バカテスファイト‼︎ヴァンガード   作:”蒼龍”

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大鳥の厄介事編の後編です。
今回で大鳥関連の厄介事は終わります。

アスランLSさん、断空我さん、感想ありがとうございます。
これからもこの作品を頑張って更新して行きます!


追記

UAが3000を突破しましたが………多い方なんでしょうかね?
その辺が分かりませんが、この作品を見てくれている方々もありがとうございます。


第十三話「AL4と謝罪と因縁」

久保のファイトが終わった後、AL4と明久達はテーブル二つをくっ付けて向き合いながら座っている。

しかし明久、龍二の二人は瑞希と目を合わせられず、また真正面に座らなかった。

 

「あ、改めて挨拶しますね。

私は姫路瑞希です。

えっと、チームAL4のリーダーをやっています……。

目標は………世界大会の優勝です。

よろしく、お願いします」

 

「副リーダーの久保利光です。

とある研究に参加しているから、そっちの方で顔を知っているかもしれないですが、よろしく頼むよ」

 

「第三席の木下優子、其処に居る秀吉の姉よ。

母さんが有名だけど、それに負けない位のファイターになる事を目指してるわ。

よろしく」

 

「………末席、坂本「霧島だ!」翔子。

雄二の許嫁「ただの幼馴染だ!」雄二、自己紹介出来ない。

静かにして。

兎に角、よろしく」

 

AL4メンバーは一人ずつ挨拶をし、それぞれが明久達に因縁を持っている者達ばかりである。

瑞希は明久、龍二と。

優子は秀吉と。

翔子は雄二と。

そして、意外にも久保はムッツリーニ、康太と因縁がある。

実は康太は久保とファイトをした事があり、その時は康太の惨敗で終わってたのだ。

そして、その時に康太はリベンジする事を固く誓ったのだ。

かつて自分が勝てなかった相手、自分が屠った相手、これだけでも十分な因縁に当たる。

 

「そして、今回は元チームの人間が貴方達に迷惑、いや、僕達の問題に君達を巻き込んでしまって、申し訳ありませんでした」

 

「私からも、申し訳ありませんでした」

 

そして、AL4のトップ二名を始めに、他二名も頭を下げて明久達に謝っている。

今回の事は確かにAL4の問題であり、龍二以外のいつメンには一切関係が無い話だったので、この行動は別に可笑しく無く、寧ろ当然の事である。

 

「いや、お前らは当然の事をやっただけだ。

だから謝らなくても良いぞ。

寧ろ、お前らがやらなかったら俺がやってたぞ」

 

「………鳥頭、ファイターの風上にも置けない。

ヴァンガードファイターとして、奴の行動は許せない……」

 

雄二と康太がAL4四名のフォローに回り、自分らも同じ的なニュアンスの言葉を掛けた。

その言葉に、瑞希達は少し肩の荷が下りた。

例え除名処分をされていようと、大鳥は元は自分らのチームメンバー。

その男が行った厄介事への責任は、彼女らにあるからだ。

 

「………それで、お前達は大鳥の件だけで来た訳では無いのだろ?

大方、大鳥は此処に来る途中で聞いた情報でありまたついでであり、あくまでも別の目的で来た筈だ」

 

そんな瑞希達に本来の目的を問いただす龍二は相変わらず平常運転である。

 

「………確かに、僕達の本来の目的は大鳥さんを咎める事では無い。

相変わらず火野君は話を簡素に済ませたがる傾向があるね。

なら、本題に入るよ」

 

龍二の言葉に久保は、眼鏡の向きを整え、若干ながら鋭い視線を出し雰囲気を変える。

先程までの親しい雰囲気は消え、何時でも臨戦態勢に入れる刃の様な気配を滲ませた。

 

「僕達のリーダーである姫路さんが、君やもう一人の幼馴染である吉井君に宣戦布告をしたけど、あれはあくまでも個人的なもの。

だから、今度はチームAL4として宣告するよ。

僕達は全国大会優勝を目標としている。

そんな僕達の前に君達が立ちはだかるなら………ヴァンガードファイターとして、全力を以って戦うよ」

 

その雰囲気になってからの開口一言目は宣戦布告、しかもAL4の副リーダーとしてだ。

雄二達から見て、久保は。

否、AL4四名は相手が誰であろうとなかろうと関係無く、持てる力を全て引き出して相手を倒す覚悟や決意を持っていた。

明久や龍二にただ付いて行く、しかし付いて行くからには全力を出すと言う生半可な気持ちなどでは無く、完成させたヴァンガードファイターの心構えで居る。

この時点で気負いすれば、既に負けは決まる。

だが、此処で真っ先に口を出す者が居た。

 

「やってやろうじゃない!

相手があのAL4、アジアのチームの中でもトップクラス。

ウチ達も全力を出さないと失礼だし、そんな事したらウチ達の仲間の龍二の信条を裏切る事になる。

だったら、ウチ達も宣戦布告するわ!

AL4、今年は絶対ウチ達が全国大会を勝ち抜く。

あんた達を倒してね!」

 

「………ふっ、僕の雰囲気に飲まれないか。

じゃあ、君達も同じかい?」

 

「………もち」

 

「うむ!」

 

「ああ………俺達も同じだ」

 

島田の言い返しで、一瞬久保に気持ちで負けかけた雄二達は持ち直し、久保の問いに正しく答えた。

更に、先程までの生半可な気持ちすら消えた為、目付きもしっかりとしたヴァンガードファイターの目付きに変わっていた。

 

「…これなら皆さんは私達を倒す為に努力を惜しみませんね。

これから約三ヶ月半、どれ位強くなっているか楽しみですね」

 

「そうね……でも、全国大会優勝は絶対譲らない。

秀吉と火野龍二、そしてあんた達全員はアタシ達が直接倒すわ。

首を洗って待ってなさい!」

 

「………雄二、私が勝ったら言う事を一つ聞いて」

 

「ああ、勝ったらな」

 

それぞれがそれぞれに対して火花を散らし、全国の舞台で戦い倒すと誓い合う。

一人のヴァンガードファイターとして、ライバルとしてだ。

本来は全国優勝チームは格下をライバルと認めないものだ。

しかし、瑞希の方針でどんな相手だろうと、どんなに力の差が開いていようと全力を出し、全ての相手をライバルとして倒すのだ。

瑞希曰く、相手は色んな努力をして自分らの前に立っている。

なら、それに報いるには全力で戦う事こそ一番と持論があるからだ。

 

「では、僕達は言いたい事を全て出し尽くしたから帰らせて貰うよ。

火野君、吉井君、そしてそのチームメイト達、全国で待つよ」

 

久保が最後にそう言うと、AL4四名は立ち上がり、そのまま出口へ向かい始めた。

しかし、その途中で瑞希は足を止めて、明久と龍二を見る。

 

「………明久君、龍二君、全国の舞台で認めさせて貰いますよ。

私は昔の私とは違う、今の私は強くなった事を………必ず。

だからしっかり参加して下さい、大会に」

 

そして、『力』を発現して瞳に虹色の光が宿る。

雰囲気で察した龍二と、それを正しく認識した(・・・・・・・)明久は、瑞希が滲み出し始めた闘気に対抗するべく、自分達も闘気を滲み出した。

それを見た瑞希は不敵な笑みを浮かべ、そのままその場を立ち去った。

 

「……龍二、皆、絶対に地区予選を突破して全国大会へ行こう‼︎

そして、あの宣戦布告を僕達の勝ちで返してやろうよ‼︎」

 

『ああ/うむ/勿論よ‼︎』

 

「………姫路、俺と明久は昔のお前を取り戻す。

あの『力』で変わったお前を………!」

 

こうして明久達も改めて決意を固め、再びファイトをする。

今より強くなり、ライバルを正々堂々全力で戦い、倒す為に。

そして、その顔付きも決意に満ち溢れたものに変わったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、気絶してブライト達に連れられた大鳥は知らない天井、知らない部屋で目を覚ました。

その近くに、ブライトとネプテューヌが居た。

 

「な、何だよ此処は⁉︎

おい、此処は何処だよ‼︎」

 

「う〜ん……龍二君から聞いた所によると、君を正しい道に導いてくれる人が指導する場所………かな?

正直言って、僕も余り分からないんだよね」

 

ブライトがそう呟いた瞬間、その部屋のドアが開き、部屋に妙にゴツい男が入って来た。

大鳥すら驚き、更に怯える位のオーラが見えそうな男が。

 

「な、何だお前は‼︎」

 

「バカ者‼︎

年上をお前と呼ぶとは何事か‼︎

俺の名は西村宗一、この文月学園の生徒指導及び補習担当の教師だ!」

 

そう、ゴツい男は西村だ。

そして此処は文月学園の補習室、入ったら最後西村の許可が無くば出る事を許されない西村の固有結界(の様な物)である!

 

「う〜ん、後はわたし達必要無いよね?

じゃあさっさと帰って、ゲームでもファイトでも徹夜でやるよ!

てな訳でてっちゃん、後は頼むね〜!」

 

「誰がてっちゃんだ誰が!」

 

ネプテューヌの一言でブライトとネプテューヌ自身は退室、部屋のドアはその瞬間閉ざされた。

最早、大鳥に脱出手段は無かった。

残った選択肢はただ一つ。

誰もが絶望し、その処刑すら甘いと言われるもの………鬼の補習を受ける以外に無かった。

 

「さて、お前は大鳥頭一郎と言うんだな。

聞いた所、お前はカードの不正トレードや他人のデッキを燃やしたり、挙句ナイフを持ち出して俺の生徒に刃を向けたらしいな。

そんな問題児は、例え他校の生徒であろうと連れて来られたら補習をさせる。

それが俺の教育方針だ!

さあ、補習を受けて貰うぞ!」

 

西村は、鉄人と言われる原因の一つである謎オーラを出し、意気揚々と大鳥に対して補習を開始し始めた。

その雰囲気は、まるで地響きを起こさんばかりの『ゴゴゴゴゴゴ』と言う擬音語を浮かべる様なものだ。

そして、大鳥が示した反応は万人のそれと全く変わらなかった。

 

「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………」

 

防音設備が完璧な部屋に、野太い一人の男の悲鳴が消えて行った。

この後大鳥は、自分が通う学校で今までと打って変わり成績優秀、聖人君子、理想的な模範生となり、またヴァンガードでは最悪の評価からは想像し難い正々堂々としたファイトを行う様になる。

 

「ねえブライト、てっちゃんの補習を受けてる大鳥さんは大丈夫かな?」

 

「今更だよ。

気にしないで行こう」

 

この二人も明久達も、大鳥がまさかそうなるとは思ってもみてなかった。

そう、この時点で大鳥の未来を知っている人間は居ない。

ただ一人、鉄人こと西村以外は…………。

 

 

 

 

 

 

 

〈オマケ〉

 

カードショップから自宅への帰り街、既に日が沈み始めている為、明久達は少し早く歩いていた。

 

「そう言えば、ブライト達は大鳥を何処へ連れて行ったのじゃ?」

 

秀吉は明久らが思っているであろう大鳥の行方を呟いた。

すると、それを龍二が答えた。

 

「ああ、あいつは鉄人の下に連行されたぞ。

まあ、奴ならば悪いようにはしないだろう。

寧ろ、あいつを生まれ変わらせるかもしれんな……色んな意味でな」

 

「………えっ?」

 

全員空いた口が塞がらなかった。

大鳥は鉄人の下に連れて行かれた=鬼の補習を受けているのだ。

あれを受けて無事で居られるか明久達すら分からない事の為、大鳥に対して合掌をしていた。

………流石に今のままで補習から帰らないでくれとは思っているが。

 

〈おしまい〉

 

「って、またこれで終わりなの⁉︎

このネタ二回目だよ‼︎

もっと話を盛り上げ」

 

〈おしまい〉




以上、後編が終わりました。
オマケ二回目………これ、大丈夫でしたか?

さて、次回の話ですが………明久が一年生の時にあったイベントを消化する予定です。
しかもこれが無いとダメなイベントです。
そして、ファイトは完全に休みの予定ですのでバカテスファンは読みやすいと思います。

感想、指摘をお待ちしてます。
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