しかし、大鳥とのファイトはこの話で終わります。
黒人さん、アスランLSさん、感想ありがとうございます。
では、第十二話目をどうぞ!
「僕は、『ヴァーミリオン・ゲートキーパー』にライドする」
「俺は『メカ・トレーナー』にライドするぜ‼︎」
久保の使うデッキは『ダークイレギュラーズ』、ソウルチャージに長け、ソウルに関連したスキルを持つ。
貯めたソウルをパワーに変える事が出来る。
但し、ライブラリーアウトを誘発し易く、トリガーの大半がソウルに行く事すら多々ある。
対して大鳥の使うデッキは『スパイクプラザーズ』、アタック時やヒット時にスキルを発動し、発動したらデッキに戻る変速的なデッキである。
しかし、リカバリー用のスキルもあるので変速的だが堅実な部分もある為油断は禁物なデッキだ。
「僕の先攻、ドロー。
『誘惑のサキュバス』にライドし、サキュバスのスキルを発動する。
サキュバスはヴァンガードかリアガードとして登場した時にデッキの上一枚をソウルチャージする。
更に、ゲートキーパーも他のユニットがライド時に一枚ソウルチャージする。
ターン終了」
誘惑のサキュバス、P7000、C1。
ソウル3。
早速ダークイレギュラーズの特性を活かして1ターン目からソウルを三枚に増やす。
明久のデッキでもばーくがる達のブラスター・ブレードへの連携ライド位しかソウルを三枚以上貯められず、更にどんなに早くても3ターン目からだ。
この動きに明久は口をあんぐりしていた。
「アッキーはダークイレギュラーズを見るの初めて?
まあ初見だとどんなデッキでも驚くよね〜。
けど、わたしならドーンと来いと言うけどね!」
「………今、ソウルに『シュティル・ヴァンピーア』が入ったな。
あれがデッキにあるとしたら、迂闊にグレード0のユニットを場に出せないな」
ネプテューヌのおふざけだが前向き発言の次に、雄二は久保のソウル内のユニットを指摘し、戦略プランまで公言する。
この答えは、意外にも早く判明する事になる。
しかし、それを吹き飛ばす事態が発生する。
「俺のターンだ!
『ワンダー・ボーイ』にライド‼︎
メカ・トレーナーは後ろに移動して、そのままブースト&アタック‼︎『サイレンス・ジョーカー』『☆』ヒャッハァー‼︎
クリティカルで2ダメだぜ、さあ捲りやがれ‼︎」
久保に2ダメが入り、ダメージチェックが発生する。
一枚目は『魔界侯爵 アモン』、グレード3のユニットだ。
それをダメージゾーンに置き、次のダメージチェックを行おうとしたその時。
「…っ‼︎」
「?
久保君、何かあったの?」
「………今、ダメージを置いたら、何か変な衝撃が走ったよ」
久保は嫌な汗と、身体に走った衝撃を気にしており、何があったか分析し始めた。
すると、大鳥が口を開いた。
「今のはなぁ、裏ファイトの制裁で使われる物さ。
ルール違反を犯した裏ファイターはこうやってヴァンガードの受けたダメージを再現して、そいつにダメージを負わせるのさ‼︎
しかも今の出力は最大にしてある!
6ダメージを受けたら………ショック死するかもなぁ」
「な、何じゃと‼︎」
「大鳥、あんたは‼︎」
大鳥は裏ファイター用の制裁用プレイマットを説明し、更に相手を死に追いやる為に出力を最大にしたとも告白しする。
無論、店の客や明久達からブーイングの嵐が飛ぶ。
その間に久保はダメージチェックをした。
「………なら、6ダメージを受けなければ良い、が一番の答えだね。
『退廃のサキュバス』にライド。
そして、『ドリーン・ザ・スラスター』をコール!
退廃のサキュバスは、リアガードが出る度に一枚ソウルチャージ。
更にドリーンはソウルが増える度にパワー+3000される!」
退廃のサキュバス、P9000、C1。
ドリーン、P6000→9000、C1。
ソウル5。
ドリーン、退廃、R
R、R、R
久保は更にソウルチャージし、グレード2でソウルを五枚にし、ドリーンのパワーを上げる。
ダークイレギュラーズのセオリーをそのままにした行動に相手を追い詰める秘策を潜めている事を、気付く人物は少なかった。
その中に、大鳥は入っていなかった。
「ドリーンの後列に『ヒステリック・シャーリー』をコールし、サキュバスでアタック!
トリガーチェック『ブリッジ・リッター』『☆』クリティカルはサキュバス、パワーはドリーンにプラスする」
クリティカルが入ったサキュバスの攻撃がワンダー・ボーイにヒットした。
無論ダメージが入る為、大鳥にも制裁用の衝撃が走る。
「あばばばばば‼︎
しまった、自分への衝撃をカットする調整を忘れてた‼︎」
「………バカだな、この人」
しかも調整ミスをし、自分にも衝撃が走るままの状態で
ファイトをしていた事が発覚。
明久にすらバカ呼ばわりされる羽目になった大鳥は、明久を睨み付けていた。
因みに頭のレベルは一応明久に毛が生えた程度である為、バカは否定出来ない。
「ドリーン、アタック‼︎」
「あぎゃぁぁぁぁ‼︎
くそ、最大出力の分痛ぇ………スタンド&ドロー‼︎
『至宝 ブラックパンサー』にライドし、『陽気なリンクス』と『ハイスピード、ブラッキー』をコールし、メカ・トレーナーのスキルを発動‼︎
こいつをドロップし、グレード1以下のユニットをデッキから回収し、『ダッドリー・ダン』をコール‼︎」
ブラックパンサー、P10000、C1。
ブラッキー、P9000、C1。
リンクス、P5000、C1。
ダッドリー・ダン、P4000、C1。
「ブラックパンサー、ダンのブーストを受けてアタック‼︎
ダンのスキルを発動‼︎
カウンターブラスト二枚を払って、手札を一枚ソウルに置く‼︎
さあ、山札の中から来やがれ、『ジャガーノート・マキシマム』‼︎」
ジャガーノート、G3、P11000、C1、
スペリオルコールで、ヴァンガードをグレードに関係無くリアガードを場に出して一斉攻撃を行い、久保のダメージを五枚にする。
この時、久保にダメージ数で強くなる衝撃が走り、久保は気絶寸前まで追い詰められた。
「よし、あと1ダメで俺の勝ち「いや、お前の負けだ」何⁉︎」
大鳥の勝利宣言に龍二が口を挟み、その上敗北宣言を下す。
明久は何が何なのか分からない………が、突如イメージが膨らみ、その中にシュティル・ヴァンピーアと『魔界侯爵アモン』、パワーアップしたドリーンの三体が相手の
「何、今のイメージは………」
「スタンド&ドロー。
地獄の門より這い出でて、悪しき力を振るえ!
『魔界侯爵アモン』、ライド!
更に、『シュティル・ヴァンピーア』をコールするよ!」
アモン、P10000、C1。
ヴァンピーア、P10000、C1。
ドリーン、アモン、ヴァンピーア
シャーリー、R、R。
先程までの人型ユニットから、醜悪なモンスターユニットにライドし、イメージテロがその場で発生した。
そう、綺麗なサキュバスがいきなり魔界のモンスターになり、明久達全員は吐き気を覚えた。
ネプテューヌとブライトは既にオロロロ〜としていたが、店員がエチケット袋を二人にあげてフォローしていた。
「ヒステリック・シャーリーのスキル、ソウルに置き、ソウルチャージ一枚。
ドリーンはパワー+6000」
此処で、大鳥の手札を公開しよう。
大鳥の手札は左からG3、1、3、2である。
普通なら十分ガード出来る上、ダメージ数で余り気にしない手札だ。
しかし、ヴァンピーアの前では普通の答えは出ない。
「ヴァンピーアのスキル、カウンターブラスト五枚とソウルブラスト八枚を払い、相手のリアガードを一枚選び、ヴァンガードにする。
陽気なリンクスを選び、ヴァンガードサークルに置くよ!」
ヴァンピーアのスキルが発動し、リンクスがヴァンガードになってしまった。
ヴァンガードでガードするには手札からヴァンガードと同じグレードまでのユニットをガーディアンとして使うが、今の大鳥のヴァンガードはグレード0に上書きされ、手札にはグレード1以上のユニットしか居ない。
インターセプトも一枚。
使えるシールドは5000、ヴァンガードのパワーは5000、相手のユニットはパワー10000オーバー。
そしてダメージは3で、相手のユニットは三体。
大鳥の負けが確定した。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
大鳥はダメージチェックし、最後のダメージを捲ろうとした。
この間にトリガーは落ちず、最早ヒールトリガーを引くしか無かった。
しかし、大鳥は内心余裕だった。
大鳥の服は長袖、その中にリストバンドを付けており、更にその中にトリガーを隠し持っていた。
そして、その隠し持っているカードを今しがたデッキから引いたみたいに見せるのは造作も無い事だった。
「(よし、此処は焦った様に見せてやるか)ダ、ダメージチェック‼︎」
そして、デッキの上に手を重ね、長袖からカードを取り出す場面が見えない様にし、そのまま引いた様に見せようとした。
が、此処でブライトが大鳥のデッキの上を確認し、全員に見せた。
それは、ジャガーノート・マキシマムだった。
「て、テメエ‼︎
何人のデッキに触れててててててて⁉︎」
大鳥の話し途中でダメージを置き、更に長袖を脱がしてリストバンドを露見させ、中にカードがあり、不正行為を明らかにした。
因みに大鳥は手にカードを持つ直前だった為何も持っていなかった。
そう、不正する前にばれて咎めを受けたのだ。
「な、何かアッサリ終わったね」
「それより、こいつリストバンドの中にカードを隠し持っていやがるぞ。
イカサマする気満々だったな、この鳥頭は」
そして、ブライトにより不正行為が未然に防がれ、久保はそれら全てを予測していたのか、至って冷静だった。
「………あれ?
何でこの人気絶してるけどピンピンしてるの?
最大出力だとショック死するんじゃ……」
「大方、出力も最大と思って違ったんだろ。
衝撃云々の場面でこいつはバカだと理解したからな、それ位は当たり前だろ」
何と出力すらまともに調整せず、制裁用プレイマットを使っていた大鳥。
最早バカを払拭する事が不可能になるまでバカ認識された。
すると、瑞希が大鳥に近付き、何処か哀れんだ目で見てた。
「………大鳥さん、貴方って人は……」
そう気絶した大鳥に呟く瑞希。
元チームメイトとしての同情か、瑞希の顔は今にも泣き出しそう泣き出しそうな表情だった。
大鳥はバカ認定を受けました。
彼がバカじゃなかったら大変な事になってました…………と、言っておきますね。
感想、指摘をお待ちしています。