クロイツェン州領邦軍よりを依頼する。

 

魔獣:【フェイトスピナー】

 

場所:【オーロックス峡谷・中間地点の崖上】

 

なお、魔獣退治を終えた後は、オーロックス砦の兵士まで報告のこと。

 

件 名穢れなき半貴石

 

必須

 

依頼者ブルック

 

とある半貴石の調達をお願いしたい詳しくは《宝飾店ターナー》のブルックまで。

────────ブルック

 

件 名バスソルトの調達

 

依頼者ハサン・ヴォルテール

 

ヴォルテール家の優雅なバスタイムを彩るため、ソルトの調達を頼む。詳しくは、レストラン《ソルシエラ》のオープンテラスまで。

────────ハサン・ヴォルテール

 

実習範囲はバリアハート北〜東、周辺100セルジュ以内とする。

 

1日ごとにレポートをまとめて後日、担当教官に提出すること

 

これはまたいろんなところから来ていますけど、職人さんの依頼はともかく、いかにも貴族らしい依頼が来ていますわね。

 

エマ「貴族の方に職人の方、様々な依頼が来ていますね」

 

リィン「ああ、バランスよく用意してもらった感じだな」

 

フィー「魔獣退治の方は、ちょっとメンドくさそう」

 

マキアス「この、オーロックス砦に報告しろというのは何なんだ?」

 

アルフィン【マキアスさん、一応依頼者に報告する義務もあるんですよ。今回は個人ではなくオーロックス砦からの依頼ですし】

 

ユーシス「オーロックス砦、のオーロックス渓谷の先に領邦軍が利用する中世の砦がある。つまりそこからの依頼だ」

 

マキアス「……面倒だな」

 

アルフィン【マキアスさん、そんなことは言わないでくださいね。となると、報告は一番最後に回した方がよろしいですね】

 

ユーシス「ああ、渓谷道は長い上にそれなりの広さがある……他の依頼をこなしてから向かうべきかもしれん」

 

リィン「そうか、ならそうした方がいいかもしれないな」

 

エマ「それじゃあそうしましょうか」

 

フィー「いいと思う」

 

リィン「アルフィン、今回も班分けするか?」

 

アルフィン【そうですわね……】

 

今回は前回と比べて、分かれて時間をかけられるような時間帯ではないですし、オーロックス峡谷道側の依頼が確実に時間がかかりますしね。そんなことをするよりみんなで行った方がおそらく今回はいいとわたくしは思いますね。その旨をリィンさんに伝え、みんなにそのことを説明しました。

 

ユーシス「ケルディックの時のように普通の街道ではないからな。分かれてやるのは得策ではないだろうな」

 

アルフィン【ええ、わたくしもそう思いますわ。とにかく、わたくしたちはベストを尽くしましょう!アリサさんたちB班に負けないために!】

 

A班の結束のため、わたくしはかけ声を上げました。リィンさんたちもバラバラながらも声を出してくれました。それでは、5月の特別実習を始めていきましょうか。

 

エレボニア帝国・バリアハート・ホテル・エスメラルダ→高級料理店《ソルシエラ》

 

七耀暦1204年5月29日・昼・帝国・バリアハート・高級料理店・《ソルシエラ》

 

わたくしたちは、高級料理店《ソルシエラ》を訪れました。

 

フィー「おっきなレストラン」

 

エマ「あはは…ちょっと私たちには場違いな感じでしょうか」

 

アルフィン【エマさん、そんなことありませんし気にする必要はありませんよ】

 

ユーシス「そうだな、この手の飲食店としてはまだ庶民的な方だ。俺も利用している」

 

もっと高級な料理店は帝都にもありますし、バリアハートにもありますから。それにドレスコードも厳しいところがありますからね。それにしてもここ、《ソルシエラ》をユーシスさんはご利用なさっているのね。

 

リィン「へぇ〜、ユーシスの行きつけってことか」

 

マキアス「大貴族の君に庶民的だのを語られても説得力に欠けるがな」

 

アルフィン【マキアスさん、今そんなことをおっしゃらないでください】

 

ユーシス「フン、ならお前だけ外で待っているがいい。せっかく来たし、オーナーに挨拶でもしてくるか」

 

あれ?ユーシスさん、一瞬ですが、表情が和やかになられた気がしましたけど、気のせいでしょうか?

 

ハモンド・オーナー「おや……ユーシス様、お久しゅうございますな」

 

ユーシス「……士官学院の課題で戻ることになったんだ。急だが訪ねさせてもらった」

 

ハモンド・オーナー「学院生活……うまくこなしていらっしゃるようです。何よりです。そしてそちらがユーシス様のご学友ですか。ははは、これはまた大勢。いいお友達がお出来になったようですな」

 

ユーシス「……友達じゃない。ただのクラスメイトだ」

 

ユーシスさんと、オーナーさんとの会話、なんだかお父様と息子さんが会話しているような感じがしますけどね。ただの行きつけのお店だけというわけではありませんわね。

 

ハモンド・オーナー「皆様、わたくしは、当店のオーナーシェフを務めるハモンドと申します。本日は腕を振るわせていただきますよ。どうぞソルシエラでのひと時をお楽しみくださいませ」

 

高級料理店のはずですのに、何か温かいものをすごく感じますわ。うまく説明はできませんけど、お母様の味?家庭の味……そのような感じがわたくしにはしますわ。

 

 

エレボニア帝国・バリアハート・高級料理店《ソルシエラ》→高級料理店《ソルシエラ》・オープンカフェ

 

七耀暦1204年5月29日・昼・帝国・バリアハート・高級料理店・《ソルシエラ》・オープンカフェ。

 

オープンカフェにいかにも貴族と言ってもおかしくないお二人が、くつろいでいらっしゃいました。

 

リィン「あの……ちょっとすいません」

 

ハサン「誰かと思えばその制服は……ルーファス様の言付けにあった士官学院の学生か」

 

ウディロ「ルーファス様の言付け?」

 

ハサン「ああ、実は士官学院の実習用に何か仕事を回すよう頼まれてな。話自体は父上のところに来たんだが、父上も何かとお忙しい人だからな。そこで跡取りである私に一任されることになったというわけだ」

 

ウディロ「ほう、なかなか面白そうだな」ハサン「ああ、それで私が何を思いついたと思う?」

 

ウディロ「そうだな……考えるから少し時間をもらえるか?」

 

この貴族の殿方達、わたくしたちの事をバカにされていますよね……自分たちが貴族だったということを誇示するために。

 

エマ「えっと……」

 

リィン「あの、お話の続きをしたいのですが……」

 

ハサン「ふむ、我々の会話を邪魔する気か?」

 

ウディロ「ふぅ、少しは気を利かせて黙っていて欲しいものだ。これだから平民は………って、あなたは……」

 

ハサン「ど、どうした……」

 

この殿方たち、やっとユーシスさんが視界に入ったんですの?お気づきになった時のリアクションがあまりにも滑稽すぎて、口元が緩んでしまいましたわ。

 

ハサン「って……もしかして、ユーシス様もご一緒だったんですか!?」

 

ユーシス「その通りだが……黙っていなくていいのか?」ハサン「ももも、もちろんですよ!」

 

ウディロ「ユ、ユーシス様もお人が悪い」

 

フィーが今のやりとりを見て、わたくしに見ていて痛快だとおっしゃいました。マキアスさんは、最初から見える位置に立っていればよかったとおっしゃっています。

 

ユーシス「……それで、依頼の詳しい内容は?何でも風呂に使うためのソルトをご所望のようだが」

 

ハサン「は、はい。できれば《ピンクソルト》の調達をお願いしたいかと思いまして……」

 

ユーシス「なるほど、《ピンクソルト》か……少々骨が折れそうだな」

 

ハサン「わわっ……!お気に召さないのであれば、今からでも他の内容に」

 

ユーシス「……構わない、依頼は依頼だ」

 

リィン「そんなに大変なのか?」

 

大賢者【告、マスター、《ピンクソルト》、オーロックス峡谷道に分布する岩塩のようです】

 

アルフィン【……やはり、山塩でしたか……】

 

山塩自体、貴重なものですので、値打ちはかなり高い方ですね。そのような価値のあるものをお風呂に使うなんて……

 

大賢者【解、マスター私情がただ漏れてますよ。ピンクソルトが分布している場所は、オーロックス砦の近くのようですね】

 

アルフィン【だから、さきほどユーシスさんのさっきの発言に繋がるわけですね】

 

大賢者【解、ピンクソルトの件は、双龍橋とオーロックス砦を探知し続けて偶然見つけた産物ですが】

 

アルフィン【偶然だとしても、ありがとう大賢者】

 

大賢者【解、マスターのためならなんでも】

 

フィー「ちなみになんでお風呂に塩を使うの?」

 

フィーはお風呂になぜお塩を使うのか質問してこられました。

 

ユーシス「ああ、塩を風呂に入れると体を温める効果があってな。好き好んで入りはせんが……健康にはある程度いいらしい」

 

わたくしも塩のお風呂に浸かる趣味はありませんわね。いくら健康にいいからって塩のお風呂はありませんわ。

 

フィー「へえ、贅沢な話だね」

 

ハサン「あ、あはは……」

 

リィン「まあ、いずれにしても目的地は東の渓谷道だったか」

 

マキアス「ああ、まずは職人街の依頼から片付けよう」

 

 

クエスト・『バスソルトの調達』依頼を始めますわ。

 

まあ、不本意ですけどね。

ユウのヒロインは誰が良いでしょうか?

  • 1ーエマ
  • 2ーフィー
  • 3ートワ
  • 4ーサラ
  • 5ースミレ
  • 6ーそれ以外(アリサとラウラは除く)
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