バカテスファイト‼︎ヴァンガード   作:”蒼龍”

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第三十一話、この回で地区予選編は終わります。
更にチラ見程度に新キャラが………更に自分はそのキャラが出る作品は動画は見れどプレイ出来ない環境下の為タッチ出来てません(泣)
にわかとも呼べませんが、その作品を出す事を許して下さい。

天星さん、断空我さん、感想ありがとうございます。
これからも頑張って行きます。


第三十一話「光と闇と目指すもの」

惑星クレイの大地、暗雲が空を覆う荒野に青い光と瑠璃色の光が降り立ち、その光は二体のハイドッグに変わる。

 

「『ばーくがる』‼︎」

 

「『フルバウ』‼︎」

 

イメージから現実に移り変わり第一部会場内。

明久と瑞希が出す闘気に周りは息を呑み、今始まったファイトを静かに見守る。

無論セイナ達の控え室にいるカイトや、当のセイナ達すらだ。

此処で明言すれば、二人はPSYクオリアを使う気が無く、素の実力で戦うつもりだ。

 

「………ロイヤルパラディンの皆、行くよ。

ドロー‼︎

『若年のペガサスナイト』にライド‼︎

ばーくがるは左後ろへ行き、スキルでレスト!

『ふろうがる』をスペリオルコール‼︎」

 

明久:布陣

 

R、ペガサス、R

ばーく、ふろう、R

 

「私のターン、ドローです。

ライド・THE・ヴァンガード、『ブラスター・ジャベリン』‼︎

ジャベリンはヴァンガード時にフルバウがソウルにあれば、常にパワー8000になります!

更にフルバウのスキル、ジャベリンがこのユニットの上にライドしたら、デッキから『ブラスター・ダーク』を手札に加えます。

ジャベリン、アタックして下さい‼︎

チェック・THE・ドライブトリガー『ファントム・ブラスター・ドラゴン』」

 

明久ペガサスナイトに瑞希ジャベリンが襲い掛かり、手に持つ超兵装たる槍で腹部を突き刺し、そのまま持ち上げた後地面に叩き付けた。

現実では明久がダメージチェックを行い、ダメージに落ちたのは『若年のペガサスナイト』だ。

 

「ドロー………ばーくがるのスキルで、リューをコール!

リューのスキル、カウンターブラスト(1)とばーくがる、ふろうがる、リューをソウルに移動してデッキから僕の分身、『ブラスター・ブレード』にスペリオルライドする‼︎

暗き闇を打ち払う聖なる光、全てを照らせ、僕の分身‼︎

『ブラスター・ブレード』‼︎」

 

明久:布陣

 

R、ブラブレ、R

R、R、R

 

「更にギャラティンさんチィース‼︎

必ず、必ずあの頃を取り戻してみせる‼︎

ギャラティンでアタックし、ブラスター・ブレードでアタックだ‼︎

ドライブトリガーチェック‼︎『騎士王 アルフレッド』」

 

明久が憑依したブラスター・ブレードとギャラティンはやり返しと言わんばかりのダブルアタックでジャベリンを斬り裂く。

しかし、当の本人は苦痛に顔を歪めずただ淡々と態勢を戻し、現実でも瑞希は特に意に介さずダメージチェックをするだけだった。

 

「………可笑しい、姫路さんはあんなに冷めたファイトをしたか?」

 

「うん〜…………吉井君とファイトしてても〜、なんか乗らないとか〜?」

 

「…………不味いな、このファイト………吉井の方が殺られるかもしれないぜ」

 

「何?」

 

観客席のブライト達は瑞希の違和感に不自然さを覚え、色々と考察する。

そんな中須川は、明久が負ける可能性が高いと観客席に居る根本達やブライト達に告げる。

その言葉を聞いた者達は驚きを隠せなかった。

但し、明久と一緒に居た時が他の観客席メンバーより長いネプテューヌ、ブライトは驚かなかった。

そんな可能性が高いと予め予想が出来ていたからである。

 

「……明久君、確かに明久君は強くなっています。

以前より遥かに。

ですが、それでも私には絶対に勝てませんよ。

………明久君や龍二君は、私と求める物が似ている様で違いますから」

 

「違う?」

 

ジャベリンをスタンドしてドローを行いながら、明久にそんな言葉をぶつける。

明久は何が違うか考えたが、結局分からないままだった。

 

「分からないんですか?

………なら、答えが分かるまで出直して下さい。

聖なる光を覆う闇、全てを飲み込め、私の分身‼︎

ライド・THE・ヴァンガード、『ブラスター・ダーク』‼︎」

 

ブラスター・ダーク、P9000→10000、C1。

 

「カウンターブラスト(2)、消えなさい、ギャラティン‼︎

更に『カースド・ランサー』をコール‼︎」

 

『マイ・ヴァンガード、お気を付け下さいぃぃぃぃぃぃぃ‼︎』

 

ブラスター・ダークのライド時のスキルでギャラティンが消され、更にカースド・ランサーをコールされて布陣は逆転される。

そして瑞希は明久をじっと見てプレッシャーを掛けている。

 

「カースド・ランサーのアタック‼︎「ガード、エレイン‼︎」

ブラスター・ダーク、アタック‼︎」

 

カースド・ランサーのアタックを防ぐが、次にブラスター・ダークの攻撃がブラスター・ブレードを襲う。

イメージ内にて、闇を纏ったブラスター・ダークはブラスター・ブレードの背後を取り、そのまま斬り掛かるが、ブラスター・ブレードもそれを見抜いて反撃を加えた。

 

「チェック・THE・ドライブトリガー『デスフェザー・イーグル』『☆』クリティカルトリガー、堕ちよ……ブラスター・ブレード」

 

唾競り合いに発展し、そのまま何度も剣を激しく振り合い、相手の剣とぶつかり合うが、一瞬の隙を付かれ、ブラスター・ダークの一閃が懐深く入る。

現実でも明久が負ったダメージが三枚になってしまう。

だが、この程度では明久は引き下がらなくなっている。

 

「スタンド&ドロー‼︎

影の騎士に王たる証を見せよ‼︎

『騎士王 アルフレッド』にライド‼︎

更に、『ハイドッグブリーダー アカネ』をコール!

アカネのカウンターブラスト(2)、ロイヤルパラディンのグレード2以下のハイドッグをスペリオルコール、『ぽーんがる』‼︎

まだまだ、マロンとガンスロッドもコール‼︎」

 

明久:布陣

 

アカネ、アルフレッド、ガンスロッド

マロン、R、ぽーんがる

 

退却された物は何が何でも補い、アルフレッドのパワーを上げる事に専念する。

だが、これでもまだまだ足りないと理解も出来ている為か、明久は次の一手を頭の中で完成させていた。

 

「マロンのブースト、アカネで「デスフェザーでガードします」ならアルフレッド‼︎『幸運の運び手 エポナ』『☆』『ソウルセイバー・ドラゴン』

更にガンスロッドでアタック‼︎」

 

「ダメージチェック『アビス・ヒーラー』『治』ヒールトリガー、ダメージ回復とブラスター・ダークにパワーを。

………スタンド&ドロー。

明久君、見て下さい。

これが今の私の実力です………呪われし竜よ、出でてその邪悪なる力を振るいなさい‼︎

『ファントム・ブラスター・ドラゴン』‼︎」

 

遂に瑞希はエースカード、ファントム・ブラスターにライドする。

その禍々しい姿を目の前にした瞬間、明久は更なるプレッシャーに襲われた。

それを尻目に、瑞希は明久を倒しに掛かる。

 

「『暗黒魔道士 バイヴ・カー』をコール、スキルでデッキトップのシャドウパラディンをコール……『髑髏の魔女 ネヴァン』。

ネヴァンのスキル、カウンターブラスト(1)、手札を一枚ドロップして二枚ドロー。

『グルルバウ』、『アビス・フリーザー』をコール。

そして、ダムド・チャージング・ランス!」

 

瑞希はリアガードを埋めた後直ぐにカウンターブラスト(2)とリアガードを三体退却させ、ファントム・ブラスター・ドラゴンのパワーとクリティカルを上げる。

更にカースド・ランサーの後ろにはグルルバウが居る為、残ったラインのパワーも十分だった。

 

「ファントム・ブラスターのアタック「完全ガード‼︎」チェック・THE・ドライブトリガー『暗黒の盾 マクリール』『グリム・リーパー』『☆』クリティカル、パワー共にカースド・ランサーに。

カースド・ランサーでアタックします‼︎「くっ、ノーガード‼︎」

 

明久のダメージは途中ヒールトリガーが出て四枚で止まるが、カースド・ランサーのアタックヒット時のスキルで裏向きのダメージが表になり、また一枚ダメージを負えばダムド・チャージング・ランスがまた発動可能になる。

実を言うと、明久はカースド・ランサーのアタックは防ぐべきだったのだが、敢えて手札を温存して次のターンでフィニッシュを狙ったのだ。

 

「スタンド&ドロー‼︎

よし、騎士達の神よ、出でてその神秘なる力を振るえ‼︎

『ソウルセイバー・ドラゴン』、降臨‼︎

更にソウルブラスト(5)でガンスロッド、ぽーんがる、アカネのパワー+5000‼︎

神秘なる力、絆と共鳴せよ!

ホーリー・チャージング・ロアー‼︎」

 

ガンスロッド、P9000→14000

ぽーんがる、P7000→12000

アカネ、P8000→13000

 

ソウルセイバーのスキルを駆使し、片側のパワーラインを26000に、もう片方を21000、更にもう一体のマロンもコールしてセンターラインのパワーも21000にする。

このパワーラインは理想的であり、ガンスロッドがトドメの一撃を放つのた。

 

「マロンのブースト、アカネのアタック‼︎「『アビス・フリーザー』『引』ドロートリガー、パワーはファントム・ブラスター・ドラゴンに、一枚ドローします」

構うもんか、マロンのブースト、ソウルセイバー‼︎「グリム・リーパーとアビス・ヒーラーでガードします」

ツインドライブ『爆炎の剣士 バロミデス』『未来の騎士 リュー』『☆』クリティカルトリガー‼︎

全てガンスロッドにプラスして、ぽーんがるのブーストを入れてアタック‼︎「完全ガードです」

くっ、ターンエンド」

 

しかし、ドロートリガーに阻まれてフィニッシュまで持って行けなかった。

 

「焦りましたね。

………まあ、明久君らしいファイトで此処まで来れたのは流石です。

さっきのファントム・ブラスターのアタックで終わらせる予定だったんですけど、決め切れなかったのは明久君の実力と、私の慢心のせいです。

………でも、もうこれまでです。

明久君、私達の決着はさっきの言葉の意味が分かるまで保留にします」

 

「いや、このターンを凌いで僕が勝つ‼︎

絶対に、絶対に………」

 

瑞希のファイナルターンに近い発言に食い下がり、この攻撃を凌ぐと宣言する明久。

しかし、瑞希はPSYクオリアを使わなくとももう分かって居た。

このファイトは…………明久の敗北で終わると。

 

「スタンド&ドロー。

バイヴ・カーをコールして、スペリオルコール………バイヴ・カー、もう一度スキルを発動します。

今度は『秘薬の魔女 アリアンロッド』です。

そして、ファントム・ブラスター・ドラゴンのカウンターブラスト(2)を払います。

バイヴ・カー二体とアリアンロッドを退却し、ダムド・チャージング・ランス発動です。

更に『虚空の騎士 マスカレード』、『アポカリプス・バッド』をコールします」

 

瑞希:布陣

 

マスカ、PBD、カースド

R、アポカリプス、グルル

 

「マスカレード、アカネをアタックして下さい。

行きます、アポカリプス・バッドのブースト、ファントム・ブラスター・ドラゴンのアタック‼︎

アポカリプス・バッドのスキルで、ブラスターをブーストした時にソウルブラスト(1)を払えば10000ブーストになります!

31000のアタックです‼︎「一枚突破のガード、合計シールドは35000‼︎」」

 

ファントム・ブラスター・ドラゴンがソウルセイバー・ドラゴンに刃を向けた所、ロイヤルパラディンの騎士達がそれを阻む。

が、ファントム・ブラスター・ドラゴンはそれに意を介さず手に持つ槍で騎士達を穿つ。

そして現実でも、明久にとっては認めたくない物が引かれてしまう。

 

「チェック・THE・ドライブトリガー『グリム・リーパー』『☆』『デスフェザー・イーグル』『☆』ダブルクリティカル、全てファントム・ブラスター・ドラゴンに付与します。

…………先に全国へ行きますね、明久君」

 

「な、な、な、そんな………『孤高の騎士 ガンスロッド』負け………た………」

 

ファイトの結果は明久の敗北で終了した。

須川は特殊能力は持たない人間だが、ファイト前に明久が妙に力んでいるのを目撃したのだ。

それにより、今回のこの結末が見えたのだ。

 

「…………ごめん、負けちゃった………」

 

「…………次がある。

次の地区予選後半部で優勝して、全国大会に行けば良い。

………だが、俺も済まなかった。

お前達を勝たせてやれなかった………」

 

「負け、ちゃったの……………あれ、何か、凄く悔しくて目から…………一番悔しいのは吉井だから、ウチが泣いたらいけないのに、なんで………」

 

リベレイターズの全員(雄二は除く)は、終わってみれば龍二のファイトだけしかAL4から白星を上げられず、更には実力の差を見せつけられて敗北したのだ。

全員それぞれ悔しさが心を満たし、唯一の女子である島田は出したくない涙を出してしまっていた。

この日、明久達は初めて決定的な敗北を味わったのだ………今までの龍二とのファイトでも無かった、あらゆる意味での敗北を。

それを見た西村は静かに明久達の背中をさすって気持ちを落ち着かせようとした。

 

「………やっぱりこうなっちまったか。

吉井は妙に力んでいたからな………けど、良く頑張ったよ、あいつらは」

 

「うん…………よし…………もしもし、相談があるのですが、宜しいでしょうか?

はい、実は………」

 

観客席組は明久達の奮闘に拍手をしたが、これで気持ちが晴れる訳が無いとは分かっていた。

分かってはいたが、それでもこうしなければ彼らに対して失礼である。

よって、静かながらの拍手を贈ったのだ。

一方のブライトは何処かに電話を掛け、何かを相談していた。

これも明久達の為になる事であり、決して明久達を蔑ろにした訳では無かった。

 

 

 

 

 

 

 

「ふーん………あの時のバカが日本一のファイターに善戦するまでになるなんてね……世の中分からない事だらけね」

 

観客席の一角、其処に居たのは紅と白の色が特徴的で、脇が無い巫女服を着た少女だ。

その少女はバカ………明久と面識があるらしく、瑞希とファイトして中々良い戦いを見せた事に純粋に驚いていた。

それと同時に興味も湧き、不意に笑みを見せた。

 

「……ふ、面白くなって来たわ!

じゃあ、明日早速会いに行きますか!」

 

そう言った後直ぐに席を立ち、帰路へ着いた。

これが彼女、滅多に参拝客が来ない神社の巫女が明久達に本格的に関わるきっかけだった。

それと同時に、彼女の知り合い達も明久達に関わる事になるとは、まだ誰も知らない。

 

 

 

 

 

 

 

更に別の席、中学生位の少年がリベレイターズ、と言うより雄二を見ていた。

 

「坂本雄二………同じノヴァグラップラー使いとして、挑戦したいと思っていたけど………何だが他人とは思えないぜ…」

 

その少年は雄二と霧島翔子のやり取りを見ており、それが放って置けない何かを感じさせたのだ。

そして少年もまた、明久達に関わる事なるフラグが立ったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………」

 

電車内、すっかり日が傾き夕暮れ時になっている中明久は、表彰式が終わり家に帰るまで暗い気持ちで瑞希の言った事を振り返っていた。

が、そんな簡単に答えが見つかる事が無く、自問自答を繰り返していた。

 

「明久、大丈夫か?」

 

そんな明久に龍二が話し掛けて来る。

彼も彼なりに明久を心配していたのだ。

 

「龍二………瑞希ちゃんがね、僕に『私と明久君では求める物が違う』って、言ってきたんだ」

 

「………それで?」

 

「でね、今も考えているんだけど……分からないんだ、何が違うのか。

……僕が求めるのは、あの頃みたいに笑い合えたら良い、ただそれだけなのに……」

 

自分の苦悩を龍二に告げ、何をすれば良いか、どんな答えを出せば良いからのか再び悩む明久。

それを見た龍二はある事を聞いた。

 

「………なら、このまま悩むだけ悩んで足踏みをするのか?

それとも、答えを出す為に歩くのか?」

 

「………歩く、まだ諦めた訳じゃ無いから」

 

諦めた訳じゃ無い、その言葉が聞きたかった龍二はそのまま明久の隣に座り、まだ話す。

 

「分かった、なら特訓しながら一緒に悩んでやる。

勿論俺だけじゃなく、全員でだ。

………もう一度、姫路に挑むぞ」

 

「………うん」

 

明久も龍二の言葉を聞いて、少し離れた所にいる雄二達を見た。

そして雄二達も龍二の言葉が聞こえたのか、明久に対して無言で頷く。

その言葉と態度で明久はある程度心が晴れ、少しだけ笑顔が戻る。

しかし、それでも今日の出来事………瑞希達に決定的な敗北を喫した事は、明久だけでなく全員の心に深く刻まれたのであった………。

 

 

 




たった一話での因縁対決第一回は終了。
明久と姫路さん、二人の求める物の違いとは何か?
明久はまだまだこの事に悩みます。

次回からも続々と物語に関わる新キャラが出ますが、取り敢えず暫くは次回の強化合宿編で出たキャラで打ち止めです。

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