エレボニア帝国・バリアハート・北クロイツェン街道出入り口→領邦軍の詰所
七耀暦1204年5月30日・昼過ぎ・帝国・バリアハート・領邦軍の詰所・マキアスさんが入っている牢屋。
マキアスさんは、壁に寄りかかるようにして座り込んでいました。そんな彼にわたくしは
アルフィン【マキアスさん!今助けますから】
マキアス「アルフィン!君!脱獄したのか?」
アルフィン【脱獄と言いますか、何と言いますか、結果的にそうなってしまいましたわ】
マキアス「結果的にって…君は一体何を…あ、アルフィン!後ろに領邦軍の兵士が!」
領邦軍兵士1「き、貴様!何をしている!先ほど連行してきた連中の1人じゃないか!だ…」
領邦軍兵士さんが笛を鳴らして増援を呼ぼうとした瞬間にわたくしは、一気に差を縮めて
アルフィン【あなたには恨みはありませんが…ここで応援を呼ばれるわけにはいきませんので】
右手で領邦軍兵士さんのお腹に一撃を入れました。領邦軍兵士さんは、その場で崩れ落ちるように倒れてしまいました。
牢屋の鍵で、マキアスさんを救出しました。
マキアス「アルフィン、助かった。正直すぐには出られないと覚悟していたからな…」
アルフィン【マキアスさん、おしゃべりは後にしましょう。マキアスさんの装備品はそこの部屋にあるみたいですよ。わたくしは見張ってますので、支度をしてくださいね】
マキアス「わかった」
早くここを脱出して、リィンさんたちと合流してバリアハートを出た方がいいですわ。トリスタまで逃げれれば、バリアハートの刺客も追ってこれないでしょう。
正面突破して逃げる?これはリスクがありすぎるわね。
ここは地下みたいですし、どこからかバリアハートの街に出る出口があるはずですわ。
ここがセントアークみたいな地下の作りだという前提であることが絶対ですが。
マキアス「準備が出来たぞ」
アルフィン【それじゃあ、ここから脱出しましょう】
マキアス「脱出って正面からか?」
アルフィン【正面突破はリスクがありすぎますわ】
マキアス「じゃあどこから出るつもりだ?」
アルフィン【こういう地下通路があるところでは、必ず街へ出る出入り口があるはずですわ】
マキアス「……確かに……帝都にもそういう隠れ路があるという噂だからな」
アルフィン【とにかく…そういう出入り口を探してみましょう】
マキアス「わかった」
わたくしたちは、バリアハートへ出られそうな出入り口を探し回りながら、その間にも休憩から戻ってきた領邦軍兵士さんの方々が異変に気がついてわたくしたちの方へやって来ています。
マキアス「さっきから人数が増えてきたが、僕たちは脱獄したことが分かったんじゃないのか?」
アルフィン【……時間的には、バレていてもおかしくないでしょうね】
マキアス「とにかく急いだ方が良さそうだな」
アルフィン【そうですわね】
わたくしとマキアスさんは、地上へ出る出入り口を探して走っていると、わたくしは十数秒先の未来を危険探知が見せてくれました。それは、この先に潜む何者かによってマキアスさんが攻撃を受けてしまうというもの。
マキアス「こっちから風の音がする、こっちに出入り口があるのかもしれない」
アルフィン【ま、待ってください、マキアスさん!そっちには!】
危険探知が見せた場所と同じところ……この先に何者かが
アルフィン【マキアスさん、ごめんなさい!】
わたくしは、マキアスさんを押し倒したように倒れました。
マキアス「……イテテテ…ってアルフィン、一体何なんだ?」
アルフィン【…マキアスさん、危なかったですわ!】
マキアス「危なかった?」
アルフィン【あそこの壁を見てください】
わたくしたちが歩いてきた向こうの壁に何か切り裂いたような跡が残っていました。マキアスさんも驚いて
マキアス「な、何なんだ、あれは?」
獣のような匂いと、雄叫びがすぐに聞こえてきて、目の前に合成魔獣が現れました。わたくしたちはすぐに起き上がり
アルフィン【…これってまさか】
大賢者【告、マスター、十中八九合成魔獣の可能性が非常に高いです】
アルフィン【オーロックス砦の合成魔獣は、何者かによって潰されたんじゃありませんでしたか?】
大賢者【解、おそらくは、前にも言った通りに私たちが考えてる以上に、合成魔獣が領邦軍の中に浸透しているって考えた方がいいですね】
アルフィン【予想以上に広がっているとそういうことですね】
わたくしは、ぎゅっと唇を噛み締めて合成魔獣を睨みつけます。
マキアス「犬でも狼でなければ一体あれは何なんだ?」
アルフィン【…よくわかりませんが、あれを倒さないかぎり、この先には進めませんわ】
マキアス「こんなの相手に2人でなんとかなるものなのか?」
すると別方向から足音が聞こえてきたと思いましたら、フィーがわたくしとマキアスさんの間をすり抜けて、攻撃をしかけました。フィーがどうしてここへとそちらの方振り向くと
リィン「アルフィン、マキアス、助けに来たぞ」
ユーシス「助けに来たのだが、まさか2人で脱獄しているとは夢にも思わなかったが…」
エマ「アルフィンさん、マキアスさん、無事で何よりです」
アルフィン【あはは…色々ありまして、結果的に脱獄することになったわけですけど…】
マキアス「僕も色々あった。彼女に助けられたわけで…」
フィー「みんな、おしゃべりはあと、さっきのが来るよ」
狼のような合成魔獣は、雄叫びを上げながらわたくしたちの方へ向かって走ってきました。わたくしたちとリィンさん、ユーシスさんで狼のような合成魔獣に攻撃を叩き込みまして、エマさんやマキアスさんの後方からの遠距離攻撃、フィーのような近距離と遠距離の交互に攻撃の幅を効かせまして、だんだんと狼のような合成魔獣を弱らせました。とどめにマキアスさんとユーシスさんの2人の戦術リンクによって、狼のような合成魔獣は絶叫をあげながら消えていったのでした。
エレボニア帝国・バリアハート・領邦軍の詰所
七耀暦1204年5月30日・昼過ぎ
・帝国・バリアハート・領邦軍の詰所。
なんとかわたくしたちで倒せましたね。
エマ「はあっ、はあっ…」
リィン「なんとか倒せたか…」
フィー「ふ…かなりの手応えだったね」
アルフィン【……そうですわね…】
マキアス「……あんなのと何でも戦ったらこっちの身がもたないぞ…」
ユーシス「フン、……たかが獣ごときに遅れを取ってたまるか…」
リィン「……はは…」
エマ「ふふっ…」
アルフィン【ふふっ】
マキアス「……全く…笑い事じゃないだろう…」
ユーシス「フン、そういう貴様こそ何をニヤついている…?」
マキアス「き、君の方こそ…!」
アルフィン【お2人ともいい笑顔ですわ。これから大の親友に】
マキアス&ユーシス「それはない!」
アルフィン【お2人とも息ぴったりじゃないですか】
フィー「だね」
リィン「あはは…実習の仕上げとしては上々すぎるぐらいだな…」
エマ「ええ、先日リンクも全員で繋げられましたし…」
大賢者【告、マスターたちがいる方向に領邦軍の兵士が向かっている模様】
アルフィン【なんですって!】
ちょっと油断してしまいましたね。ここはまだ敵勢力の真ん中みたいなものです。足音がかなりの数で近づいてきますね。
ユーシス「呆けている場合ではなかったか!」
領邦軍の兵士さんたちがわたくしたちを包囲してきました。わたくしの駒のリーダーさんやカモシダはどうやらいないようですわ。別のリーダーさんの部隊のようですわ。
領邦軍リーダー「貴様ら、よくもふざけた真似を…そこの2人以外にも全員捕まりたいらしいな!?」
ユーシスさんが領邦軍のリーダーさんの前へ立ち
ユーシス「ああ、捕まえてもらおうか」
領邦軍リーダー「ユ、ユーシス様!?どうしてここに謹慎されていたのでは!?」
ユーシス「フン、実習を再開しただけだ。それよりもどうする?こいつらを逮捕するならば、俺も同罪ということになるが…」
領邦軍兵士1「そ、それは…」
領邦軍兵士2「さすがに若様に銃口を向けるわけには…」
領邦軍リーダー「ええい、うろたえるな!いくらユーシス様でも軍事施設への無断侵入は許されるものではありません!ましてや、公爵閣下の命に背き、勝手に容疑者を逃がすなどと…」
ユーシス「いい加減にしろ。それが合わないとはいえ、同じクラスで学ぶ仲間、その者があらぬ容疑をかけられ、政争の道具に使われるなど、このユーシス・アルバレア、見過ごせるとでも思ったか!?」
ユーシスさん…今の言葉でわたくし、ジーンときましたわ。
普段はツンツンしててもいざとなったら助けてくれる仲間思いだったんですね。領邦軍の兵士の方々はユーシスさんのおっしゃった言葉に怯んでいらっしゃいますね。
マキアス「……」
リィン「ユーシス」
領邦軍リーダー「くっ、何を言われようと我らにも使命がありまする!お前たちこうなったらユーシス様ごと武装解除を……!」
???「その必要はなかろう」
え?この声はまさかルーファスさん!?わたくしたちは声のした方に視線を向けました。するとそこには帝都に向かわれていたはずのルーファスさんがそこにいらっしゃいました。
領邦軍リーダー「ル、ルーファス様!?て、帝都にいかれていたのでは?」
ユーシス「兄上、どうして」
ルーファス「士官学院の方から昼過ぎに連絡が入ってね。それで急遽、飛行艇でこちらに戻ってきたわけだ。君たちの教官殿と共に」
ユーシス「え?」
アルフィン【サラ教官?】
サラ「ハイ、お疲れ様。だったみたいね」
リィン「サラ教官…!?」
エマ「どうしてここに?」
そうですよ、どうしてここにサラ教官がいらっしゃったのか…前回の実習みたいにわたくしたちを裏から支援していてくれたんでしょうか?
ルーファス「事情は一通り聞かせてもらった。ここは私が引き取る故、卿らは戻るがいい」
領邦軍リーダー「し、しかし…」
ルーファス「父には話は通しておいた。この上私に、余計な恥をかかせるつもりか?」
領邦軍リーダー「と、とんでもありません!第2中隊、撤収」
領邦軍第2中隊のリーダーさんは、他の隊員に撤収命令を出してそのまま走って行ってしまいました。ルーファスさん、余計な恥ってとこに結構力入れてらっしゃったような気がしますわ。わたくしに無礼を働いたことも入ってるんでしょうかね。わたくしはそんなことは全然気にしませんわ。
サラ「あらら、意外にいい動きですね」
ルーファス「まあ、領邦軍も日々の訓練は決して怠っていないからね。今回のような不要な戯れに生かされるべき練度ではないが…」
サラ「……なるほど」
マキアス「そ、それはともかくどうして教官もここに!?」
フィー「……さすがにタイミング良すぎかも」
アルフィン【まあ…タイミングの良さでしたら、先月もでしたけどね】
リィン「あはは…確かに」
エマ「領邦軍の連絡が来てからこちらに向かったんですか?」
サラ「いや〜実はとある筋から早めに連絡がもらってね。急いで帝都にいた理事さんに連絡を取ったのよ。それで帝都からの飛行艇に一緒に乗せてもらったってわけ」
なるほど、前回の裏技に比べれば普通にこちらに来られたわけですね。
リィン「なんとまあ」
ユーシス「全く、用意周到な…」
理事?ルーファスさんが士官学院の理事ってことですの?そんなことお兄様から聞いていませんわ。
エマ「❝理事❞とおっしゃいましたか?」
サラ「ああ、君たちにはまだ教えてなかったっけ」
ルーファスさんはわたくしたちの前に出て
ルーファス「改めて、士官学院の常任理事を務める、ルーファス・アルバレアだ。今後ともよろしく願おうか」
お兄様から学院には、3人の常任理事がいらっしゃることは聞いていましたが、それが誰なのか教えてはもらえませんでしたしね。まさかユーシスさんのお兄様のルーファスさんというのは、正直言ってびっくりしていますわ。
マキアス「じょ、常任理事…」
ユーシス「そ、そんな話、俺も初耳ですよ!?」
ルーファス「ふふっ、そなたが驚く顔が見られると思って黙っていた。ああ、ちなみに常任理事は私1人ではない。あくまで3人いるうちの1人というわけだ」
ユーシスさん、心から驚いていらっしゃるのね。かなりの動揺が見て取れますもの。
リィン「道理で俺たちⅦ組については詳しかったんですね」
フィー「用意周到すぎ」
アルフィン【フィー、そこまでおっしゃらなくても】
ルーファス「いや、しかし、まさか私の留守中にあんな無茶を父が押し通すとは思わなかった。相当、頑なではあったが、今回ばかりは引いてもらったよ。理事として生徒への不当な拘束は断じて認められないからな」
ユーシス「兄上…」
マキアス「ご配慮、感謝します」
アルフィン【わたくしからもお礼を申し上げます】
わたくしたちのバリアハートでの特別実習は終わりを迎えました。わたくしたちが地下通路から地上へ出た時はすでに夕方から夜へ変わろうとしていた時でした。
本来なら今日の夕方にトリスタへ帰るはずの手配でしたが、わたくしたちに帰れるだけの余力がありませんでしたので、バリアハートのホテルで一晩延長して、疲れた体を癒す時間に当てるのでした。そして翌朝、わたくしたちはサラ教官と共に翡翠の都・バリアハートを後にするのでした。
ユウのヒロインは誰が良いでしょうか?
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1ーエマ
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2ーフィー
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3ートワ
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4ーサラ
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5ースミレ
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6ーそれ以外(アリサとラウラは除く)