バカテスファイト‼︎ヴァンガード   作:”蒼龍”

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今回やっとあのキャラが出てきます。
しかし、原作とは似ても似つかないかもしれませんが、どうかご了承下さい。



第六話「秀吉と匿名ファイターと虚影神蝕」

土曜日、それは学生に許された休みの片割れ。

但し、文月学園には土曜登校日なるものが存在するらしく、たまに半日は学園に縛られてしまう。

が、今回は無いらしく通常休みとなっている。

そして、そんな日に吉井明久は休みを楽しんでいた。

 

「うーん……ゲームと買い過ぎたかな?

食費がヤバイ事になりかけてるような………。

まっ、いっか!

今日はこの名作ゲームをやr『ガシッ』って、ええええええ‼︎」

 

………しかし、其処に突然龍二が現れ、明久を連行して行った………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明久の意識が戻ると、其処は地元の規模が中位のカードショップだった。

 

「あれ⁉︎

何で僕こんな所に居るの⁉︎」

 

「お前……昨日秀吉の提案で此処に来ると約束しただろ?」

 

明久の隣に龍二が現れ、更に昨日何があったか簡素に話す。

しかし、明久は思い出せない為か、頭を捻っていた。

 

「うーん…………あっ」

 

やっと思い出したのか、回想に入り始めた。

 

 

 

 

 

〈回想〉

 

「明日は通常休み、補習の無い利口な方はお休み!

よっし、明日はゲームやりまくるぞー‼︎」

 

「明日はショップ大会があるんじゃが、皆は何を?」

 

「俺は別に予定が無い、お前達は?」

 

「ああ、ショップ大会集合な」

 

「オッケー」

 

「………異論無し」

 

「………(T ^ T)」

 

明久の掛け声に反応する友人は誰一人として居なかった。

明久は目から塩水を流し始めて居た。

それを見てそろそろ弄るのを止めたのか、雄二が話し掛けて来る。

 

「明久、お前も来るだろ?」

 

「と言うより、強制参加だ」

 

「皆が行くなら行くよ………(T ^ T)」

 

「まだ泣いていたのか⁉︎

悪かった、俺達が悪かったから泣くなって‼︎」

 

雄二からの龍二コンボを発動したが、まさかの明久がまださめざめと泣いてた為、言葉コンボは龍二の謝罪と雄二がタジタジになって終了。

それを見ていた秀吉達も苦笑などを浮かべていた。

因みにファイト仲間になった男子陣はいつの間にか名前呼びになっていた。

本人ら曰く「名前呼びでも問題無いだろ?」との事。

島田はまだ時間が掛かるらしく名前呼びは保留中らしい。

 

「じゃあ土曜日はカードショップに集合だ。

時間は大会が始まる前、正午だ。

忘れるなよ?

特に明久」

 

「はっはっは、僕が忘れる訳が無いだろ?」

 

回想内で明久は確かに忘れないと言った。

しかし、現実ではちゃっかり約束を忘れ、一日中ゲームをして過ごそうとした。

これで何か言い訳をしても、言い逃れは出来なかった。

 

 

 

 

 

〈現在〉

 

「で、申し開きはあるのか明久?」

 

「大人しく吐いた方が身の為だぞ」

 

雄二達が明久を問いただし、汗がダラダラ流れて焦りまくるバカ一名。

その口から出た言葉は…。

 

「………うん、約束は忘れて無かったよ!」

 

「ペンチ」

 

「いや、爪切りを」

 

「嘘ですすみませんでしたぁ‼︎」

 

満面の笑み+ウザさ40%の嘘だった為、つい龍二ら二人は爪切りやペンチを用意したが、明久が直ぐにジャンピング土下座をしたのでお仕置きは中止する。

二人は謝ればある程度は許すらしい。

 

「………大会参加申請、終了」

 

「後はトーナメント表が発表されるだけなのじゃが……お主らは何をしておるんじゃ?」

 

「早くデッキ調整しないとマズイわよ?」

 

秀吉達は参加人数を店員に伝えていたらしく、戻って来て明久が弄られてる場面に出くわした。

三人のバカ達にデッキ調整を促し、大会への準備を万端にさせる。

 

「でも、此処のショップ大会は一体どんな人が出るの?」

 

「バカな吉井でも勝てそうな人が参加するらしいわ。

だったらウチ達も勝てるわね」

 

如何やら明久でも勝てそうなファイターが出る大会らしい。

その言葉に安心する明久だが、同時に何とも言えない気持ちになった。

すると、明久の目に黒いロングコートを深々と羽織り、帽子にグラサンで顔を隠している怪しそうな人物が映る。

 

「………あれもヴァンガードファイター?」

 

「じゃろうな。

今からデッキ調整を行っておる者は大抵それに当たるんじゃ。

じゃから失礼の無いようにせんとのう」

 

明久の疑問が払拭され、全員秀吉の言葉に同意し、デッキ調整に入る。

と言っても、カードの枚数確認やちょっとした入れ替え程度なので直ぐに終わる。

すると、狙っていたかの様にホワイトボードが出て来てトーナメント表が書き出された。

 

第一試合、吉井明久VS須川亮

 

第二試合、木下秀吉VS匿名希望さん

 

第三試合、坂本雄二VS火野龍二

 

第四試合、土屋康太VS島田美波

 

第五試合、第六試合共にモブVSモブ

 

と言った感じに配置らされる。

 

「げっ⁉︎

俺の相手は龍二かよ⁉︎」

 

「よろしくな、雄二」

 

「………何故島田と⁉︎」

 

「土屋、ウチは手加減しないからそのつもりでね!」

 

いきなりハズレくじを引かされた雄二、康太は眼前の壁に戦慄していた。

明久と秀吉は思った、雄二達が脱落者に選ばれたと。

因みに島田がウチと言う様になった理由は、明久がワタシをwhat a shiに聞こえるらしく、龍二からの提案で明久でも分かり、島田でも言いやすい言い方を探したからだ。

 

「ワシは匿名希望さん……あの人物のようじゃのう。

して明久は………誰じゃ、須川とは?」

 

「まあ皆、兎に角頑張ろうね。

目指せ、一回戦突破!」

 

「「それは俺達に対する嫌味か‼︎」」

 

明久以外は自分の番が来るのを待つのと、この先の逃れられない絶望に抗おうとする組に分かれ、当の明久はファイトテーブルに座り、相手の須川亮も座った。

 

「ぬふふふ、お前が吉井明久だな!

孤高のヴァンガードファイターへの前哨戦、先ずはお前をこの俺様最強グレード3デッキで倒してやるぜ‼︎」

 

「最強⁈

マジで⁉︎

ゆ、油断ならないぞこれは‼︎」

 

そうこうしてる内にファイトスタート。

明久の手札はG1、1、1、2、3。

対する須川は………G3、3、3、3、3である。

 

「先攻はこの最強の俺!

ドロー‼︎」

 

ドローしたカード→『断罪の騎士 ボールス』=G3である。

 

「ふっ………手札が最強過ぎてライド出来ないZE‼︎」

 

何故こんなにグレード3のユニットが手札に来るのか。

それは、須川のデッキに問題があるからだ。

須川のデッキは約半分がグレード3で構築されたデッキ、常人や変人、天才でも絶対に回らず手札事故が発生する超問題デッキ。

しかもライドも出来ない、コール出来ない、ガード出来ないの三拍子が揃った奴なのだ。

 

「あれ?

何か手札事故った?

なら、攻撃のチャンス!

マロンにライドして、ばーくがるは左後列に移動!

ばーくがるのスキルでふろうがるをヴァンガード裏にコール!

更に『若年のペガサスナイト』、『ぽーんがる』をコールして、全員でアタック‼︎」

 

「あびゃぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

その後、明久がグレード3にライドする前に須川のダメージ六枚になり、そのままアッサリ勝利した。

 

「あの須川って人、調子が悪かったのかな?」

 

(いや、あれはグレード3が大半のデッキだったぞ。

調子悪い以前にデッキそのものが機能しない代物だ)

 

明久の独り言に龍二が心の中でツッコミを入れた。

龍二の目から見ても、須川のデッキは異常性抜群だったのだ。

しかし、リスキーデッキを使う龍二にそれを口に出し、指摘する資格が無かった。

そんな心のツッコミが終わった直後、第二試合が準備された。

 

「漸くワシの番か。

よろしくお願いしますのじゃ」

 

「はい、よろしくお願いします………秀吉君(・・・)

 

秀吉が挨拶した後、対戦相手の匿名希望も挨拶し返す。

………秀吉の名を口にして、だ。

 

「………?

何故ワシの名を「試合、開始!」おっと、スタンドアップ・ヴァンガードなのじゃ‼︎」

 

「スタンドアップ・THE・ヴァンガード!」

 

秀吉が疑問を口にしようとしたが、試合が始まった為FVをスタンドアップさせた。

誰もが龍二の方を注文し、この試合には余り興味を示さなかった。

秀吉の友達である明久達以外は。

だが………注目しなかった分、ショップ内に衝撃が走る事になる。

 

「『ロゼンチ・メイガス』にライドじゃ!」

 

「………『フルバウ』にライドします」

 

秀吉のFVはロゼンチ・メイガス、ばーくがるなどと同じリアガードサークルに移動するスキルを持つヒールトリガー。

『オラクルシンクタンク』と言う、ドロー能力などが主流のクランのユニットだ。

それに対して、匿名希望のFVはフルバウ。

連携ライドと呼ばれるスキル連携で着実にライドする起点ユニット。

所属するクランは『シャドウパラディン』、ロイヤルパラディンと対をなすリアガードを犠牲にしてヴァンガードがパワーパンプするクラン。

そしてシャドウパラディン、更にフルバウをFVに使うヴァンガードファイターはこの日本中を探しても、たった一人しか存在しない。

 

「フ、フルバウ⁉︎」

 

「嘘だろ……‼︎」

 

「もうダメだぁ……お終いだぁ……」

 

観戦者全員の背筋が凍り、もう勝てないと絶望する第五、第六試合の選手。

明久達も動揺していた。

特に明久と龍二、この二人はシャドウパラディンの使い手を良く知っている。

そう、自分達の過去に関わる人物だからだ。

 

「り、龍二……フルバウって」

 

「ああ………あいつだ。

あいつがこんな小さいショップ大会に出て来た。

しかし、何故……」

 

明久達幼馴染組が考察するが、答えが一切出ない。

その間にファイトが進み始めた。

 

「『オラクルガーディアン ジェミニ』にライドじゃ!

ロゼンチ・メイガスは後ろへ移動させるのじゃ‼︎

……まさかお主が相手とはのう。

それならワシを知っておる筈じゃ」

 

「ええ。

私のターン、ドロー。

『ブラスター・ジャベリン』にライドします。

フルバウのスキル、ブラスター・ジャベリンがこのユニットの上にライドしたら、デッキから『ブラスター・ダーク』を一枚選び、手札に加えます。

更にジャベリンのスキル、フルバウがソウルにある時、ジャベリンは常時パワー8000になります」

 

ジェミニ、P8000、C1。

 

ブラスター・ジャベリン、P6000→8000、C1。

 

「ジャベリン、ジェミニをアタックして下さい。

チェック・THE・ドライブトリガー『ファントム・ブラスター・ドラゴン』」

 

槍を携えた漆黒の騎士はジェミニを突き刺し、そのまま地面へ叩き付けた。

無論イメージ内の光景だが、全員意外とエグいと感じてた。

 

「ドロー。

『オラクルガーディアン ワイズマン』にライドじゃ!

メイガスの支援を受けて、ワイズマンが攻撃するのじゃ!

トリガー確認『ドリーム・イーター』『引』ドロートリガーじゃ!

パワーはワイズマンに付与し、一枚を引くのじゃ!」

 

ワイズマンが目からビームを放ち、ジャベリンの足場を爆発させてダメージを負わせた。

ダメージゾーンに落ちたカードは『暗黒の盾マクリール』、完全ガードユニットだ。

 

「メイガスのスキル!

このユニットが支援したターン終了時に、メイガスはデッキの中に戻るのじゃ!」

 

更にロゼンチ・メイガスはデッキ内に戻り、そのデッキはシャッフルされた。

これでデッキ内のトリガーは15枚、ヒールは四枚完備になる。

 

「ドローします。

秀吉君、貴方がどれだけ強くなったか見せて貰いますね。

勿論、私も実力をしっかり見せます!

全てを闇に包み込め、私の分身!

ライド‼︎

『ブラスター・ダーク』‼︎」

 

匿名希望のターンに移った瞬間、威圧感が増し、匿名希望がカードを高く掲げてジャベリンの上に勢い良く置く。

イメージ内で、ジャベリンから黒々しいオーラが噴出して全身を包む。

その直後、オーラが内部から斬り裂かれ、中から騎士が現れる。

ブラスター・ブレードに瓜二つだが、違う点として鎧は純白では無く漆黒、持つ剣も長剣では無く何方かと言えば大剣。

そして、その瞳に優しさなど皆無。

あるのは覚悟、如何なる犠牲を被ろうが、自らが引き起こそうが関係無く敵を殲滅する……無情なる覚悟のみ。

そんな闇に生きる騎士が、ワイズマンに対峙した。

 

「………あ、帽子が取れてしまいました」

 

匿名希望がとった行動で帽子が飛び、髪の毛が外に出る。

その髪の色はピンク、髪質はふわふわでウェーブが掛かっており、長さは肩より先まで伸びたロングだ。

更に何を思ったのかグラサンすら外し、その顔が、瞳が、表情が全て露見する。

 

「やっぱり……」

 

その特徴から、明久の中にあったある人物の適合率が90から100に変わる。

観戦者全員が思った通り、秀吉とファイトしてる人物はある一人。

前々年度から全国大会団体戦に出場し、二度も優勝を果たし、日本の全ヴァンガードファイターの憧れとなった人物。

 

「……瑞希ちゃん」

 

明久と龍二の幼馴染、姫路瑞希その人だった。

 




はい、姫路さんですよ。
しかし、原作初期のあの一歩引いた感が無い、妙に強気な面があるなど原作とは多々違います。
それには理由がありますが、ネタバレの為明言出来ません(シャドウパラディンの時点でネタバレですが………)。

そして、更新期間を空けてしまい申し訳ありませんでした。
今後もこんな感じの更新スピードになるかもしれませんが、どうか許して下さい(震え声)。
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