アルフィンの軌跡〜トールズ士官学院編〜   作:龍造寺

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第2章麗しき翡翠の都編37話です。第2章翡翠の都編最終話です。


第2章ー麗しき翡翠の都編ー76ー37話ー仲間。

 

エレボニア帝国・バリアハート・バリアハート駅前

 

七耀暦1204年5月31日・朝・帝国・バリアハート・バリアハート駅前。

 

わたくしたちは、ルーファスさんが導力リムジンでホテル前に迎えに来てくださり、それから駅まで送っていただきました。

 

ルーファスさんは、わたくしのことを心配していらっしゃいましたが、大丈夫だとお伝えしましたけどね。ルーファスさんは、導力リムジンに乗って走って行かれました。わたくしたちは、そのままバリアハート駅の方へ歩いて行きました。

 

 

エレボニア帝国・バリアハート・バリアハート駅前

 

七耀暦1204年5月31日・朝・帝国・バリアハート・バリアハート駅前。

 

再び建物の影からⅦ組とルーファスのやり取りを見守っていた人物がいた。もちろんコトネ・シオミである。

 

コトネ「Ⅶ組のみんな、ちょっと危ないところもあったけど、なんとか自分たちでカタをつけたみたいだから。今までは漠然だったけど、サラさんがこだわる理由が分かった気がする」

 

コトネは、導力リムジンが向かった先を見つめながら

 

コトネ「公爵家のルーファス・アルバレア。貴族派随一の切れ者と噂されるみたいだけど、こんな朝早くから渓谷の方へ向かうのだろう?あっちには…」

 

アキラ(レン)「彼が向かった方角が疑問になるのかい?」

 

不意にコトネは、ある男性に話しかけられた。

 

コトネ「あ、貴方は?」

 

アキラ(レン)「しがない旅人さ。あなたと一緒で、あの学院の子たちを温かい目で見守らせてもらっただけさ」

 

コトネ「へぇ〜気のせいかもしれませんけど、貴方、私の知り合いから聞かせてもらったある人物に似ている気がするんですけど?何やらコードネームみたいなものを持ってたりするんじゃないんですか?」

 

アキラ(レン)「さて、一体何のことを言っていらっしゃるのか、私には分かりませんね。ちなみにその知り合いというのは、外国から来たバカップル?それとも赤毛のポニーテールの女の子か?」

 

コトネ「……どうでしょうね」

 

鋭い眼差しでコトネは、アキラ(レン)を見据える。

 

アキラ(レン)「帝都行きの飛行船が出るので、そろそろ失礼させてもらうとするよ。それでは遊撃士殿、機会があればまた会おう。それともし赤毛のポニーテールの女の子に会ったら『私たちは大丈夫だ』と伝えといてくれ」

 

アキラ(レン)はそれだけ言うと、バリアハート空港の方へ歩いて行きました。

 

コトネ「……こんな面倒な時に、共和国のめんどくさい人が現れたなんて……イチカさんたちにも連絡しないといけない」

 

コトネは、北クロイツェン街道の方に歩きながら、事態は予想していたよりも深刻であることを再確認したのだった。

 

 

エレボニア帝国・バリアハート→トリスタ

 

七耀暦1204年5月31日・朝・帝国・帝都行き列車・帝都へ向かう列車内。

 

わたくしたちは、トリスタからバリアハートへ向かう時よりも和やかな気分で列車に乗っています。当たり前でしょう、マキアスさんとユーシスさんのあのトゲトゲしいやり取りがもうないわけですから。

 

フィー「ふわああっ…」

 

マキアス「……あふ…」

 

みなさん、まだ眠たいみたいですね。そういうわたくしも完全に目覚めたわけではありませんけどね。

 

サラ「やれやれ。若いのにだらしないわねぇ。一晩ちゃんと寝てるんだから、もっとシャキッとしなさい」

 

アルフィン【……わたくしたちは、サラ教官のように眠ったら体力回復するような体はしてませんわ】

 

リィン「そうですよ」

 

エマ「さすがに今回は色々とありすぎましたから」

 

サラ「まあ、そうみたいね。B班も何かきな臭いことがあったみたいだけど、ハイアームズ侯爵家と協力して事に当たったみたいだけどね。まあ、問題の質は同じだったようだけど」

 

やはり、貴族派と革新派……セントアークでは、貴族派とフレデリック卿の第3勢力というところでしょうか。きな臭いこと、おそらくは死神のエイトがシュバルツだった時の置き土産な可能性もありますわね。

 

ユーシス「問題の質が同じ……そうか、セントアークは、フレデリック卿の融和政策も絡むから、貴族派と革新派と第3勢力の三つ巴か」

 

アルフィン【革新派と第3勢力は、協力体制を築いているようですし、貴族派と革新派と第3勢力って感じですよね】

 

マキアス「革新派と第3勢力の協力体制……本当にそんなことが……」

 

サラ「ハイアームズ侯爵家も四大名門で貴族派の一員なんだけど、他の3家とは距離を取っている感じね」

 

アルフィン【マキアスさん、わたくしたちがいくら口で説明しても分からないですよね……一番手っ取り早いのは、実際に見てもらうのが一番でしょうが……】

 

サラ「まあ、マキアスがセントアークにいつ行けるかわからないけど……次はまた別の場所だから楽しみにしときなさい」

 

マキアス「また別の場所か……」

 

アルフィン【まあまあ、マキアスさん】

 

わたくしはマキアスさんの肩をポンポンと柔らかく叩きました。そんな中フィーが真剣な表情で

 

フィー「正直、オーロックス砦はしゃれになってなかったけど」

 

サラ「ええ、そうみたいね。そして領邦軍だけでなくて、正規軍も軍備を拡張してるわ。言うまでもなく、革新派……《鉄血宰相》が掌握している……20もの機甲師団を中心にね」

 

リィン「それは……」

 

こればかりは、領邦軍だけを責めることはできません。領邦軍も正規軍が軍備拡張しているから同じく軍備拡張するという負のサイクルになってしまっています。正規軍は領邦軍と周辺諸国があるということで、軍備拡張を正当化するでしょう。

 

わたくしたち、1人1人が何ができるのか、自分たちの目で確かめ、見たものをどう感じ取るか、そしてどのように行動をするのか……試されてる感じがしますね。

 

決して教科書に書かれているだけのものではなく、特別実習で教科書では教えてはくれないもの、それがさっきわたくしが言ったことに繋がるわけですよね。

 

わたくしもリベールや共和国の事、実際にこの目で見てそして感じ取って、教科書だけに書かれてることだけが真実ではないとわかりましたから。

 

サラ教官が仰った❝今❞しか得られないものでしたからね。エステルさんたちと一緒に冒険し駆け抜けたあのリベールの異変はかけがえのないものになりましたから。

 

今度はⅦ組のみなさんとあの時以上のかけがえのないものにしたいとわたくしは思っています。

 

サラ「それは、社会に出たら何の意味もない。儚いものかもしれないけれど、どこかできっと、君たちの血肉となり、大切な財産となってくれると思う。少なくともあたしはそう信じている」

 

サラ教官のおっしゃってることはわたくしもすごくわかります。皆さんと気づいた絆は、儚いものではないとわたくしは思います。

 

サナダさんたちは、あの戦いで築かれた絆は、大人になっても彼らを支えているものになっていますから。エステルさんたちだって、その絆があるからリベールが強く逞しくなっていってるんです。

 

アルフィン【ええ、わたくしもサラ教官と同意見ですわ。絆の力って自分たちの力以上を出させてくれるんですわ】

 

リィン「サラ教官、アルフィン……」

 

マキアス「……アルフィン……」

 

みなさん、一斉に笑い出しましたわ。わたくしやサラ教官がおっしゃった言葉が何だか笑いのツボに入ったらしく、みなさんで笑い出すなんて……と思いましたけど、普段の言動からすれば、サラ教官のあの言葉は笑いにも取れてしまいますね。

 

わたくしも笑ってしまいました。

 

サラ「ア、アルフィン、なんでアンタまで笑ってんのよ!?」

 

アルフィン【ふふっ、サラ教官の普段の言動とかじゃないんでしょうか。シリアスで決めてきてもそう簡単に決めさせてはくれないみたいですし……ふふっ……】

 

サラ「アルフィン、アンタね……アンタだけは同志だと思ってたのに……」

 

アルフィン【わ、わたくしってサラ教官の同志だったんですか!?】

 

サラ「アンタの好きな男性のタイプとか……」

 

アルフィン【わ〜わ!!そういう話はやめてください!!】

 

わたくしの好みの殿方のお話にサラ教官にされそうになりましたが、サラ教官に逆に好みの殿方の話を振ってあげましたわ。サラ教官はお話をはぐらかして、別の話に持って行きました。

 

それだけ帰りの列車の中。わたくしたちA班は、今回の特別実習が充実であったことを噛み締めるのでした。

 

 

エレボニア帝国・バリアハート・北クロイツェン街道

 

七耀暦1204年5月31日・朝・帝国・北クロイツェン街道の丘。

 

北クロイツェン街道のどこかの丘から、2人の人物がトリスタ方面へ向かう列車を見送っていた。

 

ミリアム「ふぇ〜無事に帰ったかぁ」

 

ヨツバ「Ⅶ組のみなさんには、迷惑をかけましたね。私たちも動いていましたが、結果的にはルーファス卿が来てくれてなんとかなりましたけど」

 

ミリアム「そうだね、力ずくで助け出す必要がなくなってよかったよ〜ニシシ。砦で見つかっちゃった時はどうしようかと思ったけど、ねえ、ヨツバ、気づいてた?」

 

ヨツバ「何をですか?」

 

ミリアム「砦にボクたち以外にもう1人潜んでいたことに……」

 

ヨツバ「知っていましたよ、ただこちらに敵意がなかったので放っておきましたけど……その人物もⅦ組を間接的に助けていたみたいですけどね」

 

ミリアム「だね」

 

そんな話をしていた2人にARCUS(アークス)の着信が鳴る。

 

ミリアム「もしもし、こちら白兎(ホワイトラビット)四葉(クローバー)。うんうん、いちおう何とかなったよ。まー細かいことはイイじゃん。ちゃんとお仕事は終わらせたんだし。あ、でも、前の報告でも言ったと思うけど、色々と面白いものがあったけど、❝連中❞の気配はゼンゼンなかったよ?えー、ダミー情報?キミとミサキとおじさんの裏をかいたの?あはは……すごいなぁ。結構やりがいの相手だねっ!え?ボクたち?ヨツバと一緒にクレアと合流するけど。りょーかい。あ、そうだ、ヨツバは何か言うことないの?」

 

ヨツバ「私からは何も……」

 

ミリアム「ニシシ、ヨツバは今回のような人助けをこれからもやりたいんだって!」

 

ヨツバ「ミリアム、あなたは何を勝手なことを!レクターさん!私は別にそんなことは……」

 

ミリアム「ニシシ、それじゃーね」

 

ミリアムはARCUSで通信を終えると、トリスタ方面を見てミリアム「そういえば『シカンガクエン』だっけ?」

 

ヨツバ「トールズ士官学院がどうかしましたか?」

 

ミリアム「んーなんだか楽しそうでいいなぁ」

 

ヨツバ「ミリアム、あなたが学院生活なんて務まるとは思えませんが……」

 

ミリアム「そうかな?……ガーちゃん」

 

アーガトラムが姿を現し

 

ミリアム「さてと、ここでの仕事は終わりだよ……」

 

ヨツバ「さてと……私もいつまでもここにいるわけにいきませんね」

 

ヨツバは、準備運動をし始めた。そして、ミリアムとアーガトラムは帝都方面へ飛び去り、ヨツバも帝都方面の街道を高速で走り去っていった。

 

第2章ー麗しき翡翠の都編〜マキアスとユーシスの仲の行方〜(終)

 

次回第3章ー鉄路を越えて〜蒼穹の大地〜編。

ユウのヒロインは誰が良いでしょうか?

  • 1ーエマ
  • 2ーフィー
  • 3ートワ
  • 4ーサラ
  • 5ースミレ
  • 6ーそれ以外(アリサとラウラは除く)
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