いや〜話を考えていたらこうなりまして………一応ミサキさん達はクレイの真実を知る人物と此処で説明しますが……………今回の話、原作より重くなったかも………。
「駄作者、あんたやる時は徹底的過ぎだっての………天星さん、AM sさん、感想ありがとうございます。
えっとAM sさん、駄作者は『ブロント語』の理解力は若干あってもあんな出来の貧弱一般人です。
所謂俄かブロンティストなので存分にツッコんで下さいw」
光剣輝ブライトは何故こうも辛辣なんだ………では第二期、始まります。
第六十九話「消えた者達」
ブロントさん達との邂逅から数ヶ月、遂にアジアサーキットの開催日が三日後に迫り、全国のサーキット参加者達は一斉にざわつき始める。
それは勿論、吉井明久、火野龍二有するリベレイターズ、姫路瑞希率いるAL4とて変わらない。
リベレイターズのメンバーである坂本雄二、木下秀吉、土屋康太、島田美波。
AL4メンバーの霧島翔子、木下優子、久保利光はそれぞれ用事があり、何時もの集合場所であるカードキャピタルに行くのが明久達より遅れ、雄二達でさえたった今用事を終えて文月学園から明久達の下に向かっている途中だった。
「やべ、急がねぇと龍二にヴァンガードファイトノック100セットをやらされちまう!」
「翔子達、まだ掛かるみたいだから先に行っててって言ってたけど、何時カードキャピタルに来るかな?」
「あの様子じゃと30分以上は掛かるのう」
「………あっちは成績優秀者の学園からの頼み事、こっちは溢れ者の教師陣の補習があった。
仕方無い」
そんな事を口にしつつ雄二達は走り、そのままカードキャピタルの目の前まで来て少し息を整え、中に入ろうとする。
「ふぅ………うし、じゃあ入る【ジジッ】ぞ…………?
何だ、今のは?」
「えっ?
………そう言えば………」
「何か違和感が………」
「………兎も角、中に入ろう」
雄二が先陣を切り、中に入ろうとした所に何か違和感を覚え、辺りを見回す。
その違和感は島田達も感じたらしく、何らかの疑問が生まれるがそれを気にせずにショップに入る。
すると其処には何時もと変わらない店長とミサキが居た。
「いらっしゃい、今日もあんた達は元気みたいだね」
「よっ、戸倉。
何時もの席に居る待たせ人を怒らせない様に来たぜ」
「そっ。
じゃあ………シンさん?」
軽く挨拶し合った雄二達はそのまま何時もの集合席に向かおうとした所、店長のシンがその集合席の前に立ち、何かを見ていた。
何なのかとミサキもレジから集合席に向かい、確認をしに行く。
「シンさん、如何したの?」
「あ〜いや、坂本君や吉井君達の集合席に何故かデッキ三つの置き忘れがありまして…………これ、僕らが少し目を離した時に誰かが置き忘れたのかもしれませんねぇ………」
雄二達もテーブルに目をやると、三つのデッキが其処に置いてあった。
しかもファイトシートまで敷いていて、今正にファイトをしようとしていた様な感じさえしていた。
が、肝心のファイターは居らず、疑問ばかりが浮かぶのであった。
「一体誰の物じゃろうか………」
「シンさん、一応忘れ物として保管して置くよ」
「あ、はい」
が、疑問に思ってばかりでは話が進まない為ミサキが忘れ物コーナーに三つのデッキを持って行こうとして手を掛け、運ぼうとした。
すると、今日のミサキはらしくないのか、テーブルに足を引っ掛けてしまいデッキを床にばら撒いてしまった。
「あっ‼︎
ミサキ、大丈夫ですか⁉︎」
「だ、大丈夫!
それよりデッキを元に戻さないと。
幸いどのカードがデッキとして組まれていたか、床に落としてばら撒けたか覚えたからちゃんと戻せるよ。
…………〈ロイヤルパラディン〉に〈シャドウパラディン〉に〈かげろう〉のデッキ…………⁉︎」
しかしミサキは持ち前の記憶能力を以って床に無造作にばら撒かれたカードをデッキとして戻して行き、それが単一クランデッキだと判別し、最後の一枚ずつを取りデッキに戻そうとした………が、最後の一枚ずつを見てミサキは驚いた表情をして手を止めてしまう。
「戸倉、如何した?」
「あ、あんた達………このカード………」
ミサキは何を思ったのか、雄二達にそのカード三枚を見せて何かを確認しようとする。
そのカードは…………『マジェスティ・ロードブラスター』、『ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンド』、『ファントム・ブラスター・オーバーロード』だった。
この近辺では絶対に二枚と見かけない超レアカードであり、これの持ち主は間違い無くある三人に限定される。
それは…………吉井明久、火野龍二、姫路瑞希の三人である。
つまりこのデッキは、三人のデッキなのである。
「なっ、これは明久達のカードじゃないか⁉︎
ちょっとデッキ見せてくれ‼︎
…………RRR仕様の『ブラスター・ブレード』や『ドラゴニック・オーバーロード』、SPの『ファントム・ブラスター・ドラゴン』が四枚…………しかもトリガーとFV………間違い無く明久達のだ、これ‼︎」
雄二がデッキの確認をした所、矢張りそれは明久達のデッキで間違いが無かった。
それを確認した雄二達は青ざめ始める。
何故なら明久達は、デッキを置き忘れる事など一切無く、ましてやファイトを始めようとしていた時に退席するなどあり得ないからだ。
更にデッキを良く見ると、SP仕様のブラスター・ブレード、ドラゴニック・オーバーロード、『ブラスター・ダーク』………明久達が分身と謳い、他と区別出来る様にSPにしたり、明久達三人の思い出のカードであった筈の三枚が何故かデッキから消えている。
レア度が落ちるとは言え、他の同名カードやマジェスティなどは無事なのにそれだけが消えるなどあり得なく、何か嫌な予感を暗示させる様な状況となり始めてしまう。
「………何なんだ………一体何が起きて…………」
「トイレや辺りを見ましたが吉井君達は矢張り居ません!
これは一体………」
シンが三人が居そうな場所を探してみたが見つからず、ますます嫌な予感だけが強くなり始める。
最早、三人は何らかの事態に巻き込まれたと言う考えすら雄二達の頭の中に浮かんでしまっていた。
が、龍二が居ない今の状況で唯一の頭脳役の雄二は冷静に状況を分析し、何が起きているのかまとめ始める。
「(落ち着け、先ずは状況分析だ。
先ず明久達は俺らよりも補習や用事を終わらせてこのカードキャピタルに向かった。
此れは間違い無い。
三人のデッキがこの場にあったからな。
だが、何故か三人とそれぞれが分身と謳ったカードが消えて、残りのデッキがファイト開始準備直前の状態でテーブルに置かれてた。
此処で疑問なのは三人が何処へ行ったか、何故SP仕様のブラスター・ブレード、ブラスター・ダーク、ドラゴニック・オーバーロードが消えたかだ。
俺らと明久達でカードキャピタルに着いた時間は30分以上差があり、このタイムラグの間に三人に何かあったのはもう確定事項だ。
何せあの三人がこんな質の悪いドッキリを仕掛ける訳が無いからな。
となれば……………ダメだ、パズルのピースが何枚か足りない。
何かを見落としたか?
三人の共通点か?
三人が持つ同じ要素…………幼馴染、いや違うなこれじゃない。
なら何だ…………三人が共通する物…………PSYクオリア………いや、星の意思に選ばれた『先導者』候補…………此れしか見当たらん。
だが『先導者』は全国大会の時に明久に決まった筈、もうそれに関わる闘いは無い筈……………クソ、まだ頭が熱くなってやがる。
頭を冷やせ、思考を張り巡らせろ、今必要なのは状況を分析し、把握する事のみ。
………仮に『先導者』関係の話が関わっているなら…………結果に不服があった奴の仕業?
〈ロイヤルパラディン〉が勝った事が不満だった?
いや、そんな筈は無い。
ならば………)」
雄二は持てる頭脳を全て活用して思考し、明久達に何があったのかを考えて考えて考え抜く。
これだけで既に10分以上の時間が経過し、秀吉達も雄二の頭脳を頼りにして自分達は落ち着く事に専念する。
「【ウィーン】はぁ、はぁ、……………雄二君、皆‼︎」
「おお、ブライトさんにネプ公か!」
「なになになに⁉︎
アッキー達が謎の失踪⁉︎
こう言うのって何らかの事件に巻き込まれて身動きが出来ないって言うテンプレ系の話が稀によくあるよね⁉︎」
其処に島田がスマホでブライト達を呼び出し、ブライトとネプテューヌが直ぐ様駆け付けて来て店に入る。
因みにブライトとネプテューヌは世界大会までは日本に滞在する事が決まっており、明久達が住む街のホテルに宿泊している。
「(ならば………闘いの結果の先が気に食わないのか?
あの闘いで決めた事は虚無の力と意思に如何抗うかだ。
何かを犠牲にした勝利か、全クランによる連合軍で挑むか………………何かを犠牲にする辺りはさっき否定したとすれば、全クラン連合を作らせて虚無に挑ませたくなかった?
だとすると明久達に何かをやらかそうとするのは………虚無の力と意思、それの刺客?
そいつが明久達を…………?
だが何故ブラスター・ブレードとかを………?)」
雄二の思考は徐々に状況を絞り始め、疑問点に絡まる謎を紐解いて行く。
が、一つ解けば別の謎が現れ、雄二の思考を停止させようとする。
それを見たブライトも明久達のデッキを確認し、明久達の分身が明久達ごと消えているのを把握する。
「………カードはクレイと地球を繋ぐ触媒、それを持ち主ごと消せば両者に影響が現れる。
しかも『先導者』候補とかなら尚更…………それこそ、『先導者』を決める闘いが白紙に戻る程の……」
「……ブライトさん、それ本当か?」
ブライトの独り言が雄二の耳に入り、それも思考に入れると明久達に何かをしたのは虚無からの刺客だと断定する。
何故なら、虚無にとって全クラン連合と真正面から戦うのは愚策の為、何とかそれを回避し、クレイを侵食したいと言う考えに至る事が出来るからだ。
更に『先導者』さえ消えれば指導者の消失により全クランの纏まりが無くなり、侵食が更に容易になり、クレイ側に代案を講じる余裕すらなくさせられると、一石二鳥以上の効果を発揮するのだ。
「…………となると、明久君達は虚無の刺客に…………先ずはそれを確認しようか………っ‼︎」
ブライトも雄二と同じ思考へと至り、それを確認する為にPSYクオリアを発動させ、デッキに残された最後の闘いの記録をクレイ側と繋ぎ、雄二らも霊体としてクレイへと誘い闘いを見せる。
「これは………クレイか!」
「じゃが………何なんじゃ、この暗雲は⁉︎」
「雄二君達に見せるのは初めてだけど………全国大会の時に見たクレイよりも状況が悪化してる!」
雄二達は周りを見渡し、クレイが話に聞いていた虚無の侵食を受けているのを把握する。
だが、ブライトの記憶にあった光景以上に侵食が広がり、クレイ全土が侵食され切るのにそう時間が掛からない程に至っていた。
すると、島田やネプテューヌ達が明久がライドしたブラスター・ブレードを見つけ、更にブラスター・ダークやドラゴニック・オーバーロードを見つける。
「なっ、明久、龍二、姫路‼︎」
「待って、これは再現した光景だから触れる事は出来ないよ!」
「っ‼︎」
雄二がブラスター・ブレード達に近付こうとするがブライトがそれを制止させ、この後の光景を見るしか出来ない事を悟らせる。
そんな時に、ブラスター・ブレード達の前に謎の影の軍団が降り立ち、ブラスター・ブレード達に大ダメージを与える。
そして、三英雄に最後の攻撃を加えたのは巨大な竜であり、それが肩部に付けたミサイルポッドから発射されたミサイルにより三英雄は力尽き、倒れてしまう。
それを少し離れた場所でボロボロになりながら見ていた『騎士王 アルフレッド』達も驚愕し、何とか近付こうとするが影の軍団に阻まれ接近すら出来なかった。
すると、上空から更に別の竜………クレイを覆う虚無と全く同質の力と雰囲気を感じさせる竜が三英雄を捕らえ、上空へと引き上げ始める。
「や、やめろぉ‼︎」
「明久、龍二、姫路‼︎」
「いや、吉井達を連れて行かないでぇ‼︎」
「…………止めろ、止めろと言っている‼︎」
雄二達も謎の竜の行動に喉が枯れる程の大声で叫び、止めさせようとするがこれはクレイ側の再現映像の様な物。
幾ら止めようとしても止まる訳が無かった。
そして…………ブラスター・ブレード達は暗雲の中に消えていき、影の軍団も謎の竜も姿を消し、残ったのは無力感に苛まれた三つのクランの戦士達と雄二達だけだった。
「明久…………龍二…………」
「………姫路…………」
「………むっ、あれは⁉︎」
雄二達が空を見上げていた中、秀吉はある事に気付いて声を上げ、雄二達も其処を見る。
その方向には、空間その物が綻び、地球側の………カードキャピタル内の光景が広がっていた。
その中で、明久、龍二、瑞希はそれぞれダメージを六枚受け、驚きの表情を浮かべていた。
そして三人に相対する人物とデッキは影に覆われ、誰だか判別が不可能だった。
「ふん、貴様達の風はこの程度か…………まあ良い、では宣告通り…………貴様達と貴様達の分身には消えて貰おう!」
「っ⁉︎
う、うわぁ‼︎」
勝敗が決した瞬間、影の人物が明久達に向かって手を翳した所、明久達の足場が突如虚無の黒い霧に包まれ三人はそれに呑まれ始める。
「龍二君…………明久…………く………ん………」
「くっ、くそ…………まだ………終わっては………」
「な、何でこんな…………事………を………」
そして、三人と三人の分身であるカードは影に呑まれ切り、その場から消え失せてしまった。
それを確認した影の人物はデッキを片付け、明久と瑞希が保有していたが、二人が消えた際にその場に残ったアジアサーキットへの招待券を回収して、空間の綻びの方を向く。
「…………吉井明久達の仲間よ、恐らくこれを見ているのだろう?
三人を助け、クレイを元に戻したくば俺を追い、アジアサーキットへと赴くのだな。
尤も、この様に招待券を回収したのだから推薦枠で出場する事は不可能であろうがな…………」
影の人物がそう言うと空間の綻びが元に戻り、更にPSYクオリアによる再現も終了して元のカードキャピタル内の景色に戻る。
そして雄二達以外の客も入店し始め、店内が騒がしくなる。
「あ、あのブライト君………今のは矢張り、惑星クレイと………」
「………はい、ですが詳しくはまた後で…………今は雄二君達と状況を纏めさせて下さい………」
シンがブライトに事の次第を聞こうとするが、矢張りブライトも頭の中で情報を整理しなければならなくなり、店を雄二達と一緒に後にしようとする。
「明久………」
「火野………何で、何でこんな…………」
「……………くそ………‼︎」
「(………三人共、待ってろよ。
お前らがあの影野郎に何かされたって言うなら………絶対に助け出してやる。
そう、俺達が必ず…………‼︎)」
島田が涙を流し、秀吉が落ち込み、康太が拳を握る中、雄二は真っ先に決意を固めて空を見上げた。
影の人物が言ったアジアサーキットに参加しろと言う、相手からわざわざ贈られた解決策に全力を尽くす為に。
今この日より、リベレイターズと今はこの場に居ないAL4メンバーによる仲間を取り戻す闘いが始まり、二つのチームの大事な人物三人が消失した日々の始まりだった。
第二期の概要、『明久達を取り戻す物語』です。
〈ロイヤルパラディン〉等の三クランの扱いですが、消えたのは明久達と明久達の分身のみで、クラン自体は消えずにそのままみたいな感じです。
しかし、ブラスター・ブレード関連のカードに関してはマジェスティ等はレアリティがかなり高いので明久達位しか持っていないので出て来るカードはかなり絞られるかもしれません。
感想、指摘をお待ちしています。