うたSide
夕方、私は秘密の海岸に来ていた。
今、みんなが不安になっていること…私に出来ることは…
「みこと達、あんなに不安そうだったのに…目の前にいる友達をキラッキランランにできないなんて…これって、私のやりたい事なのかな? それに、歌えないって、なんだか…」
辛いことだな…そう思っていると…不意に声をかけられた
「うたちゃん!」
「カイトさん!」
「奇遇だね」
「あ…ですね…」
「マスク、どうしたの? 風邪?」
「いや、そういう訳じゃ…」
社長さんに悪いと思いつつ、私はマスクを外す
「あ、あの! この前のライブ、とってもキラッキランランでした!」
「ありがとう。ハプニングがあったけど、なんとか再開できてよかったよ。アイドルプリキュアのおかげでね」
「ギク! す、すごい…アイドルプリキュアのおかげなんだ!どんな事があっても、ステージでみんなを笑顔にするカイトさん、すごいです!私もあんな風になれたらって、思ったんですけど…」
「どうかした?」
「自分でもよく分からなくなっちゃって…」
「オレも同じだったよ。初めてうたちゃんに会った頃…」
「カイトさんが?」
「アイドルとしての道に迷って、留学に行って、答えが出ないまま、曖昧な気持ちで、はなみちタウンに戻ってきた…そんな時、たまたま入った喫茶グリッターで、うたちゃんに出会って、うたちゃんの歌う姿を見て、オレもカズマに歌届けようって、もう少しアイドル頑張ろうって、そう思えたんだ…今のオレがいるのは、うたちゃんの歌のおかげだよ」
「そうだとしたら、嬉しいです!」
「カズマとも会って、ようやく話せたんだ。アイドルプリキュアのおかげでね」
「ドキ! す、すごい…それも、アイドルプリキュアのおかげなんだ!」
「ありがとう!うたちゃん」
悠真Side
みこと達を送って帰ってきたプリルン達から、やっぱり不安が広がっている話を聞かされるが、それ以上に心配なのはうただ
「うたちゃんが夢を追いかけてるんだもん…私は、うたちゃんは納得するまで応援したいな…」
「私知ってます! うた先輩の、キュアアイドルの強さ! だって、私の推しですから!」
「その気持ち、今すぐ伝えに行くプリ!」
確かにちゃんと俺達の気持ちも伝えないとな…
うたSide
カイトさんと別れた後、私は本当に今のままで良いのか悩んでいた。
「カイトさんにも迷ってた時があったんだ…私、今までどんな時に歌ってたっけ? 誰かをキラッキランランにしたい時? それもそうだけど…」
色々と悩んでいるとプリルンが顔に激突してきた。それにななちゃん達も駆けつける
「みんな、なんで、ここに?」
「伝えたい事があって…あのね、私達、絶対うたちゃんの味方だよ!」
「先輩がどんな道を選んでも、全力で応援しますから!」
「うたは、自分のやりたいように突っ走るのが、お似合いメロ!」
「うた! 大好きプリ!」
「うたがしたいようにすればいい」
「僕らは反対とかしないからね」
「それ、伝えに来てくれたの?」
「プリ!」
「みんな、ありがとう…うっ!まずい!歌が…歌が…」
商店街にて…
「ああ、心配だ…彼女は喉を痛める事をしていないだろうか…彼女には、僕と同じ目に遭ってほしくない。あんな思いは、もう誰にも…」
社長さんがそう呟いていた。
それを見つめるチョッキリーヌとシキウス
「どうやらチョッキリーヌさんも後がないみたいですね」
「うるさい!あんたは何をしに…」
「暇つぶしですよ」
「ちっ!」
チョッキリーヌは丁度良い闇を放つ社長さんをダークランダーに変える
悠真Side
うたが歌を我慢しているとプリルンがダークランダーの気配を感じ取り、俺達は急いで現場に向かい…
「みんな!行くぞ!」
『うん!』
「プリキュア! ライトアップ!キラキラ、ドレスチェンジ! YEAH!キミと~! YEAH!一緒に~! YEAH!キミと歌う、ハートのキラキラ! 笑顔ニッコリ、キュアアイドル!」
「プリキュア! ライトアップ!キラキラ、ドレスチェンジ! YEAH!キミと~! YEAH!一緒に~! YEAH!キミと瞬く、ハートの勇気! お目目パッチン、キュアウインク!」
「プリキュア! ライトアップ!キラキラ! ドレスチェンジ! イエイ!キミと! イエイ!一緒に! イエイ!キミと踊るハートのリズム! 心キュンキュン、キュアキュンキュン!」
「「プリキュア! ライトアップ!キラキラ! ショータイム! イエイ!キミと! イエイ!一緒に! イエイ!」」
「ハートをプリっとロックオン! キミとズッキュン、キュアズキューン!」
「ハートをメロっとひとりじめ! キミと口づけ、キュアキッス!」
『ウィアー!キミとアイドルプリキュア!』
俺と結徒もバリアジャケットを纏い、キッスがハートガーデンを展開し、ダークランダーに攻撃を仕掛ける
「やれ!ダークランダー!」
ダークランダーは体から煙を出して、俺達の視界を奪い、ダークランダーは俺達を吹き飛ばしていく。
「視界が塞がれているなら!ズキューン!」
「うん!」
結徒は魔砲を、ズキューンがズキューンバズーカーで煙を晴らし、その隙に俺達は一斉にダークランダーに攻撃を喰らわすが…何だ?シキウスは手を貸さないのか?それとも見物か?
そう思っているとダークランダーが何かを放ち、アイドル達の口を塞いだ
「これで歌えないね!アタシもお前達も、ダークイーネ様から逃れる事はできない! ダークイーネ様は、クラクランドから、すべてを見ている!」
「クラクランド?」
「さあ、これで最後だ! ダークランダー!」
ダークランダーがアイドルに向けて攻撃を放つが、アイドルは気合でダークランダーの攻撃と口の拘束を打ち破る
「もう我慢できない! いくよ!私 やっぱり歌いたい ハートが止まらない♪」
我慢できないって…
「アイドル?」
「歌って、そっち?」
「それでこそ、うたちゃんだね!」
「なんだ…いつものアレじゃないのかい…いけ! ダークランダー!」
攻撃を仕掛けるダークランダーだが、アイドルは歌いながら華麗に攻撃を避けていく
「今もこんなにキラキラ あふれてくるんだ♪歌いたいから歌う…それが咲良うたです!アイドルハートリボンスタイル!クライマックスは私!盛り上がっていくよ!プリキュア! アイドルスマイリングエコー!」
アイドルスマイリングエコーにてダークランダーを浄化するのであった。
「くっ!」
「さて…」
戦いが終わり、チョッキリーヌとシキウスは撤退するが…シキウスは何のために?
「最後のチャンスだったのに…アイドルプリキュアを倒せなかった!」
最後のチャンスを失ったチョッキリーヌの影から現れるダークイーネ
「チョッキリーヌ…」
「ダークイーネ様!お、お待ち下さい! 次こそ必ず…」
「帰れ…我が闇に…」
闇に飲み込まれるチョッキリーヌの姿を見つめるシキウス
「恐ろしい存在だ…だが…」
戦いを終え、うたは社長さんが起きるのを待っていた。その様子を俺達は陰で見守る
「私は一体…」
「社長さん! 大丈夫ですか?」
「うたさん?」
「あの…ごめんなさい!私、歌いたい時に歌いたいんです! だから…アイドルの話は、なかった事にして下さい!」
うたは自分の気持ちを伝えると社長さんは納得したような顔をしていた
「私はね、若い頃、将来を期待された歌手だったのです。しかし、練習に明け暮れたために、喉を潰してしまい、大好きだった歌が歌えなくなってしまった…同じ道をうたさんに辿ってほしくないと思うあまり、苦しい思いをさせてすまなかったね…」
「社長さん…」
「だけど、思い出したよ。歌いたい時に歌う。それが一番ハッピーだった事!」
社長さんとの話が終わり、うたは楽しそうに歌いながらこっちに戻ってきた
「歌が 好き好き 大好き♪」
「やっぱり、うたちゃんは歌がないとね!」
「思い出しました! あの社長さん、かつて世界中から注目されたロック歌手! その名もシャウトのシュウイチですよ!」
「えーっ!? うたちゃん、すごい人に見込まれたんだ…」
そんな楽しげに話すうた達。俺と結徒は…
「うたの歌、戻ったな」
「あの社長さん、凄い人だったけど…分かってないことがあったみたいだね」
「そうなのか?」
「うん、だってうたも言ってたでしょ。歌いたいとき歌う。うたの歌は制限したりせずに、想いのままに歌うからこそ、良い歌なんだよ」
「そうだな」
感想待っています!