古きゲヘナの王者に拾われた半分グラニュート   作:鋼色

1 / 3
一話 POPPIN GUMI!

夢を見た。遠い遠い、夢を見たんだ。

一つの夢は、とても楽しそうだった。友達がいて、家族がいて、恋人がいて、平和があって、安定した未来だった。

もう一つは、とても辛そうだった。母親は異種族に拐われてきた上、勝手に孕ませられた。

他の家族からはあまり受け入れられず、辛く苦しい生活を歩んでいた。その果てに母親を一人失い、母親が違う姉を自分の手で葬り去った。

それが正しい道だ……それは傍観者である私だからこそ言えるセリフだ。

 

本人はそう思えない。姉を殺す辛さ。それは想像することも憚れるほど、闇に溢れていると思う。

そんな相手に……今抱いてしまった私の言葉はダメだ。そんな苦しい相手に、辛い相手に。

 

"繋がりがあって羨ましいなど"

 

「なら!私がお前の繋がりになってやろうか!」

 

意識が朧へと変化している最中、女性が手を伸ばし、そう問いかけてきた。

疲労のあまり心から漏れていたらしい。天使のような輪(ヘイロー)をつけた女性が救おうとしてくる。

失望と絶望に倒れている私に対して。

これは嘘かもしれない。私を利用するために声をかけてきたのかもしれない。

 

それで何度騙されたと思ってるんだ。

 

あぁ、理性は分かっているんだ。けど、目の前に出された提案(甘さ)を断れないんだよ。

 

 

 

 

 

 

1:ガヴガヴ仮面

ってのが私とユウリとの出会いって訳

 

2:名無しの転生者

なんでスレ初心者のやつにコテハンつけられてんですかねえ

 

3:名無しの転生者

コテハンは神様が異常者と認めた証……だよな?

 

4:名無しの転生者

やべぇヤツ投下すんのやめれぇ!!

 

5:名無しの転生者

初っ端自分語りする時点で、な

 

6:名無しの転生者

やっぱ異常者よ

 

7:クソゲーエルフ

みんな落ち着こうよー

コテハンついてても初心者なんだしさー

 

8:名無しの転生者

うわ出た、老害ゾルトラーク

 

9:名無しの転生者

「ヒンメルならそうする」

 

格ゲーにゾルトラーク

 

10:クソゲーエルフ

>>8

絶対処す

>>9

は?私のヒンメルはそんな事しないんだが????

 

11:名無しの転生者

アンタ実際言ってたろ

 

12:クソゲーエルフ

やってないし!!

 

13:ガヴガヴ仮面

はいはい、そういうの良いから

私の自己紹介に戻らせてもらうよ

 

私の名前は海堂ミオ

転生した世界はブルーアーカイブ?っていう世界

特典は"仮面ライダーガヴ"!ぶっちゃけ何も知らない!

 

14:最強種はスライムだと思うの

お!主人公の仮面ライダーじゃん!

俺仮面ライダーについてはあんま知らんけど、俺の友達が知ってるからさ!

じゃんじゃん頼ってくれよ!俺の友達をよ!

 

15:熊の世界に時王

あのさぁ……悪いんだけど、仮面ライダーガヴって現在形で放送されてる仮面ライダーなんだわ

つー訳で、最後までは知らん。できるっちゃできるけど、今はちょっと……

 

16:最強種はスライムだと思うの

あ、悪い……

 

17:熊の世界に時王

すまんな……ユナとの子供がな…

まあ、今放送されてるのは分かるから、頼ってくれても大丈夫だぜ!

 

18:ガヴガヴ仮面

あざっす!

 

19:名無しの転生者

色々と集まってきたなあ……

てか、イッチはブルアカに転生したんよね?どこの学園におるん?

 

20:ガヴガヴ仮面

私を拾ってくれたユウリさんがゲヘナだったみたいなんです

だから私もゲヘナですよ!

 

21:名無しの転生者

うっそ…

 

22:名無しの転生者

マジかよぉぉ

 

23:熊の世界に時王

仮面ライダーの力を持っているとは言え、治安悪いところかあ……

 

24:ガヴガヴ仮面

だから入学初日に巻き込まれたんですか!

 

25:最強種はスライムだと思うの

うっそだろお前……!?

仮面ライダーの力で切り抜けたのか?

 

26:ガヴガヴ仮面

いえ、どう切り抜けようか迷っていたところです

 

27:熊の世界に時王

ぶっちゃけ、俺は仮面ライダーの力を使ってもいいとは思う

仮面ライダーの力は正義のために使う力であるが、自分が死んだら元もこもない

それに、入学式でそんだけ暴れるなら、お灸を据えなきゃだろ?

まあ、やり過ぎはダメだけどな!

 

 

 

「はっは!許可が降りた!」

 

「許可が降りたって何が?」

 

ミオの背中から声が聞こえる。入学式で不良に襲われ、一緒になって逃げている空崎ヒナである。

 

「ヒナ!私はペースを上げる……アナタなら着いて来れるよね?」

 

「会ったばかりなのに嫌な信頼……良いよ、ペースを上げて」

 

「了解!」

 

時王ニキに続き、相棒からも許可をもらったミオは目を輝かせ、腹を露出させる。

突然の行動にヒナと不良たちは困惑する。しかし、それは()()()()()()()()()で壊された。

 

目をパチクリさせて動けないでいる周囲に対して全力で笑みを浮かべ、制服に潜ませていたゴチゾウを手に取る。

 

『キュイー!!』

 

「よっしゃ!行くよ!行くよ!!行くよ!!!」

 

GUMIー!

 

EAT GUMIー!EAT GUMIー!

 

『イァァァー!!』

 

POPPIN GUMIー!JUICY!!

 

体中にゴチゾウが広がる感覚がする。人間を基本とした形態から、グラニュートでも人間でもない姿へと移り変わる。

私と、原点(ショウマ)だけの変身。身を包み込む特殊な感覚に惚れ惚れしつつ、強く前へ足を踏み出す。

 

強化された身体能力を全身で体感したのち、地面を蹴り上げる。

仮面ライダーとなり、強化された体を利用し、不良たちの持っている武器を空中へと弾き飛ばす。

 

浮かび上がった銃器に視線が寄せられている。敵である私への視線が虚となって消えていくのが分かる。

その隙を叩く。ユウリから教わった徒手空拳を使用し、不良たちを気絶するギリギリにまで追い込む。

 

「なっ……そんな一瞬で制圧を…!?」

 

「相手はミオだけじゃないのだけどれど?」

 

仮面ライダーへの変身。上昇幅が大きすぎる身体能力。そして、最低限の攻撃が害意を見せる攻撃へと変貌。

注意がミオに集まるのには十分な理由であり、ヒナという戦力を見逃す納得の理由であった。

 

無意識ながら拳に神秘を凝縮させ、不良の腹を貫く。

ミオは加減がある程度あったが、ヒナは不良を潰す気で腹を穿つ。

ヘイロー持ちだから死んではいないが、当分は動けないのが予想できる。

入学式に襲われ、鬱憤が溜まっていたらしい。

 

56:名無しの転生者

うわ、怖過ぎだろ

 

その言葉に、ミオは内心で頷きまくった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。