エレボニア帝国・バリアハート・ホテル・エスメラルダ→中央広場・レストラン《ソルシエラ》
七耀暦1204年5月29日・夜・帝国・バリアハート・中央広場・レストラン・《ソルシエラ》
オープンテラスわたくしたちは、それぞれ注文を取った後、外のテーブルで夜ご飯をいただきました。食後のデザートも食べ終えた後、わたくしたちは……
マキアス「……ふう、食後にこの風は気持ちいいな」
エマ「ふふっ、お料理もとても美味しかったです」
フィー「満足、満足」
アルフィン【ええ、とても美味しくいただけましたわ】
リィン「さすがに貴族の街で、繁盛しているレストランだな。ユーシスの行きつけだったか?」
そういえばそうでしたね。オーナーシェフの方と随分と親しげに話されていましたし。
ユーシス「ああ……昔からよくしてくれてな。ここの味で育ったようなもんだ」
マキアス「フン、さすがに贅沢だな」
アルフィン【まあまあ、マキアスさん】
マキアス「……まあ、この料理が美味しかったのは認めるが」
フィー「美味しいだけじゃなくて何か温かかったかも」
エマ「そうですね、こういう店にしては食材のバランスもいいですし、ユーシスさんの健康なことを気遣っているような気がします」
エマさんがおっしゃった後、よくよく考えてみると、偏ったものではなく、食材のバランスがちゃんとされていましたね。何と言うか、お母様が子供のために作ってくれるような料理みたいな感じがしましたね。
ユーシス「ああ……そうなんだろう……」
やはり、ユーシスさんとここのオーナーシェフの方ともっと深い関係があるように思えてきましたね。これ以上は詮索はしませんけど。
マキアス「し、しかしB班の方は今頃どうしているんだろうな?」
リィン「はは、ちょうど先月も同じようなことを話したっけ」
アルフィン【そうでしたわね、今のわたくしたちみたいに……今、B班は何してるんだろう?的な話をしましたね】
リィン「南部のセントアークか……同じように頑張ってるとは思うけど……」
アルフィン【ユーシスさんを目の前にしてこれを言うのは気が引けますが……セントアークの方は、バリアハートのように貴族主義に凝り固まった方は少ないって聞きますし、平民と貴族の融和政策が浸透し始めていると聞きます】
ユーシス「……ハイアームズ侯の2男、フレデリック卿の融和政策だろう……貴族派でも革新派でもなく……第3の道を歩んでいると言われてる……」
やはりユーシスさんもご存知でしたか。帝都でもその名前が聞こえていましたから。それにわたくし自身の目で、セントアークの様子を見ましたから。平民の方と貴族の方が一緒になってセントアークを支えている感じがしました。
それでも一部の方々には、それ自体が嫌なようで、先月のあのような事件を起こしたりしましたね。シュバルツ……いえ……死神のエイト……彼が裏で糸を引いていたわけです。
エマ「……リィンさんとアルフィンさんは先月、ケルディックに行ったんですよね」
リィン「ああ、さっきアルフィンが言った通り、ちょうど食事時にB班の話をしてたんだ。まあ、ハチマンやガイウスから話の顛末は聞いた」
アルフィン【……わたくしもハチマンさんとガイウスさんから聞きましたわ】
マキアス「……あの2人から聞いていたんだったな……」
フィー「……とてもこんな普通の雰囲気じゃなかった。あの時のことを考えると今回はかなりマシだと思う」
アルフィン【あはは……なるほど……ですね……】
リィン「そうだったんだな」
マキアス「……まあ、そうだな」
エマ「ふふっ、今回のレポートはちょっと気が楽かもしれません」
ユーシス「……だが、決して良くもないだろう」
アルフィン【ユーシスさん……】
ユーシス「おそらく今回はB班はベストを尽くせる状況だろう。だが、俺たちA班は今日1日ベストを尽くせたか?手配魔獣との戦いもそうだが、それ以外は依頼についても、こっちはアルフィン1人に助けられたようなものだ」
フィー「……むう」
アルフィン【……わたくし1人って……あれは全て偶然が重なったわけで……】
マキアス「……」
リィン「実習は残り1日……なんとか立て直すしかないだろう。それに、俺たち自身の問題以外に難しい状況が見えてきたのも確かだ」
エマ「そうですね……」
アルフィン【ケルディックの時にも目にしましたが……】
マキアス「クロイツェン州での増税に領邦軍の大規模な軍備増強……まさか関係がないとは言わせないぞ?」
ユーシス「別に否定はしない。だが、問題の根幹は革新派と貴族派の対立にある。今日見た
マキアス「……」
領邦軍が10両だと仮定して、正規軍は倍以上の500両以上ですね。それくらいの差は開いています。
ユーシス「帝国正規軍は強大だ。大陸でも最大級の戦力を保持していると言えるだろう。その7割を掌握する《鉄血宰相》に貴族連合がどう対抗するか……」
エマ「だからこその領邦軍の軍備増強ですか……」
リィン「同じ帝国内なのに不毛すぎるとしか思えないな」
アルフィン【みなさんが、同じ考えでしたら苦労はしませんが……】
フィー「それはそれで怖いと思う」
わたくしたちが熱く議論を繰り広げていましたら、聞き覚えのある声が聞こえてきました。
アキラ(レン)「青春には悩める時もある」
わたくしたちは声がした方へ振り向きました。するとそこには昼間のクルスさんがいらっしゃいました。クルスさん、まだバリアハートにいらっしゃったんですね。
エマ「貴方は……」
リィン「確か、アキラ・クルスさんでしたか」
アキラ(レン)「俺ごときの名前を覚えててくれて光栄だな。士官学院の諸君だったか。無事に1日目を終えたようだな」
マキアス「……ええ、何とか」
フィー「そっちの成果は?」
アキラ(レン)「生憎、運命的な出会いは未だに巡り会えていないな。アイツが描く以上なものになかなか出会えないものだよ。君たちもいずれ絶望の中から何かを手にすることもあるだろう。それが光となるか闇となるか、それは君たち次第の選択だろう」
アキラさんのおっしゃる言葉って何か意図的なものがはらんでいるような気がするんですが、一体何をおっしゃりたいのか……絶望の中からの選択?その絶望って一体何なのでしょうか?
アキラ(レン)「今はまだわからなくてもいい。今から徐々にわかっていけばいいのだから。翡翠の都バリアハート、美しい都だが、火薬、鋼、血の匂い……」
ユーシス「……っ」
アキラ(レン)「アルバレア公も大層な趣味人と聞いていたが、最近は火遊びの方がよっぽど好きらしい。そしてその結末がどうなるか見ものではある。まあ、と残り1日、悔いのない行動をすることだな。後から後悔しても、それはもうすることもできないから」
それだけをおっしゃるとアキラさんは、そのままどこかへ歩いて行かれました。
マキアス「……一体あの男は何なんだ?」
ユーシス「……あの男、帝国人ではないかもしれんぞ、妙に演技かかった物言いといい……」
リィン「世界中を旅してるとか言っていたような……」フィー「そだね……」
アルフィン【……】
エマ「アルフィンさん、どうかしましたか?」
アルフィン【え?】
エマ「なんだか悩んでいるような表情をされていたのでつい……」
アルフィン【あの人は、一体わたくしたちに何をおっしゃりたかったのかなと考えまして……】
リィン「絶望の中から選択とか……言っていたな、それってどういう……」
マキアス「真剣に受け取る必要はあまりないのではないか」
ユーシス「……全てを戯言だと片付けるのは早計かもしれん、ヤツの言葉は心の片隅には置いといた方が良いかもな」
フィー「私たち、あの人に実習があと1日って喋ったっけ?」
あ、そうでしたわ。わたくしたち、実習があと1日だって、誰も喋っていませんわ。なのにあのクルスさんはそれを知っていらっしゃったのか?
ユーシス「……実習については話したが、期間までは言っていなかったな」
マキアス「なぜ話してもいないことを知っていたのか、それも気になるが……」
フィー「それだけではなく、砦から帰りに見かけた銀色の正体と高速で走り抜けた人物もそうだけど……色々とおかしな連中が紛れ込んでる気がする」
大賢者【告、マスター、フィー氏が言われたことは当たっています。双龍橋とオーロックス砦を改めて探知し直すと、銀色の物体に乗っていた人物と、高速で走り抜けた人物と実はもう1人、砦に侵入していた人物がいるようです】
アルフィン【な、何ですって!わたくしが帰りに出くわした2人以外にはいたってことですの?】
大賢者【解、マスターも出くわした人物たちは、すでにバリアハート付近にはいないことは確認しました。ですがその1人は今もバリアハート付近に潜伏している可能性はあります】
アルフィン【……その人物は一体何者なんでしょうか?まさか、手配魔獣の時のとても危険な方でしょうか?】
大賢者【解、いえ、マスターを襲ったものとは別のようですね。殺気や気配がまるで違うので】
アルフィン【……大賢者、ケルディックの時のように何か起きるかもしれないって言うの?】
大賢者【解、全く同じようなことが起きるとも言えませんが、警戒をすることには変わりないかと】
アルフィン【大賢者からの警告、わかったわ。引き続き警戒をお願いします】
大賢者【了】
リィン「いずれにしても実習期間は残り1日だ。俺たちは俺たちで惑わされずに頑張るしかないと思う」
エマ「はい」ユーシス「フン、そうだな」
マキアス「まずはホテルに戻ってレポートをまとめるか」
アルフィン【そうですわね】
ユウのヒロインは誰が良いでしょうか?
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1ーエマ
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2ーフィー
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3ートワ
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4ーサラ
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5ースミレ
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6ーそれ以外(アリサとラウラは除く)