ななSide
ピアノコンクールの日、演奏を待っているとパパのスマホにママから電話が来た。
『やっほー、なな!』
「ママ…」
『練習頑張ってきたんだから、大丈夫よ! リラックス! リラックス! ママもフランスから応援してるからね!』
「うん、ありがとう。頑張るね」
ママと話し終えると、近くにいた人の声が聞こえた。
「ほら、あの子…」
「今回のコンクールの優勝者候補よね…」
そんな声が聞こえた私は、近くにあった柱の鏡に向かってウインクをした。
「大丈夫…」
そして始まったコンクール、私は……失敗してしまった。
パパが慰めてくれたけど、私は一人落ち込んでいると……
「蒼風…?」
不意に声をかけられ、振り向くとそこには紫雨くんがいた。何でコンクール会場に?
「蒼風で合ってたか?」
「う、うん…紫雨くんは何でここに?その…」
ピアノコンクールとか興味なさそうな感じがするって言ったら怒られそうだけど……
「妹に邪険にされたから、気分転換に散歩してたんだ。ここがピアノコンクール会場だって知らなかった」
「そうなんだ…」
垂れ幕とか看板とか合ったような気がするけど…そこは触れない方が良いのかな?
「何か元気ないが、どうかしたのか?」
「ちょっと…ね」
「悪い。言い辛いことを聞いて……それじゃ」
「う、うん…」
紫雨くんと初めて話したけど、何だか色々と意外な感じが……
結徒Side
新入生歓迎会の練習前に僕は咲良とプリルンにちょっと僕の事情を話した
「つまり、柊くんは魔法使い?」
「魔法使いって言うよりも魔導師だけど……まぁそんな感じ。魔法とか咲良が思っているようなものじゃないし」
と言うか魔法に関しては僕もそう思ってたし、しっかりと魔法を扱う訓練も………あ、思い出したら震えてきた
「えっと、大丈夫?震えてるけど……」
「ちょっと…な。とりあえず僕が魔導師って言うことは絶対に秘密だからな」
下手に言い触らされたりしたら物凄く怒られる。
「うん、分かった!」
「分かったプリ!」
咲良は念を押したから大丈夫と思うけど、このプリルンは……
「絶対に話すなよ。プリルン」
「分かってるプリ!」
「絶対だからな!」
「物凄い念を押してる……」
そんな話をしていると練習の時間になり、合唱の練習が始まるが、蒼風の伴奏が途中で止まってしまった。止まったというか…失敗したのか?
お昼休み、咲良と一緒に蒼風が一人で昼食を食べているのを物陰で隠れながら見ていた。
「ななちゃん、大丈夫かな?」
「失敗を引き摺ってるのかもな」
ソッとしておこうと言うべきだけど、咲良の性格上放っておけないよな。とりあえず僕はその場から離れて、蒼風の事は咲良に任せ……
「プリルン、お腹空いたプリ! お弁当食べたいプリ!」
「あ、ダメ!コラ! ああー!」
そう言ってプリルンが咲良のお弁当を奪おうとし、咲良が止めようとすると、勢い余って蒼風の側まですっ転んだ。
「……何してるんだよ」
「うたちゃん?それに柊くんも?」
「あ…エヘヘ…一緒にお弁当食べても、いいかな?」
「うん…」
そんなこんなで蒼風と一緒にお弁当を食べることになった。
お弁当を食べる中、咲良は蒼風にウインナーをあげ
「元気のおすそ分け! なんちゃって!」
「ありがとう!」
蒼風はお礼を言うと、少し考え込み……
「コンクール、失敗しちゃった…ピアノが大好きで、毎日ずっと弾いてきたんだけど…今はもう、逃げたい…」
「ななちゃんのピアノ 笑顔も大好き~ ずっと 一緒にいたいんだ~ 隣で歌いたい」
咲良は歌い出す。多分自分の今の気持ちを込めたんだろうな。
「ななちゃんのピアノで歌うの、私は大好きだよ! なんか、こう…キラッキランランな気持ちになるんだ!」
咲良が良いことを言う中、プリルンが突然クシャミをした。こいつ、少し抑えるって事を…
「え?」
「え…」
「ごめんプリ…」
咲良は諦めて、蒼風にプリルンのことを紹介した。
「な、内緒なんだけど、この子は迷子の、う、宇宙人? なんちゃって!」
「プリルンは、プリルンプリ!」
「わぁー! 違う! いや、違くないけど、そうじゃなくて、えーっと…この子がプリルンで、私がキュアアイドルな訳!」
「そうプリ!」
「咲良、バラしてるバラしてる」
「「言っちゃったー!」」
もう秘密にするの無理だろ……
「うたちゃんがキュアアイドル?」
「えっと…ものすごく内緒というか、なんというか…」
「ものすごく内緒プリ!」
「分かった! 内緒ね!」
そう言って蒼風は咲良と指切りをし、プリルンとも指切りをする
「私ね、この前見ちゃったんだ…」
「え?」
「うたちゃんが、キュアアイドルが戦ってるとこ…」
「あ…あらー、見ちゃった?」
「あんな怖いモンスターに立ち向かえるなんて、強くて…」
「いやー…」
「勇気があって…」
「それほどでも!」
「キラキラしてて…」
「もう1個たこさんウインナーいる?」
「うたちゃん、本当にカッコいいよ…私も、うたちゃんみたいに強くなりたいな…」
蒼風の言葉を聞き、咲良はある提案をした。もしかしたら蒼風の悩みを解決できるのかもしれないと……
そのため放課後、咲良の家に行くことになるのであった。
「そういえば柊くんはうたちゃんがキュイアイドルってこと知ってたの?」
「まぁ…な」
これ、話した方が良いんだよな?まぁこれからアイドルと一緒に戦うことを考えると話しておくべきか
「アイドルが目立ってるから仕方ないけど…」
「もしかして一緒にいたあの杖を持った人が…柊くん?」
「そうなるな……その事も秘密にしてくれ」
「うん」
蒼風は信用できるな……うん。
放課後、咲良の家…喫茶グリッターに来た僕と蒼風。咲良の両親と妹に出迎えられる中、蒼風は喫茶店に置かれているピアノを見つめた
「ピアノ…」
「ななちゃん、ピアノ弾けるの?」
「うん…」
「はもりも弾けるよ! キラキラ星!」
咲良の妹、はもりが弾いてるのを聴いていると、咲良の両親からある話が聞かされた。
「うたも幼稚園の時習ってたけど…」
「あれは…」
話を聞くとピアノの発表会だというのに急に椅子から立ち上がり、歌い出したらしい。
「うたのピアノは、それっきりね…」
「うたちゃんらしいね」
「そう?」
「これ、その時の写真」
咲良の母親が写真を見せてきた。幼い咲良と……あれ?その隣にいるの…
「あ! これ、私!」
「え? これ、私!」
2人とも幼稚園の頃にニアミスしてたのか?
「私、うたちゃんの事知ってる!」
感想待ってます!