悠真Side
ある日のこと、駅前で俺は待ち合わせをしていた
「お待たせ。悠真君」
俺に駆け寄ってくるななは息を整えながら笑顔でそう言う。
「そんなに待ってない。俺も今来たところだ」
「ふふ」
「何だよ?」
「何だか定番の台詞だなって」
確かに定番の台詞を言ってしまった。だけど俺としては本当に今来たばかりだし、そんなに待ってない
「たくっ、ほら行くぞ」
俺はそう言いながら手を差し伸べるとななは少し恥ずかしそうにしながらも手を繋いできた。
「うん、行こう」
今日は本当はみんなと何処かに出掛ける予定だったが…うたはお店の手伝い。結徒は出さなきゃいけないものがあるという事で断り。こころも結徒の手伝い。プリルンは行きたそうにしていたが、メロロンお手製のタコさんウインナーを食べることになり、結麻とチルはみんなが行かないならとはもりと遊ぶことになった。
「みんな、予定合わなくて残念だね」
「まぁ仕方ないさ」
二人きりで出掛けることになり、本来みんなが行きたいって行っていた場所には行けないため、俺とななは楽器店に立ち寄っていた
「ななってこういう所行くんだな」
「そんなに意外?」
「基本的にピアノしかやらないかと思ってたけど、他の楽器にも興味あるんだなって」
「うん、興味あるよ。でもやっぱりピアノが好きだよ」
まぁ当たり前のことだけど、何故か当たり前のことしか聞けないな…
「悠真君は楽器とかは?」
「やらないな。音楽とかもそこまで興味ない。ただ」
「ただ?」
「ななの演奏は好きだな」
「えへへ、そっか」
嬉しそうに笑うなな。何だか俺は恥ずかしくなり、顔を背ける
少し休憩のために立ち寄ったカフェ。ななは紅茶を、俺はコーヒーを頼んだ
「悠真君ってコーヒー好きなの?」
「紅茶の良さにまだ気付けてないだけだ」
「そうなんだ。それなら私の一口飲んでみる?」
そう言ってカップを差し出すなな。いや、それは…
「間接キスにならない?」
「キスはもうしたのに///」
恥ずかしそうにいうなな。いや、確かにそうだけど…
「アレは…勢いというか…」
「飲まないの?」
「飲みます」
ななから紅茶を一口貰うが…何というか…ドキドキして味が分からない
「美味しい?」
「あ、うん」
そう答えるしかなかった俺だった
それから二人で色んな所を周り、最後にななが訪れたかった場所…前に来たひまわり畑だった。とは言えもうひまわりの季節は過ぎ、枯れているけど、
「何でここに?」
「私にとって思い出の場所だから…」
「思い出か…良い思い出ではないだろ」
「そうかもしれない。だけどフラれた思い出は私にとっても大切な思い出だから…」
「なな…」
「悠真君。改めて…私は悠真君の事が大好きです」
「俺も……ななの事が好き。大好きだ」
お互いに気持ちを伝え、キスをする。キスを終えるとななは笑顔を向けていた
「ほら、良い思い出になったよ」
「たくっ…」
俺は照れくさそうにしながらも、ななを抱き締める
「俺も…良い思い出になってるよ」
「うん///」
帰りのバスでななはあることを聞いてきた
「悠真君、今日、緊張してた?」
「ん…まぁそうだな」
「何だか珍しい」
「そうか?でもそうかもな。好きな子とのデートだったから…緊張してたのかも」
「ふふ、何だか改めて聞くと嬉しいな」
「嬉しいって?」
「だって…悠真君の中で私は一番大切なものになってるんだよね」
「当たり前だろ///」
「えへへ///」
俺達は寄り添いながら帰りのバスに揺られるのであった。
結徒Side
「それで…メロロン。何の話?」
「二人はちゃんとデートしてるかって話メロ!」
「ちゃんとデートしてるんじゃないのか?」
「悠真がななに素っ気ない態度を取ってたりしてないか心配メロ!男の子のそう言う所は駄目って本に書いてあったメロ!」
「悠真は素っ気ない態度を取るとしたら、緊張してるからじゃないのか?」
「お兄ちゃん。割とそう言う所はあるし」
「むむむ、やっぱり後で聞き出すべきメロ!二人のデートがどんな感じだったかをメロ!」
メロロン、出歯亀もどうかと思うぞ……
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