悠真Side
いつもの帰り道、うたは楽しそうに歌っていた。
「キミと楽しいクリスマス、みんなでクリスマス、メリー、クリー、ハッピー、ハッピー♪素敵なクリスマス~♪じゃない、キラッキランランじゃない!」
「ツリーのイルミネーションもやってないみたいだね」
確かにいつもならイルミネーションやらクリスマスの飾り付けとかされているのに、今年は何もない。
そんな時、うたが何かを見つめるクラスメイトの姿を見つけた。
「あれ?同じクラスの…増田さん!」
「咲良さん…」
「何見てたの?」
「これ…」
俺達は掲示板に貼られたものを見つめる
「今年のクリスマスイルミネーションは中止になりました?」
「「えぇ」」
「しかたないよ。みんな、あのダークランダーっていう怪物のことで不安だから」
「怖いのは分かりますけど…」
「お祭りで楽しく、盛り上がれば!」
「ううん、そんな気分になれないよ」
俺は街の様子を見つめる。道を歩く人達は何処か暗い顔をしているし、お店の人達も何かを怖がっている感じだった。
「ビッグキラキラリボンにキラキラを集めるの、これじゃ、難しいかも…」
「ううん、諦めちゃダメだよ!こんな時こそ、笑顔ニッコリ!はなみちタウンがキラッキランランじゃないなら、私たちでキラッキランランにしようよ!」
「それ、心キュンキュンしてます!」
「うん!きっと街の人も、キラキラになってくれるね!」
こうしてどうにか街の人達の気持ちを盛り上げることになるのであった。
とりあえず話し合うために俺達はグリッターに入る
「ただいま~!」
「うた、おかえりプリ」
「お父さんとお母さんは、お買い物に行ったメロ」
「グリッターはクリスマス仕様なんだね」
「素敵です!」
「ところでクリスマスって何するお祭りプリ?」
「メロ、クリスマス、それは聖なる夜に祝福されし奇跡」
「プリ」
「結麻はもう来てたんだな」
カウンターには結麻が飾り付けの手伝いをしていた。結徒は結麻の頭を撫でていた。
「クリスマスっていうのはね、まずは大っきなクリスマスツリーを飾るんだよ!そんでもって家族や友達みんなでチキンやケーキを食べて、パーティーするの!恋人たちは、ロマンチックなツリーの下でデートして、クリスマスプレゼントを交換して」
「子どもたちには真夜中にサンタさんがプレゼント持ってきてくれて」
「あとは雪がふって、ホワイトクリスマスになれば完璧です!」
「サンタさんっていうのは誰プリ?」
「サンタさんはクリスマスイブの夜にトナカイが引くソリに乗って、世界中の子どもたちにプレゼントを配って回るおじいさんだよ!」
まぁ大体クリスマスってそんな感じだな。
「あれ? どうしたの、田中さん? さっきからずっと黙ったまんまで」
「クリスマスなんて…クリスマスなんて…そもそもクリスマスだからって、なんでデートしなくてはいけないんですか!? おまけに、レストランはクリスマスメニューで、どこも満席…デートスポットには恋人があふれ、幸せムード満点!独りぼっちの私は、行き場所もなく、家に閉じこもって、チキンとケーキを寂しく食べながら、ネット動画でも見てるしかないじゃないですか…でも、それが悪いですか!? いいじゃないですか、普段通りで…クリスマスに1人でもいいじゃないですか!」
「ヤバイ…」
「田中さんが壊れたな…」
「田中さん、クリスマスに何か恨みでも?」
「いえ。恨みという訳じゃありませんが…あれは、初めてこの街に赴任してきた年のクリスマスの事…そう、たとえるなら、恋人のサンタクロース。私は、彼女だけのサンタさんになるつもりでした…しかし、私はサンタではなく、トナカイだったのですよ…」
「どういう意味プリ?」
「タナカーンの事はメロロンに任せるメロ! なんか上手くフォローしておくメロ!」
要するにクリスマスに振られた事がトラウマになってるのか……
「とは言っても結徒達は普通にクリスマスに一緒に過ごすメロ?」
「いや」
「俺達は過ごさないな」
「「「えっ!?」」」
うた、メロロン、田中さんが驚きを隠せないでいた。そんな中、プリルンは…
「何かあるプリ?」
「えっと、クリスマスに丁度ママが帰ってくるから…」
「折角だからクリスマスは一緒に過ごさずに、家族で過ごした方が良いって話になって…」
「それを聞いた私が結徒先輩に相談して」
「それだったら僕らもって…」
「「「「まぁクリスマスは今年だけじゃないし、大丈夫かなって」」」」
「悠真くん達、何かこう…もう少し…」
とりあえずクリスマスの準備を進めるために俺達は事務所で話し合うことに
「クリスマスといえばやっぱり、何といってもクリスマスツリー!街中の木をクリスマスツリーにしちゃおう!」
「素敵だけど、そういうのって勝手にやっても大丈夫なのかな…
「ひゃあ」
「任せてください。すでに許可は取りました」
「タナカーン復活した!」
「オーナメントはみんなで作りましょう」
「ありがとう、田中さん!」
「私もいいかな?クリスマスといえば、チキン料理だけど、ああいうキッチンカーでチキン料理を出すのはどうかな?」
「キッチンカー、キラッキランラン~♪」
「チキン料理なら自分にお任せですぞ!」
カッティンがそう言ってチキン料理を作り始めるが、何か思っていたようなものじゃないような…
「う~ん、そろそろですかな」
「やき鳥だ~!」
「おいしそう!」
「確かにチキン料理だけど…」
「いいかも、新しいよ! やき鳥メリークリスマス!」
「それではクリスマスチキンはやき鳥ということで、材料を手配いたします」
次に準備したのは…
「あとはクリスマスといえば…」
「大っきなケーキを作ってみたの」
「キラッキランラン~♪」
「恋人たちには、はじめての共同作業みたいにケーキカットのサービスをするの。お姉さま、一緒に!」
「うん!」
2人は結婚式用の長めのナイフを2人で持ち、ケーキを切る
「はぁ~、楽しい!」
「では、ケーキの材料も手配いたします」
「私、もっとイチゴ食べたいな!」
「これは最後にとってあるの!」
「お姉様、私のイチゴを…」
「あとは…」
「あとは、雪! 積もらない程度に降って、ホワイトクリスマスになるといいな!イブの日の天気は?」
「天気予報だと晴れですね」
「なんとか雪にならないかな?」
「では、雪男さんに来てもらうのは、どうでしょう?」
「雪男さん?」
「遠足やお祭りなど、イベントの日に限って、雨に降られてばかりの人を雨男と呼びますが、それの雪版です」
「その人を呼べば、雪が降るんですか!?」
「信じる信じないは、あなたの自由です」
「信じまーす!」
いや、何とかなる…と言うか本当にいるのか?いや、魔法があるならそう言う人達もいるよな…
「分かりました。全国の雪男さん、100人に声をかけて、はなみちタウンに来てもらいましょう! 手配はお任せ下さい!」
それから俺達は街の飾り付けを始める。雨が降ろうとも関係なく、飾り付けを進めていく。そんなある日のこと…
「ツリーの飾りは間に合いそう?」
「全然終わらないティン!」
「けどザックリやるしかない、リンリンリンリン!」
「私たちも手伝おう!」
「はい、お姉さま!」
「私も手伝います!先輩達は、今あるものを使って飾り付けを」
『うん!』
「僕も飾り作り手伝う」
「俺はなな達の方を」
「私は作る方を」
俺達もそれぞれ手伝いを始めるが…田中さんが慌ててやって来た
「大変です!手配していたチキン3758食分が手に入りません!あとケーキ2593食分の材料も今からでは、とても間に合わないことが判明しました」
『えぇ~』
「すみません、さらに雪男さんたちもイブの夜はいそがしいらしく、1人も都合が合わず…あぁ…わたしとしたことが…」
とりあえずどうにか出来ないかとうたは両親に相談することになり、俺達はグリッターに向かう
「チキンとケーキがない?」
「うん…キラッキランランなクリスマスを、街の人達にも楽しんでもらおうと思ったのに…」
「クリスマスだからって、形にこだわる事はないんだよ?」
「そうそう。ケーキやチキンがなくたって…」
「その日は、ちょっとだけ特別な気分になって、楽しく過ごせればね!」
「別に派手なイベントじゃなくても、手作りの小さなイベントでいいんだよ!」
「それなら私達も手伝えるし!」
「はもりも手伝う!」
「私も手伝うよ!」
「増田さん…」
「私達見てたの! だから、一緒にいいかな?」
「もちろん!」
うた達の頑張りを見て、色んな人達が準備を手伝ってくれることになった。そしてうた達は…
「クリスマスは、ちょっとだけ特別な気分になって楽しく過ごせれば…」
「だったら、私達にできる事は!」
『アイドルプリキュアのクリスマスライブ!』
「会場は、あそこですね!」
『ハートの木!』
それぞれの恋人達のクリスマス。どうなるかはお楽しみに
感想待っています