悠真Side
早朝、俺は妹のこころのダンス練習を見守っていた。
こころは真剣な表情で練習をしていたけど……
「……お兄ちゃん。毎朝無理して付き合わなくても良いのに…」
「いや、別にいいだろう。見守りたいんだから…」
兄として当然の行動だよ。これは…
「…シスコン」
「シスコンで何が悪い!」
「はいはい」
いつもと変わらないやり取りをしつつ、俺達は家に帰った。
家に帰ると丁度母さんが仕事に行くところだった。
「あ、おはよう! こころ!悠真!」
「お母さん、もう仕事?」
「うん!」
「いってらっしゃい!」
「こころ、悠真も、学校遅れないようにね!」
「うん!」
俺達は母さんを見送り、朝食を食べ終え、制服に着替え終えると……
『マスター、我をお忘れなく』
「分かってるよ」
俺は机に置かれた紅い宝石の付いたアクセサリーを身につけた。平和な街だと思ってたんだけどな……最近怪物騒ぎに謎のアイドルの登場……色々と起きすぎだろ…
結徒Side
朝、咲良と蒼風とばったり出会し、更に咲良の友達の東中と一緒に登校することになった僕。
「みこと、楽しそうだね。キュアアイドル研究会」
「うん! 今は、キュアアイドル&キュアウインク研究会になったんだ!」
「え?」
「キュアウインク可愛いよね!」
「へー!ん?」
「どうしたの?」
何か女子三人に男一人って居心地悪いなって思っていたら、蒼風が何かに気が付き、僕らは蒼風の視線の先を見ると一人の女生徒がキュアアイドルの振り付けを踊っていた
「あ…」
「わあ! それって私!?」
「キュ、キュアアイドルだよね!」
「ま、まあ、そうですけど…熱い気持ちが、ついあふれてしまいました…」
咲良……嬉しいからって迂闊すぎる…
「いいねいいねー! キラッキランラン~♪」
「その言葉はキュアアイドルの!さては先輩!」
「ギク!」
「ファンですね?」
「へ?」
「ほっ…」
「ま、まあ、ファン…かな?」
とりあえずは誤魔化せたみたいだな。それにしてもこの子、キュアアイドルのファンか?
「みこと先輩のお友達ですか?」
「うん。うたとななちゃん!それと柊くん」
「私、キュアアイドル&キュアウインク研究会の会長で、1年生の紫雨こころです!」
「紫雨こころちゃん!」
「キュアアイドルとキュアウインクの大ファンなの!」
「はい! 心キュンキュンしてます!」
「心…」
「キュンキュン…」
「ん?紫雨?」
確かクラスメイトに…同じ名字の…
「こころちゃんはダンスが上手でね、キュアアイドル達の振り付けを教えてくれたりするんだ!」
「先輩達も、よかったら研究会来て下さい。」
紫雨がそう言って勧誘ポスターを見せてきた。これ、もしかして紫雨が?
「あ、ありがとう…」
「今日も昼休みに活動しますから」
「行きたいプリ!」
「「プリ?」」
「な、何でもない!」
プリルン、頼むから人前で喋るな……
「そういえば紫雨って…もしかして…」
「こころ、何してるんだ?」
「あ、お兄ちゃん」
するとこっちにやって来たのは同じクラスの紫雨だった。お兄ちゃんって…
「あれ?紫雨くんってこころちゃんのお兄ちゃん?」
「そうだけど?」
「先輩達はお兄ちゃんと同じクラスだったんですね。それでお兄ちゃん、一緒に登校は…」
「分かってるよ…と言うか遅れて家を出たのに…」
「あ…ごめんなさい」
何か仲悪い?そう考えていると東中がこそっと教えてくれた。
「紫雨くん、クラスでは大人しい感じだけど、シスコンみたいで…こころちゃんの事が大好きで心配みたいなの」
シスコンなんだ……
「シスコンだからなんだよ。家族を大切に思うのは悪いことじゃないだろ」
「お兄ちゃんは少し抑えた方が……」
そんな話をしながら、僕らは登校するのであった。
悠真Side
昼休み、こころに部室に来ないようにと釘を刺されたため、何処かでのんびり昼食を食べようとしていると、何か廊下を這い回るものを見つけた……
「あれ、撃ち落としたらダメか?」
『人目があるのでダメです』
「そっか…」
とりあえずあの白い奴は見なかったことにしておこう。
結徒Side
昼休み、ベンチで咲良達と昼食を食べているが…
「プリルン、何処行ったんだろ?」
「うたちゃん、プリルンのお弁当食べて良いの?」
「と言うか自由に動きすぎだろ…あいつ…」
悠真Side
放課後、こころと一緒に家に帰ろうとしていると…
「紫雨さん!」
「寸田先輩」
「考えてくれた? この前の事」
「はい。私、ダンス部には、やっぱり入りません」
「そんな! 紫雨さんのダンス、小学生の頃から見てるけど、本当にすごいと思ってる! 一緒に大会目指そうよ!」
「ありがとうございます。私、入学する前は、ダンス部に入ろうと思ってたんですけど、今は、他の事に心キュンキュンしてます…」
「他の事?」
「キュアアイドルと、キュアウインクです!だから、ごめんなさい!」
「そっか…残念だけど、考えてくれてありがとう!」
「大会、頑張って下さい」
「ああ!」
寸田を見送るとこころは俺のことを意外そうな顔で見ていた
「なんだ?」
「お兄ちゃん、てっきり寸田先輩に噛み付くと思ってた」
「何でだ?」
「いや、普段の言動から…」
「俺はこころを傷つける奴に対しては全力で噛み付くけど、寸田は純粋にお願いしてるだけだろ?だから別に…」
「そっか…」
俺とこころはそのままアイドルグッズのお店に行くことに…こころはキュアアイドルたちのグッズが入荷してないか探しているみたいだけど……
「やっぱり、まだない…キュアアイドルとキュアウインクのグッズ…」
「デビューしたてだからだろ」
「そうだけど…ん?」
「プリ…」
こころの視線の先には変なぬいぐるみがあった。と言うかアレって昼間、学校の廊下を這い回ってた…
「グッズあった…キュアアイドル達のCMに出てた子だ!」
こころはそのぬいぐるみを手に取り、見つめた。
「ジー…」
「プリ…」
「え!? しゃべった!?」
「プリ! プ、プリルンは、ぬいぐるみプリ! コテンプリ…」
「すごい…しゃべってる…プリルンっていうの? 何者?」
「いや、動いてないか?」
「プリ! 空飛ぶお弁当プリ!」
「え!?」
こころが後ろを振り向いた瞬間、謎のぬいぐるみがそのまま逃げ出した
「さいなランランプリ!」
「ちょっと! 待って!」
逃げ出すぬいぐるみをこころは追い掛けていった。
ぬいぐるみは路地裏に逃げ込み、俺達は追い掛けていく。
「ぬいぐるみプリ! 動かないプリ!」
「待って!」
「あ! 行き止まりプリ!」
「ぬいぐるみじゃないでしょ…」
「プリ!」
「何者なの?」
「シープリ…プリルンは、ぬいぐるみのふりをしなきゃいけないプリ! ホントは、ホントは、キラキランドの…」
「OK…それじゃお願いがあるの」
「お願いプリ?」
「うん、キュアアイドルとキュアウインクに会わせて欲しいの」
「プリ?」
「こころ、お前…」
それ、脅しじゃ……いや、こころからしたら謎のアイドル達に会いたいって言う純粋な気持ちからそう言い出したんだろうな…
プリルンと言う謎生物はこころのお願いを了承するのであった。
次回からとあるキャラにたいしての当たりが…
感想待ってます