バカテスファイト‼︎ヴァンガード   作:”蒼龍”

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第四話です。
オリジナル展開バリバリで、あるイベントが完全に削除されていますが、美波ファンの皆様はどうか許して下さい。

補足にこの話で龍二の会話で『』が使われているのはドイツ語会話です。
ユニット名の前に『』がある場合はリアガードに初コールか、ヴァンガードとして初ライドになります。
この話だけ『』がごちゃごちゃしてますが、ご了承下さい。


第四話「俺と彼女とファイト開始‼︎」

島田はトボトボ歩きながら教室に戻って来た。

自分の教科書を取りに来たからだ。

目的の物はまだ机の上にあり、そのまま手を伸ばして取るだけ………だったのだが、島田はその手を途中で止めてしまう。

何故止めたか?

答えはある事に気付いたからだ。

落書きされていた筈の教科書が新品同然になり、更には島田美『彼』と書かれた名前も島田美『波』と直されていたのだ。

 

「教科書なら、僕らが取り替えたよ」

 

「⁉︎」

 

島田が後ろを振り向くと、其処には明久達が居た。

一瞬何故此処にと思った島田であったが、教科書を取り替えたと明久が言った為事情を把握出来た。

 

「因みに落書き犯はこうなった」

 

すると、龍二が口を開き落書き犯の末路を言い始めた。

 

 

 

 

 

 

 

〈島田がまだ屋上に居る頃〉

 

 

「あー、そろそろ下校時刻だな」

 

「だな。

早めに帰ろうぜ、春とは言え夜は寒いし」

 

「良し行こ「待て」はい?

げっ、孤高のヴァンガードファイター‼︎」

 

島田の教科書を落書きした犯人三名の前に龍二が現れる。

しかも後ろには、清々しい笑顔を浮かべた西村も居た。

 

「奴らが教科書に落書きした犯人だ。

西村先生、後は任せた」

 

「お前は少しは敬語を使わんのか?

まあ良い。

貴様ら‼︎

神聖な教科書、しかも人の物に落書きをするとは何事か‼︎

今日は遅いから帰って良いが、明日は朝からみっちり道徳の特別講習をしてやる‼︎」

 

龍二の敬語の無さを少し指摘した後、西村は落書き犯三名に怒号をぶつける。

生徒に公平に接する西村もまた、イジメやハブを嫌い、それをした生徒に道徳等を叩き込むのだ。

 

「な‼︎

マジかよ‼︎」

 

「これって……えっと、因果応報って奴か⁉︎」

 

「…………(T ^ T)」

 

三名はそれぞれの反応を見せ、トボトボと歩くしか選択肢が無いので哀愁漂いながら歩いて行った。

しかし、一人が言った様に因果応報な為龍二は同情しなかった。

 

「……さて、明日は指導をしっかりして欲しい」

 

「ああ、お前も(・・・)きっちり指導をしてやるから楽しみにしていろ」

 

「………マジか?」

 

龍二は自分も指導を受けると聞いた為、聞き間違えたと思い西村に尋ねた。

が、求めた答えは返って来なかった。

 

「当たり前だ!

あんな危険行為をして置いて指導が無いと思ったのか!

貴様には道路交通法や交通安全をしっかり叩き込んでやるから楽しみにしていろ!」

 

瞬間、龍二の身体は真っ白に色落ちしたとか………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と言う訳で、俺も明日指導を受ける事になった。

………正直、今度こそ趣味は勉強、尊敬する人は二宮金次郎にされるかもしれん」

 

「まあ……龍二もやらかしたからね。

頑張ってね」

 

そんな龍二の回想を苦笑しながら聞いた明久達。

しかし明久達は知らない、西村の二つ名も、特別講習が如何なる物かを、それらを知るのは身を以て知った龍二だけなのだ。

それに対して肝心の島田はと言えば。

 

「………あ、わた、シ」

 

日本語に不慣れである程度しか聞けないし、意味も余り分かっていない。

黙りなさい豚野郎が良い例だ。

それを見かねた龍二は島田に口を開く。

 

『日本語が余り分からないならドイツ語は如何だ?

下手だがな』

 

「えっ⁉︎」

 

但し、島田にも分かる様にドイツ語で話し始めていた。

しかも分かり易くドイツ特有の訛りも入れてだ。

 

『あんた、ドイツ語話せたの⁉︎

しかも、地元の人にしか無い訛りまであるし……』

 

『一応俺は英語、フランス語、中国語、エジプト語、ロシア語、イタリア語なども話せる。

武者修行で回った時に自然に覚えた』

 

如何やら龍二はバイリンガルやトリリンガルを上回る程のマルチリンガルらしい。

しかも訛りが入るなど徹底している為かなり優秀な人物だと分かる。

 

「ねえ龍二、今のは何?

スワヒリ語?」

 

「ドイツ語だ、ドイツ語だよ。

島田が分かるのはスワヒリでもフランスでもイタリアでも無いドイツ語だ!

お前、もう忘れてるのか?」

 

対して明久はバカの王者だったらしく、ドイツ語をスワヒリ語だと思ったらしい。

龍二は思った、その内明久はキング・オブ・バカと呼ばれるだろうと。

 

『あんた………火野龍二、孤高のヴァンガードファイターよね?

ヴァンガード以外では他人に接近的に関わらないって言われてる。

何でワタシを助けようと?』

 

『勘違いするな。

俺は別に助けようとは思ってない。

ただ、陰湿なやり方が気に食わなかっただけだ』

 

「今、ワシは火野が何を言ってるのか予想出来たぞい」

 

「僕も」

 

「ツンデレだな」

 

「………野郎のツンデレは流行らない」

 

「うるさいぞ貴様ら」

 

島田と龍二のやり取りを見て、龍二がツンデレをやってるのを察した明久達はそれを茶化す。

無論龍二はツンデレをやってる覚えが無いと思ってるので少しだけ気分を濁した。

 

「まあまあ龍二、君のその態度がツンデrうわっ⁉︎」

 

「なっ⁉︎」

 

明久が龍二にツンデレがどんなものか言いながら近付いたのだが、龍二の目の前で盛大に転んだ。

しかも龍二まで巻き込まれた上、島田の机まで倒してしまい、机にかけてあった鞄も床に落ち、中身がばら撒かれた。

 

「し、しまった‼︎」

 

「明久お前な………はあ、片付けるのを手伝ってやる」

 

「う、ウン」

 

ばら撒かれた鞄の中身をまた鞄に戻す作業をする三人。

しかも明久は悪かったと言わんばかりの表情でやってる為彼だけ異様な哀愁が漂っている。

それに対して龍二は黙々と片付けているが、ふとある物を発見し何故かニヤリと笑った。

その場面を秀吉達が偶然見て、かなりの悪顏だと思ったとか。

 

「あ、アリがとう」

 

『いや、別に。

それより……お前もコレ(・・)を持っているとはな』

 

龍二は全員に見える様にそれを見せた。

島田が持っていた物、それはカードのデッキケースだ。

しかもケースはヴァンガードサークルが描かれており、一目でヴァンガードのデッキケースだと判別出来る物だった。

 

『ばれちゃった……』

 

『さて如何する?

ヴァンガードファイター同士が出会い、同意したならファイトが始まるんだかな。

俺はやる気だ、お前は?』

 

ヴァンガードファイトの同意を求める龍二。

どんな時も、どんな事があろうとそれを全てヴァンガードファイトに繋げる。

矢張り龍二はヴァンガードに生き、ヴァンガードに死ぬ男である。

そんな問いに対する答えは……。

 

『……やってやるわ!

ドイツでも有名な孤高のヴァンガードファイターに挑めるなんて、滅多に無いからね!』

 

あっさりとした承諾だった。

すると龍二は机二つをくっ付けた後にファイトマットを敷き、デッキを構えた。

 

「えっ?

今どんな流れでヴァンガードファイトに持ち込まれたの⁉︎」

 

「多分火野がヴァンガードファイトをドイツ語で申し込んだんだろ。

さっきから島田のデッキケースを持ちながら話してたしな」

 

「………見物」

 

「うむ、孤高のヴァンガードファイターと謳われる火野と、それに挑む島田はどんなファイトを見せるか、楽しみじゃのう」

 

見物人と化した明久達は龍二だけでなく島田のファイトにも興味を示す。

孤高のヴァンガードファイター、それにファイトを申し込まれた者はそれにファイトして良いと認められた証であり、名誉でもある上、相当の実力者であるからだ。

 

『スタンドアップ・THE・ヴァンガード‼︎』

 

『スタンドアップ・ヴァンガード‼︎』

 

そうこうしてる内にファイト開始。

龍二の手札はG0、1、2、2、3。

島田の手札も同じである。

 

『リザードソルジャー コンロー‼︎』

 

『『スパークキッド・ドラグーン』‼︎』

 

龍二は相変わらずのかげろう。

しかし、島田のクランは明久が見た事も無いクラン『なるかみ』だった。

 

『成る程、なるかみか。

先攻は俺、ドロー!

『ドラゴンモンク ゴジョー』にライド‼︎

コンローはスキルでゴジョーの後ろへ!

更にゴジョーのスキル‼︎

レストして手札を一枚捨ててドローし、ターンエンド!』

 

ゴジョー、P7000、C1。

 

R、ゴジョー、R

R、コンロー、R

 

龍二が捨てたカードはネハーレン。

 

『ワタシのターン、ドロー!

『レッドリバー・ドラグーン』にライド!

スパークキッドはヴァンガードの後ろへ移動!』

 

レッドリバー、P8000、C1

 

R、レッド、R

R、スパキ、R

 

『レッドリバーでアタック!

ドライブチェック『サンダーブレイク・ドラゴン』』

 

島田はゴジョーにアタックをし、ダメージを与える。

ダメージに落ちたカードはター、トリガーだがたった一回のアタックで島田はターンエンドをした為、ダメージトリガーが無駄になった。

 

『ドロー。

ドラゴンナイト ネハーレン、ライド!

そして、『ガトリングクロー・ドラゴン』をコール!』

 

ガトクロ、ネハ、R

R、コンロー、R

 

ガトリングクロー、P4000、C1、『引』。

 

「あれ?

龍二、デッキの中身を変えた?」

 

「って、ガトリングクローかよ……」

 

「島田は運が悪かったのう」

 

ガトリングクローを見て、明久達はそれぞれの反応を見せた。

無論島田も反応を見せる。

 

『ガトリングクロー・ドラゴン……』

 

『ふっ、カウンターブラスト一枚払い、ガトリングクローをソウルに移動。

そして、相手のG0のリアガードを退却させる!

消えろ、スパークキッド!』

 

龍二はガトリングクローのスキルを発動し、スパークキッドを退却、ドロップゾーン送りにした。

 

『スパークキッドが!』

 

『ネハーレン、コンローのブーストでレッドリバーをアタック!

合計パワー15000!』

 

『ノーガード!』

 

ネハーレンの攻撃をノーガードと宣言した島田。

だが、龍二はそれに対して笑みを浮かべた。

 

『トリガーチェック『槍の化身 ター』『☆』ゲット、クリティカルトリガー‼︎

効果を全てネハーレンに割り振る‼︎』

 

『クリティカルトリガー⁉︎

ダメージ『魔竜戦鬼 カルラ』『魔竜仙女 セイオウボ』『治』ヒールトリガー‼︎

今ワタシのダメージはあんたと同じだからダメージ回復‼︎』

 

クリティカルトリガーを捲られたのに対してヒールトリガーを捲り返す事でダメージを最少で抑える。

この光景に明久は驚いてしまった。

 

「どっちもトリガーを引き当てた上に、島田さんはヒールトリガーでダメージ回復⁉︎

す、凄い引き運だ……」

 

『次、ワタシのターン!

スタンド&ドロー!

『サンダーストーム・ドラグーン』、ライド!

コール、『希望の雷 ヘレナ』!』

 

サンダーストーム、P10000、C1。

ヘレナ、P6000、C1。

 

スパークキッドを失いながらも、ヴァンガード裏にヘレナを配置して態勢を整える。

これは明久でも読んでいた事で、特に驚く程でもない基本的な動きだ。

因みに、先程の二人が見せたトリガーの引き合い合戦が異様な事に当たる。

 

『ヘレナのブースト、サンダーストームでアタック!

トリガーチェック『オールド・ドラゴンメイジ』『引』

ドロートリガー、一枚ドローするわ!』

 

『ダメージチェック『ドラゴンモンク ゲンジョウ』『治』ヒールトリガー、ダメージ回復』

 

「またかよ!」

 

2ターン連続のトリガー合戦が起きた為、流石の坂本もついツッコミを入れてしまった。

無論、観戦者全員が同じ気持ちである。

それに対し龍二は、完全に悪顔に近い笑みを浮かべ始めている。

常に仏頂面の彼は、ヴァンガードファイト中ではテンションが上がるらしい。

 

『ヘレナのスキル!

このユニットのブーストが入った攻撃がヒットしたら、手札を一枚捨てて一枚ドロー出来るわ!』

 

更にヘレナのスキルを用いて手札交換を行った。

が、龍二はまだ笑顔を崩さない。

それ所か、更に悪顏に近い笑顔になり、龍二の中で高揚感が強くなり始めていた。

 

『ふっ、なるかみ………かげろうに類似したドラゴンエンパイア所属のクラン。

その力を完全に使いこなした奴とはファイトした事が無い………お前は如何なのか、見せて貰うぞ!

地獄の業火を以って、全てを焼滅せよ!

ライド・THE・ヴァンガード‼︎

『ボーテックス・ドラゴン』‼︎』

 

イメージ内のクレイの大地、明久と龍二がファイトした時出来たイメージと似た場所にて、ドラゴニック・オーバーロードとは逆に青い体色をした火竜が、なるかみの戦士の前に現れた。

 

『さあ、此処からが本番だぞ島田!

気を抜けば直ぐに終わるぞ‼︎』

 

龍二がドヤ顔+ノリノリテンションで島田に忠告をする。

最早悪役にしか見えないその表情に、明久すら引いていたとか……。

島田はその龍二に喰らい付こうとする。

そしてその手札には、ドラゴニックの名を冠した雷竜があった。




この物語の設定で、なるかみやゴールドパラディンはまだ日本ではまだ余り普及しておらず、現段階では事実上島田美波だけが日本でなるかみを使います。
更に、あるカードはまだPRとなっていますが、公式大会でもクランごと使用が可能となっています。
話が進めばこの現象は解除されます。

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