アルフィンの軌跡〜トールズ士官学院編〜   作:龍造寺

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第0章トールズ士官学院入学編3話です。


第0章ートールズ士官学院入学編ー4ー3話ーオリエンテーリング。①

 

七燿暦1204年3月31日・午前・エレボニア帝国・トールズ士官学院・講堂。

 

講堂での入学式が終わり、教頭先生の解散の合図で生徒たちが動き始めたその時、真紅の制服を着た生徒たちから不満の声が上がった。

 

???「クラスを記したものなんてなかったぞ! 書いてなかっただろ!」

 

???「私もよ……」

 

???「確かに、クラスなんて書かれてなかったな」

わたくしとハチマンさん以外の真紅の制服の生徒たちが、次々と文句を口にし始めました。

 

すると、突然、大きな声が講堂に響き渡った。

 

???「ハイハイ! 静かに! 赤の制服の皆はここに残ってね!」

 

わたくしやハチマンさん、そして他の真紅の制服を着た生徒たちは、声の主に視線を向けました。声を発したのは、女性の教官。彼女の名前は、オリビエ兄様から聞いていた通り、サラ・バレスタインさん。

 

しかし、その格好……とても士官学院の教官とは思えない、派手で自由奔放な雰囲気を漂わせていますわね。

隣にいるハチマンさんが、呆れたように呟きます。

 

ハチマン「……まあ、格好はともかく、そこら辺の教官とは一緒にできねえだろうな」

 

アルフィン【どういうことですの?】

 

ハチマン「お前、知らねえのか?」

 

アルフィン【お名前は聞いてましたけど……それ以上のことは……】

 

ハチマン「ふーん、名前だけね……」

 

ハチマンさんがジト目でわたくしを見てきました。すると、大賢者が割り込んできました。

 

大賢者「告。先ほどハチマン氏が言った通り、彼女はサラ・バレスタイン。トールズ士官学院の教官です。前職は猟兵で、ノーザンブリア出身のようです」

 

アルフィン【前職が猟兵で、ノーザンブリアのご出身ですか……塩の杭のせいで、国土の半分以上が塩に侵されて……】

 

大賢者「解。塩の浸食で大地は使い物にならず、国民の多くは猟兵稼業に就くか、学園都市への移民として出ていくかの二択のようです」

 

アルフィン【学園都市……わたくし、あそこから全てが始まったと言っても過言ではありませんわ】

 

大賢者「解。超能力と魔術……マスターのいた世界の魔法や超能力とはまた異なるものでしたからね」

 

わたくしは、かつて別の世界の住人である学園都市の研究者・木原流血や司波龍郎によって、別の世界へ送られました。そこで超能力と魔術を手にしました。

 

その世界では、超能力を手にすれば魔術は使えないと言われていましたが、わたくしは幾度もの実験に自ら志願し、苦しい試練を乗り越えて力を得たのです。

 

学園都市では、非人道的な実験も行われていました。わたくしたちのグループは、レベル5第2位の超能力者・垣根帝督の細胞をわたくしの脳に移植する実験を受け、壮絶な苦しみの中で力を獲得しました。

 

未元物質(ダークマター)、レベル5第2位・垣根帝督の力を、わたくしは手に入れたのです。さらに、レベル4でありレベル5候補だった結標淡希の座標移動(ムーブポイント)や第3の眼までも会得しました。

 

アルフィン【わたくしが、あんな苦しみの中で力を得られたのは、大賢者、あなたがいたおかげですわ】

 

大賢者「解。マスター、いえ、私がいなくとも、マスターは必ず力を会得できたでしょう」

 

アルフィン【大賢者、謙遜しなくてもいいんですのよ。あなたの励ましや助言があったからこそ、わたくしはあの力を手にしたのです】

 

大賢者「解。マスターの力は、未元物質(ダークマター)だけではありません。焔の力……それこそがマスターの根源たるものです」

 

アルフィン【わかってますわ。わたくしは❝原始の炎❞と、とある女神さんたちに言われましたからね】

 

わたくしは、あの世界が始まりだと語りましたが、本当の意味での始まりは、このゼムリア大陸です。わたくしがこの世界に再び生を受けたことには、きっと何か意味があるはず。

 

今はまだ、それが何なのかわかりません。

 

もしかしたら、あれが……異世界にあったわたくしの魂をこの世界に引き寄せたのかもしれません。

 

そうだとしたら、並行世界からやってきたカズヤ・アレイスターさん、マユミ・アレイスターさん、そして、わたくしの命の色にそっくりなミカさんも、あれに引きずられるようにこの世界に来たのかもしれませんね。

 

そんなことを考えていると、ハチマンさんが声をかけました。

 

ハチマン「おい、アルフィン、どうした? ぼーっとしてよ」

 

アルフィン【え、あ、これからのことを考えてましたわ】

 

ハチマン「……まったく、余裕かよ……」

 

その時、サラ教官がわたくしたちに説明を始めました。

 

サラ「どうやらクラスが分からなくて戸惑ってるみたいね。実はちょっと事情があって、君たちにはこれから【特別オリエンテーリング】に参加してもらうわ」

 

???「へぇ?」

 

???「特別オリエンテーリング?」

 

???「ふむ……?」

 

???「ちっ、また厄介なことか……」

 

???「……」

 

真紅の制服を着た生徒たちは、それぞれ異なる反応を見せました。当然です。パンフレットに書かれていないことを突然告げられたのですから。

 

ハチマン「特別オリエンテーリング……また面倒なことを……」

 

ハチマンさんの目は、❝お前は知ってたんじゃないのか?❞とでも言うような、圧のある視線でわたくしを捉えています。

 

しかし、わたくしも特別オリエンテーリングなんて初耳ですわ。クラスのことは、入学式後に知らされるとばかり思っていましたし……。

 

大賢者「解。オリヴァルト氏がマスターに話していないことがあったと思われます」

 

アルフィン【……まったく、お兄様ったら……わたくしにも話していないことがあったわけですのね……】

 

わたくしはハチマンさんに小声で囁きました。

 

アルフィン【わたくしも知りませんわ】

 

ハチマン「……どうだかな。ま、知らないことにしといてやる」

 

特別オリエンテーリング……入学式の日に、一体何をさせられるのでしょう?

 

サラ教官は、わたくしたちについてくるよう指示しました。真紅の制服を着た生徒たちは戸惑いながらも、彼女の後についていきます。

 

アルフィン【わたくしたちも行きましょうか】

 

ハチマン「そうだな。いちいち考えたって仕方ねえからな」

 

ハチマンさんの棘のある言い方に、ちょっとむっとしましたが、これはわたくしのせいではありませんわよね。

 

わたくしとハチマンさんは、講堂を出て、メガネをかけた女子生徒の後ろを追う形で、サラ教官が案内する場所へと歩いていきました。

 

この先には、確か旧校舎があると聞いています。まさか、わたくしたちのクラスが旧校舎なのでしょうか?

案の定、たどり着いたのは旧校舎でした。

 

旧校舎は、一目で古びた建物だとわかるほど、年季の入った外観をしています。

 

大賢者「告。この旧校舎、一説によれば、ドライケルス大帝が士官学院を建立する前から存在していたとされています」

 

アルフィン【確かにそう言われていますわね。大帝が建てたものではないとしたら、一体誰が建てたのでしょう?】

 

大賢者「解。マスターが図書館で古文書を調べれば、わかるかもしれませんよ?」

 

アルフィン【古文書ですか? でも、そういう古文書は、教会の人々に回収されている可能性も……】

 

大賢者「解。女神エイドスを否定するような書物や、ゼムリア大陸の秘密に関わる書物なら回収されるでしょう。しかし、大帝に関する書物なら、対象外のはずです」

 

アルフィン【それなら、入学後に図書館で調べてみましょうか】

 

わたくしが大賢者と議論していると、またハチマンさんに声をかけられました。

 

ハチマン「何、ぼさっとしてんだよ。他の連中はもう旧校舎の中に入ったぜ」

 

アルフィン【ごめんなさいね、ハチマンさん。さあ、旧校舎に行きましょうか】

 

ハチマン「あー、そうだな。俺たちが最後みたいだからな」

 

わたくしとハチマンさんは、旧校舎の中へ入っていきました。

 

 

トールズ士官学院・講堂→トールズ士官学院・旧校舎

 

七燿暦1204年3月31日・午前・エレボニア帝国・トールズ士官学院・旧校舎内。

 

旧校舎の内部はカビ臭く、長年使われていないことが一目でわかる状態でした。わたくしたちはますます怪訝な表情を浮かべます。

 

ここで、サラ教官はいったい何をさせるつもりなのでしょうか?

 

サラ教官は一つの柱のそばに移動し、何やらニヤニヤと笑っています。

 

サラ「ふふん、まぁ、あんたたちなら大丈夫だとは思うけど、気を抜かないでね」

 

そう言うと、サラ教官は柱に隠されたボタンをそっと押しました。

 

大賢者「告。サラ教官が押したボタン、何か仕掛けがあるようです。マスター、気をつけてください!」

 

アルフィン【気をつける? つまり、あのボタンは何か仕掛けを動かすってこと?】

 

大賢者「解。ええ、その可能性は高いと思います」

その瞬間、床が突然傾きました。このままでは、地下へ真っ逆さまに落ちてしまいます!

 

不意打ちを受けたため、ほとんどの生徒が悲鳴を上げながら地下へ落ちていきました。

 

わたくしは武道の心得があるので、踏ん張って落ちないよう耐えています。ハチマンさんは、雷の力を使って壁に張り付いているようです。銀髪の小柄な女子生徒はワイヤーを出し、天井にぶら下がっていますね。赤髪ロングの男子生徒――スハルトさんも、同じくワイヤーで天井にぶら下がっています。

 

そんなわたくしたちの状態を見て、サラ教官が叫びました。

 

サラ「ほら、あんたたち! そんなとこにいつまでもいないで、地下に降りてオリエンテーリングに参加しなさい!」

 

ハチマン「なんでだよ! こっちは入学させられて嫌々参加してんだ。その上、めんどくせえオリエンテーリングなんぞに何で参加しなきゃならねえ?」

 

サラ「へー、あんた、そんなこと言うんだ? あの人に言っちゃおうかな?」

 

ハチマン「あの人って誰だよ? まさか!?」

 

サラ「そのまさかよ」

 

ハチマンは苦虫を噛むような表情を浮かべ、自ら雷の力を解除して地下へ落ちていきました。よほど「あの人」に言われたくない何かがあるのでしょうね。ハチマンさん、言われて困る秘密がたくさんありそうですわ。

 

サラ「スハルト、アンタも!」

 

赤髪ロングのスハルトさんが、サラ教官に反発します。

 

スハルト「俺は誰にも報告なんざ……」

 

サラ「今度、墓参りでもしようと思ってるから、その時にでも……」

 

スハルト「……は、サラ、お前、まさか……」

 

サラ「そのまさかよ」

 

スハルト「……ちっ……」

 

スハルトさんもワイヤーを解除し、地下へ落ちていきました。

 

サラ教官は、続けてわたくしに目を向けました。

 

サラ「アルフィン、貴女もわかってるでしょうけど……」

 

アルフィン【はいはい、わかりましたわ。あの人に迷惑をかけるわけにはいきませんからね】

 

わたくしも自ら地下へ降りていきました。わたくしの後ろでは、銀髪の小柄な女子生徒もサラ教官に促されて地下へ落ちていったようです。

 




木原流血→木原一族のオリキャラです。学園都市内で平行世界論を唱えて見事平行世界へ行けるゲートを開発。平行世界先の日本の四葉家と接触して自分達の技術を異世界側に流し、異世界側の技術を学園都市側に持ち帰るという事をしている。

司波龍郎→達也と深雪の父親だが、原作よりは父親らしいことをしようとしているが…中々。達也より和也の方を息子だと思っている。

ユウのヒロインは誰が良いでしょうか?

  • 1ーエマ
  • 2ーフィー
  • 3ートワ
  • 4ーサラ
  • 5ースミレ
  • 6ーそれ以外(アリサとラウラは除く)
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